>>222
いや
元々の素質で負けてることこそ、黒人のようなウエイトは必要ないことを裏付ける
素養が違うから筋力で差を詰めようって考え方は、ワゴンRでもランボルギーニの車体とタイヤを載せれば、加速がスポーツカー並みに良くなるって言ってるようなものだ

肝心のエンジンを、ウエイトで鍛えられると思っているならそれは間違ってる
スプリントの推進力を生む主役は、筋肉よりも腱や関節の方なんだぞ
腱の長さの差、腱・関節の硬度差、骨盤や背骨の角度差といった排気量に直結する内部構造を模倣せずに、ただ筋肉に着目して鍛えるってのは、排気量に見合わないハリボテボディを丹念にこしらえているだけだ

例えば腱・関節の硬度差でいえば、黒人の方が日本人に比べ2倍以上硬い
いわば持ってるバネの硬さが違うのであって、当然硬いバネを収縮させるには強い力がいる
その役割を果たすのが黒人スプリンターの持つゴリゴリの筋肉
もちろん硬いバネが生み出す弾性力は大きく、スプリントには有意に働く
一方で、日本人の柔らかいバネに同じだけの力を加えれば、バネが潰れ気味になって十分な弾性力を得られないのがオチだ
必要以上の筋肉は足を引っ張る存在でしかないんだよ
黒人にしたって、トップスプリンターに感化されて素質以上に鍛えすぎて、結果せっかくの筋肉を持て余してるやつは腐るほどいるだろ?

もう一つ例をあげるなら、骨盤や背骨の角度だな
骨盤の前傾がいろいろな動作に有意に働くことはもはやスポーツ界じゃ常識みたいなもんだが、一方でスプリントにおける骨盤の前傾は姿勢を不安定にするデメリットもある
ボルトの身体の揺れは過度の骨盤の前傾が原因だって分析してたNHKの特番を見た人も多いだろ
骨盤が前に傾けばそれだけ背骨がバランスを失い上下左右にしなる
でも当然スプリントで効率よく加速するには、接地時に姿勢を安定させないといけない
その役割を果たすのが、やはり体幹部や腰回りの筋肉になってくるわけだ
同じNHKで、義足のジャンパーが姿勢を安定させるために徹底的に背筋を鍛えたというエピソードもあったな
ともかく、接地時に姿勢を安定させられるならば、背骨のしなりは推進力を生み出す原動力となる
これは動物のチーターなんかも良い例だ
じゃあ日本人はどうかというと、農耕民族らしく骨盤は後傾気味で安定しているんだよね
だから必要以上に姿勢を保つための筋肉が必要なわけでもない

こういった違いに先人たちが打ちのめされてきたからこそ、今の日本人スプリンターの潮流は概ね細身なんだよ
農耕民族の引き出しの限界を見極めた結果、分不相応なスポーツカーを乗りこなすのではなく、身の丈にあったワゴンRを改良していく道を選んだ
怠慢で鍛えてない、なんて本気で思ってるなら大間違い
酸欠・吐き気・ケツ割れにまみれて走練習で追い込む辛さを知ってれば、ウエイトの追い込みなんて全然マシ
0.01秒の短縮に心血注いでいる連中に、そんな短絡的な方法論が通用するほど世の中甘くないねーよ
小学校の世界じゃないんだから