武霊王(趙)、騎射を習う
春秋時代の諸侯は、四頭の馬に引かせた戦車を使用していたが、直接馬に乗って戦う騎馬戦術は開発されていなかった。戦国時代(中国)に入った紀元前4世紀末、西北部に位置して遊牧民との接触が深かった趙の武霊王は、臣下の反対を退けて、みずから胡服こふく(筒袖の上衣やズボンなど騎馬に適した遊牧民の服装)を着て乗馬し、騎射きしゃを練習して、率先して遊牧民の騎馬戦術を導入したという。