食事は大きく分けて、たんぱく質、炭水化物(糖質)、脂質の3つに分けられる。
たんぱく質と炭水化物は1gあたり4キロカロリーであるのに対して、脂質は1gあたり9キロカロリーもある。
同じ重さでも脂質のほうが2倍以上カロリーが高いので、ダイエットのために摂取カロリーを減らそうと思ったら脂質の量を減らすのが一見すると合理的であるように思える。
この考えを基に、昔は食事の中の脂質の量を減らす(低脂質食)ことでダイエットができるのではないかと考えられており、実際にそのようなダイエットが行われていたカロリー神話の時代がある。
しかしながら、研究に参加した人たちを低脂肪食と高脂肪食に無作為に割り付けたランダム化比較試験(2008年の論文、2009年の論文)の結果、低脂肪食を食べていた人も、高脂肪食を食べていた人も体重の変化に差がないことが明らかになった。
低脂肪食は必ずしも「やせる食事」ではなかったのだ。