とにかく腕立て伏せ系の種目ってのは、プランク姿勢を保ちながら何らかの動作をする「ながら」運動の一種なので、
逆立ちで何かするとか、鉄棒や輪にぶら下がったまま何かするとか、何なら2本の脚で大地に立ったまま何かをするとかとも共通の
スタビライザー維持の側面を持った種目だと思う。
二本足で立ち続けるのは、高々数十秒〜数分程度で終わるセット時間中耐えられなくなる者は少ないが
腕立て姿勢や懸垂姿勢の長時間保持の順応コストはそれなりに掛かる(ちょっとサボるとかなり短期間で出来なくなる)し、
逆立ちに至っては私なぞは一瞬の姿勢の構築すら出来ない。
これらのどれにコストを割いて種目の幅を拡げる魅力を見出すか。

その点からディップを考えるなら、セット中ずっと疲労し続けるのは
鎖骨や肩甲骨や上腕骨から胸郭以下の体重を吊り下げている筋群だけで
心肺を良く駆動させがちな脚や体幹の筋群が休んでいる為に心肺や神経持久力的には比較的楽な訳だ。
色んな事に同時に気を張りながらでは根気の続かない(私の様な)神経弱者タイプの運動音痴にとって、優しい種目の一つだと思う。