>>93のつづきです。

大魔王ディアロと、伝説的英雄の一人娘のルキア・グラスウォードの結婚式が魔王城で盛大に執り行われた。

この様子は時空魔法によって、全世界の空に映し出された。

かつて大魔王ディアロを封印した勇者ジオ・グラスウォードの娘であるルキアが、漆黒のドレスに身を包んで入場してくる。

「…私、ルキア・グラスウォードは大魔王ディアロ様の妻になる事を誓います」

数多くの魔族に見守られながら、ルキアはディアロと誓いの口づけを交わす。

世界中を旅して魔王城にたどり着いた勇者の娘は、こうして大魔王の妻になった。

「参列者のみなさんも挨拶を」

ディアロがそう言うと、ルキアと共に旅をした仲間の少女たちが魔物に連れられて式場に入ってくる。

レオニール、マリーナ、アイリの三人は衣服を脱いで俯いたまま、ディアロとルキアの前に並んだ。

「これより、大魔王ディアロの真の復活である」

すると、ルキアら四人の体から暗黒のエネルギーが漏れ出し、ディアロの身体に吸い込まれている。

四人の少女は、それぞれディアロを封印した伝説的英雄の血を継いでいた。
しかしその封印は今こそ完全に解かれる事になった。