【 人 間 】 〜 この馬鹿な風景 〜
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俺は今日も目覚めた。
仕事へ行くため、外へ出る。
町には要らないものがたくさん転がっている。
潰れた商店、路上に放置された長靴、誰も見ない看板、賑やかなスーパーマーケットに陳列されたゴミ。
俺は自動車などという、人間にしか意味のないものに乗って、時間に追われて職場へ急ぐ。
俺のやっているのは、長い人生を暇潰しするための仕事だ。
それで金を貰い、社会に生かされている。 歩道にはどこを見ても馬鹿達が歩いている。
誰かが考えたことを考え、誰かが宣伝したものを良いものと信じ、自分の頭では何も考えない。
それで平穏にその日その日を繋いでいる馬鹿どもだ。 馬鹿には何を言っても通じない。
人間の言葉しか通じないので、決まりきったことしか理解できないのだ。
人間の言葉の他に言葉があるとも思っていない。
俺が「愛」だの「自由」だのと口にすれば、それはよいものだとうっとりとした笑いを浮かべるのである。
それらほど恐ろしいものはないと俺は言っているのにだ。 「ピュア」だなどと口走ろうものなら、バターどもは「きれい」だとか「かわいい」だとかの言葉に自動変換してしまう。
ピュアな動物はうんこをしない、他の動物を殺して食べたりもしないとでも思っているのだろうか。
汚い言葉を汚い声で叫んだカート・コバーンは本当のロックを求めたとてもピュアな人だったと俺は思う。
「ピュア」とは単に混じり物がないだけだ。きれいなわけではない。 さて俺は今朝もくだらない職場へ出勤すると、作り笑いを浮かべて同僚の輪の中に入り込んだ。
嘘ばかり並べて仕事のそこそこ出来る人のフリをする。
俺もピュアではない。 人間はたまに歩いていて床板を踏み外す
作られていた床板に空いた穴から下を覗くと虚無が見える
しかし人間はそれを見ようとはせず、ただ淡々と、新しく床板を作り直す さて、このように俺も馬鹿な人間である。ピュアではない。
しかし床板に穴が空けば虚無を覗き、人間の馬鹿さ加減が見える者であることは自負している。 ピュアな人間とはどういうものか。
それを創ってお見せしようと思う。
俺にはそれしか出来ない。
流されて馬鹿な人間を生きている一人であるからだ。 名前を何にしよう。
ピュアな人間には本来ならば名前など必要ないのだが、馬鹿な人間である俺にとっては、彼を表す言葉はどうしても必要だ。 そこで良い名前を募集しようと思う。
個人的には「牙」とか「月」の付く名前がいいかなと思っているが、
なにぶん馬鹿な俺の考えである。却下していただいて構わない。
ピュアな人間に付ける何か良い名前はないものだろうか?
思い浮かんだら何でもいいので教えていただきたい。 ピュアな人間は「善」ではない。
「悪」でもない。
人間とは元来善悪両方を含む存在であるが、
というよりもピュアな人間は善だの悪だのを問題としない。
ピュアな動物が善悪を気にして生きているだろうか? そのように。 つまり馬鹿な人間の尺度で言えば、ピュアな人間はバカである。 洟を垂らしたバカというより、動物のようにバカなのだ。
頭の良し悪しは関係ない、ただ人間の価値観に同意しないバカなのだ。
そんな人間に相応しい名前が何かないものだろうか。 うんこ太郎「ちくしょう! 俺なんかウォシュレットついてないトイレでうんこ出来ないんだぞ! 俺をこんな身体にした奴は誰だ!? 出て来い!」 自分もここに描かれているような馬鹿だと気づけない奴のほうがよっぽど馬鹿なんだよね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています