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385コメント321KB
【気軽に】お題創作総合スレ【気楽に】
0001創る名無しに見る名無し
垢版 |
2010/08/16(月) 22:37:51ID:lcnMwUff
とにかくお題に沿って創作するスレです
絵でも文章でも消化方法はなんでもあり
お題消化は一個ずつでもまとめて複数個でもご自由にどうぞ
消化お題が他人とかぶっても気にしない

※お題ではないリクエストに関しては別スレでどうぞ
0133創る名無しに見る名無し
垢版 |
2010/12/05(日) 18:37:52ID:OYVuoNAF
おkおk
こういうのも楽しそう
前に乗っ取り雑談でやろうとした時はうまくできなかったからリベンジ
0134 ◆91wbDksrrE
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2010/12/05(日) 21:21:48ID:KhnxpxWR
「この光景も、見納めかニャ」
「そうだニャァ……」

 とあるビルの屋上。
 そこに沢山の猫達が集まっていた。
 皆、その顔に――人間には判別し辛いが――どこか寂しそうな表情を浮かべ、
目の前に広がる高層ビル群と、そこに灯るいくつもの光……そして、その光の中で
暮らしている人間たちの姿を眺めていた。

「……この光景、あんまり好きってわけでもニャかったけど、もう見られないと
 思うと、何だか寂しくニャるのはなんでかニャ?」
「失う事がわかっている物だからだニャ……きっと」
「そうだニャ……多分、オイラ達が生きてる間ニャ、二度と見られないだろうからニャ」

 喧騒はどこか遠く響き、それが猫達の間に漂う寂寥感を増して行く。
 これから、彼らはこの街を離れるのだ。
 だから、この光景は、彼らにはもう二度と見られない。
 ――仮に、この場に戻ってきたとしても、もう二度と。

「……どうにかニャらないのかニャ?」
「何がニャ?」
「オレ達は、ノラだったけど、人間にゃ世話になったニャ。なのに、何も伝えずに、オレ達
 だけでこの街から離れていいのかニャ?」

 まだ歳若い猫が、周囲の猫に問いかける。
 それに答えたのは、人の目から見てすら、歳をとっている事がわかる、そんな
老成した雰囲気を漂わせた猫だった。

「猫の言葉は、人には届かニャい」
「でも!」
「猫だけじゃニャい。犬の言葉も、虫の言葉も、木々の言葉も、風の言葉も大地の言葉も
 海の言葉も太陽の言葉も、もう人ニャ届かニャいのニャ」
「……でも」
「ほんの千年で、人はそうニャったんニャ。それが人の選んだ道ニャから、ワシ達ニャ
 何も言えニャい。言っても届かニャい」
「……で、も……」
「お前の気持ちはわかる。だがニャ、どうしようもニャいんじゃよ」

 歳若い猫は、そんな事は無いと言いたかった。
 いつも公園で自分を可愛がってくれたあの人は、こっそり隠れて職場の廃棄品をくれた
あの人は、犬に追いかけられている所を助けてくれたあの人は、きっと、自分の言葉を
理解してくれる。理解してくれるはずだ――そう言いたかった。
 だが。
0135 ◆91wbDksrrE
垢版 |
2010/12/05(日) 21:21:56ID:KhnxpxWR
「言葉をかける勇気は……ニャいのじゃろ?」

 見透かしたように投げかけられる、老猫の言う通りだった。
 結局、こうして皆で集まり、最後の別れを街に告げようとするその瞬間まで、歳若い猫
は、自分を生かしてくれた人間達に、その事実を伝えようとする事すら、できずにいた
のだから。

「心が通じていたというその感覚が、幻想だったとわかるのが怖いんじゃニャ?」

 違う、と、彼は言えなかった。
 言葉の代わりに、瞳から涙が溢れた。
 彼が周囲を見れば、皆同じだった。皆、瞳から涙をこぼし、ぼやけた視界で、光り輝く
街を見つめている。そこに生きている、共に生きていた人間を、見つめている。

「……さあ、あまり別れに時間をかけると、名残り惜しくニャるからニャ。そろそろ行こう」

 老猫のその言語を合図に、皆、一人、また一人と、街に背を向け歩き始める。

「……」

 最後まで残っていたのは、歳若い猫。
 だが、彼もまた、眺める光景の中に、人と共に生きてきたあの日々の中へと、戻る事は
無かった。幻想の中へと戻っても……そこに待っているのは現実だから。

