【嘘予告】創発予告ネタスレ【ワンシーン】
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創作活動のふいんき(何故かry)を楽しみたい 妄想だけだってイイじゃない! 書いてみたいけど時間がないんだもン! 今日はこれだけだけど、いつかはこんな話を書いてみせるンだからネッ! とかそんな感じの人々が集う【予告編】スレです 嘘予告でもイイし、本予告なんてもちろん歓迎! 新番組告知風でも劇場映画予告編、ゲームのトレーラーっぽくっても可 新聞の書評やハヤ◯ワ文庫の解説目録風紹介文だなんてまったくもって心が躍る! 別にオリジナルだけじゃなくたってイイかもしれないし、予告編にすらこだわらなくてもイイかもしれない 思いついたワンシーンでもプロローグでも、エンディングだってかまわないのよーッ!! 創発住人は度胸! なんだって試してみるもんだろ! とかそんな感じの【予告編】スレなのです >>246 これだけで掌編になりそうな、素敵な情景です それゆえに、このあとどうなるのか?って気にさせる釣り餌が足りない気が どういう物語が始まるのか見当つかなくて、予告としては「?」かも 個人的には、こういう雰囲気大好きなので、246氏がどんな話を描いてたか気になりました 20XX年12月、アメリカ合衆国コロラド州。 さほど大きくもない町の外れにある、さほど大きくもない空港。 そこに、一般人が立ち入る事を禁じられた建物があった。 そのさほど大きくもない建物の中には、大国の命運を握るような 重要な幾つもの機能が詰まっている。 その中のひとつ、天空を行く者を追跡・監視する組織。 それが北アメリカ航空宇宙防衛司令部、通称NORADである。 その夜のNORAD指令センターはいつもと違って、少し浮かれたような空気が流れていた。 それもそのはず、一年に一回の楽しいイベントが幕を開けたところだったのだ。 NORAD・トラックス・サンタ。 それは一本の間違い電話から始まった、空の安全を監視する者からの陽気な冗談。 サンタクロースの現在位置を様々な手段を用いて追跡、公開するというイベントである。 この日のために、毎年多くの人員が動員されている。 ちなみに、当のNORAD指令部にも「いつの間にか」プレゼントが置かれていた、 というのが毎年のお約束だ。 この年のサンタはいつものように、北極を出発してプレゼントを配り始めた。 Go○gleEarth上ではサンタが目に見える速さで地図の上を疾走し、 あるいは配られたプレゼントの数がカウントされ、画面の数字が増えていく。 NORAD司令部には世界中からの問い合わせが殺到し、この日のために 集められたスタッフたちがメールや電話での応対に当たっていた。 むろん、実際のレーダー画面にはサンタの影など映ってはいない。 全ては一夜限りのお祭り騒ぎ…… 誰もがそう思っていた。 ……あの「ひとつの小さな影」が画面に映るまでは。 【サンタが街にやってきた】 http://www.noradsanta.org/ 今年のクリスマスには、何かが起こる―― けっこう前に書いたのをちょこっと手直ししてみました。 列島のわんぱく勇者たちよ、四度奮い立て! 屋内ホビーの大殿京都任天堂とマイコン技術の申し子堀井雄二とががぶり寄って組み上げた電子情報の坩堝、冒険と教訓の大伽藍 その胸踊り、ヤアと膝打つような波瀾万丈の玉手箱が間もなく開く 王の宮居の老いた手練 正義を信じる幼い怪物 彼等の内と外で響く友愛と勲しを確りと見届けよ はっちゃけ武勇姫と災難な従者共の面白珍道中 しかしその先で御一行を待ちうける不憫とは? 武器商預りトルネコ親父は町一番のひょうきん者 のんびり重ねて自らも剣を能くするお調子モンときたもんだ 家内子供に一切の責を託した挙げ句、大志抱いて旅に出たんだが― 逆襲の念に火がついた女の強い事、強い事 しかも女は二人居る 一人は未来を予め見そなわす褐色の艶か娘 もう一人はハギレも同然の装いで妖踊する、コレまた褐色の小娘だ 怪物共よ、襲いたくば襲うが良い しかしその際は命を賭してかかるが良い! かようにテンでばらばらの運命の糸 しかしこれらを見事ピインと真っ直ぐ束ねた偉人がおわしたという 束ねて全世界人類に仇を為す大魔怪を撃つ弓矢に変えた、緑髪の若駒がおわしたという ──それが、君なのだ── アア間も無く君は往く 君の勇気は大地をのびのびと跨ぐ、天空に届く そして賢い龍より崇高の難儀を授かるであろう 達者な大人ですら鳥肌を禁じえぬ、恐ろしい洞穴に赴くであろう 最も古い神話の中ですら見出だせなかった、脅威の秘宝剣を佩くであろう 地獄に赴き、遂に大帝にまみえ、ヤアと難儀を成し遂げるであろう それだけではない 今回の探索行に於ては、ドラマツルギーそのものにびっくり仰天間違い無しの仕掛けを施しておいた これもお楽しみの一つとして、どうか待っていてくれ給え 任天堂ファミリーコンピュータ専用ビデオゲームカートリッジ 〈ドラゴンクエスト4導かれし者たち〉 この夏休みの忘れえぬ炎となって、君たちの心中で長く々々燃え盛る事となるだろう グッド・ラック! 満を辞して、遂に登場。 まいちんぐ真知子先生第2章、健太筆下ろし編。 遂に健太は真知子から性教育と言う名の大人の授業の手解きを受ける。 本予告もありって事なんで。他スレより転載 次回予告 死肉と血の臭いを嗅ぎつけてやって来たのなら、それは野獣である。 人の呪いと憎しみの声を聞きつけてやって来たのなら、それは悪魔である。 ――ならば、神や救世主は、何に呼ばれてやってくるのだろう。 そんな事は、誰も知らない。 なぜなら、そんなものが現実に現れたことなど一度も無いから。 野獣と悪魔が跋扈する地獄の島。死んだ眼をした獣達が、人を腐らす臭い息を吐きつける。 でも、君は力を持っているから、その歴史を否定することができる。 否定せよ。拒絶せよ。間違った歴史を修正せよ。 もっと分かりやすく言ってやろうか? 殺セ。殺セ。ブッ殺セ! もう一度だけ言おう。 アノ人デナシノクソ野郎共ヲ、一人残ラズブッ殺セ! 次回、機動戦士ガンダム −翼の往先− 第一話、『悪魔召喚』 間違ッタ歴史ヲ修正シロ。 俺達ガコンナ死ニ方ヲスルナンテ、間違ッタ歴史ハ修正シロ! だから俺達に新作ガンダムを作らせろよ7にて、明日と明後日の狭間くらいに投下予定。 俺の歪んだガンダム愛と、ガンダムSS史上でも最低クラスの最低主人公と、微妙に見せ場の多いシーマ様が炸裂します。 ちょっと見て「確かにこいつキモいなあ」と思ったらスルーで、「いやもう一周してキモくないな」と思ったら普通に読んでやってください。 どこかの繁華街の、とある小さなカクテルバー。 ある夜、客の一人が突然倒れそのまま死亡した。死んだのは どこにでもいるような平凡なサラリーマン。死因は急性アルコール中毒。 事件性は無いものと思われたが、彼は主人公の探偵にある依頼をしていた。 「自分が死んだら誰かに殺されたはずなので、そのときは調査して欲しい」と。 多くの人が行き交う繁華街。難航する調査。 死んだ依頼人が最後に飲んでいたカクテル、その酒に溶けゆく塩の結晶のように 事件の手がかりも人の渦に溶けて消えてしまうのか? 『マルガリータは殺しの味』 今から少し先の未来。 この星はほぼ滅亡してしまいました。 人類は滅亡を防ぐためにタイムマシンを作り出し、運命の大分岐点へと二人の兄妹を送った。 だけどタイムマシンは指定された時間座標からずれた場所に漂流してしまった。 大分岐点の十年前に。 