アンカーで繋げてリレー小説を作るスレ
このスレの使い方
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※アンカーもしくは【雑談】がつかないレスはすべてスタート地点になります >>12
ビーフに切りかかるその前に、林が立ちはだかった。
林「ビーフ様の手を煩わせるまでもない!ここは私が!」
田中は昼食のおにぎりを林に向かって投げた。
田中「同じ日本人ならこの威力が分かるだろ!」
林「これは……! 白米……! ビーフシチューにかけたい……ご飯で食べたい……!」
林は日本への憧憬で涙ぐんだ。
そして、ビーフからシチューを奪い取ると、白米でハヤシライスを作った。
林「うまー……!」
ビーフ「何っ? ……なるほど、ありだな。この旨さに免じて、この場は見逃してやろう」
田中「あざーっす!」 >>1
ビーフに切りかかるその前に、林が立ちはだかった。
林「ビーフ様の手を煩わせるまでもない!ここは私が!」
田中は昼食のおにぎりを林に向かって投げた。
田中「同じ日本人ならこの威力が分かるだろ!」
林「これは……! 白米……! ビーフシチューにかけたい……ご飯で食べたい……!」
林は日本への憧憬で涙ぐんだ。
そして、ビーフからシチューを奪い取ると、白米でハヤシライスを作った。
林「うまー……!」
ビーフ「何っ? ……なるほど、ありだな。この旨さに免じて、この場は見逃してやろう」
田中「あざーっす!」 【雑談】
自分の書いた部分がコピペ荒らしに使われてるとぎょっとするね >>34
カレー教会には大僧正とシスターの下に沢山の僧侶や見習い達がいた。
しかし、その誰もがシチュー騎士王の洗脳の下、シチューを信仰していた。
よく見ると名前もシチュー教会に変えられており、カレーを愛している者は1人もいないように見えた。
田中が教会に入ると、僧侶達は口々に言った。
「カレーくさっ!」
「ウコンくさっ!」
「邪教の徒が来たぞ!」
「ひっ捕まえろ!」 >>41
僧侶たちは一斉に田中に襲いかかった!
カレー人間と言えど、複数人に同時に襲われてはアッサリと死ぬ。田中は死を覚悟した。
その瞬間──── 「うるせーーっ!」
その大声とともに僧侶達が吹っ飛んだ。
声の主が姿を現す。
真っ赤なふんどし一丁におかっぱ頭の少し小柄な男だ。
2本の腕だけで全員を吹っ飛ばした怪力の持ち主は、田中の前まで歩いて来ると、言った。
「よう、カレー臭。シチューの甘ったるい匂いに飽き飽きしてたんだ。よくぞ来てくれた」
田中は目の前のふんどし男の麹臭さに辟易しながらも、名前を聞いてみた。
「俺の名は高橋。高橋きょうふ郎だ。ちなみに職業は戦う僧侶、つまりはモンクだ。文句はあるか?」 >>43
高橋「ちなみに好きな食べ物は味噌汁! >>43のアンカー忘れてたけど>>42だ。よろしくな!」 >>44
田中「...ようするに仲間になってくれるんだな?」
高橋「うむ、そうだ。仲間になってやろう!」
高橋が仲間になった!
高橋「ところで、俺以外の仲間は?」
田中「居ない。今から探すんだよ」
高橋「そうか...なら次は、華奢で可憐なうら若い女の子を仲間にしたまえ。美しい物語にはヒロインが必要不可欠だろう?」
田中「(何言ってんだコイツ)」 >>45
田中は仕方なく、女性の仲間を探しに町に出た。高橋は別の場所で仲間を探すらしいが、本当に探せるのか少し怪しい。
田中「一度林に裏切られてるから女は苦手なんだけどなー。まあ、駄目元で声をかけてみよう」
田中は女性らしき人物の後ろ姿に声をかけた。
田中「すみませーん、私たちとシチュー騎士王倒しに行きませんかー?」
?「ニャ?」
振り向いた女の顔は茶色の猫だった。
田中「ぎゃー! 化け猫!」
?「失礼ニャ! ウチは猫獣人のブラウンだニャ!」
田中「え、あ、はい……」
ブラウン「ま、どーしてもっていうなら手伝ってあげてもいいけどニャ♪」
田中「えー、猫にカレーとか玉ねぎでNGだろ……仲間をするのはやめとこっかな……(小声)」 >>46
ブラウン「ウチを仲間にするなら女性の仲間を他に紹介するニャ」
田中「ほっ、本当に!?」
ブラウン「その代わり仲間代として毎日3食新鮮な魚をウチに食わせることを要求するニャ。どうニャ?」 >>47
田中「その取引...乗った!仲間になってください!」
猫獣人ブラウンが仲間になった!
ブラウン「じゃあ早速女性の仲間を紹介するニャ。ついてこいニャ」 >>48
ブラウンは田中を案内して暗い洞窟の中へ入って行った。
田中「こんなところに人がいるのか?」
ブラウン「凄まじい力を持つ魔法使いニャ。外に迷惑かけないよう引き籠っているのニャ」
やがて洞窟は鍾乳洞に変わり、壁が幻想的にキラキラと輝き出した。
その奥に広間のようになっている空間があり、岩のベッドの上に長い黒髪に透き通るような緑色の肌の女性が横たわっているのが見えた。
「猫ちゃん……。お客さんなの?」
女性は憂鬱そうな声で言った。
「こ、こんにちは」
そう言いながら田中が近づくと、女性はゆっくりと身を起こした。
その肌はぬるぬると濡れており、よく見るとウロコが生えている。 >>49
田中は恐る恐る自己紹介を始めた
田中「わ...私の名は田中彼絵だ。カレーを愛し、カレーを尊敬し、毎日三食カレーを食べる男だ。巷では“騎士狩り”の異名で親しまれている」 >>50
緑色の女性は静かに微笑むと、名乗った。
「私はニア・エメラルダ。よろしくね、騎士狩りさん」
「ブラウンに紹介されて来たのだが」
田中は言った。
「シチュー騎士王を倒すため、あなたの力を貸してほしい」
「ニアは5時間毎にカレーを食べないと死んでしまう病気にかかってるニャ」
ブラウンが言った。
「だからカレーがこの世からなくなると困るニャ。仲間になってくれるニャ!」
しかし目の前の女性がカレーを食べるのはおかしいように見えた。
どちらかと言えば霞かプランクトンを食べるほうが似合うような儚さだ。
大体、どう見ても人間ではない。人魚……というよりも魚人だ。
(なんかおかしくないか?)