「さよニャら、みんニャ……」

 その言語を残し、彼は背を向けた。
 生まれ育った街に。
 愛した人々に。
 もう二度と見る事の無い、共に生きることの無い、街に。人間に。

 ――未曾有の大地震によって、この街が滅びたのは、それから三日後の事だった。

                                               おわり
0136 ◆91wbDksrrE
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2010/12/05(日) 21:22:31ID:KhnxpxWR
ここまで投下です。
0138イッヒムスシュターベン ◆/6V.PHILIA
垢版 |
2010/12/06(月) 00:05:11ID:FCI9PfQS
「とうとうこの時が来たか……」
 救世獣(くせもの)シュヴァルツペルツ(Schwaltzpelz:黒き毛並み)が呟いた。
「そうね……」
 傍らにひざまずく白の魔道士ヴァイスシュティーレ(Weisstille:白き静謐)が嘆息する。
「ここへ辿り着く迄にどれ程の獣(もの)が犠牲になったか……」
 そう零すのは朱の戦士ガルシュティヒアウト(Garstighaut:血で汚れた肌)だ。
「すべてはこの先に住まう者共を滅さんが為……」
 賢者ヒュープリートリヒト(Hybridlicht:混淆せし光)が苦々しく吐く。
 彼らの目下には街が広がっている。
「しかし敵は多いな……」
 ガルシュティヒが不安げに云う。
血が染みたような彼の赤い毛が風になびく。
「固(もと)よりわかっていたこと。怖じたなら退きなさい」
 リヒトが目を光らせて冷笑する。
彼女は下賤の証である斑の毛を持ちながら、
夜ならずとも輝く異様な瞳のせいで虐げられてきた。
そのせいで皮肉屋だが、
ガルシュティヒも附き合いが長く彼女を理解していたので、
肩をすくめる程度に留めた。
ガルシュティヒは敵の血を浴びたため真っ赤になったと揶揄されるほど、
戦士として、また戦場の死神として名を馳せた獣だった。
巷では恐れられる彼を、リヒトは笑みを浮かべたまま肉球で小突いた。
「……」
 シュヴァルツは黙している。ただ街を睥睨しているようでいて、
その向こうにあるものを見通そうとしているふうにも見える。
シュティーレは彼の肩に頭を乗せた。
「無茶なことは考えないで。生きて帰りましょう」
 シュヴァルツは彼女の瞳を見返したが、なにも云わなかった。
シュヴァルツの生まれ故郷もシュティーレの親兄弟も、この街に住まう仇敵の手にかかった。
その怨恨を忘れたことは、この旅中ひとたびとしてなかった。
「そうだ! 誰一人欠けることは許されない!」
 ガルシュティヒが犬歯を剥き出しに叫ぶ。
「傷ついたって大丈夫。いつものように癒してあげる……」
 リヒトがサディスティックな嬌笑を浮かべる。
いつもなら彼女のミュンヒハウゼン症候群のような歪んだ趣味に
附き合ってられないと笑い飛ばす彼らも、緊張に言葉をなくしている。
リヒトも笑顔が強ばっている。
「最終目標は敵の殲滅!」
 シュティーレが声を張り上げる。
シュヴァルツは目を閉じた。
3匹の視線がシュヴァルツに集まる。
静かにゆっくりと息を吸い、
シュヴァルツが始まりの合図を吠えた。
「行くぞ!!」
 彼らは気づいていた。無謀な戦だと。
だが彼らの住処を奪ったのは奴らだ。
彼女らの愛する獣を奪ったのも奴らだ。
戦いに疲弊しようとも皮膚が裂けようとも、彼ら猫たちは進む。

人を滅ぼすまで――
0139創る名無しに見る名無し
垢版 |
2010/12/06(月) 00:17:01ID:bbdgP2QN
シリアスな雰囲気がいい・・・いいんだが、厨二全開のように
みえてしまうネーミングと、それを喋ってるのがカワイイ猫だろう
事を想像すると、どうしても顔がニヤケてしまうw
0140創る名無しに見る名無し
垢版 |
2010/12/06(月) 00:35:39ID:FCI9PfQS
この設定で長編書いたらおもしろそーだなー
と思いつつ、猫の生態ほとんど知らんからできん
というか長編書く気力がねーw

>>139
感想ありがとう。
ドイツ語ってカッコイイけどやっぱ厨二だよなw
それとも俺が厨二病なのか……
どっちでもいいか。

っていうか投下してから気づいたけど、エスツェット(βみたいな字)って書けないのな。
ß
これで書けるかな? htmlで指定せにゃならんのかな。

んでさ、>>130の画像って合成?
右下の猫のいるところだけ違うような……
0142創る名無しに見る名無し
垢版 |
2010/12/06(月) 22:34:56ID:PeCLHu2B
一日足らずで創作するとは……なんという迅さだ
まるで赤い彗星と真紅の稲妻のようだ
画像は拾い物なのでわかりませんが、おそらく合成かと

ttp://u6.getuploader.com/sousaku/download/344/viploader281927.jpg
0145120
垢版 |
2011/01/03(月) 16:49:30ID:XAR9EGtY
>>140
うお!来てた!ありがとー!
歌の創作で祝ってもらったのは初めてだー
小栗旬って同い年だったんだ…

お返しと言ってはなんですが年賀状に使ったイラストうpします
>>126、144のお二方、よかったら持ってってください
あとせっかくだからこのイラストから何か創作できたらよろしく

あけましておめでとう。今年もよろしく
http://loda.jp/mitemite/?id=1639
0147創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/01/10(月) 00:42:29ID:D1wbm4Fy
おおっと、そういうのはage書き込みした上で、
さらに雑談スレ辺りに要請を書きこんでおけば完璧だぜ。

まだいるなら、「冬将軍」でひとつ
0148創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/01/10(月) 00:49:05ID:FfESOJD5
>>147
う、迂闊・・・っ!
次回から参考にして上手くやるよ、ありがとう!
つうわけで今から3時間Start
0149創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/01/10(月) 03:35:35ID:FfESOJD5
でけた

お題「冬将軍」
http://loda.jp/mitemite/?id=1655
※音量小さいかもしれないので調節お願いします、爆音推奨

恐ろしい冬将軍がやって来たら、雪も一緒に連れて来て、結果的にめでたしめでたしみたいな
3時間トレーニング厳しいorz
0151創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/01/11(火) 11:41:35ID:iP+ocKQB
思ったより勇ましい感じだったぜ
将軍っぽい感じだ
0152創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/01/12(水) 12:26:46ID:B3B5AE9l
後半、綺麗で明るい感じになっていく部分がツボで素敵だった

