【剣と魔法】ファンタジークエスト【TRPG】
とりたてて特徴のない剣と魔法のTRPG系スレです。
楽しく仲良く遊びましょう。
名前:
年齢:
性別:
身長:
体重:
職業:
性格:
能力:
所持品:
容姿の特徴・風貌:
簡単なキャラ解説: ∧_ 人 
(;´Д(__) 
( つ (__) イケメン風に 
) 「( ・∀・)  
|/~~~~~~ヽ
ウンコスレ伝統 >>23
焦げた匂いがエルの鼻をくすぐる。
うーんマンドレイクの丸焼けかぁ
あまり旨そうじゃないなぁ
まぁおいら達エルフはあんな物は喰わないからどうでもいいけど
にしてもあのケットシー、なんか嫌な感じだ
まだまだ夜は長そうだし、も少しあの子の様子を見るのも悪くないかな
エルは二人をじっと上空から見守ることにし、そっと後を付けた。 とにもかくにもマンドレイクを倒し、出会ったのがケットシーのキャトラくんだ。
何でも凄腕のトレジャーハンターのようで、僕は彼(?)と一緒に帰り道を探すことにした。
言うまでもない。適当に逃げて来たから帰り道が分からないのだ。
「問題ない。シリル戦法2だ、分からない時は敵でもいいから聞け……と、僕の辞書に書いてある」
つまり、魔物を活性化している原因をつきとめ、そいつに手もみで聞けばいいのだ。
なんて危ない発想なんだろう。でもそこは暗黒魔法の使い手の僕だ。ワルっぽく聞けば意外となんとかなる。たぶん。
「それに、僕はこの"幻想殺しの樹海"にしか咲かないという幻の花を探しにきたんだ。
何でも森の主である樹海の王女アルルーナが知っているとか……見つければ高値で売れるんだぞ〜!」
そんなこんなで森をかきわけテキトーにそれっぽいところを歩いていると、花粉がたちまちに濃くなってきた。
人前でくしゃみをしないよう堪えるなんて次元じゃない。花粉症になるぞ。 >「問題ない。シリル戦法2だ、分からない時は敵でもいいから聞け……と、僕の辞書に書いてある」
「にゃに!?」
>「それに、僕はこの"幻想殺しの樹海"にしか咲かないという幻の花を探しにきたんだ。
何でも森の主である樹海の王女アルルーナが知っているとか……見つければ高値で売れるんだぞ〜!」
樹海の王女アルルーナ――この森を支配するドライアード(植物の精)の名だ。
一説によると、この森で魔法が発動しにくいのは彼女の仕業で、森が荒らされないためにそうしているとか。
今までに多くの者が幻の花探しに挑んだが、未だかつて見つけた者はいない。
それを探そうと思う時点でつまりコイツ、只者じゃねえ!
「よし! 一緒に探そう!」
そうして進んでいると、花粉が濃くなってきた。そして、なんだか眠くなってくる。
「……ただの花粉じゃない! 寝るなー! 寝たら死ぬぞ! ファイト一発!」
茶色い小瓶に入った眠気覚ましの飲み薬を2本取り出し、一本を一気飲みしてもう一本をシリルに渡す。
そうこうしていると、どこからともなく物凄い美少女が現れて目の前に立ちはだかる。
「ここから先に行っては駄目……!」
「もしかして……樹海の王女アルルーナ!?」 花粉なんかじゃないんだよ
エルはだんだんと霞んでくる二人を見失わないよう、そして二人に悟られないように慎重に上空から森の中に入った降りていた。
この霧のようなのは樹海に迷い込んだ冒険者に幻想を見させてしまう危険なガスなんだ。主に古樹オークスピリットが樹液を気化させてるんだけど、見た目とは裏腹に何千年もの間、そうやって侵入者から森の治安を守っているんだ。
美少女だって?
そんな悠長なこと言ってると痛い目みるよ……
エルは、まだキャットシーの得体の無さにそっと遠巻きに見ていた。 「うーん……ねむねむ……」
花粉に含まれる睡眠効果が眠りへ誘ってくる。
こっくりこっくり頭をさせながら、足を棒にして歩く。
>「……ただの花粉じゃない! 寝るなー! 寝たら死ぬぞ! ファイト一発!」
流石は凄腕トレジャーハンター。痒い所に手が届く。
眠気覚ましの薬を飲み干すと不思議と眠気が吹っ飛んでしまった。
夜はいっそうその闇を濃くしはじめた頃。
花粉の濃くなる方に何かあると踏み進むと一人の美少女に出会った。
少女は忽然と現れたかと思うと立ち阻み、通せんぼしてきたのだ。
>「ここから先に行っては駄目……!」
>「もしかして……樹海の王女アルルーナ!?」
「そ、そうなの……?いちおー樹海の王女だし跪いたりした方がいいのかな?えへへ。
い……いやさぁ、幻の花を見つけた者はいないと聞くし……でもただの冒険者に見せてくれるわけないよね……」
ぼそぼそとキャトラに耳打ちする僕。だ、だめだ。既得権益に弱いヒトとしての本能が……。
僕はこれでも魔法使いなんだ。しっかりしなきゃ。師匠の爺さんも言ってた。偉い人は金蔓だと思えって。
魔法使いたるもの、ここぞいうときにそれらしい事を言えなくてはならない。ここは頑張って交渉してみよう。
「おほん、貴女がかの樹海の王女アルルーナ……!申し遅れました。僕は魔法使いのシリル。
大魔道士様の占いによるお告げに従い、国々を廻り、伝説のアイテムを探している者です……」
しょうもないスケベな年寄り師匠が大魔道士とは僕も口が上手くなったものだ。
占いもお告げもないからそこは嘘なんだけど……。まあ、ちょっとくらいいいよね……?
「ここより遥かとおいところ……。暗い、闇の国々から、魔の手が伸びつつある……。
世界が再び混迷の時代に陥るかもしれぬ時。種族の垣根を超えこれから蔓延る危機を王たちは憂いている。
かの"幻想殺しの樹海"の王女よ、貴女がよろしければ、幻の花を一目見せてはくださらないか?」
自分でも驚くほど迫真の演技だ……。
我が脳髄からこんなにそれらしい言葉が出てくるとは。
ぶっちゃけ国の悩み事と僕の物欲は全く関係ないんだけど……。
嘘はついてないから問題ないよね。 ごめん、やっぱり嘘はよくないよね。ちょっと訂正。
>しょうもないスケベな年寄り師匠が大魔道士とは僕も口が上手くなったものだ。
>占いもお告げもないからそこは嘘なんだけど……。まあ、ちょっとくらいいいよね……?
は
しょうもないスケベな年寄り師匠が大魔道士とは僕も口が上手くなったものだ。
占いって言っても旅をして修行しろってだけなんだけど……
に修正しておくね。申し訳ありません。 名前: デブニフィーツォ 
年齢: 12 
性別: 男 
身長: 255 
体重: 200 
スリーサイズ:超デブ 
職業: 警備員 
性格: 陰険 
装備: 上質なスーツ 
旅の目的: 旅してない 
容姿の特徴・風貌:デブでナマズヒゲ 
簡単なキャラ解説:大貴族の警備員、普段は彫刻として動かない 
その実力は世界最強 
ウンコとは旧知の仲だった 
味方で参加します >「そ、そうなの……?いちおー樹海の王女だし跪いたりした方がいいのかな?えへへ。
い……いやさぁ、幻の花を見つけた者はいないと聞くし……でもただの冒険者に見せてくれるわけないよね……」
「いや、以外と名だたる有名冒険者達が駄目だったものを何故か駆け出し冒険者がポッと成功させてしまったという逸話は多いからな……
ダメもとでいってみよう」
という内輪の作戦会議を経て、知力で勝る魔法使いのシリルが交渉を試みることになった。
>「おほん、貴女がかの樹海の王女アルルーナ……!申し遅れました。僕は魔法使いのシリル。
大魔道士様の占いによるお告げに従い、国々を廻り、伝説のアイテムを探している者です……」
>「ここより遥かとおいところ……。暗い、闇の国々から、魔の手が伸びつつある……。
世界が再び混迷の時代に陥るかもしれぬ時。種族の垣根を超えこれから蔓延る危機を王たちは憂いている。
かの"幻想殺しの樹海"の王女よ、貴女がよろしければ、幻の花を一目見せてはくださらないか?」
「すげえ! なんかかっこいいぞ!」
「分かりました――そういうことならお見せしましょう」
案内してくれるようなので美少女にホイホイっと付いていく。
(※幻想ガス補正があるので本当は化け物とかなのかもしれないがキャトラビジョンでは美少女)
その先にあったのは、人間が花の中にすっぽり入ってしまいそうなほどの巨大花を持つ巨大植物――
「ん? なんだか嫌な予感がするぞ……」
と思っていると案の定、巨大植物が四方八方から触手を伸ばし捕食せんと襲い掛かってきた!