田中は思った。
(猫獣人のブラウンの知り合いが魚人って……) >>51
田中「ま、まさか────」
田中「一体何だ!?!?!?」
田中には理解出来なかった 田中はブラウンにストレートに聞いてみた。
「お前、この人のこと食べたくならないのか?」 >>51
田中はニアに聞いてみた。
田中「ニア、本当にあなたはカレーを食べるのか?」
ブラウン「ニャ? ウチの言うことを信用して無いのかニャ?」
ニア「ええ、そうよ、騎士狩りさん。私はカレイを五時間に一度食べないと、死んでしまうの。最近カレイが減ってきて、困っているのよ」
田中「……本当なのか……」
ブラウン「だから言ったニャ」
田中「じゃあ、一刻も早く彼女に旨いカレーを食べさせないとな!」
ニア「ありがとう……。でも、少し前に一匹食べたから、あと五時間はもつけれど」
田中「?」
田中にある違和感が芽生えたが、違和感の正体は分からなかった。
田中「ともかく、五時間以内にカレーを探しに行こう!」 その頃、高橋はシチュー騎士王の城を訪れていた。
衛兵「高橋様がお見えです」
シチュー「おお、高橋か。久しぶりじゃないか。どこ行ってたんだ」
高橋「よう、じーさん。この間の戦争ぶりか?」
シチュー「シチュー四天王を統率する騎士団長のお前がいてくれないと困るじゃないか。あまり自由にうろつくな」
高橋「ハハハ。実は俺、カレー側についてお前のこと滅ぼすことになったから」
シチュー「なんだと?」
高橋「カレーなんて別にどーでもいいけどな。シチューばっかの世界に飽きたのよ」
シチュー「まさか……お前……『騎士狩り』を利用して、自分のための味噌汁王国を築くつもりか!?」
高橋「いや、そんな気はねぇ。ミソスープはマイナーだからな。国を作れるほどの信者が集まらねぇよ」 >>45
田中「何言ってんだきょうふ郎。お前一人で充分だろ」
高橋「俺を買ってくれるのは嬉しいんだが、でも、パーティーに華は必要だろ?」
田中「それもお前で充分だ。エッチな赤ふん着けやがって…」
田中は嘗めるように高橋の下半身を見た。
高橋「ヤバッ」
高橋は危険を感じて後ずさった。
田中「臭いは少し気になるが、それも隠し味になるだろう…」
田中は舌なめずりをして、高橋に壁ドンした。
高橋「アッー! クソミソ汁になるぅぅぅ!!」 >>46
田中「残念だが、君を仲間にすることは出来ない」
ブラウン「なんでニャ?!」
田中「君を、死なせるわけにはいかないからな」
ブラウン「えっ…///(キュン)」
田中「じゃあ、元気で暮らせよ」
ブラウンは仲間にはならなかったが、田中に惚れた。
ブラウン「田中サマ…///」 >>45
高橋「ちなみに俺は僧侶だが、回復魔法は一番簡単なのしか使えない」
田中「それのどこが僧侶だよ?」
高橋「俺はぶん殴って吹っ飛ばすことにしかほぼ興味がないからな」
田中「僧侶のくせに破壊専門かよ!」
高橋「ハハハ。だからな、探すなら優しく癒してくれる女性を探せ。華奢で可憐なうら若いシスターか巫女をだ」 >>54
探すまでもなく、カレーは田中の中にあった。
いや、田中自身がカレーであったのだ。
田中は腕をふるってフィッシュカレーを作ると、ブラウンとニアにふるまった。
田中「さぁ、食べてくれ」
ブラウン「こっ……これは?」
ニア「カレイ……ではなく、カレー……ですね」
ニアは絶望の色を顔に浮かべた。 >>57
ブラウン「ちょっと待つニャ! 仲間を探してるのなら、ガラム・マサラ老師を尋ねてみるがいいニャ!」
田中「ガラム・マサラ老師?」
ブラウン「この先の広場で怪しげな空中浮遊術をやってるはずニャ。行ってみるがいい」 私は絶望した。
田中「どれが正規ルートだ...?」
さながらループものの小説かの様に、ストーリーの時系列が飛びまくって分岐&交錯してやがる。
どのレスに繋げばいいのか分からねぇ。
田中「くっ、もう駄目だ...おしまいだ」
神「絶望するな、田中よ...そもそも最初から正規ルートなんてものはないのだ」
田中「...?」
神「好きなレス(ルート)に、好きなように、自由にレスを繋げばいい。それがこのスレのコンセプトであり、醍醐味でもあるのだ。だから君、失敗を恐れるなかれ」
田中「!!!」
私...いや、俺は...神さんの言葉に、えも言えぬ感動を覚えた。
俺はどうやら勘違いをしていたようだ。
田中「フッ...なるほどな。そういう事だったのか...!」ニヤリ
俺の戦いはこれからもまだまだ続く...
