囚人トレーニングは生ぬるいトレ。若木氏、杉田会長、溝口和洋さんが行ってきたようなトレこそ漢のトレーニング

「外人に対抗すべく」苛烈なウエイト・トレーニングを自身に課す溝口。「疲労?だいたい疲労ってなんやねん。そんなもん根性で克服できる。
死ぬ気でやったら人間、不可能はない」と、自らの実践の上で、
「根性論は正しい」という結論に達した。
現在も一般的な多くの指導者が掲げる「大きな筋肉を使おう」「末端の筋肉はリラックスさせる」
というトレーニング理論を溝口は真っ向から否定する。
「一番大事なんは末端や。デッド・リフトにしても、大事なんは握ってる手と足先。
末端を意識して鍛えるんや。そうすると、全身の神経回路も発達する。」
室伏広治の指導で中京大学に来ていた頃、日本記録保持者でありながらただの怖いおっさんと思われていた頃、
日本トップ級の実力の学生選手は、溝口の練習方法とその量に驚き、こう訊いたという。
「溝口さん、私の大学四年間はいったいなんだったんでしょう」
「お前の四年間か。わしの二時間じゃ。」
溝口はタバコを吸う。それを公言する者は皆無だった。日本選手権に出場したとき、溝口は国立競技場でもタバコをふかしていた。
食事にしても「ホカ弁にラーメン・ライスです」と公言。海外遠征時は毎日、ハンバーガー。
「食事なんかしっかり食っときゃそれでええ。後はプロテインとビタミン剤で十分や」