「なるほど、誰も見つけた者がいないんじゃなく見つけた者は全員食べられたってオチか……!」
気付けば美少女は絵に描いたような悪役笑いをしている。
「ご名答! でも案ずることはないわ――あなた達はこの森の一部となるのよ!
さぁ、やっておしまいなさい!」
絶体絶命のピンチだ! それにしてもこの美少女、ノリノリである。 ぁあ言わんこっちゃない
エルは予想通りの展開にややほっとした、というかケットシーもどうやらあの子と同じ少しお間抜けかな? っと安心した
さて、とは言え古樹のオークのおじさんが簡単にあの子達を解くとは思えない、なんせ彼らは森を侵入者から守るといういにしえの約束があるから……
さてどうした物かと、思案にふけるエルだった。 毛っとシーに
新しいウンコエネミーが
支援と自演希望だ >「分かりました――そういうことならお見せしましょう」
感謝、感激、雨あられ、渡りに船とはこういう事を言うのだろう。
美少女は幻の花の居場所まで案内してくれるようだ。
ところで幻の花を持って帰られるかどうか……それはまた要交渉だ。
まぁ任せておきたまえ知力で鳴らしたこの弁舌の才にかかれば
神々の黄昏だろうが創世の剣だろうがいくらでも見せてやろうではないか。
>「ん? なんだか嫌な予感がするぞ……」
内心調子に乗っていたのだろう。
キャトラの発言も右から左へ流してしまい、僕は気付くのが遅れた。
少女が案内してくれたのは、花は花でも見るも触手を備えた巨大花だったのだ!
「ゑ?」
巨大花は奇麗と言えば奇麗な見てくれをしているが、
人間より大きいのでは一種の気味悪さの方が目立ってしまう。
花は無数の触手を伸ばしながら四方八方から襲い掛かってくる。
>「ご名答! でも案ずることはないわ――あなた達はこの森の一部となるのよ!
>さぁ、やっておしまいなさい!」
「あ、あのー……ところで、帰り道はどこか分かるでしょうか……?」
手もみかつゴマスリを発動してみるが、聞く耳を持つタイプではなさそうだ……。
触手はそのまま僕に襲い掛かるも、シリル戦法1で杖をぶん回し触手を追い払う。
「うわうわうわ!こっちに来るな!しっしっ!」
素人殺法でなんとか触手をいなしつつ、僕は後ろ歩きで距離を置く。
本来なら魔法で応戦するのだが、奇跡は一度しか降りかからない。
神でも妖精でもいいからもう少し助けて下さいよぉ(泣)。 もうもうと浮かぶ花粉のようなもの――最早、霧と言っても差支えの無いそれが視界を悪くする。
おかげで触手の動きが捉えにくい。足を掬われかけたが、僕は危うく後ろへ飛びのく。
「……そうか!この花粉らしきものの正体が分かったぞ!昔師匠が教えてくれた、古樹が放つガスだ!
そいつは樹液を気化させて旅人に幻覚を見せ、侵入者を追い払うんだ!」
全ての謎を解き明かして見せる。じっちゃんの名に賭けて!
「キャトラ、その女の子は樹海の王女なんかじゃない、この霧が見せる幻だ!
巨大植物は……えーっとえーっと確かプラントフラワーとかいう魔物のはずだ!」
森が魔物を利用して侵入者を追い払おうという構図のわけだ。
謎の一端を解くやにわかにプラントフラワーの暴れ方が激しくなってきた。
触手はかなりの太さのためかやや鈍い。魔法使いでも避けられるくらいだ。
しかし捕まれば餌になるのは覚悟した方がいいだろう。
「うふふ、その調子であの子達を森の一部にしてしまいなさい……!」
ノリの良い古樹の幻影がそれらしい台詞を喋りながらくっくっと笑う。
その時、霧に覆われた森を裂いて、一筋の月光が射しこんで来た。
もしその光がなければ僕は彼女に気がつかなかっただろう。
月明かりに照らされた彼女は素朴だが整った顔立ちをしていて、木々に紛れるようにそっと佇んでいる。
少女が発する意味深な台詞を僕は聞き逃さなかった。
「そいつをやっつけたら、私の頼み事を聞かせてあげるね」
魔法が使えない手前、僕に出来る事には限りがある。
キャトラに任せきりにするのも無理があるし……。
そこまで考えたところで、背負っていた珍味マンドレイクの重みを感じた。
「……閃いたぞ!これでも食らえっ!!」
僕は背負っていたマンドレイクを振りかぶり、全力で投擲。
黒焦げの珍味は放物線を描きつつ巨大植物の花の口にゴールした。
マンドレイクの実は珍味として有名だが、根っこは催眠作用や神経毒など激ヤバな成分でいっぱいなのだ。
そんなものを食べてしまえば魔物といえどタダでは済まないはずだ。 ゴールドって名前のホモが
竹ノ塚公園からでてきたらしいぞ
しかも食糞 定期的に脱糞しないとゴールドは死ぬ
さあどうするシリル? >>50
意見ありがとう!
文章力に関しては……まことに申し訳ない……。
適当に遊べるがコンセプトのスレだけど文章力はこれが限界かな……。
改善できるときは頑張ってやってみるね。 >>51
もうやめて足立区舞台にすれば?
ウンコとの戦いを書こう
人結構くるかもよ >>47
あらら、マンドレイクの焼き身かぁあんなの口に入れたらいくら長生きしてる魔族でも昇天しちゃうよなぁ……そう思って事の顛末をそっと見ていると、奥の方からの怪しい光に気が付いた。
あ、あの人影? えっ? まさかあれは
エルは息をゴクリと呑んでその少女のような面影に目を奪われた。
しかし喉元まで出ている名前が出てこない、いや記憶の彼方のその名前を口にしては行けないような気がしていたのだ。 >「うわうわうわ!こっちに来るな!しっしっ!」
杖を振り回して辛うじて触手をいなすシリル。今回は魔法は使えないようだ。
そう都合よく毎回妖精さんが助けてくれるわけではないらしい。
「くしゅんっ! 誰かが噂している気がするぞ。
オレが腹に一物抱えてシリルに近付いた悪役じゃないかって!? そんな高尚なもののはずないじゃないか」
(くしゃみも噂されている妄想も、多分幻覚を見せる花粉もどきのせいだ)
>「……そうか!この花粉らしきものの正体が分かったぞ!昔師匠が教えてくれた、古樹が放つガスだ!
そいつは樹液を気化させて旅人に幻覚を見せ、侵入者を追い払うんだ!」
>「キャトラ、その女の子は樹海の王女なんかじゃない、この霧が見せる幻だ!
巨大植物は……えーっとえーっと確かプラントフラワーとかいう魔物のはずだ!」
魔法使いというのは往々にして学者技能も習得している場合が多いが、シリルもその例に漏れなかったようだ。
見事にモンスターの正体を言い当てて見せた。
「ナイスだシリル! 」
>「うふふ、その調子であの子達を森の一部にしてしまいなさい……!」
美少女の幻影は相変わらずノリがいいが、幻影だと分かってしまえば怖くない。
シリルに巻き付こうとした触手を切り飛ばし、声をかける。
「確かプラントフラワーが根が生えてて移動できなかったはず……! さっさとおさらばだ!」
逃走を提案したその時、只者ではなさげな少女が意味深な言葉を呟いた。 >「そいつをやっつけたら、私の頼み事を聞かせてあげるね」
これもただの幻影だろうか、とも思うが、大冒険が始まるフラグの予感がする!