俺も何かやってみようかなぁ、という事でお題を頼んでみよう
鬼畜なのはなるべく簡便な!w
0154創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/01/12(水) 13:00:46ID:B3B5AE9l
冬将軍ときたらナポレオン、はなんとか分かるが
経歴とかサッパリなんでwiki見ていたヘタレ
んじゃ今から3時間以内で、出来たらいいな…
0155創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/01/12(水) 17:16:43ID:B3B5AE9l
おぉい、4時間ちょい経ってるよ…orz
正直スマンかった。どうにか形にした?が、最後の方は時間不足で若干投げやり、くそぅ、悔しいがな!

http://u6.getuploader.com/sousaku/download/355/NaPo.mp3

ナポレオンさん、戦に勝利して威風堂々と凱旋

ゆっくりと街中を行進する軍隊
民衆は誇らしげな表情で見守っている

「勝ったどー!」「うおー!」盛り上がる

みたいな感じを目指したはずだった、今更だが時間縛る必要なかったなこのスレw
0156創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/01/12(水) 17:46:10ID:XSHt49yF
ナポレオンはやっぱりこのぐらい威勢がよくないとなw
晩年の尻すぼみなあれなんてナポレオンじゃないやい
0157149
垢版 |
2011/01/13(木) 23:14:07ID:Rb2Ww36l
>>150
ありがとやでぇ!!
>>151
冬将軍→将軍→尺八?という単純な思考回路だが、勇ましさ出てたなら良かったwww
>>152
一気にメジャーに転調させたはいいが、どうやって戻すかに一時間悩んだwww
ナポレオン聴いたぜ、劇中で使えそうなぐらい、雰囲気でてて凄く良かった!
俺が時間縛った理由は最近スランプ気味だから、制約かけて絞り出せば作れるかなとねwww
あと俺以外に音楽やってる人いて凄く嬉しい、是非過去の曲も聴きたいものだ
0158創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/01/15(土) 21:26:08ID:WrSZRm7T
>>156
そんなイメージで作ったよ!イメージ言うほどナポレオンの事知らないけど!

>>157
お世辞でも嬉しいサンクス。過去の曲かー、創発に上げたのは無いに等しいと言えるかもしれん
ある程度以上形になってないというか、微妙過ぎるというか

ココでは音楽系見ること少ないからねw 
せっかくだし、これからも機会あれば作って投下していきたいものです
ソチラも頑張ってくだされ
0159創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/01/15(土) 21:27:41ID:3fYV2Pfs
音楽スレ落ちたまま復活してないんだよなー
0160創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/01/20(木) 06:19:48ID:EWQAvDda
んじゃ立てちゃうか?創作板という名前なのに音楽系一つも無いってのも寂しいw
移転騒動前の「音楽作曲総合スレ」を改めて見たけど、結構盛り上がってたみたいだが…
0162おたくのおばあさんを、僕に下さい!1/2
垢版 |
2011/01/25(火) 12:48:53ID:H+xNOVx3
僕がまだ小さかった頃、近所のおばあさんと仲良くなった。
僕は一人っ子で、両親はいつも家にいなかった。人見知りでもあった僕はいつも一人だった。それは両親を心配させたらしかった。
そこで、近所に住んでいる両親の古くからの友人夫妻の家に連れて行かれた。その夫妻には子供はいなかったが、夫の母、つまり僕からみたらおばあさんと三人で暮らしていた。
夫妻は忙しく、おばあさんを寂しくさせた。そのおばあさんと僕とを引っ付けようということだった。そしてそれは上手くいった。

おばあさんは僕を気に入ったらしく、色々話を聞かせてくれた。昔あった戦争のこと、友人夫妻の夫が小さかった頃のこと、、料理を美味しく作るコツ、所謂おばあちゃんの知恵袋的な話等、楽しそうに話しくれた。そんなおばあさんのことを僕もすぐ好きになった。
おばあさんがとりわけ良く話してくれたのは、時代劇や大河ドラマ、それと、孫が欲しいということだった。
元気な男の子が欲しい、という旨のことをおばあさんはよく言った。それを聞いて僕は、おばあさんみたいな女の子がいい、と言った。おばあさんは可笑しそうに、でも少だけし嬉しそうに笑った。

ある時、僕は両親に、どうしたなら家族になれるのか質問した。
しかし両親は質問の意図が気になったらしく、逆に、なぜそんな質問をするのか聞いた。僕は、おばあさんが孫を欲しがっているので僕が孫になるためだ、と答えた。元気な男の子になるんだと答えた。
両親はなにやら複雑な表情をしながら、僕がおばあさんの孫になることはできないということを答えた。僕は残念な気持ちになった。
0163おたくのおばあさんを、僕に下さい!2/2
垢版 |
2011/01/25(火) 12:51:55ID:H+xNOVx3
僕とおばあさんが仲良くなってからしばらくしておばあさんは亡くなった。結局孫を目にすることはなかった。しかしおばあさんの命と引き換えにしたかのように友人夫妻は子供を産んだ。女の子だった。
両親と友人夫妻はやはり親しく、僕と女の子は姉弟のようにして育った。