俺達の戦いはこれからだ!! 【雑談】
そうだよ
考えてる最中に被っても別ルートとして投稿出来るし古いレスからやり直してもいい
だからアンカーは大事だよ >>60
〜広場〜
田中「あなたがガラム老師ですか?」
ガラム老師「ああ、そうじゃが...誰だ貴様は」 >>63
田中「僕を知らないんですか? 最近大人気の『騎士狩り』を知らないなんて……あんた本当に老師なんですか?」 >>59
「猫舌の私にこんなものが食えるか!」
そう言ってブラウンはカレー皿を肉球でぶっ飛ばした。
「タマネギ入ってるし!」
「なんてことすんだ!」
田中が怒った。
「俺の魂とも言うべきカレーに!」
「大体、約束が違うニャ!!」
ブラウンはブチ切れて声を荒らげた。
「1日3食、新鮮な魚を食べさせてくれる契約ニャ!!!」
「だから……!!」
「待って」
口応えしようとした田中を、ニアが遮った。
「これは……」
ニアはスプーンを持ち、カレーに入れられた魚肉を口に運んだ。
「ヤナギガレイ……しかも干物だわ!」
「へへ……わかるかい?」
田中は嬉しそうに言った。
「お近づき1食目だからな、奮発した。料亭で出される高級魚のヤナギガレイを手間暇かけて干物にし、旨味を最大限に引き出したものだ」
「そんな高級魚……」
ブラウンが胸の奥から怒りの声を上げた。
「なんでカレーなんかに入れちゃうかな!!!??」 >>64
ガラム老師はブチギレた。
老師は元来プライドが高いのだ。
ガラム老師「ぶっころすぞ!小童がぁ!!」
ガラム老師が襲いかかってきた! >>66
田中「お、落ち着けって、老師さん。私が悪かったって...」
田中は必死に老師を宥めた。 >>66
「上等だ! テメーは俺の手下になるんだ! 手下より弱いリーダーがいてたまるかよ! フンッ!」
田中は内に秘めたカレー力を全力で放出した。
身体をウコン色のオーラが包み、髪が逆立つ。
「あっ……あなたは……神なのか!?」ガラム老師は腰を抜かした。
「おうよ。俺様はカレーの神だ」そう言いながら田中は口から華麗剣を抜き出す。 >>68
そして田中は誇らしげな顔をしながら、華麗剣を空に向かって掲げた。自分を偉大な存在であると誇張する為に...
老師「ああ...それは神の愛刀!!ああ...神よ!私めは貴方様の忠僕となります...!なんなりとご用件を...!」
田中の陳腐な作戦がなんと成功した! >>69
「ククク。よしよし」
田中は満足そうにガラム老師を見つめた。
浅黒い肌の、肉のない、骨の浮き出したあばらがセクシーで思わず勃起してしまった。 >>58
クク・レジスタンスという反逆団を田中は尋ねた。
この世にカレーの自由を取り戻すため、徒党を組んでシチュー騎士王に反抗している集団だと高橋から聞いていた。
『ククレカレーって今もまだ売ってるのかなぁ』などと考えながら、アジトの扉を開くと、中はゴミでいっぱいだった。
正しく言えばゴミのごとく弱そうなメガネヒョロガリ男ばかりだったのだ。
「あぁ、騎士狩り様」
ヒョロガリ達は田中の姿を見るとワラワラと集まって来た。
「スゥプちゃんをお助けください」
「スゥプちゃん?」田中は初耳のその名前をオウム返しに口にした。
「スゥプちゃんはぼくらのアイドル、僕らの唯一の希望なんです」
「スゥプ・カリーニナちゃんは美少女の巫女です」
「彼女の強力な回復魔法があるから僕らは戦える」
「倒されても、倒されても、すぐに回復できるからこそ、戦えるんです!」
「彼女の力がなかったら僕らなんてただのゴミですから!」
「わかった、わかった」田中は言った。「で? そのスゥプちゃんを助けてくれって? どうしたの?」 >>65
田中「まあまあ落ち着いて。ちょっと待っててブラウン、どうどう」
田中はブラウンを黙らせると頭の中で神に呼び掛けた。
田中「神さんいる?」
神「なんじゃ?」
田中「神さんってさ、私に呼び掛けてるように、高橋にもそうやって声かけること出来るか?」
神「朝カレー前、いや朝飯前じゃ」
田中「じゃあ私と高橋が直接会話することも出来るのか?」
神「出来なくもないが…」
高橋「おう、呼んだか田中。高橋だ。いい女は見つかったか?」
田中「ああ、ここに二人いる。ブラウンちゃんとニアちゃんだ」
高橋「おお! すげーな楽しみだ!」
田中「でも仲間になるのに条件があってさ。ニアちゃんの方はなんとかなりそうなんだけど、ブラウンちゃんは新鮮な魚がないと仲間にならないって言うんだ」
高橋「ちょっとワガママな女だな。嫌いじゃないが」
田中「そういうことで、手始めに合流前にその辺の海潜って魚捕まえておいてくれないか?」
高橋「えー俺が? ブラウンちゃんって可愛いの?」
田中「…猫耳美少女だよ」
高橋「おう! 魚は任せろ!」
田中「じゃあまた後でー」
ガチャン。通話が切れた。
田中「これでよし」
神「神を電話代わりにするな!」 >>70
そして田中は老師を襲った。
その光景を目撃した王国の兵は咄嗟に田中を捕まえ、無事死刑に処した。
その後──、“騎士狩り”の名は速やかに剥奪され、以来“男色の狂人”として歴史に名と恥を残す事になった。めでたしめでたし。
THE・END >>72
〜数十分後〜
高橋「おう田中、持ってきたぜ」
高橋が大量の魚を持ってやってきた >>71
「スゥプちゃんは、祈祷部屋に籠ったっきり、ずっとお悩みのようで出てこないのです……」
ヒョロガリが指した部屋は、どことなくトイレっぽかった。
「……うーんん……、うぅーん……」
耳をすませると、か細い声がドアから漏れ聞こえてくる。
「ほら、あんなにもお悩みになって」
ヒョロガリ達は心配そうに言った。
田中は思わず言い返した。
「いや、スゥプちゃんって便秘なだけなんじゃない?」
「なんてことを! スゥプちゃんは僕らのアイドルですよ! アイドルはウンコなんてしないんです!」