ぼくは幼少時代の、正確には十年以上前の記憶がない。 本当の親がどこにいるかも知らず、本名を知るものもいない。 だから十年前、ぼくはこの世界に新たな名を持って生まれたのだ。 しかし彼女はそれを否定した。今日、初めて会った彼女がだ。 兄さんが忘れてしまったことをわたしは覚えている。 だからわたしは十年間ずっと兄さんを探してきた。 思い出して兄さん。 わたしたちは 過去に戻る力を作り出し 後悔を無くす機会を得て 未来を変えるためにこの世界に来たの。 記憶を持たない少年と記憶を持ち越した少女。 少女は未来を変えるために。 少年は空白を埋めるために。 滅亡の運命へと戦いを挑む。 『運命の帰港路』 元ネタ 狙って誤爆するスレin避難所9 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/3274/1322158643/132 12歳の少女・火朔(ほのり)は、6年前に死んだ兄の人格ROM構造物を肌身離さず持ち歩く。 兄は享年9歳。ROMは歳を取らない。いまや、妹の方が年上になってしまった。 火朔の携帯端末の中で、やさしかった少年は在りし日の姿を再生し続ける。 ROMの人格パターンは、記録時点の形で固定されるのだ。 友達の少ない火朔にとって、変わらない兄は心の慰めだった。 たとえいまの彼がデータに過ぎぬと解っていても。 しかしある日、兄に起こり得ないはずの変化が起きる。 「ほのり」 「なに、お兄ちゃん」 それは、ひとつの願い。 「ぼくを――消してくれないかな」 万物は流転する。 尽きた命は戻らない。 だとしても、失いたくなかった。 だからこそ、失いたくなかった。 「ねえ、ほのり」 兄は毎日一度だけ、その願いを言葉にする。 「ぼくを消してよ」 妹はいつも、決まって同じ返事を口にする。 「やだよ」 幻の中になら、永遠はあるのか。 『記録の記憶』 「うそっ……だってまだ、プラズマ誘導できてないのにっ……やっ……そんな、かきまわされたらっ……陽子、融合しちゃうよぉぉーっ!!」 時は世紀末。世界は核の炎に包まれた。 それだけではない。突如飛来した隕石。 未知のウイルスによる生物災害。大規模な地殻変動。 呼応するかのように発生したそれらによって、人類は壊滅的な被害を受けた。 数々の汚染や資源の枯渇により、残された土地はわずか。 倫理が崩壊した極限の状態で、運よく生き延びた人々もやがては住む場所を失っていく。 「楽園」「理想郷」「黄金の街」 疲弊しきった心にそういった作り話が生まれるのも必然だったのかもしれない。 力に屈し、放浪を余儀なくされた人々は、あるはずもない伝説を追い、その道中で果てていった。 それでも、それでもただ一人、その地にたどりついた人物がいた。 もちろん、その地が幻想で語られるものでない事は、彼も承知の上。 しかし火のない所に煙はたたない。 その地「トーキョー」はあらゆる世界の常識を覆す異界とも呼べる空間であった……。 「生きたコンクリート……これじゃあまるでジャングルじゃないか!」 「気をつけろ、あれは野性の回天ZUSHIだッ!!」 「彼は普通の忍者とは違う――正社員なのよ。それも、キャリアクラスのね」 「これがトーキョー最強の電化製品、ガンダムか」 そして世界は新たな時代を迎える。 『新トーキョー忍法帖』 「昔むかし、まだその国が小国だった頃……。 その身体は城より大きく、広げた翼は天蓋を覆い、鱗は鋼より強く、吐き出す炎は夜の街を昼間のように照らし出す、とてつもなく大きな竜が現れました。 人々は力を合わせてその竜に戦いを挑みましたが、誰も敵う者はなく、その国は、すぐにでも焼きつくされる運命にある、皆そう覚悟しました。 ただ一人を除いては」 そんな昔話が語られていた。 少女は子供たちに、その伝説を読み聞かせ、静かで、穏やかな時間が流れて行く。 そのはずだった。 「戦争が始まった。早く逃げるんだ!」 突如として始まった、大国同士の戦争。それに巻き込まれた、少女と小国たち。 家族を失い、家を焼かれ、国すらも追われた彼女は、剣を取る。 かつて竜に滅ぼされかけた、現在の大国と、それを指揮する女王。激しく対立する、もう一つの大国。 二国の間で、少女は戦火を駆け抜ける! 「戦争」 戦争拡大は、やがて互いの兵力を消耗させていく。 泥沼化する戦局。少女と女王は、ついに直接対決へ。 しかしそれは、戦争の流れをより加速させることに繋がって行った……。 静観していた「第三の大国」によって、戦局は激しさを増し、それは一気に決着へと向かって行った。 英傑と呼ばれた少女は、一先ずの安楽を得られるはずだった。ところが。 平和となったはずの世界に突如現れた、伝説にのみ語られた最強の魔物。国を超え、人々は再び、力を合わせて立ち向かう。 少女は、伝説の英雄と肩を並べる事になる。 ―-竜。 「終戦。そして、竜」 伝説は、現実の物へ。 おとぎ話の英雄と肩を並べた少女。 戦争が過ぎ、ついに復興が始まろうとしていた。しかし、新たな戦争の足音は、すぐそこまで。 遠隔の町や村で次々に起こる襲撃事件。 それは本来、大きな徒党を組まぬはずの、人間にもっとも敵対している魔物の軍団。 突如として統率されだした彼らを率いる者とは? そして、その正体は? 戦争と、竜。そして、今は亡き女王と、それを討った一人の少女。 憎しみは、伝説の血脈までをも汚して行く。 「奴らを統率出来うる者は、一つしかあるまい」 彼女は、最後の戦いへ。 「竜をも撃退する最強の戦士よ、お前に、魔王の討伐を命じる。彼を、止めてやってくれ」 「魔王」 >>262 いや、いいではないか! 好きだけどな。 「バカ兄貴、みんなの足ひっぱらないようにね!」 アイリスはいつもと同じ、小生意気な笑顔でロイの肩を叩いた。 「うるっせーよバカ妹!冷蔵庫の整理ちゃんとしとけよな!」 ロイもいつも通りの笑顔で返す。 そして二人はいつも通り、拳をコツンとぶつけ合った。 「…よし、じゃあな」 「…うん」 荷物を持ち、ロイは歩き出した。 一度も振り返らないのもいつも通り。 アイリスは我慢出来ずに家に飛び込んで、思い切りドアを蹴り飛ばして閉めた。 そして泣き崩れた。 「兄貴……死んだら絶対許さないっ…」 嗚咽交じりで子供みたいに泣きじゃくった。 「生きて…帰ってっ…!帰ってきてよ…アタシを…ひとりぼっ…ちに…しないでよぉぉ…」 壁に、ロイが自分で撮ったであろう写真が飾られている。 ピンボケ写真だったが、真っ青な空がとても綺麗だった。 「バカ兄貴……」 ピンボケ写真は 真っ青な空の下、軍服で敬礼するロイのいつも通りの笑顔をきちんと写していた。 空の色は、今日と同じ綺麗な青だった。 空はいつも変わらないぜ。人は変わらずにはいられねぇぜ。 せつねぇな。 人が希望を抱き、その希望にあと一歩届かない。 届くはずなのに指の先数センチの差が埋められない。 ちょうどその時その悪魔は現れる。 「契約をしよう。そちらからは満腹感をいただきます」 曰く。契約をすると12時間だけ強い空腹感を抱き続ける。 但し、契約したことを言ってはいけない。 「今まで通りの生活なら死なないから、簡単でしょ?」 確かにその通りだ。 しかし、人は知らない。 空腹は影のない拷問だということを。 幸せの内にいて永遠に身を蝕む空腹感。 満たされぬ永劫の欠落。 「空腹感をなくしてほしい?馬鹿を言う。君は与えられた幸せを使いきったじゃないか」 幸せは、脆く儚い。 「君から満腹感以外は貰えないんだ。残念だね」 「分かった。俺は腹が減った。