女の子はどこかおかしな子供だった。小さい子が興味を示すことに興味を示さず、知識が豊富で、味噌汁の味にやけにこだわったりした。
女の子が少女になり、文字が読めるようになってからはより一層変になった。話し方が古風になったのだ。まるで亡くなったおばあさんみたいな話し方が僕は好きだったが、友人夫婦はそうではないらしかった。
友人夫婦は再三普通に話すよう少女を説得したが、少女は、
「最近、亡くなった祖母の残した時代小説を読んでな、まあ影響されたというわけじゃ。子供が何かに影響されるのはよくあることじゃ、いちいち気にする必要はないのじゃよ」と他人事のように言って聞かなかった。
そうするうちに、結局は夫妻も次第に慣れ、とやかく言わなくなった。

小さなおばあさんである変わった少女につられるようにして僕も小説を読み始めた。おばあさんの真似事気分で読んでいたが、時代小説のその独特な魅力に僕は夢中になっていった。
ある日、いつものように学校帰りに友人夫婦の家によった。亡くなったおばあさんの部屋、今は小さなおばあさんである少女の部屋に入った。
すでに帰っていた少女が小説を読んでいた。僕は軽い挨拶をして読みかけの本に手を伸ばした。その時、唐突に少女は口を開いた。
「のうお前さん、いつもここに来ているが、他に友達はおらんのか?」
僕は、学校外で遊ぶような親しい人はいないということを伝えた。それを聞いて、少女は僕を驚かせることを言った。
「相も変わらずそうなのか。それはそれとして、しかし、男前になったのう」
その言葉の意味を理解した僕は目をまん丸にした間抜けな顔を少女に向けた。
「まあ、そういうことじゃ。どれ、久方ぶりに時代劇の話しでもしようじゃないか」
そう言ってにやりと少女は笑った。それはとても可愛らしく見えた。
その表情を見て、僕は決心した。
時代劇程ではないけれど古臭い、しかし力強い、
「おたくのおばあさんを、僕に下さい!」
このセリフを近い将来言う決心を。 それともう一つ、元気な男の子になる決心も。
0164創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/02/04(金) 15:11:54ID:eDphKmrJ
このお題に挑戦して、しかもやり遂げる人がいるとはw

しかしこれは素晴らしいロリババァ
こんなおばあちゃんなら俺もほしい
0167チョコレート ◆q/J/TnXO.s
垢版 |
2011/02/18(金) 13:58:18ID:pV5tF4Wr
2月15日。
俺がこの寒い日に進んで外回りに出たのは、この日のために半年以上も温めていた計画があるせいだ。
昨日貰ったばかりのチョコを使ったその計画というのは……。

まず机の上に少しだけ齧った板チョコを置いてから、外回りに行く。
そして戻ってきたら、後ろに座る同僚の丸山にチョコを勝手に食べたと言い掛かりをつける。
丸山は品行方正な奴で本当に勝手に食べるはずは無いから、驚いて抗議するだろう。
そこで俺は言ってやる。
「顔にチョコレートが付いているのが何よりの証拠だ!」
丸山は当然、そんなはずは無いと言う。
そこですかさず、この溶けたチョコレートの欠片を塗った手鏡を突き付けて一言。
「ほら見ろ!チョコレートが付いてるだろうが!」

完璧だ。
丸山は呆れるだろうが、これで俺が丸山とは違ってユーモアを解する男だということを部長にもアピール出来る。
部長や中野さん(OL)が勝手に食べてしまっていても、笑って赦して心の広いところをアピールしてやろう。
こういうことが、後々の出世競争に響いてくるのだ。
そう考えてほくそ笑みながら外からオフィスを覗くと、丸山も部長も中野さんも、全員自分の机にいた。
これは好都合だ。早速計画を実行に移そう……。

「ただいま帰りましたー……あ!」
俺は少々わざとらしく叫んだが、丸山はいつも通り仕事に熱中していてこの程度では振り返りもしない。
「おい丸山、俺のチョコ勝手に食べただろう!」
背中を向けたままの丸山に得意気に言ってやる。振り向いたあいつの、鳩が豆鉄砲食らったような顔が見物だ。

だが、しかし。
振り向いた丸山の口元には、溶けたチョコレートが。

「や、すまん。疲れたもんで無性に甘い物が食べたくなって……でも板チョコ半分だけだから!」
「…………」
「悪い、買って返すよ。でもなんでそんなすぐにわかったんだ?」
「…………」
「おい、河田……?」

「この馬鹿野郎!くたばれクソが!死ね!」
0168 ◆q/J/TnXO.s
垢版 |
2011/02/18(金) 13:59:27ID:pV5tF4Wr
や、なんか色々ボリューム不足でしたね
次のお題は手鏡……だけじゃ普通なんで、こないだ大航海時代やってたら王様から探してこいと言われた物を

「降魔の手鏡」
0169創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/02/23(水) 09:49:46.88ID:i0S9qswB
なんかよくわからんけど、丸山は仕込んでたのとは別のチョコレートを食ってたってこと?
0171 ◆q/J/TnXO.s
垢版 |
2011/02/25(金) 08:44:35.36ID:V3xTwPuo
>>169
仕込んでたチョコ食べてました
そこんとこやっぱ描写不足だったみたいですね
0172創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/03/16(水) 06:17:23.66ID:qWz6fEUy
よし、久し振りに何かお題を貰ってみようかね、ちょっと埋もれてるんでageも兼ねて

