広島県東広島市教委は19日、市立小に通う児童1人が18日の下校時、スクールバスに置き去りになったと発表した。運転手が後部座席の確認を怠ったのが原因。児童は約30分後に保護され、健康状態に問題はないという。

 市教委によると、18日午後0時50分ごろ、保護者から「子どもがなかなか帰って来ない」と学校に連絡があった。教職員たちが学校から約1・5キロ離れたバスが止めてある屋外駐車場に駆け付け、車内を歩いていた児童を見つけた。

 この日は卒業式があり、全校児童が登校。下校時にこのバスには22人の児童が乗っていた。運転手は通常、児童が降りた後に後部座席を確認することになっていたが、この日は確認せず施錠し、寝ていた児童に気付かなかったという。

 市教委は今後、児童の乗り降りを記録するチェックシートをスクールバスの委託事業者に記入してもらうなどして再発防止を図る。市教委は「児童や保護者、ご心配いただいた皆さまに心からおわび申し上げます。再発防止に全力で取り組む」としている。

 送迎バスを巡っては、2022年9月に静岡県の認定こども園で車内に残された女児が熱中症で亡くなる事件が発生。広島市立広島特別支援学校(南区)でも同年11月、児童がスクールバスに取り残されるなど、全国で問題が相次いでいる。