飯をくれ。俺の空腹を満たすだけの飯を」 "hungry-people" 「東郷お前これ食ったことある?美味いから食ってみな」 「なにこれ超美味い。クラッカーと絶妙な相性だな」 「それ鮫の卵なんだぜ」 「はァ!?テメーふざけんな!!鮫のベイビーだと!?そんなわけねぇだろが!!」 「マジだよ。ラベルに鮫の絵が…」 「テメーマジふざけんな!!!!俺に鮫のベイビー食わせやがって!!!!!!殺してやる!殺してやる!」 「知らなかったテメーが悪いんだよバーカw」 「SPDー!!ゆるさねぇ!!」 「おうやるか?かかってこいよシャーク東郷」 火蓋が切って落とされた。 SPD「ぜひこの企画を実現したいのですが!!」 ペラッ 社長「…お前俺をおちょくってるだろ!!?なんなんだこのシナチクみてーな酷いジョークは!!!!!墓場に棄ててこいドグサレ!!!!」 SPD「そんな…でも…」 社長「やかましい!!今すぐ棄ててこい!」 SPD「一生懸命考えたんです!」 社長「今すぐ棄ててきなさい!どうせきちんと面倒見られないだろ!」 SPD「でも棄てたら可哀想っすよ…可哀想っす…うう…」 社長「男のクセに泣くんじゃねぇ!!世の中そんなに甘くねぇんだよ!!」 SPD「うう…ひでぇ…ひでぇよ…」 SPDは肩を落として墓場スレへ向かった。 人間存在を長き年月かけて紡ぎだした偶然というやつが、 擬人化されていま目の前にいるのだというのだから、 まったくやる気も無くなるものだ。 お前は伴侶、ミューテーション。 「わかっているじゃないか」 俺は進化を問われている、 どっちに転んでも変化する、 悪いようにも良いようにも、 「サイを投げるか?」 債を投げるか。 転がされたは進化の道、 出目を揃えて上がりとなるかは、 この先続く双六次第。 進化双六、転がりました。 今年もまた、冬がやってきた。 降りしきる雪の結晶を手にとって、女は過去を思い出す。 この季節には、様々な思い出がある。 楽しかった思い出が。悲しかった思い出が。怖かった思い出が。暖かかった思い出が。 忘れられない思い出が。 どれもこれもが、もう10年以上前の記憶だが、全て昨日の事のように思い出せた。 あの頃と比べて、今の自分は幸せなのだろうか。 停滞を選んだ女は、ふとした疑問に答えを出すために、在りし日の回想を始める。 『手のひらには雪』 富山県、嘴乃杜(はしのもり)市。 急激な都市開発により歪な発展を遂げたその町には、大企業「上樹グループ」の本社ビルを中心とする近未来都市と 昔ながらの商店街を中心とした下町地区の二つの街区があった。 北と南に綺麗に分かれたそれぞれの区画の住民はお互いにいがみ合い、ことある事に対立していた。 そんな状況が続く事20数年。 下町商工会頭の息子として生まれた少年、橋下塔一郎はある日、上樹グループの令嬢、上樹里穂に告白をされてしまう。 彼女のことをよく知らなかった塔一郎は、とりあえず2週間ほど一緒に過ごしてみようと提案し、里穂はそれを快諾。 二人は擬似的な恋人生活を開始する。 当然周りが黙っているはずも無く、彼らは様々な干渉、嫌がらせを受ける事となる。 しかし、彼らはそんな事など意にも介さず、ただ只管に青春を謳歌する。 その煌かんばかりのに直向な姿は、見る者の胸に仄かな温かみを与えていく。 衝突と反発と理解と苦悩を経て、人々の心は繋がっていく。ただ二人の、ちっぽけな少年少女を起点として。 『樹の上、橋の下』 二次創作規制―― コミケ壊滅の危機にオタク達はついに立ち上がる! 二次のついでに一次エロまで規制されつつある状況化で一致団結したオタク達の規模はついに数万人に達し、その流れはとどまる事を知らず果てなきデモが続いていたが、リアルとの接点が少ない一部ヲタがついに暴走。 暴徒と化した彼らを食い止めようと常識あるオタクたちが必死に説得するも、その声は空しく響くだけだった。 政府首脳は暴徒を食い止めるべく機動隊を投入。多数の逮捕者を出す結果となったが、暴力に頼った国のやり方に不満を持つ非オタク達が怒りを爆発させデモに参戦、空前の規模となった反政府デモを重 く見た政府首脳はデモを法律で帰省し、問答無用の粛清に打って出た。 その背後には、アグネスの黒い影。 武力衝突にまで発展したオタクvs政府の激突は激しさを増し、貴重な輸出産業でもあるアニメ、ゲームへの規制、引いてはそのユーザーへの攻撃は国益に反すると多くの有識者も参戦。ついに関東地方の孤島を占拠し、なんと独立宣言! 日本政府は当然猛反対するが、なんと国連がうっかり許可! 隠れオタの諸外国首脳の援助を受けつつ、同人共和国を見事に建国。数多くのオタと僅かなリア充、そして一部有識者たちが、小さな島で共同生活! 迫りくるアグネスの息が掛かった政府の攻撃と内乱(主に好みの問題)を切り抜け、彼らはこの国を見事に運営できるのか。 同人共和国〜男女比率は9対1〜 例え世界が寝静まっていようと、この街だけは永遠に眠る事は無い。 地上で絶える事無く輝き続ける光と影。永久に消える事の無い、人の欲望と熱情、そして――――――――愛情。 ここ、ニューヨークの摩天楼の下で人々は互いに愛し、互いに憎み、互いに己の欲望を補完し合う。それはまるで。 まるで、欠けているパズルを、埋め合わせる様に。 自らの心を他人から完全に遮断する様に、その女は闇に溶け込む様な漆黒のロングコートを身に纏う。 唯一心を許している、相棒となるサングラスを掛けて、女は自らに課せられた運命に、決着を付ける 彼女の名はネロ・フィロス。職業は――――――――。 moon nocturne 船も来ず、人も来ない、真夜中の波止場近く。数多の高級な旅客船を収納している工場内で。 明らかにまともな世界の住人では無い男達が、闇にまみれて姿を表す。その先頭を歩くは、気障な白色のボーダー柄が、印象的なスーツを着た男。 如何にもな葉巻きを部下にチラつかせて、下世話なデザインの指輪を大事に撫でながら、男は足を止める。 足を止め、同じく闇より姿を表してきた人物へと、声を掛ける。 「例のブツは持ってきたんだろうな?」 男の言葉に、人物は美しく彩られた艶のある唇を微笑ませると、持っているアタッシェケースを空中へと放り投げた。 「貴様、何を!?」 放り投げられたアタッシェケースと同時に、男が背後に待機させている部下達が、腰元から拳銃を引き出して人物へと向ける。 向けた―――――――瞬間。暗闇の中で、銃口から発せられる鋭い光だけが乱舞する。静寂を華麗に撃ち抜く、銃声音。 何も入っていない、空のアタッシェケースが地上に落下した時、そこには愕然と腰を抜かしている男と、男を騙った人物のみが立っている。 「アレン・ギブリー。麻薬取引の容疑で逮捕する」 「また独断専行で突っ走ったのか、フィロス」 苦々しい顔でタブロイド紙を読みつつコーヒーを嗜みながら、ロンド警部補は前に立つサングラスを掛けた女に顔を向ける。 女、ネロ・フィロス。長年潜入捜査官として、様々な麻薬組織、ギャング、マフィアなどといった組織に潜入。そうして悪の根を絶ってきた、いわゆる敏腕である。 しかしその反面、手段を選ばない過激な捜査方法にはマスコミらから格好のスクープにされる。その分の成果はキッチリと上げては来ているのだが。 「私の勘は外れてはいませんでした。現に、ギブリーは取引現場にノコノコと現れたじゃないですか」 「それは良い。だが幾らなんでも、奴の取り巻きを病院送りにする必要はなかったんじゃないか」 「撃たなければ私がやられていました。それとも警部補は私に彼奴等の人質になれと?」 