>>161の無茶ぶりを完成させているのに感動したw
0173創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/03/16(水) 14:11:10.01ID:Fu9nmC1z
「猪」
0174創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/03/17(木) 00:57:38.02ID:PKQ+3v9u
俺にもお題クレクレ
0177創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/03/18(金) 01:09:31.14ID:728g3UiG
お題 最強の殺人術にもなり得る為 世界から駆逐された
アクロバットステテコダンス神拳
0179創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/03/19(土) 14:22:11.22ID:nbAdqxgH
「お前に一言物申す!」
そう宣言し、指を指した。
江頭2時50分は自らのタイツの股間に手を突っ込む。
「エガちゃんどうしちゃったのさw」
「ドーン!!!!」
「あべし」
近づいて来たSMAPの骸骨を、タイツごと突き出した拳戟にて打ち据えた。
骸骨は鳩尾に当てられた神速の拳に崩れ伏した。
「バーカ!!露出へき!!」
倒れ込んだ骸骨に背を向け、その場からバック転。
「ひでぶ」
バック転は失敗し、倒れ伏していた骸骨の頭に江頭の頭を打ち付ける形となった。
転げ回り痛みを堪える骸骨とは対照的に江頭はスックと立ち上がる。
「問題なーし!笑わせるためなら死んだって問題なーし!」
江頭はタイツを脱ぎ、骸骨の頭に被せた。
江頭の体温で温められたタイツは過齢臭により必殺の激臭を放ち、骸骨を苦しめる。
「ギューン!!!!」
「ぐえっ」
留めとばかりに骸骨の頭に被せたタイツを一本背負いの要領で引く。
江頭の背に吊り込まれた骸骨は、バタバタともがいていたが、やがてぴくりともうごかなくなった。
江頭がステテコパンツ神拳の伝承者であることは、あまりしられていない。

終わり
0180創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/03/19(土) 18:43:37.97ID:nbAdqxgH
スルーか!
このままスルーされてまた沈んでゆくのか!
0181創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/03/19(土) 23:54:46.38ID:GWqwHB2P
お題 世界中の全ての大陸間弾道ミサイルを一度に撃ち落とすことができるサイボーグ 鋼鉄少女錣之こころ
0182創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/03/20(日) 23:57:43.78ID:K1lDztHF
こころは思った。
「ヒマ…」
大陸間弾道ミサイルがドンパチぴーひゃら飛び交う状況等そうそう起きない。
こころは全身に付けられた対弾兵器の数々━━デコイとチャフとフレアとミサイル追撃レーザとミサイル追撃実弾━━を整備し始めた。
「ああ……カッコイイ……」
こころは自分の体内に仕込まれた装備を外して順番にならべ、よだれを垂らしながらハァハァした。
腿をすりあわせてもじもじしているのがなまめかしいが、兵器廟にはこころを少女として認識するものはいない。
だから誰にも邪魔されないで、自らの装備を整備した。
「後はハープ(局所地域限定マイクロ波収斂装置)があればなー。もう収納する場所ないなぁ」
こころは自分の体を眺め降ろした。
腕脚胸腹。
様々な箇所の格納部位ハッチが開放され、武器を外したこころはまるで張りぼての人形だった。
「後はここしか納めるとこない、か」
もはや生身の部分は女性の象徴たる部位だけ。
こころはマイクロ波収斂装置を手に取ってみた。
ちょうど、トイレットペーパーくらいの大きさだ。
「……」
こころは思った。
━━入るんじゃないかな?
こころはそれにつばをつけて。
「んしょ……いたっ、これはなかなか……手強い……いて、いてて、いたたたたた!」
無理だった。
こころは諦めて装置を放り投げた。
何か起動したようだったが、痛かったのを堪えるために腰のあたりを叩いていたから気がつかなかった。
0184創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/03/21(月) 18:33:51.76ID:N6zCUV+j
自分のイメージは雷電みたいな感じだったが
まさかこんなに面白い感じにしてくれるとは思いもしなかった
0185創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/03/22(火) 04:13:16.81ID:Ei7rrRnD
>>182

ttp://dl8.getuploader.com/g/6%7Csousaku/369/%E6%BC%AB%E7%94%BB%E6%96%87%E5%AD%97%E3%81%82%E3%82%8A.jpg

出遅れたしたし
完成度でも完全敗北りんぬ
0187創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/03/22(火) 23:17:18.69ID:MJh29kza
文章化+漫画化・・・有り難いです 漫画家になったら元々の設定の方もマンガにするよ
魔法少女モノがマンネリだから鋼鉄少女ってどう?って感じの短編ギャグ用のネタだったんだ
0190創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/03/22(火) 23:58:45.40ID:3fhsUgwy
つまり……どういうことだってばよ
0196白っぽ石
垢版 |
2011/03/23(水) 20:34:43.36ID:8ZYO03Xh
お題に対して書かせてもらうって意味だったんです ごめんなさいね
とりあえずお題
戦う度に宿命を負う呪いをかけられ、幻想の右目、真実の左目、寸断の爪、
破壊の右腕、創造の左腕、掌握の親指、指摘の人差し指、呪詛の中指、
治癒の薬指、契約の小指、剣の血、鎧の肌を持つ者がいた。
ーーこれは、自分の存在を見失いかけた、百兆を名に持つ少年
エクサの自らを描き出す物語ーー
0197創る名無しに見る名無し
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2011/03/23(水) 20:52:54.04ID:cjcmLSVK
帯の煽り文句じゃないんだからw
0199百右
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2011/03/23(水) 21:29:26.57ID:8ZYO03Xh
vipでss書こうかな・・・
0200創る名無しに見る名無し
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2011/03/23(水) 21:31:32.19ID:cjcmLSVK
最近VIPであまりSSスレ見なくなったような気がするけど、どうなの?
実際減ってんのかな
0203臼左
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2011/03/24(木) 12:09:23.27ID:8PCzOLAl
じゃあこれは後回しでお題くださいな
0206投げっぱなしジャーマン
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2011/03/24(木) 15:07:56.13ID:8PCzOLAl
>>204
私はこころとエクサ書いた者です さすがに元が長いので後の方がいいかと