とはいえここでは魔法が使えない以上、弱点属性の炎での攻撃もできない。
どうしたものかと思っていると、シリルが名案を思い付いたようだ。
>「……閃いたぞ!これでも食らえっ!!」
マンドレイクを花の中に放り込んだ!
プラントフラワーはひとしきり悶え苦しむかのように蠢いた後、風化するように崩れ去った。
「やっつけたよ。頼み事って何?」
「”ここより遥かとおいところ……。暗い、闇の国々から、魔の手が伸びつつある……。
世界が再び混迷の時代に陥るかもしれぬ時。種族の垣根を超えこれから蔓延る危機を王たちは憂いている”」
謎の少女は、詩を諳んじるように、先程シリルが言った台詞と全く同じ一節で答えた。
これは実は遥か古に繰り広げられた闇の軍勢との戦いが綴られた伝説の一節だ。
「それ知ってる! 幻想探訪《ファンタジークエスト》の冒頭だよね」
「ええ、そしてまた……魔王の封印が解かれようとしている……
単刀直入に言いましょう、……闇の軍勢の王――”魔王”の復活を阻止し世界を救ってほしいのです!」
「な、なんだってー!?」
(※スレのコンセプトが魔王を倒すとか世界を救う系じゃないんですけど!?
って場合は遠慮なく後手キャンセルしちゃって!) 自演勢力を
パラリラパラリラと
竹ノ塚の暴走族が駆逐していく >>56
エルはその言葉を遠い過去に聴いた覚えがある。
そう、たしかまだ人間達が生まれる遙か前だ、精霊たちが豊かに暮らしていた世界に突如として現れた闇の勢力ー魔王、その封印が解かれる時に現れるのが彼女だ。
ま、また世界が混沌に?
確かに最近は不可思議な事が多くなっているのも事実、マンドレイクにしたって本来は毒なんか無くとても美味しいんだ、なのに今では危険な魔の実と化してる。
でも封印され……あ、ま、まさか封印の印を人間が解いてしまったのか?
あの魔術師の子の前に彼女が現れたって事は、もしや何か関係があるのかも?
エルはそっと会話に耳を澄ました。 風化していくプラントフラワーを眺めながら、僕は勝ち誇った。
「……やった!魔法が使えなくても戦えるんだぞ!」
バァァァンと決めポーズっぽいなにかを決めつつ勝利!
疑問形じゃなければフラグは立たないらしい!!
>「やっつけたよ。頼み事って何?」
>「”ここより遥かとおいところ……。暗い、闇の国々から、魔の手が伸びつつある……。
>世界が再び混迷の時代に陥るかもしれぬ時。種族の垣根を超えこれから蔓延る危機を王たちは憂いている”」
「それは僕が言っ……あれ……もしかして何かの一節をそのまま暗唱しちゃったのかな……」
ふむ、と指で顎を触りながら考えるも、なかなか思い出せない。
僕がぼやぼや思い出せないでいるうちにキャトラがあっさりと答えてくれた。
>「それ知ってる! 幻想探訪《ファンタジークエスト》の冒頭だよね」
嫌な予感がしてきた。
>「ええ、そしてまた……魔王の封印が解かれようとしている……
>単刀直入に言いましょう、……闇の軍勢の王――”魔王”の復活を阻止し世界を救ってほしいのです!」
「ひいえええぇぇぇっ!!」
ガバッとその場に這いつくばる。
恥も何もかも忘れて亀の状態になりながら、
僕は一度聞かされたきりの嫌な占いを思い出していた。
師匠は言った。そう遠くない将来、闇の軍勢と戦い、そして――……
――――勇敢な魔法使いとして華々しく散るだろうと(笑)
「いっ、いやだーーーっ死にたくないぃぃーーーっ!!
おかあさーん、シリルが悪い子だったよーーっだから助けてー!」
だから死ななくて済むように旅に出て修行しろと言われたのだ。
だがそんな事知ったこっちゃない。シリル戦法3、ピンチの時は泣き落とし……だ。
ごっごめん普通に怖いから泣いてるんだけど一応戦法ってことにしといてホント……。
「ひっくひっく……」
恥ずかしながら、僕のそれらしい所など暗黒魔法が使えるところくらい……。
魔法学校ではよくないものとされているから、教えてない体系の魔法だからだ。
その暗黒魔法だって適当な(実際僕の師匠は超テキトー)魔法使いに師事すれば誰だって覚えられる。
「…………」
シリルの返事を待つ少女。
「……分かった。いたいけな少女の頼みを無下にはできない。
シリル・フラマリオンがここに誓う。必ずや魔王の復活を阻止してみせるよ……」
ここで逃げたら魔法使いがすたる。僕は勇気を振り絞った。
そして半べそをかきながら弱々しく答えたのだった。
その瞬間、僕の送った人生が遠い過去のものになっていくのを感じた。
魔法学校で育んできた青春、勝手な休学、そしてこの小さな冒険までもが……。
亡くなるその瞬間まで、この"幻想殺しの樹海"での出来事を、僕は生涯忘れることはないだろう。 >>56
むしろ僕が振り回してるような気がしなくもないから大丈夫だよ〜。
僕だけだと牧歌的なアイテム集めの旅を展開する予定だったからね……
これからどんな冒険が待ち受けているのやら……
【☆旅の仲間大募集】
ファンタジークエストに興味があるそこの君!
一緒に魔王の復活を阻止する冒険をしてみませんか?
旅をしながら魔物と戦い問題を解決していくだけの簡単な冒険です!
抽選で豪華特典プレゼント!
・マンドレイクの丸焼き……10名様
・プラントフラワーの触手……5名様
・樹海の王女ブロマイド……5名様
・シリルの持ってる杖……1名様 しかしその募集は
一塊のウンコが阻止した!
どうする? >「いっ、いやだーーーっ死にたくないぃぃーーーっ!!
おかあさーん、シリルが悪い子だったよーーっだから助けてー!」
>「ひっくひっく……」
「シリル……?」
いきなり世界を救えなどと言われたら驚くのは当然だが、これにはそれ以上の何かがあるようだ。
「こんな無茶振り、後手キャン……じゃなかった、断っても全然いいと思うよ。
でもさ、世界を救うなんてかっこいいじゃん!
やめるのはいつでも出来るからとりあえず引き受けてガチでヤバいと思えばやめればいいんじゃないかな!?」
>「……分かった。いたいけな少女の頼みを無下にはできない。
シリル・フラマリオンがここに誓う。必ずや魔王の復活を阻止してみせるよ……」
「誓っちゃった―――――ッ!?」
――こうして世界を救う冒険が始まった!
「魔王の復活を阻止するっていっても具体的にどうすればいいのか分かんないし……
とりあえずはクエストをこなしつつ牧歌的なアイテム集めの旅を展開すればいいんじゃね?」
どうやらシリルは仲間を増やしたそうにしている。
「ふっふっふ、仲間を増やしたいならルイージの墓場に行けばいい……とどこかで聞いた事がある!
ダンジョンに出会いを求めるのが最先端のトレンドだからな!」 >>64
二人の冒険者がキョロキョロと周りを気にしているので、エルは傍らの草はの陰に身を伏せた。
「ふぅあぶないあぶない」
そこに大きなフリップを出すシリル、そこには
「☆旅の仲間大募集」
なんだ募集か!じゃエルもしようかな、とかしこまるエル。
「えへん! そ、そこの君、一緒にこのヘンテコ冒険者を見守る旅にい、行こう……行かないか?……うん、なんかしっくりこないなぁ……えい、おいでよ!一緒に」
#脱線でした(>_<) 僕が世界を救う旅を承諾すると、少女はふっと幻のように消え去ってしまった。
目下今後どうするかキャトラと相談中。
「うん、魔王復活を阻止するには旅の仲間を増やすのが一番だ!」
この理屈には自信がある。
あの有名な幻想探訪《ファンタジークエスト》でも長い旅の末、
各地で仲間を作り、遂には魔王をも封印してしまったのだ。
僕たちも先人に倣って仲間を増やすべきではないだろうか。
>「ふっふっふ、仲間を増やしたいならルイージの墓場に行けばいい……とどこかで聞いた事がある!