クールな口調ながらも、あくまで強気なネロに、ロンドはデスクの引き出しから何かを取り出した。 「少しは君の後始末をする私の立場にもなってくれ。……次の仕事だ」 ロンドが取り出したそれは、何者かを映した写真である。ネロは掛けているサングラスを外して、デスクに近づく。 近づき、デスクに置いているその写真を拾い上げてみる。どうやら遠方から隠し撮りで撮っている為か、大分全体像がぼやけている。 ぼやけてはいるがその中央、何者かの輪郭が割とはっきりと映っている。……男の顔だ。 「レオン・ラブ。君も聞いた事があるだろう。最近メディアに注目されている若手実業家だ」 「この方が何か?」 「どうも最近、この男に関する妙な噂が立ちこめていてな。裏で大規模な違法事業に手を出してるとのリークがあった」 「それで……何です?」 敢えて勿体付けた口振りで尋ねるネロに、ロンドは溜息交じりにその仕事の内容を話し出す。 「言わずもがなだろう。君にこの男の素性を探って貰いたい。ただし、確証が取れるまで絶対に事を荒立てるなよ」 「もし馬鹿な真似をしたら、君を捜査から外す。良いね」 ちらりとした太腿がエロティシズムが感じさせるドレスを身に纏い、ネロは仕事の舞台へと華麗に舞い降りる。 今回の舞台は、レオンが設立した企業の一周年を祝うパーティだ。多くの大富豪やら芸能人、パトロンらが集まっている。 接触するターゲットは無論、このパーティの主催者であるレオン・ラブだ。まだ、レオンは姿を表していない。 適当に酒を嗜みつつ、会場の設備や客人の中に怪しい人物がいないかと探ろうとした、手前。 こつんと、ネロの肩が誰かとぶつかる。 「おっと、すみません」 「いえ、こちらこそ」 そっと、ネロは肩をぶつけてしまった人物へと顔を向ける。 片目を麗しいプラチナ色の髪の毛で隠した、綺麗な女性。ネロは何故だか分からない。 分からないが、その女性の瞳の美しさに惚ける。否、瞳だけでなく、まるで、精密に作られたフランス人形の様な、女性の顔立ちの美しさに。 「あの……何か?」 「あ、いえ……お綺麗ですね。そのドレス」 ネロにはその気はない。その気はないものの、不思議な魅力をその女性から感じている。 何だろうか。この、引きこまれる様な瞳の力強さ、それに美しさは。 「そうですか? 気にいってるんですよ、これ」 くるりと、女性はその場で回って見せる。単純な立ち振る舞いさえ、可憐にして艶やか。 「お綺麗ですよ、ホントに」 「嬉しいです。あの、宜しければ名前を伺っても宜しいでしょうか」 女性からの質問に、ネロはこの仕事の為に用意した偽名と偽りの身分を話す。 「私はメリー。メリー・ロフィ。ちょっとした宝石商を営んでまして。このパーティーをきっかけにレオンさんとお近づきになりたいなと」 「まぁ。貴方もあの人の愛人になりたいんですか?」 「えっ?」 外見からは予想だにしない言葉が出てきた事にネロは若干惑う。惑っているネロに構わず、女性も自らの名と身分を話す。 「私はパトラ。パトラ・ルノー。あの人の……確か一人目の愛人かな」 「君かね、私の愛人になりたいって女は。乗りたまえ」 己の権力を誇示する様な、夜の中でも燦然と黒光りするリムジンの中からレオンがネロを招く。 ネロは内心舌を打ちながらも、レオンの招きに応じする為にリムジンへと乗り込んだ。これも、仕事の内だ。 しっかりとした裏付けが取れるまでは、この身体を汚してもネロは構わない。手段を選ばないというのはこういう事でもある。 乗り込む前に、ドレスの中に仕込んでいるレコーダーを作動させておく。証拠は多い方が良い。 「さて、君は僕にどんなモノを魅せてくれるのかな」 口元をニタリとさせて、レオンは厭らしい目付きでネロの胸元を視姦する。 権力を掴む男というのは全てが全てでは無いとはいえ、いつもこうだ。ネロは怒りを通り越して、既に呆れの境地に入っている。 とはいえ身を張らなければ、穴に飛び込まねば虎児は得られない。二度目の舌打ちを心の中でしつつ、ネロが行動に移ろうとした、その時。 リムジンへと轟音を上げながら急接近してくる、何者かが搭乗しているバイク。 そのバイクの搭乗者は、鮮やかに背中に掛けたライフルを取り出すと、驚くべき事に片方の手をハンドルから離した。 離した瞬間、ライフルを両手に持ち替えたがすぐさま狙いを定めて引き金を引く。放たれた弾丸は、リムジンのタイヤを直撃した。 「な、何だ!?」 慌てふためくレオンを尻目に、バランスを失ったリムジンはすぐさま脇道へと突っ込み、やがて雑木林へと突撃し、停止する。 バイクから降りた搭乗者、否、襲撃者はライフルを投げ捨てて、リムジンからすぐさま出てきた二人のSPを拳銃で目にも止まらぬ速さで撃ち殺す。 「助けてくれ! 誰か、助けてくれぇ!」 「ちょっと眠ってなさい」 首筋に手刀を食らわせて、ネロはレオンを眠らせる。ドアを半開きにして、ドレスのスリットに忍ばせている小型拳銃を抜き出す。 抜き出して、一気にドアを開くと同時に襲撃者への一発、二発、三発撃ちこむ。 だが、襲撃者はネロの正確無比な射撃を豹の如く身体をしならせて回避すると、ネロに拳銃を向ける。 ……が、襲撃者は引き金を何故か引かない。SPには躊躇なく引いていたのだが。 「今すぐ銃を捨てて投降しなさい! さもなきゃ撃つ!」 ネロがそう叫びながら威嚇したが、襲撃者は全速力で走りだすと停車していたバイクに跨り、その場を後にする。 「待て!」 残っている弾丸をネロは襲撃者へと撃ち尽くす。しかし巧みなバイク捌きで、全て外されてしまった。 今回は完全に、こちら側の敗北だ。意表を突かれた上に何の手掛かりを得る事が出来なかった。ただ、間違いなく襲撃者はレオンを狙っていた。何らかの目的で。 ……取り合えず反射的にレオンを眠らせてしまった。どうにか上手い具合に誤魔化す方法を考えなければ。 ……あの襲撃者は何故、私を撃たなかったのだろう? ネロの中に小さく燻る、疑問。 「大変だったわね。変なの狙われて」 レオンの豪邸。いかにも自らを金持ちだと誇張する様な、悪趣味な金色のインテリアに囲まれた、広大なリビングで。 あの時襲撃者が車に入ってきて一緒に殴られた、という事でどうにか事なきを得たネロは、レオンの帰りをパトラと共に待つ。 パトラはガラスで作られたテーブルの上の、果物の盛り合わせを食べながら、ネロに言う。 「あの人も色んな人から恨まれてるから仕方ないわね。男からも、女からも」 「とはいえ、あんな過激な事をする人がいるなんて……」 「そうねぇ……ねぇ、メリー」 パトラは葡萄を口の中で弄びながら、ネロに近づいてきた。近づき、顔を寄せながら、言った。 「もし、あの人が死んだら私と一緒にあの人の物、山分けしない?」 既に使われなくなり、廃墟となった巨大な倉庫――――――――その中に、ネロは潜入している。 『フィロス、準備は出来たか?』 ロンドからの連絡。支給されたレザースーツへと着替えながら応答する。 「こちらネロ・フィロス。抜かりなく」 『そうか。こちらも準備は出来ている』 「これより現場を押さえます。潜入次第通信を入れるので援護要請、お願いします」 『分かった。死ぬなよ、フィロス』 リークは正しかった。レオンは裏で密かに大量の重火器を、ムスリム系のテロリストへと横流ししていたのだ。 通信を切り、ネロはレザースーツと共に給されたマガジンにきっちり弾が込められているのを確認して、拳銃へと押し込む、 安全装置を解除して、腰元のホルダーへと仕舞い、主武装となる最新鋭のアサルトライフルを数秒も経たずに組み立てる。 