こころシリーズ最新型 鋼野こころは初めて生身の部分まで攻撃されたことに驚いていた。
収納スペースをオミットし、人体改造を最低限にしてパワードスーツにリンクする
程度ではあったが、強度は「綴之」を上回っていたはずである。
しかし、眼前の男はたやすく装甲を貫いた。生身であるにも関わらず。
小型ミサイルすら防ぐ不燃性強化カーボン装甲にジャーマンスープレックスを
当てただけで砕き、なおかつ空中に放り出されることなどあり得ない。
「投げっぱなしジャーマンって言うのさ コツを掴めりゃ誰だってできる」
「嘘よ」「残念ながらホントだ」「壊せない物質は存在しない 所詮素粒子の塊なんだから」
刀を思わせる凛とした顔が僅かに歪む。私が負ける?こんな奴に?あってたまるものか。
装甲をパージ、新しく装甲を呼び出す。そして手首のスロットに刀を呼び出し、掴む。
0207投げっぱなしジャーマンマン
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2011/03/24(木) 16:13:10.40ID:8PCzOLAl
投げっぱなしジャーマンを操る男、『崩し屋』沙村井六。
対するは、最新型鋼鉄少女、雲平雲雀。彼女はもう街のために戦ってはいない。
ーーーただ自らの信念のために。

切っ先が井六の頬を掠める。即座に投げっぱなしジャーマンが繰り出される。が、身を屈めてかわす。
そしてナイフを井六の足の甲に突き立て、渾身の力で股ぐらを蹴り上げる。・・・しかし。

顔装甲を叩き割られ、雲雀は呻く。「何で・・・効いてるはずなのに」
「痛みなんざ信号だ、無視すりゃ何の問題もねぇよ」「ほら、お返しだ」
ナイフの柄がついたままの足で股ぐらを蹴り上げられる。狙い澄ました足が骨盤を砕き、痛みのあまり気を失った。

気がつくと、病院のベッドで横になっていた。こころシリーズの先輩、綴之こころの四月一日五月が
顔を窒息させんばかりに胸に埋めて泣いていた。
余計な心配かけたなぁ、と思いつつ抱き寄せた。すると病室に、病院送りにした張本人が入ってきた。
「まったく、昨日のあれは何だ、生身の人間一人にあしらわれるとは・・・」「あんたは・・・」
「どーも、こころシリーズ戦闘教育主任、沙村井六でーす」

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
0208投げっぱなしジャーマンマンマン
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2011/03/25(金) 18:23:22.61ID:KtPX+bwO
ーー数日後。
「ドッセーイ!!」「オンドリャー!!」「緩いわ!!」「「ぎゃ」」
ここ数日、投げっぱなしジャーマンの練習をしている。
無理!本当無理!!文字通り殺人教唆だ。
「眼前敵を切り刻む!強化装甲鋼野こころ!装☆ちゃ「させるか!」
「グッハァ!!」

終わり
投げっぱなしジャーマンあんまり関係なくてすいませんね
しかも自分のネタ使っちゃったし…
0209文学派女王
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2011/03/26(土) 20:48:47.38ID:FlNpUD0z
さあ、>>196をお書きなさい、下僕共。
0211 ◆91wbDksrrE
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2011/03/27(日) 03:26:00.93ID:mBmJFS/3
※オチがアレなので注意。っていうかネタです。



「やれやれ……何か勘違いしてるんじゃないかな?」

 少年は私に言った。その顔に浮かぶのは、困ったような、嘲るような、
好意的なようでいて嫌悪感を顕にしたような、曰く、言葉では表現しにくい
笑みであり、それが笑みであるかどうかすらも、よくよく考えれば判然としない、
そんな表情だった。

「僕が僕を描きだす? 何故僕がそんな事をしなくちゃいけないんだい?
 ……いや、違うね。僕にそんな事が出来ると思っているのかい?」

 エクサという名を持つ少年。その少年を主(あるじ)として役に配し、彼の物語を
紡ごうとしたその日の晩に、彼は私の夢に現れ、そう言った。

「僕の左腕は創造する。だけれども、その創造は破壊によって妨げられ、
 そこに残るのは無だ」
「僕の右腕は破壊する。だけれども、その破壊は創造によって妨げられ、
 そこに残るのは無だ」
「幻想は真実であり、真実は幻想である。ならば僕がこの両目で見るのは、
 真実であり幻想でもあるという矛盾を孕みうる現象――無でしかない」
「無に契約など意味を持たない。無に指摘など意味を持たない。無に呪詛など
 意味を持たない。無に治癒など意味を持たない。無を掌握する事など、できない」
「無は寸断する事もできず、剣の血で刺し貫こうとも、鎧の肌で押しとどめようとも、
 無である事には変わりはない」
「故に、僕は戦わない。故に、僕に宿命は無い」
「何も無い。僕には何も無い。だから、僕には何かを描き出す事なぞ、できない」
「無であるにも関わらずエクサを名乗るのは、無であるが故」
「それでも君は……僕が僕を描けると、そう思うのかい?」