ヒョロガリ達は一斉に田中に詰め寄った。 >>65
田中「カレーなんか……だと?」
ブラウン「にゃによ!?」
田中「カレー様に『なんか』は決してつけんな、この糞猫!!!!」
ブラウン「カレーなんか下賤の食べ物よ! カレーなんかなんかなんかなんか!!!!」
田中「猫に何がわかる! まさに猫に小判だな、ハッハッハ!!!!」
ブラウン「ころす!!!!!」
ニア「待って、猫ちゃん。私、これを食べたら何だか身体の調子が……」
ニアは見るからに元気になっていた。目には希望の色が浮かび、蒼かった唇にほんのり赤みが差している。
ニア「私は強大過ぎる魔力を授かったばかりに、自分の魔力に身体を侵されているのです」
田中「そうなのか」
ニア「カレーというものには薬膳のような効果もあると聞きます。私、このカレイ入りのカレーがあれば、元気になれるかもしれない」 >>75
「ムリっ!!」
機嫌の悪そうな大声とともに扉が元気よく開き、オレンジがかった髪の色のコスプレ巫女のような美少女が姿を現した。
ヒョロガリ達が心配そうに、しかし失礼のないように距離をとって駆け寄る。
「スゥプちゃん!」
「大丈夫!?」
「悩みが晴れないの?」
「もうっ! こうなったらみんなの力を貸してえっ!」
スゥプ・カリーニナはそう言うと両手を高く上げた。
「君達の元気をあたしの中にちょうだいぃっ!」
「いいよ!」
「使って!」
「セイヤッ! セイヤッ!」
口々に応援するヒョロガリ達の元気がスゥプちゃんの手の中に吸い取られて行くのがはっきりと見えた。
「もしかして……」
田中は思った。
「この人達がヒョロガリなのって……あの娘に吸い取られてるからなんじゃ……」 >>76
田中はニアの笑顔を美しいと思った。そして不思議な気持ちに襲われた。
まるで世界一美しい海水魚に恋をしてしまったような、そんな気持ちだ。
『決めた。俺はこのひとを守る』
自分の作ったカレイ入りのカレーをすごく美味しそうに食べてくれるニアを見ながら、思った。
『鱗が生えてたって、肌がヌルヌルしてたって、そんなの関係ない! だって恋は理屈じゃないから! 魚人と人間の恋があったっていい!』
そして早速5時間後にふるまうカレーの構想を練りはじめた。
『よし、最高級の松阪牛のカレーを食べさせてあげよう!』
田中はまだ自分の間違いに気づいていなかった。
ニアが5時間毎に摂取しなければ死んでしまうものはカレーのほうではなく、魚のカレイであることに。
『ヤナギガレイももちろん旨いが、カレーにはやっぱり牛肉だ!』 >>75
便秘の悪化により帰らぬ人となってしまった少女とは、コーンウォール州トゥルーロ出身のエミリー・ティッタリントンさん。彼女がこの世を去ったのは2013年2月のことだが、今年になって死因審問(死因が不自然な場合に行われる審問手続き)が開かれ、エミリーさんの直接の死因とされる心臓麻痺が、実は便秘に起因するものであることが確認されたのだ。
エミリーさんは、幼少期より慢性的な便秘症に悩まされてきた。一口に慢性的と言っても、彼女の場合は数週間に1度しか便通がないという極めて深刻なもので、死亡時は実に8週間も排便していない状態だったという。結果、大腸をはじめとする臓器がことごとく膨張し、胸部を圧迫したことにより心臓麻痺が引き起こされたというわけだ。
では、彼女を死に至らしめた便秘の原因は何だったのか? 死因審問に出席した病理医は、エミリーさんが恒常的に「便意の我慢(stool withholding)」に及んでいたことを指摘、その背景には自閉症の影響から「トイレに行くのが怖い」という思いがあったのではないかと証言している。また、エミリーさんが検査を拒否するため、かかりつけの医師は便秘薬を処方するしかなかったこと、さらに家族もホメオパシー療法や霊気療法などに頼ろうとしていたことが判明している。
エミリーさんが亡くなった2013年2月8日、救急隊は彼女の自宅に2度駆けつけている。1度目、エミリーさんは顔色が悪いながらも意識があり、病院に行くことを拒否。そして2度目に救急隊員が到着した時(早朝4時ごろ)、すでに彼女はトイレで倒れたまま動かなくなっており、ロイヤル・コーンウォール病院に搬送されたものの死亡が確認された(享年16)。救急隊員リー・テイラー氏は、「この時はじめてエミリーさんの腹部がひどく膨らんでいることに気づき、とてもショックを受けました」と証言している。
どうやらエミリーさんの悲劇的な結末は、適切なタイミングで適切な治療が施されなかったことも一因と言えそうだ。ちなみに、「キング・オブ・ロックンロール」ことエルヴィス・プレスリーの死因も、エミリーさん同様、便秘に起因する心臓麻痺だった可能性が指摘されているらしい。便秘を放置することのリスクは、あまりにも大きい。辛い時には、すぐに医師の診察を仰いだほうが賢明だろう。 >>78
田中は高橋と合流し、ニアとブラウンを連れて新しい仲間を探して旅した。
高橋は『二人の女性』を見て大層落胆していたが、持参した魚を大喜びで食べるブラウンの姿を見ると、猫好きの血が騒いだらしくご機嫌になった。
高橋「ブラちゃんかわええな(猫として)」
田中「俺はニアが好きになった」
高橋「ハァ!? 気が知れん。あんなヌルヌルしたののどこがいいんだ?」
田中「わかってくれなくていい。とにかく、俺はニアを救うんだ、カレーでな!」 >>80
河原に手頃なテーブルになりそうな岩を見つけ、四人は食事をした。
田中はカレー力を使い、カレー術をもって松阪牛のビーフカレーを瞬時に作り、ふるまった。
田中「さぁ、ニア。薬膳にもなるカレーだよ。食べてくれ」
高橋「うまそー! 味噌汁くれ!」
ニア「これは……。カレイが入ってない……?」