>ダンジョンに出会いを求めるのが最先端のトレンドだからな!」
キャトラが仲間を増やすにはルイージの墓場が良いというので、
行先まで決まってしまった。行動指針がはっきりしていると分かりやすくて良いね。
死出の旅路になるかもしれないんだけどね。
「…………」
やっぱりげんなりしてきた……。完全に勢いでいっちゃったよ……。
キャトラには言っておこうかな占いのこと……。
でも魔王に復活されると死ぬ可能性むしろ増しそうだし……。
乗っかった方が生き残る可能性は高いかも知れないんだよね。
「アナタ、死相が出ているわね」
後ろから声を掛けて来たのは、桃色の髪をしたちんちくりんの精だった。
またか……むしろ魔物の方が流れとして自然なのではと思いつつ僕は振り返った。
「がらっ、話は聞かせてもらった。私、アルルーナ。
ふぅむ……ルイージの墓場は目の付け所良いわね。
噂では魔王を封印した勇者の墓がそこで眠っているとか。」 僕の樫の杖を眺めながらアルルーナは尚も語り続ける。
「これは好きくないかな……どうせならもっと素材を活かして作ってくれない?
すごくムカつk……ごめん私も脱線しちゃった。話をちょっと戻すけれど。」
今度はキャトラをじーっと眺めてしっぽを勝手にさわさわしたり引っ張ったりした。
「……ま、とにかく、魔王と因縁浅からぬ人物が寝てることだし、丁度良さそうね。
勇者が使っていた伝説の武器もそこに眠っているとか。うん、良い感じ。
魔王復活の手がかりもあるかもね。私は応援するわよ。この森で。」
そんな感じでアルルーナは急に現れて雑談を仕掛けてきたのだ。
まさかかの樹海の王女が自ら現れてくるとは。
「私はありのまま主義だから。でも蔓延る瘴気が自然を魔物にしちゃうのは迷惑かな。
アナタ達が頑張るなら応援……これあげる。シトラの花。幻想殺しの樹海印のお守りよ。」
その花はガラスのように透き通っていて、月の光に照らされると美しかった。
人間達が幻の花と呼ぶものが、この花なのだ。
「いいの……!?」
「いいわよ。大切にしてね」
幸運とは思いもよらない時にやってくるものだ。
僕は図らずも目的の花を手に入れたのだ。
「ついてきて。森の出口まで案内してあげる。
普段は寝てるからオークスピリットに任せるんだけど。
アタシも女神なんて始めて見ちゃったし、何かしてあげたい気分なの」
アルルーナに連れられながら、僕は思った。
キャトラが言ったように投げ出すのは難しい雰囲気になってきた気がする。
でも、占いの事は黙っていよう。本当なのかどうか分からないし。
あの適当な師匠の占いだ。きっとデタラメに決まっている。
「……ちなみに、森で魔物が活性化している原因は魔王が復活しつつあるから。
瘴気が溢れちゃってここも大変。本当はもっときれいだから。人がよく迷うのは同じだけど。
もう一度封印できたら、来て。色々と案内してあげる……私が起きていたらだけどね」
森の出口に到着すると、アルルーナはすっかりいなくなっていた。
振り返っても、薄暗い森がただ広がっているだけだ。
あの女神も、樹海の王女も、幻だったのか――。
答えは手にしっかり握っていた一輪の花だけが知っている。 ☆アイテムデータ
【結晶花シトラ】
"幻想殺しに樹海"の奥地に咲くガラスのように透き通った花。
とても繊細で採取できるのはこの森だけだとか。
魔力を貯め込む性質を持っているようだ。 >68
メインストーリーと裏で暗躍する見守り組のザッピングストーリーなんてのも新しくて良いかもしれない!
>69
>「アナタ、死相が出ているわね」
いきなり現れたピンク髪の精が不吉なことを言ってきた。
「死相!? でもオレが一緒にいるからには死なせはしないぜ!
……でも念のため仲間は増やしとくに越したことはないだろうな念のため!」
>「がらっ、話は聞かせてもらった。私、アルルーナ。
ふぅむ……ルイージの墓場は目の付け所良いわね。
噂では魔王を封印した勇者の墓がそこで眠っているとか。」
「ごろごろにゃー」
アルルーナにしっぽをさわさわされて猫っぽくじゃれ合う。
>「……ま、とにかく、魔王と因縁浅からぬ人物が寝てることだし、丁度良さそうね。
勇者が使っていた伝説の武器もそこに眠っているとか。うん、良い感じ。
魔王復活の手がかりもあるかもね。私は応援するわよ。この森で。」
>「私はありのまま主義だから。でも蔓延る瘴気が自然を魔物にしちゃうのは迷惑かな。
アナタ達が頑張るなら応援……これあげる。シトラの花。幻想殺しの樹海印のお守りよ。」
そう言って、アルルーナは透き通った花をくれた。
これはきっとここぞという時に重要な意味を持つキーアイテムというやつだ!
>「……ちなみに、森で魔物が活性化している原因は魔王が復活しつつあるから。
瘴気が溢れちゃってここも大変。本当はもっときれいだから。人がよく迷うのは同じだけど。
もう一度封印できたら、来て。色々と案内してあげる……私が起きていたらだけどね」
「うん、ありがとう!」
アルルーナの案内で森から出て、地図を広げる。
「まずはルイージの墓場の近くにあるハジマーリの街に向かおう」
ハジマーリの街とは、ルイージの墓場攻略の拠点であり、駆け出しの冒険者が多いことでも有名な街だ。
もしかしたら挨拶すれば楽しい旅の仲間がポポポポーンと増えるかもしれない。 >>72
ルイージの墓にハジマーリの街かぁ
エルはなんだかわくわくしてきた。
そろそろこの森での生活にも飽きてたとこだしあの子が行くならおいらが見守ってやらないとまだまだ魔法も半人前だしな!
そんなお節介というか親心というかまぁ、暇つぶしについて行くことにした。
実際あの子の魔法は本人も気づいては居ないけどコツさえつかめば発動は容易い、ただし魔法の本質である精霊やエレメントへの感謝の気持ちを忘れなければ、だけどね。まぁ体調とか気象とか色々な要素はあるけど……。
うん、楽しくなりそうだ。
そう一人うなずくとエルは森を出る二人を追ってそっと飛んだ。
その背中の羽には、朝焼けの光が輝いていた。
#こういうの初めてなので絡み方わからんのでこのままザッピングでw 新章開幕記念!適当すぎたので一応ルールを決めておきました。
投下は明日するから待っててね。
【剣と魔法】ファンタジークエスト【TRPG】
ジャンル:剣と魔法のファンタジー
コンセプト:適当かつライトに冒険を楽しもう
期間(目安):特になし
GM:なし
決定リール:可能
○日ルール:5日(延長あり)
版権・越境:なし
敵役参加:あり
避難所の有無:なし
☆これまでのファンタジークエスト☆
"幻想殺しの樹海"を修行で彷徨っていた魔法使いシリル。
マンドレイクに襲われたシリルは冒険者のキャトラに救われ、仲間になる。
やがて彼らは女神の神託を受け、魔王の復活を阻止し、世界を救う旅に出る事になる。
そして、その様子を眺めていたエルフのエルも彼らを見守る旅に出掛ける。
現在は仲間を集めるためハジマーリの街を目指しているぞ! >>74
遅い
舞台:足立区竹ノ塚
ジャンル:現代糞尿ファンタジー
コンセプト:適当かつライトに掃除を楽しもう 
期間(目安):特になし 
GM:なし 
決定リール:可能 
○日ルール:5日(延長なし) 
版権・越境:なし 
敵役参加:あり 
避難所の有無:なし  ハジマーリの街に到着すると、早速僕たちは宿屋に泊まることにした。
もう朝を回っていたが、体調不良では冒険の能率も悪くなる。
ルイージの墓場へは万全の状態で臨んだ方がいい。
気がつくとまた朝を迎えていた。あまりの疲れに丸一日眠っていたようだ。
無理もない。森では魔法使いらしからぬ体力仕事も多かったのだから。
……杖振り回して暴れてただけなんだけどね。
「ふわぁ〜。よく寝たぁー」
朝食のパンを適当にもむもむ食べながら作戦会議の時間だ。
何せここはルイージの墓場の攻略拠点。墓場の情報も何かあるに違いない。
初心者冒険者が多いと聞くので、僕のようなか弱い魔法使いでも安心だ。
「ねぇ、墓場へ行く前に情報を集めない?