 私は、はっきりと頷いた。言葉に逡巡する事も無く。まるで脊椎反射の如き速度で。

「おやおや、驚いた。君のその確信は一体何なのだろうね?」

 私は即座に答えた。それは、君が言葉を操っているからだ、と。

「ほう……?」

 言葉を操る君が、無でなどあるはずがない。君は自らを無と今定義付けているだけで、
実際には無でもなんでもない、一人の少年なのだ、と。
 その言葉に、彼は笑った。今度は、はっきりと笑みだとわかる表情で。歳相応に。
声をあげて。ケラケラと。

「面白い。面白いね、君は! 僕には何かがあると言うのか、君は!」

 無論だ、と私は答えた。
 仮に無かったとしても、これから私が与えていこう、と。
 彼はその言葉に、またしても笑った。今度は、ゲラゲラと表現するのがしっくり来る
ような、そんな大声で。

「わかった! わかったよ、君! じゃあ、君に僕の身を預けようじゃないか!」

 その瞬間、私は目覚めた。
 そして次の瞬間、私はベッドから飛び出し、机へと向かった。
 彼の物語を、全力で書き上げんとする為に。
 私はまだ書き始めたばかりなのだ――この果てしなく長い、一人の少年の物語を!

                                                 未完                                        
0212 ◆91wbDksrrE
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2011/03/27(日) 03:30:51.29ID:mBmJFS/3
ここまで投下です。

長編書く余裕無い以上、ネタ方向に持っていくしか無いっちゅーw
0213創る名無しに見る名無し
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2011/03/27(日) 08:33:16.42ID:bGFjPv/R
>>210
だから投げっぱなしなんだって
0215創る名無しに見る名無し
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2011/03/27(日) 13:16:09.88ID:S3YPMMmI
>>212
むしろネタ目的オンリーだから歓迎ですよ
0216創る名無しに見る名無し
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2011/03/31(木) 19:09:29.38ID:ZGqLEkg7
お題 レズのオカマ(美人)とホモのオナベ(イケメン)のよくわからない恋愛
0217創る名無しに見る名無し
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2011/04/02(土) 02:13:29.49ID:w9gvy85h
なんか他のお題クレクレ
0220創る名無しに見る名無し
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2011/04/09(土) 14:06:56.40ID:MND3eztx
何か違うのができた

「…ほぅ、これが」
「はい、「あめりか」より輸入されました珈琲なる飲み物にございます」
盆には舶来のてぃーかっぷに注がれた珈琲が一杯と羊羹が二切れ。
「香ばしい、良い香りじゃな」
「ええ、まことに」
ご隠居、一口珈琲をすする。
「…にがいな」
「お口に合いませなんだか」
「じじいの口には、な。薬を飲んでおるようじゃ」
番頭、ちょっと笑って
「それでは砂糖を入れてみましょう。それで飲みやすくなる、と聞いております」
小盆に置かれた角砂糖。真っ白なその一つをかっぷに落とす。
「まだにがいな」
「ではもう一つ」
茶室に珈琲の香りが満ちる。日本人がこれまで嗅ぐことの無かった香り。
日本が国を開いた証。
「…あまい」
文明開化の足音はすぐそこに迫っていた。
0222120
垢版 |
2011/04/09(土) 20:24:08.31ID:YHQ523x4
ご隠居なんかかわいいw
激動の時代だとは思うけど文明開化前後は
こんなどきどきわくわくが満ちあふれてたんだろうなぁ
0223甘すぎるコーヒー1/2
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2011/04/29(金) 18:40:58.52ID:5g95UcKN
「おじさま、コーヒーです」
まだ幼さの残る少女は、乱雑に散らかった机を手早く片付け、空いたスペースにそっとカップを置いた
「ありがとう、ちょうど気分転換をしたかったところなんだ」
「はい、うめき声が聞こえたので、頃合いかと。
どうぞ、おじさまの好きな、お砂糖たっぷりのコーヒーです」
聞こえていたのか、恥ずかしい
苦笑しながらカップを口に運ぶ。たぶん昨日より甘くて、グルメでない私の舌でもはっきりと分かる、一週間前より甘いコーヒーを飲んだ

この気の利く少女と暮らすことになったのは、半年ほど前に私の尊敬する上司が亡くなってからのことだ
上司である彼はある感染症の研究者で、私はその補佐を勤めていた
研究熱心な彼は、隣国で感染症が広がっていると聞き、研究を兼ねた治療のため、同じく研究者であった妻をつれ隣国に向かった
治療の末、夫妻共々感染し亡くなった。病に伏している際、彼は私に手紙を送ってくれた
手紙には、感染して初めて理解した苦痛、確実な治療法が確立していない恐怖、先は永くないだろうということ、どうか研究を続けて欲しいという願い、様々なことが綴られていた
そして、娘への愛と構ってやれなかった後悔、その娘をどうか引き取って欲しいということも
彼女を引き取って、しばらくはギクシャクとした関係が続いた
お互いに、どう接してたらいいか分からなかった
そんな中彼女は、私の身の回りの世話をしたいと言った
私は承諾し、彼女からささやかな世話を焼かれることで、小さな安らぎを得た
彼女もまた、役割を得ることで落ち着けるようだった
ある日、彼女にコーヒーを淹れるよう頼んだ
コーヒーを知らなかったらしい彼女が淹れてくれたのは、きついブラックコーヒーだった
私は、コーヒーの美味しい淹れ方と、もう少し甘いコーヒーが好みであると伝えた
彼女は、自分が失態を犯したと思ったのか動揺しているようだった
それから彼女は、甘いコーヒーを淹れてくれるようになった