ブラウン「ニャンてこと!! ニアは5時間毎にカレイを食べないと死んでしまうのニャよ!!!?」 【主な登場人物】
1話
・鶏……庭に二羽いる
2話
(共通)
・田中 彼絵……主人公。カレーを愛し、カレーを尊敬し、毎日3食カレーを食べる男。
インド人にナンで撲殺され、異世界に飛ばされる。
神の加護を受け、カレー力と神の華麗剣を手に、シチューに支配されたこの世を変えようとしている。
・神……色々と便利なじいさん
・シチュー騎士王……ラスボス
・シチュー四天王……ビーフ、クリーム、ボル、クラムの四人。田中よりも圧倒的に強く、しかもその下にも強力な部下がいるらしい
・林 雷子……シチュー騎士ただ一人の女性
・高橋きょうふ郎……赤いふんどしにおかっぱ頭の怪力男。田中に協力する。好物はカレー……ではなく味噌汁。 2話(分岐1)
・ブラウン……猫獣人の女の子。毎日3食新鮮な魚を食べさせることを条件に田中の仲間になった。
・ニア・エメラルダ……魚人の女性。長い黒髪に緑色のヌルヌルした鱗の生えた皮膚をしている。
自身の強大な魔力に冒され、5時間毎に鰈を摂取しないと死んでしまう病に罹っている。
2話(分岐2)
・スゥプ・カリーニナ……美少女の巫女。便秘がち。
・ヒョロガリ達……シチュー騎士王を倒すべく徒党を組んでいる。
ゴミクズレベルの戦闘力だが、スゥプの回復呪文を受けて何度でも生き返る。
スゥプをアイドルとして崇め奉っている。 2話(分岐3※完結)
・ガラム・マサラ老師……カレーを愛するあまりに田中に敗北した
★他にも忘れてる登場人物があったら補足願います >>77
突然、アジトの扉が外から蹴破られた。
入って来た男はたった1人だった。ゴワゴワした長髪を後ろでくくった目つきの悪い男が、バカにするような声で言った。
「ここかい、ふざけた反逆者どものアジトってのは」
「あっ」
「あっ!」
「お前は……!」
ヒョロガリ達が一斉に声を上げた。
「ボル六!」
「そうよ、さすがによく知ってんな」
ボル六と呼ばれた男はそう言いながら両手を掲げた。
「シチュー四天王ボル・7様の忠実な部下、『皆殺しのボル六』とは俺のことよ。じゃ、死にやがれ」
ボル六の両手から強大な氷魔法が放たれる。
2秒でヒョロガリ達は1人残らず死んでしまった。
スゥプちゃんはトイレに籠っていた。
田中は部屋の隅でそれを見ながら呆気にとられている。 >>85
「女がいる筈だ」
ボル六はそう呟きながら、部屋の奥へ進んだ。
「そいつを殺せとの命令なんだ。ヒョロガリどもはどうでもいい」
途中で部屋の隅に田中がいるのに気づいたが、ボル六は言った。
「お前もどうでもいい」
部屋の奥に扉がある。
どうやら標的の巫女はその向こうだ。
扉を開けるまでもなく、そこへ氷の矢を撃ち込もうとボル六がした時、扉の向こうから大声が谺した。
「あー、もー! 死んでんじゃねーよ!」
すると死んでいたヒョロガリ達が元気よく立ち上がり、その目に闘志が滾った。
「ハァ!?」
驚くボル六をワラワラとヒョロガリが取り囲み、襲いかかる。
ボル六はそれを氷魔法でまたあっという間に全滅させる。
「立てや!」
スゥプちゃんの号令でヒョロガリ達は三度立ち上がると、手に手に武器を持った。
さらに包囲を狭くするヒョロガリ達。ボル六はまた一瞬で全滅させたが、マジックポイントがもう残り少ない。
「出たーー!!」
トイレの中からスッキリしたような歓喜の声が響くと、ヒョロガリ達も物凄く嬉しそうな表情で立ち上がり、ボル六を袋叩きにした。 >>86
その様子を隣の家の屋根の上から見ていたボル五13(ボルゴ サーティーン)が呟いた。
「なんだ……あれは……」
そして奥のトイレの扉が開く気配を察し、銃を構える。
「巫女が出て来たら1発で仕留める」 トイレの扉が開き、ご機嫌のスゥプちゃんが出て来た。
「みんなぁ〜、殺ったねぇ〜♪」
「スゥプちゃん!」
「僕らまた勝ったよ!」
「ところで出たって何が出たの?」
「みんなにヨシヨシしてあげよう」
スゥプちゃんがニコニコとみんなの頭を撫でて回っていると、窓の外で銃声が響いた。
スゥプちゃんの胸に血飛沫の花が開く。
スゥプちゃんは何も声を出せずに口から血反吐を吐き、床に倒れた。 >>81
「うぅっ……」
ニアが苦しみはじめた。
「ニア!」
田中はようやく気づいた。
「そうか……。カレーじゃなくて、カレイだったのか、魚の! 高橋! お前が獲って来てくれた魚の中にカレイはないか!?」
高橋は答えた。
「……ねーな」
「あんたなんかにニアを紹介したあたしがバカだった!」
ブラウンが泣きながら喚いた。
「ニアにこんな仕打ちするニャんて思わなかった! あたしの大好きな友達に!」 >>90
そこへ>>88で死んだスゥプちゃんが転生して来た。
スゥプちゃん「あら? お苦しみ中?」 >>91
田中「え、誰よ?」
高橋「ククク...どうやら彼女は“別のルート”の人物の様だ。世界線移動ってやつか」
田中「??」 >>92
しかし、スゥプちゃんは転生のショックで記憶が混乱していた。
スゥプちゃん「だから別キャラ化しても許してね(ウインク)」
田中「まあいいや…スゥプちゃんとやら、なんか助けにきてくれたのか?」
スゥプちゃん「えーっと、えーっと…分かんないっ」
田中「…がっくり」
ブラウン「落ち込んでないで早くするニャ! ニアがヤナギガレイカレーを食べてから五時間経っちゃうニャ!」
田中「ヤナギガレイ…そうか、65で作ったカレーがは効いていたのか」
田中はおもむろに立ち上がると、ヤナギガレイカレーを持ってきた。
ニア「えっ?」
田中「二日目用に少し残しておいた分だ。これを食べるといい」
ヤナギガレイを食べたニアは、たちまち回復した。
ニア「ありがとう、田中さん…」
ニアの田中への好感度がアップした!
