引っこ抜かれたマンドレイクと目が合う。

「なんだよこっち見んな!」

マンドレイクというのは普通引っこ抜かれたらすぐ死ぬものなのだが、
このマンドレイクはワンテンポ遅れて自分が引っこ抜かれたことに気付いたようで
今まさに断末魔の絶叫をあげんとしていた!

「叫んじゃらめぇえええええええ!!」

マンドレイクの断末魔はそれはそれは恐ろしいという噂で、すわ大惨事と思われたその時!

>「まさに天啓!そして名も知らぬ救世主(ケットシー)さん、上手く躱して!」

「おっとお!」

さっき襲われていた魔法使いが杖を振ると、何故か魔法が発動。
オレがサッと飛び退った次の瞬間、凄まじい漆黒の雷撃に、マンドレイクはこんがりと焼けた。
倒すついでに調理までやってしまうとは一石二鳥!

「オレはキャトラ。凄腕のトレジャーハンターだ!
この森で魔法が使えたなんてキミ凄いな! もしかしたら……妖精さんが力を貸してくれたのかな? ……なーんてね」

そこでキリッとした顔を作り……

「ところでこの森、何かおかしいと思わないか? 魔物が活性化してるみたいだ……。
というわけでここで会ったのも何かの縁、一緒に行こう! 何を隠そう、道に迷って帰り道が分からないんだ!」

と、ドヤ顔で言い放った!