始めてのダンジョンへ考えなしに突っ込むのも怖いからね」
"幻想殺しの森"のように魔法が使えない環境だと僕が無能になってしまう。
攻略情報をある程度入手してから挑みたいところだ。
「酒場や冒険者ギルドに行けば墓場の話も聞けると思うんだ。
ついでに魔王の封印に関する手掛かりも分かるといいんだけど……」
そんな感じでキャトラに提案してみる僕だった。 幻想殺しのニート、谷岡か
彼は呟くと、足立区の奥地へ向かった 日が高くなりつつある頃に無事にハジマーリの街に到着。
宿屋に泊まり、次の日の朝。
「なんだか妙な夢を見た気がするなあ……」
普通に考えてみれば魔王自体伝説上の存在だし、仮に万が一魔王が復活するとして
女神が神託をするとしたらもっと凄い国家レベルの英雄クラスの人に頼むはずだ。
きっと夢だったに違いない。
>「ふわぁ〜。よく寝たぁー」
「……って夢じゃなかった!」
シリルは昨日の動揺が嘘のようにけろっとしている。
>「ねぇ、墓場へ行く前に情報を集めない?
始めてのダンジョンへ考えなしに突っ込むのも怖いからね」
>「酒場や冒険者ギルドに行けば墓場の話も聞けると思うんだ。
ついでに魔王の封印に関する手掛かりも分かるといいんだけど……」
それどころか凄い順応力を発揮。オレが最初に見込んだとおり大物のようだ。
「そうだね。この近くにも冒険者の店があったし行ってみよう」
というわけで、“緑の帽子亭”というらしい冒険者の店にやってきた。
「ルイージの墓場に行きたいんだけど仲間を探してるような人はいないかな?」
「悪いことは言わん、今はやめときな。最近帰ってこない奴らが後をたたないんだ。
ルイージの呪いじゃないかってまことしやかに囁かれてるよ」
「ルイージって魔王を倒した伝説のパーティーのうちの一人じゃん。何を今更呪うのさ」
魔王を倒して大金持ちになったルイージは、故郷に帰ってから自分の巨大な墓を作らせたという。
その理由は単に目立ちたがり屋だったとか、無職対策のための公共事業のようなものだったとか、諸説ある。
「ところでお前さん達新顔だね。
うちの店の看板メニューの“スーパーなキノコ”をサービスするよ」
そのまんまなネーミングの看板メニューを勝手にサービスしてくれる店主。
赤に白い斑点という色んな意味で危険な外見のキノコが出てきた。
確かに間違ってはないのかもしれないが、正確にはスーパーな(気分になる)キノコじゃないだろうか。 ハジマーリこと竹ノ塚にロシア軍が介入
足立区の大半が占拠された。 朝の澄んだまだ空気に滴が混じっている感じを吸い込みながら、草原の一本道をゆっくりと進むエル。
前方には二人組の新米冒険者がいるはず……だったのだが、どうやら捲かれてしまっていた。
微かな匂いを頼りに進むと二股の分かれ道にたどり着いたエルはふと考えていた。
確かに匂いは左の方、ハジマーリの街への立て札の方に行っているが確かこの右手には龍鱗の滝があり、そこには主であるドラゴン、水龍のガルゲイルが居るはずだった。
久しぶりだし会っておくか、もしかしたら何か知ってるかも知れないし。それにきっと街で準備するのに時間も掛かるはずだ。それに、あの子に水魔法が使える手助けにもなるかも……。
そう思うやいなや、エルは一目散に滝へと向かうのであった。 “緑の帽子亭”なる店へやってきた僕とキャトラは店主に墓場の話を聞くのだった。
どうも危険なかほりがプンプンするデンジャラスゾーンと化しているらしい。
その原因は墓場で眠っているルイージなる伝説のパーティの一人の呪いだとか。
>「ところでお前さん達新顔だね。
>うちの店の看板メニューの“スーパーなキノコ”をサービスするよ」
「あ、ありがとう……調理済みとかじゃないんだね……」
なんと看板メニューのキノコをそのまま貰うことに。
食材には明るくないが食べたらお花畑が見えそうだ。
「ところで店主さん、墓場って何か罠とかあるの?」
「そりゃごまんとあるらしいよ。落とし穴に針天上、土管……おっといけない。
今のはオフレコで頼むよ。後はそうだな、魔物がちらほらといるみたいだね」
ダンジョンに罠を望まないのは間違っているのか?
すまない、出来の悪い魔法使いで。題名しか知らないんだ……。
「ルイージの呪いで随分人が減ったよ。こkも活気に溢れてたんだけどね。
肝心の冒険者が行方不明になるばかりじゃ人も減る訳だよ」
店主は悲しい目で外を見つめた。
確かに昼に差し掛かろうと言うのに店に活気はなく、往来も少ない。
厳しい時期だろうがそれでも街は廻っている。頑張って店主さん。 かなりくさい
山のトナリ
↑ヒントがこの言葉に隠されている! 「おいおい、ルイージの墓場は今危険だぜ?
普通の攻撃じゃ倒せねぇスケルトンやマミーが湧いてるって話だ。
パーティーに僧侶がいないんじゃあ尚更だ……斬っても斬っても甦りやがる」
「普段なら吸血コウモリみたいな弱い魔物ばかりなのにねー」
「墓場に行くなら聖水は常備しておくといいぞ。復活を阻止できる」
なんと親切な先輩冒険者たちがアドバイスをくれた!ありがたや。
その後もルイージの墓場の情報は店にいる人達によく教えて貰った。
けれど魔王が復活しつつある……という噂はとんと聞かない。
まぁ、その辺は後に回しておこう。
ずばり、一番興味があるのは墓場に眠っているという伝説のアイテム!
前回の冒険で樹海の王女が教えてくれたんだ。墓場には勇者の武器が眠っているって。
僕の物欲が反応してしまうのも無理はない。
「えーっと……必要なものは聖水だね。早速道具屋に行こうよ!」
仲間になってくれそうな人はいなかったが、情報はたらふく貰った。
後は必要なものを買い揃えるだけだ。
アンデッド系の魔物が多いそうなので倒した後聖水をひっかける必要があるらしい。
神聖魔法を行使できる唯一の存在――僧侶がいれば話は別なんだけど、僕たちのパーティーにはいない。
危険そうな反面、楽しみでわくわくしている自分がいる。
僕はダンジョンに潜るのが初めてなのだ。
「いやぁ、いやぁ、恥ずかしいけど、ダンジョンアタックは始めてなんだ〜。
キャトラがいて良かったよ。何せ凄腕トレジャーハンターだからね〜!!」 ☆アイテムデータ
【スーパーなキノコ】
"緑の帽子亭"で貰った危険な外見のキノコ。
店の看板メニューらしいが味と効能の保証は出来ない。 「こう見えてダンジョンアタックはちょっとした腕前でさ、
具体的には目ぼしいものは見つけられず帰ろうとしたところ
うっかり落とし穴に落ちた拍子に冒険者が落としたらしき100Gを見つけたぐらいの腕前だ!」
(※文字通りのちょっとした腕前だった!
