昔来てくれていた家庭教師が霊感強い人だった話
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話はある程度脚色するが、事実に基づいて書くつもりなので
オチや幽霊と格闘、というような派手な展開はない。
ちなみに俺は霊感皆無だしそういう超常現象に居合わせたことも無い。
見てくれる方いらっしゃるようであれば、遅筆だが書いていこうと思う。 「あのな、今度俺ちゃん(俺はちゃん付けで呼ばれてた)
が研修旅行で泊まる予定のホテル……出るんだよ」と。 俺が通ってたA高では、毎年研修旅行の際は
いつも同じ旅館に宿泊するらしいのだが、
決まって金縛りや霊が見えたりだとか、そういうことが起こったのだという。
先生は家庭教師の他に、塾講師もかけ持ちをしていた。
その塾生の中には俺の先輩に当たる人たちも沢山いて、
先生は毎年その話を聞いていたんだそうだ。 先生が怖いくらいウチの学校通だったのはそのためだった。
何故か俺の知らない情報もよく知っていたし、しかも霊関係の話。
…もう俺に疑う余地は無かった。 うっわ〜俺にも遂に心霊体験をすることになるのか!?
と怖がりつつ、不謹慎だかちょっとワクワクもしつつ、
詳しく先生から話を聞いてみた。
だか俺自身はどうやら守護霊にしっかり護られているみたいなので、
その霊がヤバいものは見せないようにしてくれてるから恐らく大丈夫とのこと。 先生が俺に頼んできたのは、
旅行中にもしそういった霊障に苦しむ人が出て、
助けてあげられる状況ならば助けてあげて欲しい、ということだった。 でも、そんなの俺は初めてだし、霊なんて見たこともないし
どうしていいか分からない。
俺なんかに何かできるとも思わなかった。
ひとまず何かあったらその塩を撒いたり、盛り塩をしたり、それが難しい状況なら
舐めたりするだけでも効果があるのだそうだ。 あとはこれを……と
先生はカバンから某神社の御守りを取り出した。
この神社の御守りはそういう悪い物を祓う力がかなり強力らしくて、
これを持ち歩くだけで効果があるから持っていきな、と俺に手渡してくれた。 なんだか霊験あらたかな感じがするその御守りが頼もしくも思いつつ、
先生がこんなものを渡して来たという事実が、逆に俺に不安にさせた。 それを感じたのか先生は
「これは念のため、保険だからそこまで気にするな。
しっかり折り畳み傘を持って行った日に限って雨が降らなくて、
何も持ってない日に限って時雨が降るのと同じだよ。
先生は一応渡して怖がらせたけど、そういうことが起こるとは限らないから。
せっかくの旅行だし、しっかり楽しんでおいで!」
と、笑って言った。
それから先生は買ってきてほしい欲しいお土産へ話を移した。 前置きが長くなったが、
俺は先生が渡してくれた塩入りジップロックと御守りをしっかりと携え、
1泊2日の研修旅行に向かうことになった。 ひとまず前半戦終わり。
他の用事あるからいったん落ちます。
待ってくれてる人ごめんね。 明らかな嘘や矛盾点を指摘するとそこは脚色だと言い訳するんだろうな
脚色ってのはオチも無いクソ駄文を最低限読ませる為にするもんだろ 待っててくれた人ありがとう。
ちょっとだけ続き書き溜めたので載せてく。
駄文でごめんな。一生懸命書いてるんだが;;
俺の文章が合わない人は今回はご縁がなかったということでそっとこのスレを閉じてくれ。 旅行出発前は、色々と何かあった時カッコよくクラスメイトを助けられるよう
脳内シュミレーション()したこともあったが、旅行当日になった頃にはすっかり忘れてて、
友達と騒ぐのに忙しかったし、
実際目的地に到着した後も学級委員だった俺は雑務に追われてそれどころではなかった。 そしてグループ行動した後、例の旅館に到着した。
ごく普通の中流の旅館だった。
流石に旅館に入る時には先生に言われたことを思い出したが、それよりも腹が減ってたから
飯何かな〜が脳内の殆どを占めていた。 ひとまず自分たちの部屋へ入った。
同じ部屋のひとりの奴が、こういう絵の裏に御札とかあったらヤバイよな〜www
ってひっくり返したり机の裏とか見てたりしてたけど、特に何もなくて俺はちょっとホッとした。
先生に言われたことをみんなに言おうかと考えもしたが、