月夜を歩く黒猫の如く、足音も存在も消して、ネロはこの現場を押さえる為。 今正に行われているであろう、レオンとテロリストの会談現場へと――――――――が。 早く援護を頼み一気にこの場を抑えなければ。そう思い、ネロは再びロンドへと通信を入れる。 「こちらネロ、今方現場へと……」 その時だった。 どこからか――――――――上部の連絡通路から鉛玉の豪雨が、レオンの部下、テロリストもろとも無慈悲に降り注ぐ、 ネロは直感で、リムジンを襲撃してきたあの人物である事を察知する。受け身を取って射撃体勢を調え、ネロはその人物へとライフルを乱射する。 レオンを殺されては仕事を完遂できなくなる。あくまで生きた状態で確保しなければ、何の意味もない。 が、やはりネロの射撃は当たらない。しっかりと狙いを定めているというのに。 月を背にまるでバレエを踊るかのように、殺し屋はネロの放つ攻撃を全て回避する。回避しながら、ネロに向けても鉛玉の雨を浴びせる。 コンテナを防壁にして、ネロは激しき雨から身を隠す。たまに身体を出して威嚇射撃しては、攻撃が止むのを待つ。 それにしても、あの殺し屋の目的は一体? レオンを狙うにしても、一体誰の差し金で? 今まで考えようとしていたが余裕が無かった疑問がネロの頭の中で次第にわき出てくる。 もしかしたら敵は……一人では、ない? ふと、混乱に乗じてレオンが逃げ出すのが見える。いけない、早く追わねば。 が、走りだそうとした瞬間、高所から悠然と着地して、ネロの前に立ち塞がる、存在。 黒調にすらりと伸びている黄色のラインが印象的なライダースーツを着た、ヘルメットを被った―――――――紛れもなくレオンを狙う、殺し屋。 ライフルを一先ず放り、ネロは腰元のホルダーに仕舞っている拳銃を殺し屋へと向けて―――――――撃つ。 しかし、ネロよりも殺し屋の反応速度の方が一歩上回っている。 気付けば殺し屋はネロの間合いに一瞬で詰め寄ると、渾身の力を込めて腹部へと鉄拳をぶち込んできた。 防御する間も取れず、激痛によりネロは顔を歪める。だが、決して戦意が削がれた訳ではない。 瞬時に拳銃を逆手に持ち替え、柄の部分で殺し屋の顔を隠しているヘルメットのガラス部分を全力で、叩く。 流石に一撃で壊す事は無理ではあるが、怯ます程度の事は出来る。咄嗟のネロの攻撃に殺し屋に一寸の隙が出来る。 両足を大きく開いて後方へとバク転しながら、ネロは拳銃を、殺し屋へと向ける。 殺し屋もネロへと、拳銃を向ける。遠く聞こえてくる、援護要請を受けた特殊部隊のヘリコプターの音。 「何故……レオン・ラブを狙う? 貴様の依頼主は誰だ?」 殺し屋は何も答えない。答えない、が。 『……次に邪魔をしたら容赦はしない。例え、貴方でも』 女の……声? 恐らく何らかの仕掛けがしてあるのだろう、殺し屋の声はくぐもっており、はっきりとどんな声かは聞き取れない。 しかし女の声である事だけは分かる。何故だかネロにはその声が何処かで、聞いた事がある気がしてならない。 この殺し屋と話すのは、初めての筈なのに。 「やってくれたな、フィロス」 デスクの上にタブロイド紙を乱暴に放り投げて、ロンドは言う。 「レオンを取り逃がしただけでなく、奴と繋がっているテロリストの首謀者すらも逃がすとは。それでいて必要の無い銃撃戦まで行うとはな」 ネロは黙して、ロンドの言葉を聞いている。 言い訳は出来ない。あの殺し屋に阻まれたとはいえ、レオンと共犯者を取り逃がした事は紛れもない事実だ。 予想の範疇とはいえ、マスコミはネロのミスを拡大解釈して記事にしている。これには警察の威厳も形無しだ。 ネロは覚悟する。今回ばかりは、厳しい処分を受けても異議を申す事が出来ない。する資格が無い。 ロンドは黙し、己の行く末を待つネロに言い放つ。 「……次は無い。次こそ必ず、レオンもろとも悪党どもを捕まえて来い」 「……必ず、捕まえてきます」 そこには何も無い、いや、必要なモノ以外何も無い、部屋。 ベッドに、肉体を鍛える為の器具、それに食糧が入っている冷蔵庫。 その他まごまごした物と、ネロの自室には、必要なモノ以外は何も無い。置く必要が無いと、ネロは思っている。 ここまで彼女がストイックに生きる理由は―――――――。 と、その時。彼女の部屋のドアを誰かが叩く。こんな時間に誰かと思い、ネロは恐る恐る、ドアを開ける。 「こんな時間にごめんね、メリーさん。ううん……ネロさん」 全く予期せぬ人物に、ネロの目は見開く。見開きながら、警戒心を全開にして、聞く。 「どうしてここが? いや、何故私の正体を?」 そこに立っていたのは――――――――レオンの愛人である、パトラであった。 「ごめんね、ネロさん。私……」 パトラの手にあるのは――――――――。 「貴方の事、奴より先に、殺さなきゃいけなくなっちゃった」 ネロを陥れんとする罠、策謀、そして裏切り。 「どうして貴方が!」 「私は正義漢の為に生きているんじゃない。自分自身の為に動いている」 「良い女だったのになぁ。惜しいぜ」 決して争いたくなかった人との衝突。 「パトラ……何故、貴方が私の敵に」 「私の方が驚いてるよ。何で貴方が私の敵になっちゃうんだろうね」 「……だけど」 「だからこそ」 「貴方を殺さなきゃならない」 人々を無機質に見下ろす摩天楼を舞台に、一人の男を巡り二人の女が、ぶつかり合う。 月夜に舞う、血と銃弾のノクターン。この哀しきノクターンの末に待ち受けているのは―――――――死か、愛か。 moon nocturne 「ねぇ、ネロ」 「……何? パトラ」 「私達、こんな風にしか、出会えなかったのかな」 あのかわいらしい顔。幼い死体。ボクは君に恋をした! 発禁したほうがいいんじゃないかと言われた問題作「ロリ夢中」から 暗い地下室で飛び交う金。男は何を背負って博打をするのか。「誰が為に金がなる」 他短編七話を収録。これはパクリではなくタイトルパロディなのだ! 『君は無意識な昼の妖精』 2045年。人類は度重なる紛争、なくならぬ飢餓、消える事の無い絶望に終止符を打つために一つの決定をする。 それは機械による人類の支配であった。 高度に成長した機械は自身を進化させることに成功し、最早人間の手から独立した存在となっていた。 機械が機械を産み、生物を管理する。こうすることで人類は悲願の世界平和を手に入れた。 それから二十年後。地球のみならず周辺の宇宙すらも掌握した機械は次なる段階へと移行する。 新たなる文明を持つ生物の創造という段階へ。 人間はどこから来たのか。なぜ生まれたのか。宇宙の意思とはどこにあるのか。 我々の未来とは誰によって作られていくのか。 『星のゆらぎ』 パンドラの希望――取得した人間に天上の未来を与える神の奇跡。 それが日本のとある町に存在する。その噂を聞きつけた世界中の強者、能力者や魑魅魍魎が集うことになった。 秘匿とされてきた存在が目を覚まし、希望を手に入れるために牙を剥く。 陰陽師VS魔女 狼男VS武者 電気能力者VS海賊 ルール無用の争奪戦。希望を手にするのは誰だ。 『そして終末の笛が鳴る』 キミは今日も眠り、夢を見る。 しかしそれは本当に夢なのかな? 夢の中の世界は本当にキミの中の幻なのかな? キミの現実はどっち側にあるのかな 『半濁の境界』 今日は七夕だ。 日本中、あるいは世界中で短冊を吊るしたり、それぞれの方法で祭りをしているだろう。 彦星と織姫がどちらも女だと言うことも知らずに。 去年は脱走したカササギを追いかけるハメになった。 今年はそうなりませんように。