モバP「過去の自分に送るメール?」
※モバマスSSです。
※初SSですので色々拙い、低レベルかと思いますがよろしくお願いします。
※地の文というか、基本的に手紙のような文体で進みます。 ちひろ「はい。雑誌の企画でして、うちのアイドル達に書いてもらいました。」
モバP「なるほど。このフォルダですか。」
ちひろ「はい。念の為確認お願いします。」
モバP「了解です。」 渋谷凛
毎日、つまんないよね。
朝起きて、学校行って、授業受けて、家に帰って、寝る。それを繰り返す。
このまま何となく生きて、何となく花屋を継いで、何となく過ぎていくって考えてるよね。
でも、それはある日から変わるよ。
土曜日の昼に毎日行くハナコの散歩。
サボっちゃだめだよ。
その途中で声をかけてくる怪しい人がいるけど、無視したり警察呼んじゃだめだよ。
その人が私の人生変えてくれるから。
かけがえのない友達と、輝く未来を与えてくれるから。 北条加蓮
病院の白い天井と、腕に伸びた点滴。窓の外を眺めながら、過ぎていく時間を、ぼんやりと生きている私へ。
入院なんて当たり前で、検査も治療も慣れちゃって、そんな日々に嫌気を通り越して諦めちゃってるよね。
でもね、ある日病室に入ってきたくたびれたサラリーマンが、あなたを外の世界へ、新しい世界へ連れ出してくれるよ。
まあ、その人私を見るなり名刺突き出しながら、アイドルやらないかなんて聞いてくる、怪しさ全開の不審者だけど、悪い人じゃないよ。
それに断ってもその人何回も来るから、さっさとアイドルになっちゃいな。
大丈夫。私は元気にやってるよ。 神谷奈緒
あたしがアイドルをやるなんて、昔のあたしに言っても信じないだろうな。
でもお前はアイドルになるよ。
なるべきだよ。
まあ、ヒラヒラの衣装とか、メイド服だとか、死ぬほど恥ずかしい目にもあわされる。
ピンクのエプロン着たり、裸みたいな衣装で人前に立たされる。
思い出すだけで顔が熱くなる。
でも、それでもアイドルは楽しいよ。
応援してくれるファンや、からかいながらも支えてくれる仲間と、騒がしくも幸せな毎日が待ってる。
だから、夏のアイドル交流会には絶対行けよ!
そこで声かけてくる奴がいるから、そいつについていけ。
あたしは、アイドルになって良かったと心から思えるから。 島村卯月
一緒に頑張ってた養成所の友達は一人もいなくなってるよね。
オーディションに落ちたのが何回目かなんて、とっくに数えるのやめてるよね。
毎日寝る前に、鏡の前に立って笑顔の練習しながら、零れそうな涙と、溢れそうな諦めを誤魔化してるよね。
「君には個性が無い。」
言われ慣れちゃってるよね。
でも、でも絶対諦めちゃ駄目だよ。
どんなに辛くても、何を言われても、絶対に、頑張るのをやめちゃだめ。
嘘でもいいから毎日を笑顔で過ごして。
そうすれば必ず、心から笑顔で過ごせる日々が、待ってるから。 安倍奈々
17歳の私へ。
まだ私は、17歳だよ。
アイドル目指して、歳を取るのをやめて。人間やめて。宇宙人になって。
色んな人に、色々言われて。
諦めろ。恥ずかしい。将来の事を考えろ。
畳の上のちゃぶ台に突っ伏して泣いて、テレビに写るキラキラしたアイドル達に、自分を重ね合わせて慰めて。
ふと、もう、諦めようかなって考えが浮かぶ。
でもね、諦めちゃだめ。何を言われても、気にしないで。
目指し続けた先の未来の、そのテレビに写ってるのは、スポットライトを浴びた、私になってるから。 双葉杏
未来のことを教えてあげる。
私のことだから、今、宝くじの番号とか教えてもらえるとでも思ったでしょ?
残念。私が教えるのは、未来のあんたに来る選択肢についてだよ。
学校をサボって公園でだらけてる時、声をかけてくる怪しい男が現れるよ。
そいつは綺麗事並べてあたしを誘惑してくる。
その時あんたの前に選択肢が現れる。
男の誘惑に乗る。
男の誘惑を断り、その場から去る。
どっちを選ぶかはあんた次第だ。
ちなみにあたしは誘惑に乗っちゃったせいで、毎日忙しいよ。歌わされて踊らされて、写真撮られて、振り回されて。
まあ、でも、悪くないよ。収入も増えてきたし、色んな変な人とも出会えたし。うるさかった親も何も言わなくなったしね。
だから、今から考えといてね。
どっちを選ぼうと、それがあんたの人生だ。 高垣楓
灰色の日々を送っていた私へ。
お酒を飲んでいる時と、温泉に浸かっている時。
両方を同時に行っているとき。
その瞬間だけ、周りに色がつく。
でも、寝て起きるとまた色が失われる。
そんな日々をぼんやりと生きていると思います。
そんな灰色に、一滴のカラフルな絵の具を落としてくれる人が現れます。
その人についていけば、一滴のカラフルは膨れ上がって、私の灰色は瞬く間に、色に溢れます。
グレーな人生は、グレートな人生に変わります。
だから、その人を、見逃しちゃだめですよ? 神崎蘭子
闇に飲まれよ!
そう言ったら、大抵の人が、愛想笑いを浮かべてから気まずそうに会釈してくる。
私の服装を、後ろ指差す人もいる。
私の言葉を、馬鹿にする人もいる。
でもね、いつかそんな私を受け入れてくれる人と出会えるよ。
私の服装を、可愛いって言ってくれて。
私の言葉を、ちゃんと聞いてくれる。
そして、私は私のままで良いって言ってくれて、私を私のまま受け入れてくれる。
だから、誰に何を言われても、私は私のままでいてね。
私は私のまま、輝けるから。