スゥプちゃん「私のおかげね! ふふふ」
高橋「何もしてなくね?」 >>93
スゥプちゃん「ところでそういうことならカレイをカレーに変換すればいいじゃない。そんな簡単なことも出来ないの?」
田中「ど、どういうことだ?」
スゥプちゃん「そのブダイみたいな顔した気持ち悪い女にグリーンカレー神を憑依させてカレイをカレーにするのよ。わかんないかなぁっ?」
田中「そんなイライラされたって……」
スゥプちゃん「仕方ない。あたしがやってあげるわ」
そう言うと何やら呪文を唱えはじめた。
「神よ……八百万の神よ。私に力を与えたまえ。カレイ……カレイ、カレー……カレー。グリーン……グリーン。青空には……。カレイ! カレー! カレイカレー! ぎゅううううん! カレーーッ!」
ニア「はうぅっ!?」
スゥプちゃん「はい。これでそのブサイク魚女はこれからは5時間に一度カレーを食べれば生き永らえるように設定を変更されたわ」
田中「本当かい!?」
泣いて喜ぶ田中にスゥプちゃんは掌を差し出した。
「お代は78万2千G」 >>93
スゥプちゃん「ところで別キャラって何よ?
あたしは巫女で美少女でアイドル気質ってとこだけブレなきゃあたしなんだから好きにしてよね!」 >>94
田中「つ……ツケといてくれ」
スゥプ「しょうがないなぁ。3日以内に必ず払ってよね。1日遅れるたびに一つ10万Gの有難い壺、買わせるからね」
田中「わ、わかった……(どうしよう)」
スゥプちゃん「ところでそこの臭男くん」
高橋「く、臭男!?」
スゥプちゃん「何よ。ビヂグソ臭いから臭男くんでしょ?」
高橋「くっ……な、何の用でしょうか」
スゥプちゃん「喉が乾いたの。アロエジュース買ってきて」
高橋「いっ……!」
スゥプちゃん「何よ。変な髪型に汚ならしい半裸の臭男のくせに口答えでもする気?」
高橋「……いいっ! も、もっと罵ってぇぇぇッ!」
高橋はマゾっ気に目覚めた。 >>96
「はい」
と言って、田中はスゥプちゃんの前に松阪牛のカレーを置いた。
「お腹空いてるでしょ?」
スゥプちゃんは皿を一瞥すると、言った。
「スープカレーがいい」
「ごめんね。スープカレーはレパートリーにないんだ。この固さこそカレーだと思ってるからね」
「こんなドロドロしたの食べたら便秘になっちゃう。もっと女の子の身体に気を遣ってよね」
田中は大人の微笑みで対応した。
「まぁ、食べたくなったら食べなよ。ここに置いとくから」
田中が行ってしまっても、スゥプちゃんはカレー皿に手をつけなかった。
しかし臭男がアロエジュースを買って来るまで暇だったので、また確かにお腹が空いてはいたので、おもむろにスプーンを手に取った。
そして面倒臭そうにカレーライスを口に運び、静かに呟いた。
「……おいしい」 >>28
シチュー四天王のリーダー、ビーフ・シチュー伯爵は苦しんでいた。
「うう……またあのビーフシチューをかけた白米が食したい」
しかし彼のプライドがそれを許さないのだ。
「何故だ……! 何故、高貴なる我がビーフシチューが、ライスなどという庶民の食べ物以下の鳥のエサに適合するのだ!?」
しかし脳裏に、舌の上に、あの深遠なる美味が甦る。
「まるで貴族の令嬢と乞食の結婚だ! しかし……しかし!」
ビーフは机の上の書類をぶちまけると、苛々した口調で呟いた。
「ああ……。未知なる美味の尊さよ。私はそなたを求める」 >>97
高橋は従順にアロエジュースを買って戻ると、カレーをおかわりした。
一皿目同様、味噌汁を大量にぶっかけ、スプーンでぐちゃぐちゃにかき混ぜ、もはやカレーとは呼べなくなったそれを口に運ぶ。
「田中の作るカレーは絶品だな!」
明るくそう言う高橋に、田中は殺意を押し殺した大人の微笑みで答えた。
「だろう?」
アロエジュースをちびちび飲んでいたスゥプちゃんがそれを見て、言った。
「あーっ。そういう食べ方があったんだ。あたしもそれ、したい」
膨れ上がる殺意を抑えながら、田中は言った。
「じゃ、作って来るから待ってて」
木陰の茂みに隠れるように、ズボンもパンツも下ろして田中はしゃがみ込んだ。
この世界に転生してから田中はカレー人間になっていた。
肛門からビーフカレーでもバターチキンカレーでも何でも作り出せる。
実は腹の調子が悪い時にはスープカレーだって出すことが出来た。 >>99
田中はひり出したカレーに予めガラムマサラで煮込んであったタマネギと牛肉を合わせると、ほかほかの白飯にかけた。
「ほらよ」
出来立ての松阪牛カレーをスゥプちゃんに差し出す。
「臭男、スープ、スープちょうだい」
スゥプちゃんに急かされ、まだ食べている最中だった高橋は、仕方なさそうな笑顔で立ち上がった。
そして木陰の茂みに隠れるようにしゃがみ込み、ふんどしを脱ぐと、汁椀の中へ少量の味噌をひり出した。
カレーしか出せない田中と違い、高橋の味噌は具入りである。うず巻き麩とわかめしか出すことは出来ないが。
そこへ前のホースから熱いだし汁を注ぐ。ホースのたもとにある毛を揺すると、そこから緑色のネギがパラパラと降り注いだ。
「ほらよ。インスタントですまねぇが、オイラ特製のインスタント味噌汁だぜ」
スゥプちゃんはそれをカレーにぶっかけ、スプーンでぐちゃぐちゃにかき混ぜてから口に運ぶと、目を剥いた。
「うんまーーっ!!」 >>100
そしてスゥプはなんやかんやで仲間となった >>101
高橋「ニアさんもどうだい? 味噌汁ぶっかけ、うまいぜ!?」
田中(な……何を薦めてんだ。殺すぞ!)
ニア「いえ。私はいいです」
高橋「やってみなって! 絶対カレーだけよりうまいから」
ニア「私は田中さんのカレーが好きなんです」
田中「えっ?」
ニア「田中さんのカレーは完璧です。私、料理の出来る男の人って、素敵だと思います」
田中「え、えーっと……(照)」 >>102
一行は少し離れたところにあるイエロー・ブリーという町まで移動した。
この町に凄腕の剣士がいると聞いて来たのだ。しかもカレーを愛し、頑固なほどにカレーを崇拝している男だと聞いた。
男の名前はウコン・タチバナ。日系アメリカ人の転生者らしい。
黄色く光る名刀『右近乃力(ウコンのちから)』を持つ、居合い斬りの達人らしかった。 >>103
高橋「とりあえず今日はもう日が暮れる。タチバナを探すのは明日にして、宿をとろうぜ」 >>104
田中達は宿屋に向かおうとした。
だがその時───、“シチュー四天王”の一人であるクリームが田中達の前に現れた!
クリーム「ククク...我が名はクリーム。騎士狩りとその一味よ、恨みは無いがここで死んでもらおう!!」 >>105
クリームの火炎魔法で一行と町の人々は瀕死の状態になった。
咄嗟に魔法バリアを張ったスゥプちゃんだけ無事だ。
田中「ス、スゥプちゃん……みんなに回復魔法を……」
スゥプちゃん「言ったよね?」
田中「!?」
スゥプ「仲間になる条件。あたしを崇め奉り、1日最低8回は『可愛い』って言うことだって」 >>106
田中「そっ……そんな恥ずかしいこと……!」
ニア「無理だわ……恥ずかしくて」
高橋「はい! はーい! スゥプちゃんは世界一可愛いアイドルです!」
ブラウン「ブラウンもスゥプ推しっスー! 可愛いニャー!」
スゥプちゃん「だめ。みんなで持ち上げてくんなきゃ。パワーが出ない」
田中&ニア「……」 シチュー四天王No.2、クリーム・ド・シチュー侯爵。
純白のドレスに顔を真っ白に塗ったニューハーフである。
なんでもドロドロのクリームに変えてしまう能力をメインとし、炎系の強力な魔法も使う。
「ホホホホ! お死になさい!」
クリームがとどめのドロドロ魔法を使おうと手を振り上げた時、一閃の光が頭上を横切った。
「ホ?」
クリームは自分の両手首から先がなくなっているのを見、絶叫した。
「アタシの手が……ないーー!!??」 クリーム侯爵の頭上を飛び、その手を斬った剣士は、誰も気づかぬ間に道の上に降り立っていた。
「何よ、アンタ!!」
真っ先に気づいたクリーム侯爵が声を投げ、みんながそちらへ振り向くと、剣士は静かに言った。
「名乗る程の名はない。ただ無益な殺生を見るのを好まぬゆえ斬っただけ」
黄色い日本の着物に身を包んだ、色白痩身の剣士だった。
その場の者全員の視線を浴びると、恥ずかしそうに白い頬を紅くした。 【雑談】
アンカー無いと流れに取り込めないからつけてね >>109
「もしかすると貴方がウコン・タチバナ殿か?」
田中が話し掛けると、クリーム侯爵が悲鳴を上げた。
「いやあああ! 汚いの嫌い! やめて!」
そう叫びながらクリームは逃げて行った。
その背中に剣士が声を投げる。
「俺はウコン・タチバナだ! 勘違いするなよ? ウンコ・タチバナではない!」
「やはりウン……ウコン殿でしたか」
田中は笑顔を見せた。ムスッと口をへの字に結んでいるウコンに話を持ちかける。
「カレーを愛し、カレーを崇拝している方だと聞きました。私達と一緒にシチュー騎士王を倒しませんか?」 >>114
ウコン「うむ、いいだろう。共に参ろうぞ」
ウコンが仲間になった
田中「よろしくな、ウンコ殿!」
高橋「頼りにしてるぜ!ウンコ!」 >>115
「本当は拙者、徒党を組むのは好きではないのだが……」
ウコンは横目でチラチラとスゥプちゃんを見ながら言った。
「……まぁ、たまには良いであろう」
「よろしくね、ウコンさん」ニアが言った。
「よろしくニャー! ウンコ」ブラウンが言った。
スゥプちゃんは注目がウコンに集まっているのでつまらなそうにしている。
「ところで貴殿の名は?」
ウコンが田中に聞いた。 >>116
田中「私の名は田中彼絵だ。カレーを愛し、カレーを尊敬し、毎日三食カレーを食べる男だ。巷では騎士狩りの異名で親しまれている」