しかし冷静に考えてみると大勢の冒険者が訪れるダンジョンで都合よく
めぼしいものが残っているはずはなく、現実的にはそんなものではないだろうか)
何はともあれ道具屋を訪れる。
「聖水ください」
「はいはい、聖水一丁!」
出てきたものは、瓶だけ聖水っぽい瓶に入った茶色っぽい液体だった。
蓋を開けて匂いを嗅いでみると、いかにもキノコを炒めたらおいしそうな調味料の気配がする。
しかし商品名が聖水であるからには聖水なのだろう。多分。
☆ アイテムデータ
【聖水】
色が茶色っぽくて美味しそうな香りがするが聖水と表示されているので聖水。
スーパーなキノコと一緒に使用すると何かが起こるかもしれない。 久しぶりに水龍のガルゲイルおじさんに会ったエルは、長い話に付き合いながら、どうにかハジマーリの街へとたどりついた頃には、太陽が真上に来ていた。
もうこんな時間か、既にダンジョンに向かったかな?
そう思いながら上空から街を見回すエル。
まぁ、普通の人間にはおいら達エルフの姿は見えないんだけど、魔王の復活の影響だろうか、途中ですれ違う旅人や商人たちがおびえてるような気配があったので見えているような気もして、用心することにした。 >「こう見えてダンジョンアタックはちょっとした腕前でさ、
>具体的には目ぼしいものは見つけられず帰ろうとしたところ
>うっかり落とし穴に落ちた拍子に冒険者が落としたらしき100Gを見つけたぐらいの腕前だ!」
「僕はキャトラが怪我しなくてホッとしてるよ」
そんな感じで雑談しつつ、僕はダンジョン探索の厳しさを思い知った。
幸い、ルイージの墓場はまだ完全に攻略されたという話は聞かない。
目玉である伝説の武器さえ無事ならそれでいいのだ。
「幻の花も無事ゲット出来たし、今回のダンジョンも当たりに違いないよ……!
前は前、今回は今回だ。僕はキャトラの冒険者としての嗅覚を信じるよ」
懐に入っている結晶花をポンポンと叩いてみせる。
樹海の王女の貰い物なので売る気はないけど、結構値は張るはずだ。
この花は美しさもさることながら、魔力を吸収し貯め込むという類を見ない性質がある。
だから僕は昨日から少しずつ魔力を花に貯めて、いざという時のお守りにしている。
>「聖水ください」
>「はいはい、聖水一丁!」
そして道具屋に訪れた僕たちは、聖水を購入した。
中身は茶色い調味料のようだけど……。
司祭が祈ってれば聖水だし大丈夫だよね。
大切なのは液体の色でも味でもなくて祝福を受けてる事のはず。
……ついでにお料理に使えると思えばそれでオーケーだ。
そういえば、さっきまで朝だったのに、もうすっかり太陽が真上に来ている。
「よし、必要なものは揃ったし、そろそろ行こう!!」
遂にダンジョン攻略に乗り出す時が来たのだ――!! ハジマーリの街を出てほど近い、荒涼とした大地に眠る広大な洞窟。
その最奥部で眠る者こそ伝説のパーティーの一人、"緑の勇者"ルイージだ。
冒険者を試すように罠が幾重にも仕掛けられており、多分に危険になっている。
加えて最近では探索に向かった冒険者が軒並み行方不明になっているとか。
ルイージの呪いだと人々は口を揃えて言い、ハジマーリの街の住民は呪いに怯えている。
「これがダンジョンかぁ……薄暗くって何もわからないね……
それにしても、魔王を封印するような人が後世の人間を呪うのかなぁ……」
松明をかざしながら前に進む。
新米冒険者の攻略対象だという事は、まだ大粒のお宝が眠っているに違いない。
きっとそれが件の勇者が使っていたという伝説の武器なんだろう。
情報によると階層が深くなるほど危険らしいので、入り口付近はまだ安全だと思う。
「うわっ、危ない!」
僕が誤って何かのスイッチを踏んだらしい。吊り天井が勢いよく落ちてきた。
寸でのところで躱したから助かったものの、落ちてきた天上には鋭い針がびっしりと生え揃っている。
これでまだ安全だって?冗談じゃない!
「ルイージの呪いはあながち嘘じゃない気がしてきたよ!」
闇の軍勢と戦い活躍したつわものは漏れなく英雄に数えられている。
中でも伝説のパーティー四名は魔王と戦った最高峰の英雄であり、全員が冒険者でもあると聞く。
目立ちたがり屋の緑の勇者、陽気で頼もしい赤の戦士、冷静沈着な白の僧侶、寡黙な青の魔法使い!
幻想探訪《ファンタジークエスト》を知らなくても一度くらい聞いたことがある勇者パーティー達。
中でも緑の勇者と赤の戦士は兄弟だったという。
本来は僕たちに御利益のありそうな場所の気もするが、現代の冒険者に容赦などない。
墓荒らし対策の罠を踏み越えて眠っているお宝をゲットする有様である。
……世界を救った仕打ちがコレなら怒って呪いをかけても自然なのか……?
道の向こう側から怪しい物音がした。
松明で照らすと、左右の通路から骸骨の魔物、スケルトンが現れたようだ。
数える限り十体はくだらないだろう。カタカタと音を鳴らしながらこちらへ接近してくる。
「魔物か……!」
スケルトン達は瘴気に中てられた冒険者のなれの果てのようで、
めいめい剣と盾を装備しており、一筋縄では行かなさそうだ。
左の通路からスケルトンの二体がこちらに猛進し、剣を袈裟切りで振り下ろす! >>99
エルはハジマーリの街の出口に微かに小さくなる二人組見つけた。
あ、あそこか、よし!この距離なら追いつきそうだ。
そう安心したが、先ほどのカルゲイルの話が頭をよぎった。なんでもあの洞窟は来る者を惑わすために幾つもの仕掛けがある。中でもその入り口じゃ。
何にもない入り口だと入ると大けがする。中には荒涼の4戦士がそれぞれ、スケルトンの洞窟、ガルーダの洞窟……あと、なんだったかのぉ、それぞれの領地じゃで兎に角、
入り口だけは間違えるな、この水龍の飛沫を掛ければ、その入り口が本物かどうか解る。緑にひかった入り口にはいられよ、尊い若きエルフの王よ!
そんなやりとりを思い出しだのもつかの間、あっ!
二人組は洞窟へと消えていった。
あわてて貰った飛沫を振りかける。
スケルトンの洞窟
主、一つ目トロルスケルトン
そう入り口に浮かび上がった >「これがダンジョンかぁ……薄暗くって何もわからないね……
それにしても、魔王を封印するような人が後世の人間を呪うのかなぁ……」
「飽くまでも噂だからね……実際のところはどうだか」
単に魔王の復活が近くなり魔物が強くなった結果という可能性も考えられるわけで、
もしそうだとしたらルイージにとっては酷い風評被害だ。
「よし、先に行くよ」
スカウトの罠発見技能を生かして先頭を行くことにする。
「見て、こういうのは罠だから押すなよ? 絶対押すなよ?」
トレジャーハンターの本領を遺憾なく発揮し、見るからにそれらしいボタンや、
足元にいかにもな感じで張られたロープを見事に発見しながら進む。
そんな時だった。
>「うわっ、危ない!」
シリルが体を張った罠の解除――いわゆる漢解除を敢行した。
「伏せ!」
すばやく地面に這いつくばって回避し、そのまま匍匐前進で脱出する。
>「魔物か……!」
一難去ってまた一難、スケルトンの群れが現れた!
