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 アイドルグループNGT48のメンバーが暴行被害に遭った事件に関する論文を筑波大が学術論文データベースから削除したのは憲法が保障する学問の自由の侵害に当たるとして、同大人文社会系の平山朝治教授が18日、原状回復などを求め、東京地裁に提訴した。

 訴状などによると、平山教授は2019年、NGT48の当時のメンバーが暴行を受け、男性2人が逮捕された事件について、グループ運営会社「AKS」の問題点などを指摘する論文を執筆。20年1月に審査を経て筑波大の学術誌への掲載が決まった。論文はその後、同大のデータベースにも登録され、一般公開された。

 AKSから社名変更した「Vernalossom」は20年4月、筑波大と平山教授に対し、論文が名誉毀損(きそん)に当たるとしてデータベースからの削除や謝罪文の掲載などを要求。対応しなければ訴訟を提起すると予告し、同大は論文を削除した。

 平山教授側は削除について、研究発表の自由侵害だと指摘。論文の記述は名誉毀損に当たらないとして、同大とV社に1200万円の賠償も求めている。

 筑波大とV社は「訴状が届いていないためコメントは控える」としている。