異世界なのかは分からんけど面白い体験をした。
今から10年くらい前なんだけど、仕事でH県S市に行ったその帰り道のこと。

その当時乗ってた車が走行距離20万キロ超えたボロボロの軽自動車。
後付けしたカーナビも中古だったせいかよく故障するので、標識を頼りに走ってた。(ちなみにこのカーナビは知人と◯鳴峠を通った時に崖の方に誘導した事がある曰く付き)

金もなかったからなるべく下道で地元まで帰ろうとフラフラしてたんだけど、いつのまにかすっげー山道に入ってしまってた。
登ったり下ったりして1時間以上走ってたかな?夕方だったしこのまま夜になったらマズイなぁと考えだした時にようやく山道を抜けることができた。
おそらく…距離や走った方向的にT市だったと思うんだけど、あまり見慣れない景色だった。
レトロな印象の街並みで高台にあるためか遮蔽物が無く、目の前には夕焼けに染まる空と街が広がっててそれはもう綺麗だったことを覚えてる。
結局、そのまま道なりに走ってもう一度山道とトンネルを抜けたらいつも走ってる国道に出て地元まで帰れたから、特に何かが起きたとかそういうわけではないんだけど…。

実は当時引越しを考えていてその通り抜けた街がすげーストライクだったんだよ。住んでみたいなぁって思ったから、走ってる時に携帯で現在位置を調べて出てきた地名を覚えてたんだけど…。
その後何度か仕事でS市に行くことがあったので、またあの景色が見たくて同じ山道を通って帰ったんだけど結局あの高台の街には辿り着くことができなかった。
今でもたまーにグーグルアースでその地名を調べるんだが全然違う街並みなんだよ。

俺はあの時いったいどこの街に迷い込んだんだろうなぁと…少し不思議な経験。