そう願いながら空を見上げたら、なんか見覚えのある少女が。 なんと織姫の仕事が終わらないからこのままでは彦星と会えずに終わってしまう! だから織姫の仕事を手伝って欲しいというのだ! というか休み取れよ! 制限時間は日付変更まで! 織姫の残業を全て片付けろ! 少年は再び天の川へと旅に出る! 迷惑七夕カップルの大騒動! まさかの三作目! 『タナバタナイト!!! トライアングル』 それは何の前触れもなく現れた。 未知の技術と伝説の中にいた魔物たちは地球を蹂躙し、 人類の努力もむなしく、世界は魔王の手に落ちた。 地球は魔王に征服されてしまったのだ。 それから30年経って西暦2014年。 人類は平和に暮らしていた。 魔王によって統括された現代。異種族との共存。失われた技術、魔法の復活。 そして人類が成し遂げることの出来なかった世界平和。 日常系SFストーリーが始まる! 『魔王征服後の世界より』 少年が自殺を願う頃、同類の少女を見つける。 少年が希望を紡ぐ頃、死人達の補助人が現れる。 少年が勇気を出した時、彼の未来が決まった。 『羊飼いの仕事』 町の消えぬ光。その名はコンビニ。 その光にひかれてか、それは今日もやってくる。 丑三つ時の真夜中に徘徊する【生きる都市伝説】白髪の少女。 コンビニの店員をしている夜型の青年。 そんな奇妙な二人が、ひょんなことから町を騒がす事件に挑む。 果たして彼女たちはこの町の真相に辿り着けるのか。 『白い闇が夜を行く』 「この世には不条理が蔓延り、不平等がまかり通っている。 力を持たぬ人間がただ嘆くことしか出来ないような不幸が存在するのだ。 例えば自分の父親が交通事故に合って死んでも 法を犯した人間は法の下で保護されて、懲役数十年。場合によっては無罪にもなりえる。 それこそ金と権力があれば多少は捻じ曲げることが出来るからね。 被害者はただ悔しさと憎悪を胸にひめて泣き寝入りするだけだ。 だけどもしも。代わりに復讐してくれる人間がいたら。 力のない君の代わりにあの男を殺してくれる存在がいるとしたら。 君は願わずにいられるか? 奴の死を。 さぁ願え。弱き人間よ。 この私が貴様たちの救世主となってやろう」 『殺戮依頼』 羊飼いは迷える臆病な羊に手段を提示する。自殺という手段を。 救世主は弱き人間達に一つの提案をする。殺人の代理を。 白い闇は唯一の友人と共に大切なものを捜索する。生存する理由を。 自らの死を願い、誰かの死を願い、生きることに戸惑い。 我々はなぜ生きているのだろうか。 三つの線が一つに重なり、誰も知らない真実の物語が静かに動き出す。 『この世界という名の牢獄の中で』 人が死んだとき。 その肉体は大地へと還り、魂は天へと戻るように神は定めた。 大地へ還った肉体は生物繁栄の糧となり、天へと戻った魂は長き列に加わり、再び受肉する時を待つ。 その摂理は淀むこと無く長きに渡り続き、そしてこれからも秩序として保たれていくはずだった。 しかしそれは人の手によって崩された。 ある魔術師の禁術により、生物の生死はあやふやになり、死者が生きる者を襲う世界になってしまったのだ。 さらに摂理が消滅した事で、現実と現像の境界まで消え始め、化け物までもが現れるようになった。 事態を重く見た神は人類の味方として、一人の亡霊だった剣士をこの世界に送りこんだ。 その名を――シカ・ソーニャという 『亡霊騎士ソーニャ』 そこはとある変わった制度のある学園。 その制度とは最終学年になった者には一年間の「大人への準備期間」が与えられるのだ。 さらなる勉学に励むも良し。経験を積むために体験入社するも良し。遊ぶも良し。旅に出るも良し。 何をしても自由な時間。学生達に与えられた将来についで考える一年間の余暇。 そして今、二人の学生が旅に出ようとしている。 一人は小柄だが文武両道の才能を持つ少女、フィル。 もう一人は臆病な武術クラスの少年、メルクゥ。 これはそんな二人の一年間の物語である。 『とある旅人の手記』 遥か昔。地殻の大変動により出来たと言う天然の大迷宮。 その最深部には古代国家の遺産が眠っているという伝説があった。 多くの冒険者が夢と伝説を求めて、今日も大迷宮をくだっていく。 果たして彼らはその最果てに何を見るのか。 大迷宮とそれに関わる人間たちを描いた冒険譚。 『迷い路の冒険者たち』 人はかつて禁断の果実を口にし、その地より追放された。 それ以来人は真なる平穏を手にするために旅をし続けている。 我々は再び戻らねばならんのだ。美しきあの地に。 そして今度こそ、口にしなければならない。 エデンの園のあるもう一つの禁断の果実を。 『神の庭』 放課後にクラスのサノシタさんに言われた。 「今夜三角山から電車が出るよ」 彼女と親しかったわけじゃないけど僕はそれを信じてみる気になった。 学校の裏手にある三角山。むき出しの土の道を登って振り返ると月が見えた。 空から電車が来るのだろうかと見上げていたが特に何も起きず、林の中に入ることにした。 外から見通せる程度の密度しかない林にサノシタさんは静かに待っていた。 「もうすぐ来るよ」 彼女がそう言うとどこからか聞きなれたガタンゴトンという音と共に一両だけの電車が目の前に止まった。 行き先には何も書かれていない。 「さぁ行こう」 僕は彼女に手を引かれて電車に乗った。 猫の集会所。月の明り公園。第三路地裏前。虫の音楽ホール。 誰も見た事の無い世界を僕は彼女と旅をする。 『不可思議ブルートレイン』 少年はひょんなことから怪我をした片目の老人を助ける。 白い髭を蓄え、ツバの広い帽子を被った老人は少年を見込んで一つの依頼をした。 「私の九人の娘達を探して来て欲しい」 人のいい少年はその依頼を承諾してしまった。老人と娘の招待もわからぬままに……。 動けぬ老人のペットである二匹のカラスと二匹のオオカミを連れて、娘探しは始まった。 『虹の橋を越えて』 「お前に彼女を助けるチャンスをやろう。 ただし、お前は助けるまで同じ時間をさまよい続けろ」 閉ざされた三時間。神の下したそれは罰か救済か。 あらゆる可能性を排除して彼女を死の運命から、自分を時間の牢獄から解き放て。 『三時間』 恋に恋する年頃だった僕は、とりあえず誰でもいいから彼女になってくれ! という 女子にとっては失礼きわまりない煩悩に駆られた結果、まあどうせダメなんだろうなあとか 所詮この世はイケメンがすべてを支配するのだとか愚にもつかない予防線を張り巡らしつつも 勢いであの水苗さんに告白してしまったのだった。 水苗 唯。どういうわけか席替えのくじ引きで常に最後列を引き当て、休み時間は軍記ものの 小説ばかり読んでいるという怪しげな女子。顔立ちは悪くないが口調がなんというか古風で、 とっつきにくいので男子はみんな敬遠するかコソコソ笑うかのどっちかだった。 僕はというと敬遠派だったのだが、気づけば付き合ってくださいとか言っていたあたり 青春の狂気というものはまことに度し難いというほかないのであって 「付き合うのはいいが、恋人というのは何をするものなんだ?」 などと告白の返事を文章の前半で片づけてしまういつもの水苗さん調で訊ねられてはじめて 自分の欲望に何ひとつ実態が伴っていないことに気付くのである。 予想外のOKに動揺してあうあう唸っていた僕に、水苗さんは眼鏡をはずしてこう提案した。 「じゃあ、それも一緒に考えることにしよう。まずは作戦会議だ」 こうして僕らは恋人のなんたるかを、恋人になってから手探りするというアホな作戦に身を投じる。 