X



トップページ創作発表
1002コメント730KB

ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【242】

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0001ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE
垢版 |
2023/06/29(木) 05:06:41.40ID:Zru/oHcV
オリジナルの文章を随時募集中!

点数の意味
10点〜39点 日本語に難がある!
40点〜59点 物語性のある読み物!
60点〜69点 書き慣れた頃に当たる壁!
70点〜79点 小説として読める!
80点〜89点 高い完成度を誇る!
90点〜99点 未知の領域!
満点は創作者が思い描く美しい夢!

評価依頼の文章はスレッドに直接、書き込んでもよい!
抜粋の文章は単体で意味のわかるものが望ましい!
長い文章の場合は読み易さの観点から三レスを上限とする(例外あり)!
それ以上の長文は別サイトのURLで受け付けている!

ここまでの最高得点79点!(`・ω・´)

前スレ
ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【241】
https://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1684632447/
0486創る名無しに見る名無し
垢版 |
2023/08/04(金) 22:30:36.17ID:CyGnPvew
『振られた私に神様が降りてきた』

大学の同級生に告白して振られた挙句、大嫌いな女と付き合ってた事が判明し、泣きながら帰る私に神様が舞い降りてきて、こう言った。

「わたしは神様です。貴女に伝える事があって、やって来ました」

そりゃ、そうでしょうね。空から舞い降りてきた上にギリシャ神話風のヒラヒラとしたワンピース。
しかもキンキラキンの後光を背負った金髪碧眼の超美人さんがタダの人ってーのは流石に無理がある。
まあ、人外の可能性はあるかもしれないけど。伝える事があると神様は言うが、残念ながら今の私にそんな御大層な話を聴くエネルギーはない。

「すいません。そんな気分じゃないのでまた後にして貰えますか。」
と言って俯くと、素早く道を右に曲がって神様を華麗にスルーした。

早く帰って思い切り泣きたいけど、走る気力すら無い。人目が無いことを幸いにぐすぐすと涙を流しながら早足で歩いていると、なんと神様も急ぎ足でついて来た。

「ちょっと!!貴女!ここはひれ伏して話を聞くシーンですよ!!何無視してるのよ!」

しかもめっちゃ指さして私を叱ってくる。 出会ったばかりなのに指さしてくるとか、マジでムカつくんですけど。

神様はどうしてこんなに傲慢なんだろう。人間の行いは全てお見通しだとか言う癖に、私の精神的事情などお構い無しに突っかかってくる。ほっといてよ。
「すいません、私無神教なんで巻き込まないでください」
私は更に歩くスピードを上げる。神様から逃げられる訳が無いのは分かっているけど素直に聴くのは癪に障る。

「お待ちなさい!人の子、よっ……きゃあ!!」

神様が私を止めようとしてダッシュして前に出た瞬間だ。神様は小さな悲鳴を上げてが私の視界から消えた。

「はあ?……う、うそ!!か、神様?」

私は思わず声を上げる。
神様は消えたのでは無かった。捨ててあったバナナの皮を踏んですっ転んだのだ。
0487創る名無しに見る名無し
垢版 |
2023/08/04(金) 22:30:56.33ID:CyGnPvew
この状況に私は驚いた。しかし頭の中は。

──滑り止めが有って無いようなサンダル履いてるからこうなるんだよ。ってか宙に浮いて移動しないんかーい。
というツッコミでいっぱいだ。
でも、さすがに可哀想になってそのツッコミは入れなかったけど。

「大丈夫ですか、立てます……よね? 」

とりあえず声をかけてみたが、神様は地面に突っ伏したままだ。顔は分からないけど身体が小刻みに震え、長い金髪の隙間から見える耳が赤く染ってるのが見えた。思いもよらぬアクシデントに見舞われたせいだろう。まあ弘法大師も筆を誤ったんだし。神様もバナナの皮で転んでも仕方ないか。

何度も声をかけたけど神様はおきあがろうとしない。どうしよう……ここは助けるべきなのか? でも転んだ事が恥ずかしくて動かないのなら、話しかけない方が無難なような気がする。私に『伝えること』があって舞い降りたのだから、少し時間が経てば何事も無かったかのように立ち上がり、神々しいお姿で伝えてくれるだろう……多分。だからちょっと突き放し気味な事を言ってしまった。

「あのー何も無いなら、私……先に家帰っても良いですか」

言ったそばから、神様はがばりと顔上げて叫んだ。

「なんで帰るのよ!空気読んでよ!私は神様なのよ!手を差し伸べなさいよ!それに擦りむいちゃったんだから!優しくしてよ!!」

しかも神様は子供のように足をばたつかせ「せっかく綺麗に舞い降りれたのにぃ!!転ぶとか最悪だぁ!!バカバカばかぁ」と叫んでわんわん泣き出した。

あぁどうしよう。こんな大声で泣かれたら、いくら、神様とは言え放置できない。ええぃ、仕方ない。
私は神様の手をとって起き上がらせる下宿先のアパートへ連れていき、擦りむいたところにマキロン塗って絆創膏貼ってあげた。
「すごい染みる。もっと……優しく塗って」と神様がしゃくりあげながら言ったので。
「神様、あなたは幼稚園児ですか?このくらいの痛みで情けない」と叱りたくなったが、殊勝な態度が愛らしかったので見なかったことにした。
くそう、これだから美人は嫌いなんだ。

結局、私は振られたことの悲しみに浸ることなく、その日を終えた。
そして神様は何故か、私の作ったご飯を食べ、私より先にシャワーを浴び私のパジャマを来てベッドを占拠していた。

「貴女、明日も大学で一限から授業があるのでしょう。早く寝なさい」と美しい微笑みを浮かべ私の為に半分スペースを開けてくれた。
──さすが神様!!私の事を思っておられるのですね! 優しい!!
と、一瞬感動したけど、そこは私のベッドなんだよなぁと呆れたが……まあいいかとスルーする事にした。

私は神様に言われるままベッドに入る。
ベッドは神様の体温で良い感じに温まってていて、潜った途端に睡魔がすぐにやってきた。

「ねぇ、神様。私に何か伝えたい事あったんでしょう」

私は寝てしまう前に神様へ尋ねてみた。
大切な事のような気がしたからだ。

「人の子よ。遅いから、また明日にしましょう」
と神々しいお言葉とともに恭しく頭を撫でられてだけで教えてくれなかった。

転んだだけで泣いてしまう神様から子供扱いされるのはなんだかなあと思った、怒る気はまったく起きなかった。

「それでは寝ますよ。おやすみなさい」と神様が言ったら、何故か部屋の明かりが消えたしまった。でも眠かったから気にせず私も「おやすみなさい」と言って目をつむる。

明日には聞けるといいなぁ。
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

ニューススポーツなんでも実況