石じじいの話です。

戦後の早い時代に北海道への入植が奨励されたことがあります。外地からの引き揚げ者、復員兵、戦災者などの失業対策のためだったと言われます。
農業による食糧増産も必要でした。
じじいの村にも北海道で農業をしないか?という斡旋が来たそうです。
じじいは、興味があったので村の他の興味を持った人たちと一緒に見学に行きました。
汽車と船を乗り継いで片道三日かかったそうです。
結局、ものすごい自然に圧倒されて逃げるように帰ってきました。
誰も入植しなかったそうです。
「四国のもんは腰抜けじゃけいのうw」
(つづく)