「前は任せろ! ――魔力付与《エンチャント》炎《ファイア》」
抜き放った剣が炎の魔力を纏い紅く輝く。アンデッドの弱点属性の炎の魔力付与だ。
一般的に刃物はスケルトン系の敵には効きにくいと言われているが……
特化型戦士のような強い膂力は無くとも弱点を突いて大ダメージを与えることが出来るのがスカウト系クラスの特徴だ。
「隙あり!」
数撃打ち合った後に剣をスケルトンの関節部分にヒットさせる。
スケルトンはそこからバラバラになり崩れ去った。
しかし後ろにまだ多くのスケルトンが控えており、一斉に襲い掛かってくる。
「流石にこの数はキツいな……そうだ! シリル――合体技だ。オレの剣に魔法の付与を!」
キャトラも魔法が少し使えるが、魔法だけでまともに敵を攻撃できるほどの魔力は無い。
つまり自分で魔力付与をかけるよりも、本職の魔法使いであるシリルがかければ何倍もの威力になるだろう。
「そうだな……相手はスケルトンだからあの電撃の魔法なんていいかもしれない!」
そう言って魔法をかけやすいように剣を掲げた。
スケルトンに電撃が効きやすいというのは雷に撃たれてる状況が骨が透けることで
表現されるというところからきた勝手なイメージかもしれないが、魔法はイメージこそが重要なのだ。 的に刃物は糞尿系の敵には効きにくいと言われているが…… 
特化型戦士のような強い膂力は無くとも弱点を突いて大ダメージを与えることが出来るのがスカウト系クラスの特徴だ。 
「糞あり!」 
数撃打ち合った後に剣を糞尿の関節部分にヒットさせる。 
糞尿はそこからバラバラになり崩れ去った。
しかし後ろにまだ多くの糞尿が控えており、一斉に襲い掛かってくる。 
「流石にこの糞はキツいな……そうだ! シリル――合体技だ。オレの剣に魔法の付与を!」 
キャトラも魔法が少し使えるが、魔法だけでまともに敵を攻撃できるほどの魔力は無い。 
つまり自分で魔力付与をかけるよりも、本職の魔法使いで尻がかければ何倍もの威力になるだろう。 
「そうだな……相手は糞尿だからあの電撃の魔法なんていいかもしれない!」  流石は前衛職、スケルトンとの斬り合いに一歩も退くことなく一体倒して見せた。
残るは九体。一斉に襲い掛かってくるのを見て、キャトラはきりがないと判断したようだ。
>「流石にこの数はキツいな……そうだ! シリル――合体技だ。オレの剣に魔法の付与を!」
合体技――!ロマンの塊ツープラトンだ!!
スケルトンといったアンデッドの弱点属性といえば炎や光。
ちなみに僕は暗黒魔法の使い手なので闇だ。一般的に相性は微妙なところだが、
アンデッド系を支配下における死霊術も闇属性なので一概には言えない。
>「そうだな……相手はスケルトンだからあの電撃の魔法なんていいかもしれない!」
「分かった!ショック!」
杖からバチィッ!と電気が飛び出し、キャトラの剣を黒い雷が覆う!
弱点属性ではないが広範囲の敵を倒してしまうのにショックは最適だ。
「あとは奴らの動きを止める……!バインドっ!!」
杖が暗黒に輝くと、敵の足元から黒い靄のような触手が何本も現れ、スケルトン達の足を縛る。
これでキャトラが攻めやすくなったはず。こういう絡め手の魔法が多いのも暗黒魔法の特徴だ。
「これでスケルトンは動けない!キャトラ、一気にやっちゃって!」 >「分かった!ショック!」
剣がまとうは漆黒の雷――
>「あとは奴らの動きを止める……!バインドっ!!」
「グッジョブ!」
動きが止まったスケルトン達の渦中に突撃し、剣を円状に振るう。
シリル:ショック+ キャトラ:回転斬り。名付けて――
「ショックウェーブ!」
雷撃が波紋状に走り、スケルトン達をなぎ倒した。
ところでシリルが使う闇黒魔法は一般的によくない物として
魔法学校等では教えられていない体系であり、物語に出て来る悪の魔法使いの十八番でもある。
実際に悪の魔法使いにこの系統の魔法の使い手が多いのだが、
悪い奴ほど適性が高いというわけではなく、高い素質を持つ者にしか使えないというのが本当のところのようだ。
そのため一般的ではなくなっていき、強大な力を持てば悪に堕ちる者も出てくるため、
結果的によくない系統の魔法というイメージが広がったのではないだろうか。
「そういえば……聖水をかけなきゃ復活するんだったね」
骨の山に調味料……じゃなくて聖水を振りかける。すると信じられないことが起こった!
骨の山だったはずのところにポポポポーンと十数人の人間が現れたのだ。
聖水マジパネェ。
「聖水をかけたら復活した……だと!?」
「あれ……? 俺は何を……?」
「確かルイージの墓場ツアーに来て……一つ目の化け物に会ったところまでは覚えてるんだが……」
「入口間違えたのかなぁ」
「なんか全身の骨がきしむんだが……」
どうやらこの元スケルトン達は団体のツアー客だったらしい。
「お前達、この先にはいかないほうがいい気がするぞ」
ツアー客の一人が親切に忠告してくれた。さあどうする!? つまり、ルイージマンションは
糞屋敷だったんだよ!
三村「なんだって!?」 >>106
ショックウエーブゥゥゥ!
エルは洞窟の奥の方から響く声と微かに光る青白い閃光に二人の場所が分かった、が
さてどうしよう
意気揚々と来ては見たものの、おいらがいっても邪魔なだけかも知れないし……そもそも人間にエルフは見える訳ないし……
そんな想いでじっとその場で奥を見つめるだけしか出来なかいエルだった。 雷を纏った剣はスケルトン目掛け、回転しながら放たれた。
波紋状に広がる雷撃が骸骨たちを一気になぎ倒し、骨を砕く。
ショックは初級にあたる魔法だが、合体させるだけでこうも威力が上がるとは。
>「そういえば……聖水をかけなきゃ復活するんだったね」
キャトラが砕け散った骨に調味料的聖水を振りかけると、浄化の燐光が注ぎ、
なんと目映い光と共にスケルトンにされてしまった人たちが元に戻ったのだ。
「これが調味料の力なのか……!?」
あまりの奇跡に僕は思わずあとずさった。
消滅するとか昇天するとかそんなんだと思ってたから。
効果覿面とか通り越して、聖水じゃなくて命をどうこうする水なのでは……?
だって死んで白骨化して魔物になった冒険者が……ってツアー客?
「待て。君達は素性が怪しいぞ。こんな罠だらけのダンジョンにツアー客? 冗談は止めたまえ」
僕はそのまま矢継ぎ早に言葉を浴びせる事にした。
魔法使いとして、細かいところを気にするのが僕の悪い癖。
「君達の正体の可能性は3通りある。
@――聖水の効果が凄くて命を拾った盗賊の類。
A――スケルトンがまだ生きていて人間の姿に化けている。
B――ダンジョンに潜む魔物が仕掛けた人払いの幻……ってところかな」
@の場合ならラッキーだったと思う。
Aの場合ならもう一戦交えるしかないみたいだ。
Bの場合なら……近付いて欲しくない理由があるらしい。
「判別する方法は……これだ!リジェクトっ!!」
暗黒魔法の初歩の初歩、自称ツアー客たちに軽く吹っ飛ぶ衝撃波を放った。
もし幻ならリジェクトは命中せず、命中したならそのまま尋問するだけだ。 リジェクトの結果
それは
糞尿
だと判別された
匂いで気づけよ! >「待て。君達は素性が怪しいぞ。こんな罠だらけのダンジョンにツアー客? 冗談は止めたまえ」
>「君達の正体の可能性は3通りある。
@――聖水の効果が凄くて命を拾った盗賊の類。
A――スケルトンがまだ生きていて人間の姿に化けている。
B――ダンジョンに潜む魔物が仕掛けた人払いの幻……ってところかな」
シリルが紅茶好きの伝説の名探偵ばりに名推理を披露しはじめた。さすが相棒。
「んー、まあそこはツアーでも盗掘ツアーとかトレジャーハントツアーとか
レベル上げツアーとかいろいろあるじゃん?」
(※ 盗掘ツアーとトレジャーハントツアーの違いについては突っ込んではいけない)
>「判別する方法は……これだ!リジェクトっ!!」
「な、なにをするきさまー! 貴様らのような奴はこの先に進んで死んでしまえ!」
吹っ飛ばされた自称ツアー客は抗議の声をあげながら壁にめりこんだ!