『水苗さんの戦術目標』 「我々はこのようにウェスタンランド方面から迂回し……シンデレラ城に奇襲をかける」 「いや奇襲ってなんだよふつうに超並んでるよだいたい初デートで千葉の某テーマパークとか上級者すぎるよ!」 ある朝のこと。 ベッドでまどろむ私はふとした違和感に気付き、起床して鏡の前に行き 女の子になっているのに気付いた。 私が女の子であること以外は全てが見知った世界。 混乱しながらも過ごす日常のふとした拍子に見える見知らぬ世界。 君の見た世界とあなたの見た世界。どちらが理想の世界なのか。 『朝、目が覚めたら』 架空のロボットアニメ予告が最終話までひと通り出来たので順次投下してゆく。 本編は書けたらロボスレに投げる予定。 <1話(放送前)予告> 罪人。雨。ブラックボックスだらけの試作機。 温室育ち。理想主義。革命家。仮面。政治屋。保身。 復讐。未練。イデオロギー。忠節。訣別。戦争屋。 因果の糸は束ねられた。 掃き溜めの部隊を巻き込んで、宿命のリールが旋転する。 新番組、SINGULAR BLADES 第1話『ロールアウト』 名も顔も知らぬ無数の命、この引鉄ほどには軽い。 坂田銀時「俺は…別に国のために戦ってるワケじゃねぇ」 「てめーの守りたいもんの為に刀抜いてんだ」 碇 シンジ「別に誰かに従ってるんじゃない」 「レインや少佐が…信じる正義を護るために戦うだけだ」 「それ以外に何もない」 2人がーー 世界を救う hard Blue <2話予告> 戦争は常に善悪の彼岸で行われる。 正義で敵が殺せるか。道徳がこの身を守ってくれるか。 死が横溢する戦場で、ヒロイズムなど塵も残らない。 女に浴びせられた冷水は、戦う者が受くべき洗礼。 次回、第2話『駆逐』 大きく美しい理想ほど、砕け散るときの破片は鋭い。 <3話予告> 変り種がやって来た。名を、エドワード・ローレンス。 試作機と共に寄越された、彼もまた企業の回し者。 喧嘩の仲裁から狙撃まで、陽気に笑ってそつなくこなす。 だが、その背中に隠したものは。 次回、第3話『同類』 人の暗部に失望するなど、御門違いも甚だしい。 殺しの才能を見出だされた者は裏の名前を名乗り、闇の世界へ足を踏み入れる………………………… 「人を殺すってのはぁ、命について考えて、その価値を認識して、自分なりの答えを出したやつじゃなきゃあ、資格はねえよ。」 「お前の死も、誰かの為になるよ。 食いもんが足りない可哀想な子供が一人救われたかもしれない。お前が生きてくのに使うエネルギーの分だけ自然破壊が止まるかもしれない。 安心しろ、お前に価値はなくてもお前の死には価値がある。」 ーー「意味をもって殺す」有意義<アイギ> 「加害者<強者>が被害者<弱者>を狩る、いいじゃねえか、最高だねえ!!古来より生物に備わる殺るか殺られるか、弱肉強食の精神だ!!」 「ああ、やっぱ良いわ、殺しって。死ぬほど嫌いだった自分を忘れられる…!存在する自分を確認できる…!死にたい思いまで一緒に殺せる…!!」 「人類って数多すぎね?」 ーー「無駄無く殺す」死咲<シザキ> 「ああ、達成感、達成感。『スッ.コスッ.クラッ.パタン』って綺麗に死ぬな〜。皆は荒々し過ぎるんだよ、やっぱり。」 「私にとって殺しってさ、自己確認というか、アイデンティティなんだよね、やっぱり。勉強ができなくても、運動ができなくても、絵が下手でも、だらしなくても、私はこんな風に綺麗に殺せる取り柄がある。」 ーー「気付かれずに殺す」止内<ヤミウチ> 「気にくわないやつは片っ端から削除削除削除削除削除、ですわ。」 「天が人の上に人を作らないのなら、私は人以上の、人異常の存在ですわ。貴方は誰を怒らせたのか御存知なくて?」 ーー「社会的に殺す」瞳上<ヒトミカ> 「俺らの一賊は…」「自らの為に」「自らの意思で」「自ら動き」「自らを律し」「自らの目的の為に」「自らの信念の為に」「自らの快楽の為に」「自らの安心の為に」「自らの心に忠実に」「殺す。」 「よって俺らの賊名は…自誓とする!」 今書いてるラノベがアニメ化したら〜という妄想に基づき書いてみます。ぶっちゃけモチベーションを保つためという名目の自己満足です。 俺は正直なところ、ラノベなんかでよくある書き出しのような、いわゆる「普通な人間」、ではない。人間失格、ヒューマンロスト、とでも言おうか。感情が「普通の人」より欠けていて、狂っている。そういうもんだと思ってもらいたい。 そんな俺、人坂黒人が鏡写しで正反対で同類なあいつ、入原真白と再会したその日から、俺達は物語に参加することになる…… 「72+2〜二人の異端と仲間達〜、?月?日、放送開始」 変な世界に迷い込んだ後、異形ななにかに追われて逃げ惑った俺は、自らを悪魔遣いと名乗る男につれられてアパートの一階、大家部屋にやってきた。そこで会ったのは… 「なんで、お前が、ここに…?」 「んー?ああ、お久しぶり、黒人君。 私もよくわかんないんだよね〜、あはははは…」 「第一話、再会」 自らを悪魔遣いと名乗ったレンヤさん一行。俺には彼らの意図が読めない…わからない…なぜ俺らを匿うのか、優しくしてくれるのか。 「この世界は…現実から切り離された非日常だ。」 …それを、レンヤさん達から受けた説明と実体験が、証明する。 「第二話、裏世界」 「俺の人生って、ラノベだったっけ?」 <4話予告> すべては来たるべき御世のために。 稚さ残す紅眼の天才。名を、アヴェロエス・アストゥリアス。 理想を掲げ、両手を汚し、生まれ出る超新星の光輝。 過去と未来。氷と炎。二つの特異点が激突する。 次回、第4話『エース』 紅蓮の装甲板の奥、青き誠心の光が燃える。 非現実の世界に迷いこんだ俺らは、日常への回帰のために切り離された原因を、この世界で俺らが成すべきことを探し続ける。 そこへ突如現れたのは…… 「七大罪…!?なんで…!?」 「やるしかねえか…、二年前に一回試したっきりなんだけどなぁ」 俺はソロモンの悪魔遣い達の本気を目にすることになる…! 「第三話、72柱」 結局なんの役にも立てなかった俺と真白は無力感に浸る。 同時に彼らの凄さを、くぐり抜けて来たと言う物語の壮絶さを、俺らには理解できない、ある意味怖いとさえ感じている、仲間を想う彼らの思いの強さを、改めて知ることとなる。 そんな俺らに降りかかる奇跡。 「ルール、強いて言うなら神の論理、奇跡の法則、奇跡や神話を模倣する能力だ。」 「「炎と光って最上級の奇跡じゃ?」」 「第四話、奇跡ルール」 能力の鍛練のついでに、皆の能力を拝見する。ソロモンの悪魔の使い手たる彼らの能力は確かに馴染んでるように見えてー 「いや〜、一年前色々あったときから因果律の制約を受けててな…」 「レンヤさんマジ主人公」 「でしょ?僕にも分けてほしいよ」 彼らにも、力にも馴染んで来た七日目の日。俺らは非日常が切り離された原因と対峙することになる… 第五話「その為の力」 力を駆使して再び暴食を退けた俺達は日常へ帰還する。 ほんの短い間だったけど、彼らには普通の人には感じない、異常性なんて関係ないとでも言うような心地よさを感じた。こんな俺らでも、まともに生きてると錯覚してしまうほどに。 まあ、あんな人そうそう居ないのだろうけど。彼らと会えたのは…黒と白が、表と裏が、鏡写しで同類なアイツと俺が…出会えたのと同じかそれ以上の奇跡かもしれない。奇跡遣いが言うのもなんだが。 そしてあの日々から、切り離されたあの一日から、一週間。 もうあんなおかしな事には巻き込まれたくないと思いつつ、アイツのいない、独り仮面をかぶり続ける日々を送り続けることにしよう。 