何となく塩とか御守り持ってたら、からかわれる気がして言えなかった。 そして特に何事もなく飯と大浴場を満喫して、
消灯時間を迎えることになった。
消灯後も話す奴やら、女に電話してる奴もいた。
俺は明日バス酔いしたら嫌だから、早々に眠りにつくつもりで布団を頭まで被った。 だがしばらくすると、隣の部屋が騒がしくなりだした。なんだよもう早く寝ろよ、うるせぇな〜と
俺はイライラしたが、
部屋にいた生徒が先生を呼びに行った様子で、
なんかヤバいことでもあったのかな?と部屋の奴らも起き上がって外と隣の部屋の様子をうかがいだした。 俺も他の奴らと一緒にその部屋へ向かった。
ただ、ふと何となく
鞄のすぐ出せるところに入れていた
先生の塩と御守りを持って向かっていた。 扉が空きっぱなしだったので部屋に入らずとも中の様子がわかった。
そこにはM君が泡をふいた状態で布団の上で、息苦しそうに、身体を硬直させていた。
M君は独り言をよく言う、ちょっと変な奴だった。俺が苦手なタイプだ。
猫背気味のガリガリ体型でテニス部所属。
いつも一人でいる、いわゆる陰キャ。 俺も全然しゃべったことなかったし、同じ部屋の奴らも彼の普通でない様子を見て、不憫に思いつつもドン引きしているようだった。
その時のM君は正直、気持ち悪かった。
でも先生の顔が浮かんだ。
これまで熱中症とか貧血で倒れた人は見たことはあった。
でも今まで見たそれと違って、わからんけど普通じゃないやつだ、
って思った。 確かに気持ち悪いし、何をしてあげたら良いのか分からないにしても、
M君がこんな状況になってるのに
教員を呼びに行く以外誰も何もしてやっていないのが可哀想だった。 野次馬やら同室の奴らを通り過ぎ、
物凄くビビっていたが、
俺はM君の耳元で声をかけた。
俺の聴こえているような反応だが声が上手く出ないようだ。
息苦しそうで、上手く呼吸が出来ていない。
何からしたらいいかわからなかったが、
ひとまず先生の御守りをM君に握らせた。
彼の手はぶるぶると痙攣していた。 俺はそれから塩も撒くためにジャージのポケットからジップロック出した瞬間、
旅館の布団に塩ぶちまけるのもな…と妙に冷静な考えが出てきてしまい俺の手は止まった。 するとその隙に担任が到着してM君の様子を見て、
お前らこの部屋から出ていきなさい!!!自分の部屋に戻りなさい!!!
と部屋で怒鳴り散らしていた。
「 この御守り、効くらしいからずっと持っててな」
とだけM君の耳元で伝えて先生の言われるままに俺は自室に戻った。 怒られるのを厭わずに強引に塩撒いてたらもっとすぐに解決してたかもしれないけど、
いい子ちゃんだった俺は、怒られるのに慣れてないし、塩なんて撒いて変人扱いされるのが怖かった。
せっかく持ってきた塩は、その時は使うことなかった。
後から思えば、もし霊関係でM君がこうなってたわけでなかったら
御守り持たせてた時点でヤバい奴だけど。 その後はみんなコソコソと何があったんだとかそういう話で盛り上がったが、
俺は何もしてやれなかった自分にちょっとだけ自己嫌悪した。
何かしたところで解決していたとは限らないけども。
先生の不思議な話は大好きだったし信じてたのに、
なんかガチで信じてる周りに思われるのはその時は恥ずかしく感じた。 俺はぼんやりそんなこと考えながら、適当にみんなと会話をして、
そのままいつの間にか眠りについていた。
翌朝、朝飯の時にM君を見かけなかったので、
早速その後の様子を同室だった奴らに聞いてみた。
まあもう既にうちのクラスはその会話で持ち切りだったんだが。 あの後、どうやら過呼吸だったM君は教員に適切な処置を受けて、
しばらくしたら落ち着いて会話もできるようになったので、
そのままその部屋を離れ、別室でM君は眠ることになったらしい。
旅館を出る前のロビーで、やっとM君の姿を見かけた。
みんなと離れた所にいた。
俺は彼に話しかけた。 俺「あの後、大丈夫だった?」
M「うん、何とか。」
俺「昨日のあれ、何だったの?」
M「えっと、あの…金縛り…俺、よくなる体質で、今回のこの旅館、何となく噂あったし…。
絶対にみんなの前でなっちゃダメなのにって思って意識してたのになって……
それで余計にテンパって…過呼吸にもなって…