Aだとしたら当然の反応だし、@だとしても当然の反応だ。
軽く吹っ飛ぶ衝撃波らしいが、多少効き過ぎたようだ。
「這い出て来るのを待ってたらどっちにしろ戦いになるだけだし放っといて先に進めば良くね?」
好奇心よりも実利を優先して真相は藪の中のまま先に進むという実に現実的な選択である。
推理ものだとしたら大ブーイングだが、冒険ものなので多分大した問題はない。
そうしてしばらく進んでいくと、ご丁寧に”一つ目トロルスケルトンの部屋”と札がかかった
いかにもボスの部屋っぽいでかい扉が現れた! ごめん、黙って進めようかと思ったけど僕がおかしかった。
このまま進むけど意地の悪いレスをしてしまい申し訳ございません。気を付けます。 作中人物と中の人を混同してないので全然大丈夫
こちらこそ適当過ぎたかもしれないけど現時点では色んな可能性を残しとく的な意味で…… お、おいらは適当に無視してもいいんだからねつ!
てか、ほとんど絡んでないけど(>_<) 世の中が白と黒の二つに分かれているとして、僕はうっかり黒の方へ足を踏み入れたようだ。
女神の神託を受けておきながら、なんて危険な手段を取ってしまったんだろう。
結局真実が明らかになる事はなく、僕たちは先に進むことになった。
「ごめん、余計な事しちゃって……悪気はなかったんだ」
どうにもばつが悪い。穴があったら入りたい。
もっとも、死相が出ているとはいえ墓穴に入る気はないよ。
こういう時、故郷の魔法学校で廊下に突っ立たされた事を思い出す。
冒険の旅に叱ってくれる先生はいないんだ。僕自身がしっかりしなくちゃ。
気掛かりなのはルイージの呪いだ。
呪いの正体とは一体何なのか――その一端がこの奥にあるのかも。
「ここで行き止まり……?」
重く閉ざされた扉にはご丁寧にトロルスケルトンの部屋と書かれている。
無理に危険を冒さずこの部屋はスルーしても良いんだけど……。
……やっぱり、さっきの人達のことも諸々含めて挑んでみた方がいいのかな。
「シリル戦法2……分からない時は敵に聞け!」
自分で言うのも何だけど、この戦法2不利なことしか言ってなくない?
そんなことを考えていると、眼前の鉄扉が勢いよく開け放たれ、トロルスケルトンが姿を現した。
その名の通りトロルほど大きい巨体と一つしかない眼窩を持った巨大な骸骨の魔物だ。
「えーっと……この先にお宝とかありま」
『我、荒涼の四戦士トロルスケルトン!我が洞窟に侵入する汝らを排除する!』
舌や喉を持たないスケルトン系に喋る能力はない。これは念話だ。
僕が言い切る前にトロルスケルトンは問答無用で巨大なこん棒を振るい、襲い掛かってきた。 「やっば、怒らせたかも! 逃げろ逃げろ!」
シリルの突然の攻撃に怒った自称ツアー客達が壁から這い出て来る前に急いでその場から離れる。
その道中。シリルが神妙な面持ちで謝ってきた。
>「ごめん、余計な事しちゃって……悪気はなかったんだ」
「気にすんなって!
本当に親切な人達だったらまずかったかもだけどもし敵なら結果オーライってことよ!
それより解き明かすべき謎はルイージの呪いだ……!」
>「ここで行き止まり……?」
>「シリル戦法2……分からない時は敵に聞け!」
「いやいやいや、それ戦法が”戦って勝つ”って言ってるようなもんだから!
聞く(物理)的な意味で!」
とトロルスケルトンの部屋の前で漫才していると、トロルスケルトンが親切に向かうから出てきた。
「えっマジで? このパターンでそっちから出てくるとか反則じゃね!?」
>「えーっと……この先にお宝とかありま」
>『我、荒涼の四戦士トロルスケルトン!我が洞窟に侵入する汝らを排除する!』
「ですよねー!」
というわけで、戦闘が始まった!
振り下ろされた棍棒をスライディングして避け、そのまま相手の脚の間をくぐって背後へ。
巨大な相手というのは足元が死角になりがち。その上獲物はリーチが長い棍棒。
体格差を逆に利用して懐に潜り込み相手を翻弄する作戦だ。
「どこを見ている? ここだッ!」
短剣を一閃すると、切った場所から煙が上がる。
『ぐ、ぐあああああああッ! おのれ!』
ご丁寧に念話で悲鳴をあげるトロルスケルトン、長いので略してトロスケ。
普通なら刃物はスケルトン系には効きにくいはずだが――
『貴様、まさか……』
「そう、そのまさかさ――ハジマーリの街名物、かけて炒めればあら不思議、
どんな素材も美味しく仕上がる聖水!」
そう、実は戦闘開始直後に聖水(たくさん買ってある)を剣の刃部分にかけていたのだ。
『知らんぞ! 聖水ネタの収集つかなくなっても知らんぞ!』
「そうだな――この聖水について真面目に考え始めると泥沼にはまりそうなので
コメディもの特有のノリで適当に流すのが吉かもしれない! というわけでもう一丁!」
『ぐぎゃあ!』
こうしてトロスケと適当に漫才しつつ聖水ドーピングした剣で追いつめていく! は自演するウンコ注意 
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/\ 
/ ̄ ̄ 人  ̄ ̄ ̄ ̄\/| 
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/ (__) ネー |::::|/| 
(○) 人 .(,,・∀・,,) | |__|/ | 
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.( ) ウンコーってイイよねー 
 ̄ ̄ ̄\ )_/;;;;;;┃|_;;|/ 
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/ ̄ ̄ 人  ̄ ̄ ̄ ̄\/| 
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(○) 人 .(,,・∀・,,) | |__|/ | 
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□ (__) |;;;;;| ̄///|__|/ 
.( ) ウンコーってイイよねー 
 ̄ ̄ ̄\ )_/;;;;;;┃|_;;|/  否応なしにトロルスケルトンとの戦闘が始まると、キャトラの動きは速かった。
身軽さを活かして相手の足元を潜り、背中に回って短剣で一閃。
不死のアンデッドにも関わらずトロルスケルトンは悲鳴を上げた。
>『貴様、まさか……』
>「そう、そのまさかさ――ハジマーリの街名物、かけて炒めればあら不思議、
>どんな素材も美味しく仕上がる聖水!」
どうやら短剣に聖水を掛ける事で即席の祝福儀礼を施したという事らしい。
流石はトレジャーハンターだ。工夫や知恵に長けている。
これでトロルスケルトン相手には怖いものなしだ。
>『ぐぎゃあ!』
聖水を浴びた短剣で瞬く間に追い詰められていく。
それにしてもアンデッドに成り果てているとはいえ、よもやトロルと戦う事になろうとは。
故郷の里、カルデアで暮らしてた頃はトロルといえば両親や先生の脅し文句の典型だった。
悪いことをするとトロルがやってきて攫われちまうぞとよく言われたものだ――。
「これでどうだ――ラセラトリス!」
これは僕が使える魔法の中で一番強い衝撃波を出せる魔法だ。
杖が怪しく輝き、黒い衝撃がトロルスケルトンのどてっぱらに命中する!
『ぐぅぅぅっ……!』
聖水攻撃で相当弱っているのか、トロルスケルトンは苦痛の声を漏らしながら崩れ落ちる。
本来の僕たちの力量で戦えばかなり苦戦しそうな敵だが、聖水という弱点のおかげでなんとかなった。
そういえば、荒涼の四戦士の情報はハジマーリの街では貰えなかったな……。一体何者なんだ?
「荒涼の四戦士、と言ったね。他にもいるのか……?君達のような魔物が?」
『我、ただの魔物に非ず。今は亡き勇者に仕えし使い魔なり……』
息もたえだえといった様子でトロルスケルトンは答えた。この洞窟、入り口が何本も分かれてたな……。
そのうち一本の主がこのトロスケなのか?もしかしてここはハズレの道だったのかも知れない。
「参ったな……これじゃまだ攻略されてない訳だ!
正解を見つけるまで途方もなく時間がかかるじゃないか」 今はエルが絡みづらいだろうからスケルトンの洞窟が終わるまで
話を進めるんだけど大丈夫かな?いつ絡んでも大丈夫だからね。 早速間違えてたのでちょっと訂正……すみません。
×「荒涼の四戦士、と言ったね。他にもいるのか……?君達のような魔物が?」
〇「荒涼の四戦士、と言ったね。他にもいるのか……?君のような魔物が?」