第六話「日常」 「死にたくて、たまらない」 <5話予告> 怯懦。姑息。消極。惰弱。 新たにねじ込まれた戦力は、高性能機と、ずぶの素人。 他者の打算に利用され、他者の都合に組み込まれ、 それでも彼は、自らの意思で、この戦場へ足を踏み入れた。 次回、第5話『御曹子』 その性質、卑屈。傲慢。そして、秘めたる一握の矜持。 <6話予告> 美しい薔薇には棘がある。陳腐に過ぎる章句ではあるが。 事実そこは、美しくも危険な、ローザ・フォイエルバッハの戦場。 描き出すは光のアラベスク。命からめ取る茨の花園。 幾光年の残り香をたどり、劇的なる再会が果たされる。 次回、第6話『嚇熱の魔女』 血と炎の赤に染め上げられ、小指に巻き付く運命の糸。 あいつと居ても尚、俺は結局何もできなくて。結局異常なままで。世界は運命に沿って進んで行く。彼らを中心に。 「第七話、第二ステージ」 <7話予告> 脅威の近接転移能力。迫る敵機はまたも新型。 戦を愉しむ者の哄笑が、無音の宇宙に谺する。 義を以て立つ革命と言えど、汚れ仕事は必要不可欠。 敵は殺す。叛く味方も殺す。処刑王、レッド・ブリッジマン。 次回、第7話『ウォーモンガー』 殺戮さえ、いまや慈善事業。 <8話予告> 連邦主星、ハル・シオン。そこは今なお銀河の中枢。 燦然たる鏡の摩天楼に、黒幕たちは影も映さない。 だが、民主主義の青写真の裏、権力への妄執が渦巻く。 若き指導者が謳う科白は、亡霊どもの書いた脚本か。 次回、第8話『アジテーター』 荘厳と滑稽とのあわいに、開けられた距離は僅かに一歩。 <9話予告> 人は言う。ニコラス・ノースクリフは人間ではないと。 天が二物を与えた男。その異才、もはやヒトを超えると。 では、彼は神か? ある者は言う。神さえ彼に比せば無能だと。 神秘の超人。万軍の将。仮面に映すは数多の偶像。 次回、第9話『救世主』 その革命、「不可能」なる摂理への叛逆。 <10話予告> 森の掟に背いたエルフが、求めたのはささやかな冒険。 命短きヒトの世界を、覗き見るだけの無邪気な好奇心。 少女は知る。人の世の邪悪を。剣と魔法の世界の秘密を。 巨人を操り、魔剣を振るう、星の海より来たる使者の名を。 次回、第10話『孤絶文明圏』 少女はそれを魔法と呼んだ。 男は、それを科学と呼んだ。 ビックカ○ラ札幌店の佐藤伸弦が暴行事件を起こしていた <11話予告> 子供は純真無垢たるべきと、大人は勝手に決めてかかる。 冗談ではない。子供には、子供なりの秘密と悪意がある。 魔導学園、アーレブリュート。ここは智識と力の殿堂。 才に恵まれぬことは罪か。 次回、第11話『カーネリアン』 苔むした石造りの古城に、サイバースペースの秘儀が眠る。 <12話予告> 鮮血の色に染まる湿原。人界に跋扈する幻獣。 地上に具現した煉獄は、非業の運命が生んだ呪い。 止めなければならない。救えぬ命であるとしても、せめて。 離別こそが人生であるなら。 次回、第12話『幻獣使いの少年』 知性災害(インテリジェント・ハザード)。 それは、形なき敵との戦い。 <13話予告> 自由を取り戻したかった。五体満足を渇望していた。 だから、こんなものに乗っている。 失われた刻の幻肢痛を、薄めて誤魔化して戦う日々。 欠けた男の耳に這い込むは、甘美きわまる悪魔の囁き。 次回、第13話『グラディアトール』 示される、三十枚の銀貨。魂さえ売り渡すに足るか。 <14話予告> 互いに見紛うはずもなかった。たとえ、機体が変わったとしても。 光輪背負う兇天使が、アヴェロエスの真価を具現する。 腕も性能も互角の再戦。死闘となるは必然の帰結。 そして、乱舞する輝線の陰に、ひとつの決断が下される。 次回、第14話『人間的な、あるいは非人間的な』 この胸がいかに痛んだところで、もう後悔など、あり得ない。 <15話予告> 敵。殺すべきもの。たとえどんな願いがあるとしても。 男は迷わない。痛みもない。理由も、大義も、与えられている。 されど、誰もが彼ではないのだ。 散るは命。絶えるは絆。垣間見た夢の果ては此処に。 次回、第15話『追撃』 許されざる悼みと悔恨に、代えて背を打つ断罪は涙。 少女の名前は茅場美夜 この、どこにでもいる少女は どこにでもいない、風変わりな男に殺される事となる 死体になった彼女と 肢体を殺す男 二人の、不十分で充実した九日間は 死さえ、別つ事を許さない 「あなたを愛してる」 時計塔の鐘がなる時がついに訪れた 疾走を続けるアイオン達は間に合うのか? 追い詰められているはずのバズ・ダカンが妖しく笑う 力尽きる鉄装騎、立ち上がるリョウ セーラの歌声が響く戦場で、ついに長き戦いに終止符が打たれる 夜明けは、近い 【鋼装騎兵 パンツァーメルヘン】 最終回 『暁の流星』 戦士たちは聖母の胸で安らぐを望むか…… <16話予告> 秩序を唾棄し、混沌を愛した。 神の、国家の権威を嘲り、革命には中指を立てた。 美貌の義賊、ディオス・ソーマ。その者、まつろわぬ特異点。 嘯いて曰く、この銀河でただ一人、自由の意味を知る男。 次回、第16話『宇宙海賊』 トリックスターは時として、幕間劇の主役をも演ずる。 <17話予告> 新たなる戦地。新たな任務。哀惜はいつも、こうして過去に。 だが、変わってしまったものがある。 許せないのは誰だ。悪いのは。この疼痛、誰を責めればいい。 知っていた。だから逃げ出した。大人になど、なりたくもないから。 次回、第17話『摩擦』 刹那、通ったかもしれぬ絆。それすらも今は刃のごとく。 <18話予告> 復讐とわが子を秤にかけ、男は父であることを捨てた。 望みは修羅。殺し、苦しめ、無限の悪意を叩き付けること。 娘は、ただひとり理解できた。父の狂気を。その必然を。 だとしても、赦せるはずはない。 次回、第18話『或る親子』 戦争に砕かれた家族の、ありふれた愛と憎悪のかたち。 <19話予告> 嵐の前。死の司祭たちの法衣が、恒星風にはためく。 静まる海に男を誘うは、懐かしきセイレーンの歌声。 怒りを残し、迷いを抱え、赦されざる者たちが飛び立つ。 少女の見上げる空は戦場、あの日と同じ色に染まった。 次回、第19話『第二次トロネィリフ星域会戦』 瞬く光のひとつひとつが、遠く悲劇の誕生を告げる。 <20話予告> 還らぬ女のための砲光。帰ろうとせぬ女への剣舞。 黒い真空に、オルフェウス達のかき鳴らす琴は響かない。 流沙のごとく移ろう局面。勝敗はどこで決したのか。 ひとりの男が眠りに落とされ、そして、獣が目を覚ます。 次回、第20話『インテグラーレ』 はじめに、0と1があった。 <21話予告> 一つの戦いが幕を閉じた。だが、遊兵に休息はない。 重力の舳先で空を穿ち、遥か光円錐の彼方へ。 次なる戦場には、過去がある。 男は焔に惹かれる羽虫。何度でも、灼かれては落ちてゆく。 次回、第21話『黄金の午睡』 ふたりなら、何処までも堕ちてゆく。 <22話予告> 戦士を支える礎としては、贖罪など、甘いのかもしれない。 だが、彼の戦う理由はそれだ。たとえエゴでも、自己欺瞞でも。 愛と呼ぶには苦すぎる。憎悪と呼ぶにはあまりに甘美。 命さえ惜しまぬ男が、ただ一人の女に捧げたものは。 次回、第22話『逢瀬』 赦しはすべからく幻想である。 しかし人は、幻を追ってしか走れない。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
read.cgi ver 07.5.1 2024/04/28 Walang Kapalit ★ | Donguri System Team 5ちゃんねる