ウコン「そうか、タナカか。貴殿があの噂の騎士狩りだったとは...」
田中「ときにウコン殿よ、その黄色い剣はどこで手に入れたんだ?」 >>108
両手を失ったクリーム公爵は、四天王としての座を追われ、やむ無く新宿二丁目にたどり着いた。
ネオンがぎらつく眠らない街。
「四天王としてはずっとNo.2だったけど…、ここで返り咲いてやるわ! 見てなさいよ!」
ウエディングドレスのような真っ白のドレスに、ドーランの塗りたくられた顔。
手首の先からが無いその姿は、亡霊のようであり、通行人たちにぎょっとした目で見られるのだが、クリーム公爵は気に止めない。
「アタシはオカマ界の頂点に立つ!」
ドロドロクリーム技を磨き、精子芸として確立させたクリームは、オカマショーのトップとして輝くことになる……。 (完) 【雑談】
不満があったら同じレスにアンカーつけてやり直してもええんやで 【雑談】
そう。『自分ならこう繋げる』と分岐をいくら作ったっていいよね 【雑談】
そう。『自分ならこう繋げる』と分岐をいくら作ったっていいよね 【雑談】
次の人は好きな分岐に好きなように繋げて、そうやって人気のある分岐が続いて行けばいい >>117
「斬る!」
いきなりウコンが斬りかかって来た。
「わーーっ!?」
間一髪でかわした田中だったが、かわし方がみっともないほど格好悪く、周囲の失笑を買った。
「何すんだ、アンタ!?」
「この世に拙者よりカレーを愛し、カレーを崇拝している者がいるのは許せぬ! また、カレーはイエロー・カレーに限る!」
「何言ってんだアンタ!?」
「そして拙者が付き従うのは拙者よりも強い者だけ! せめて我が好敵手と認めうる者でなければ!」
ウコンは刀を鞘に収めたまま襲いかかって来た。得意の居合い斬りだ。
「貴殿の力、見せてみよ!!」 3話 「ぼやけた春の日」
女「はい。こちら◯◯食品消費者センターでございます」
男「あのう。そちらの会社のカップうどんを今、コンビニで買ったんですけど……」
女「それはありがとうございます。で? 何か不具合がございましたでしょうか?」
男「なんていうか。麺が固かったんですよ。芯がガチガチで……」
女「失礼ですがお客様、説明の通りの時間をお待ちになられましたでしょうか?」
男「あー? お湯を入れて、テキトーに待ったんですが……」
女「失礼ですがお客様? ご購入いただいた商品名はおわかりになりますでしょうか?」
男「えーと……。肉うどん……香り豊かな鰹だしと豚肉のうま。」
女「そちらの商品ですと、待ち時間は5分となります。5分お待ちいただいたのに、麺が固かったということでしょうか?」
男「覚えてねーけど固かったんだよ。芯が粉臭くて食えたもんじゃねーよ、こんなもん」
女「5分お待ちいただかないと……」
男「あア!!? てめー、客に説教するつもりか??!!」 >>124
田中「畜生が...お望み通り俺の全力を見せてやるよ」
田中はウコンと戦う覚悟を決めると、口から華麗剣を取り出した
ウコン「!?」 しかし喉元で剣が引っ掛かった。
無理に引き抜くとのどちんこが斬れそうだ。
田中「やっ……やばい! やられる!」 >>125
女「そうだよボケ! 5分も待てないとかどんな早漏だテメエ!?」
男「はっ? あっ、す、すいません!」
女「オラ、もう電話と合わせて5分経っただろとっとと食え!」
男「固いから捨てちゃって…」
女「ゴミ箱から拾ってでも食うんだよ!」
男「ひぃ! …モグ…モグ…」
女「どうだ! 時間通りに食う麺は旨いだろ!」
男「はい…旨いです…」
男の視界が涙でぼやけた。
こうして、ある春の日、一人のドMが生まれた。 (完) >>127
しかしウコンは待っている。
ウコン「はよせい!」 >>129
周りの同僚は手を叩いて囃し立てる。
「それ一気! 一気!」
「うぅー!」
こんなアルハラが許されていいものなのだろうか?
のどちんこに焼けつくような痛みを感じて田中…田中有賃公は倒れた。
私の名前は田中有賃公、飲み会で隠し芸と称し剣を飲まされ、頼りのウコンの力にも煽られている男だ…。 >>129
田中は力ずくで剣を引っ張った。
そして・・・ >>134
ウコン「そんなことするか!!俺はウコンではない!!!」 >>135
ウコン「ガチで間違えた!!!俺はウンコではない!!!」 【修正用】
>>127は>>126に接続
>>108-109は>>107に接続
※アンカーは忘れないようにしましょう >>136
田中「どうした、ウコン殿?かかってこないのか?」
血塗れの田中は華麗剣を構えながらそう嘲け笑った。
血飛沫は派手だが、どうやら致命傷には至っていない様子だ。
そう、カレー人間と化した者は屈強かつ強靭な身体を得る。
故に喉が裂けたとしても、田中は殆どダメージを受けないのだ...