それを考えて本号の天理時報をみると実行部隊の各責任者でさえも具体性に欠ける。
その典型が「家族」を定義づけている人間が誰もいないことだろう。
そもそも天理教の家族観、天理教から見た現代の家族像というものがどういうものかが
4者ではバラバラなのが私は気になる。
「家族とは何か」に言及する人間はいないが、
それでもそれぞれの家族観に共通の雰囲気が感じられる。
それは「古き良き日本の姿をもう一度」という雰囲気である。
意識的か無意識的か、その誤読が真柱が言ったであろう「家族の絆」がいつの間にか
「家族団欒」という文字に変換されたのではないか
(真柱は家族団欒という言葉を使ったかもしれないけど。
使っていたらごめんなさい)。また布教部長の家族像は非常に悲観的である。
以下、引用する「真柱様が折りにふれてお話してくださるように、
いま夫婦・親子の絆の弱まり、家庭の崩壊は切実な状況になりつつある。
夫婦の問題では離婚、その原因となるDV、依存症、多重債務など。
子どもの問題では不登校、ひきこもり、非行、虐待などが挙げられる。
また、うつ病や自殺の問題は一層深刻な様相を呈している。