でも、あの、御守りありがと、返す…」 M君は話をするのが苦手なようで、どもりながら喋った。
そしてM君が取り出した御守りはものすごい力で握られていたのか、中の御札?が折れて
全体的にぐしゃっとなっていた。 M「…ごめん。」
こんなくしゃくしゃの御守りを俺がまた持って帰るのも嫌だった。なんか怖いし。
俺「いや、大丈夫、なんかM君が持ってた方がいい気がする。
俺もこれ人から貰ったんだけど、ちゃんと事情話しておくから」
M「あ、ありがとう…」
俺、 M「………」 その後、俺は塩入りジップロックを取り出した。
俺も昨日のことでちょっとビビってて、
ちょっとは手元に残しておきたかったのでまるまる渡すことはしなかった。
大型バスに大抵ある緑色のエチケット袋を俺はゴミ袋用に取っておいてあったので、
それに先生から貰った塩の半分ほどを入れて口を縛り、渡してあげた。
この塩の効果自体よりも、これを持つことで
M君が少しでも精神的に安心できるなら、と言う俺なりの思いやりだった。 M「あ、あの、俺……。こんな金縛りによくなるとか、そんなことみんなに言ったら、
キモがられると思って、言えなくて……それで…」
俺「そっか。」
俺は昨日悶々と考えてたことを思い出した。
俺もその気持ちなんとなくわかるよ、
と言葉に出してM君に言ってあげることは
その時の俺には出来なかった。
結局、幽霊のせいだったとずっと俺は思っていたが、
今思うとM君の精神的な問題もあったのかもしれない。 俺はその後も旅行を満喫し、先生にお土産も買って、
何事もなく地元に帰ってきた。
体力的にも精神的にも疲れていた俺は、家に帰ってきてすぐに寝よう、
と思ったのに、
ジップロックが開いていたのか、穴が開いていたのか、
塩が漏れててカバンの中が大惨事だったので
ヘトヘトになりながら掃除をする羽目になった。
こんなことならM君に全部渡しておけばよかった…。 あの出来事を、俺は次の授業のときに勿論先生に伝えた。
御守りのことも謝った。
先生は大丈夫、気にしなくていいから。
って言ってくれた。
カバンの中の塩大惨事の件は先生笑ってた。
かなり量は減ったものの、少しは残っていたので返そうとしたが、
そのまま何かあった時のために持っておけって言われた。
それよりも、俺が買ってきた名物お菓子のお土産に先生は興味を移してその話は終わった。 まあこれは蛇足だが、
その後あの旅館での話が広がらない訳もなく、
M君は泡をふいて倒れていという理由であだ名は
「カニ」になった。
ガキってのは残酷だな…。
これで今回の話は終わり。
先生活躍しなかったけど、最後まで付き合ってくれた人ありがとうな。 あと一緒に思い出したので、
おまけ程度だが先生が霊感ついたきっかけの話もしていたので
ぼんやり思い出したからそれも書いておく。(※ちょいグロ注意)
先生が小学生のころの話。(たぶん高学年くらい)
バス停のベンチに座ってバスを待っていたら
ものすごい衝撃音がした。
目の前に、人間の腕が飛んできた。
どうやらトラックとバイクが衝突事故を起きていたらしい。
人が目の前でバラバラになっていたそうだ。
先生はその事故を目の前で見た次の日、
原因不明の40度くらいの高熱を出して、しばらく生死を彷徨った。
何とか無事に熱が下がり、退院できた時には
色々と見えるようになっていたんだと。
こんな強烈な体験、絶対俺は嫌だw >>106 ありがとう、ひとりでもそういってくれる人が言ってくれてよかった。 面白かったよ
余裕があれば、他にもあったら聞きたい Mくん気の毒になぁ
旅行以降は話すこととかなかったの? >>109
レス遅くてごめんな!また仕事の合間とかに思い出したこと書き留めて投下してく。
気が向いたら見に来てくれよ。 >>110
そう、多分テニスしてたしもともと活発な奴だったんだろうけど、
うまく人とコミュニケーションがとれないのもあってこんな大事になったかもしれない。
その後もM君と俺の関係は今までとあまり変わらず、
普通にクラスメイトとして話はするけど仲良くはならなかったなあ。 >>111
良い反応だなありがとう!
派手な話じゃないけどまた書いてくから暇つぶしに見に来てくれよ。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています