http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20120222/1041827/

 米Microsoftが現地時間2012年2月21日、同社のブラウザー「Internet Explorer(IE)」のプライバシー保護機能を米Googleが回避していたことを確認した
(関連記事:GoogleはIEのプライバシー機能も回避していた---Microsoftが非難)と声明を出したことに対して、米グーグル日本法人は日本時間の同日、
「Microsoftは重要な情報を省略して非難している」とする反論内容をITproに明らかにした。

 Microsoftは公式ブログで、W3Cのプライバシーポリシー標準「P3P(Platform for Privacy Preferences)」に対応したIEのプライバシー保護機能をGoogleが
すり抜けていると主張した。IEのP3P保護機能では、Webサイトがクッキーの使用目的を告知してユーザーを追跡しないことを明示しない限り、クッキーを
受け取らないようデフォルトで設定している。Microsoftによれば、P3Pの仕様は不明瞭なポリシーを無視するよう定めており、Googleは実際の目的を明言
していないP3Pポリシーを用いてクッキーをインストールしていた、としている。

 これに対しGoogleは、P3Pが普及していないこと、さらに、P3Pに基づくMicrosoftのポリシーは「著しく運用不能の状態にある」としたうえ、多くのWebサイトが
Microsoftの要求に対応するP3Pポリシーを発行していないことを外部調査結果を挙げながら指摘している。

 Googleの指摘によると、MicrosoftがIEにP3Pを導入した2002年当時であればIEの求めに応じて機械可読形式でプライバシーポリシーを提示することは
困難ではなかった。だが、現状では最新の機能を提供しながらこの要求に応えることは実用的ではなくなっている。例えばSNSサイト「Facebook」の「like」
ボタンや(Facebookの公式説明例)、Googleアカウントを使った複数サイトへのログインといった新しいクッキーベースの機能をP3Pは想定していない
(Googleの公式説明例)。こうした問題点は広く知られているものだという。