私はコーヒーを三分の一ほど飲み、カップを机に置く。それを見ていた彼女はいつものように言った
「どうですか? 昨日よりも甘い、昨日よりもおじさま好みのコーヒーのお味は
そして、きっと明日は今日よりも美味しく甘いコーヒーを淹れますから。だからどうか……」
「大丈夫だよ。私は何処にも行かないから」
それに君の両親は君が嫌いになったからいなくなったわけじゃないんだ、そう付け加えようとしたが、できなかった。
0224甘すぎるコーヒー2/2
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2011/04/29(金) 18:42:23.04ID:5g95UcKN
「ありがとうございます! それじゃ軽食を作ってきますね」
彼女は、心底安心した笑顔を浮かべながら私の部屋を出ていった
そういえばもうすぐ彼女の13歳の誕生日だ。その時に、両親の手紙を見せてみようか
私は、食欲のそそる匂いに涎をこらえつつ、どうしたら良い誕生日にできるか頭の片隅で考えながら、
軽食ができるまでの間に、ほんの少しだけ感染症についての研究を進めたのだった。
0226レズのオカマとホモのオナベのよくわからない恋愛1/2
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2011/04/29(金) 23:50:51.64ID:5g95UcKN
「昨日さ、先輩に色目つかったよね?
 アタシが先輩のこと好きって知ってて何でそんなことするの!?」
何故こんな醜い形相で私を見るのだろう、昨日まで優しい笑顔を向けてくれていたのに
それに、私は先輩とやらに色目を使っちゃいない
まただ、また、嫌われた。女の友情なんて簡単に壊れてしまう
「とにかく、もう先輩とアタシの前に顔見せないで。それじゃ」
私の弁解を聞こうともせず、彼女は立ち去った
何回目だろうか、こんなことは
男の子が羨ましかった、簡単に壊れる友情じゃないし、女の子に好意を持って貰える
私も友情が欲しかった。だから、私は男装をしたのだ

「また友達に嫌われちゃったよ」
「モテる男は辛いってこと? 贅沢な悩みだよ」
私の言葉に、親友である彼女は綺麗な顔を苦笑に歪めた
男装した私に恋をしない数少ない女性である彼女は、よく私の相談に乗ってくれた
自分で言うのもなんだけど、男装した私は美男子だ。
だからなのか、女の子がよってきて好意を向けてくれた
それが嬉しくてこちらも友情としての好意を返した
でも女の子たちは友情以上の好意を求め、私からそれが得られないと知ったら、傷つき、去っていった
それから私は、男の子から友情を得ようとした
私が男の子に友情を向けても許された。他の女の子を傷つけることも非難されることもなかった
しかし男の子は私に友情を向けてはくれなかった
男の子は、見た目は男でも根が女である私を気味悪がった
結局、私は男装しても一人ぼっちだった
そんな時だった彼女が声を掛けてくれたのは
初めは、彼女も、私の見た目に惹かれたのだと思った
でも彼女の目は、キラキラしてるような、熱に浮かされたような、恋する乙女の目じゃなかった
友人に向けるような、いや、それ以上の、もっと別のピュアな目を私に向けてくれた
今では気軽に相談できる親友だ
「モテるとかそういうことじゃなくて、友情を育むのは難しいって話だよ」
「友情ねぇ」
でも、親友に隠し事をするのは罪悪感に襲われる
今してる相談だって、男女を入れ替えた、嘘の相談だ
0227レズのオカマとホモのオナベのよくわからない恋愛2/2
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2011/04/29(金) 23:52:46.70ID:5g95UcKN
「友情なんて、自然体でいれば自然に育つもんだと思うけどなー」
自然体、か
なら、不自然な格好をした私は、彼女を親友と思ってはいけないのかな
打ち明けるべきなのかな
「あのさ」
「何?」
「もし、女だって言ったら、信じる?」
言ってしまった
しかし、彼女は大して驚きもせず、落ち着いて言った
「逆に聞くけど、私が男だって言ったら信じる?」
「どういう意味?」
「実はさ、最初に会った時から気づいてたんだ。女の子だってこと
 男ってさ、綺麗な女を見たらどうしたってヤラシイ目で見ちゃうんだ。でも君はそうじゃなかった。それで思ったんだ。男装してるじゃないかって
 私はね、そんな男である自分が嫌だった。キラキラとした目で見られても、同じ目を向けられなくて申し訳なく思った
 だから女装したんだ。女の子同士のピュアな関係が羨ましかった」
わけがわからない。こんなに綺麗なのに、男?
私が女だって最初っから気づいていたの?
「信じてない? なら素顔を見せてあげるよ」
彼女は、ウィッグをとり化粧を落とし、彼へと変わった。やっぱり綺麗な顔だった
彼は、恥ずかしそうにしながら、すぐに彼女へ戻った
「信じてくれたよね?」
呆然としながらも、頷いた
「よし、じゃあ今から遊びに行こう! 友達にヒドいこと言われて落ち込んでるんだよね? 気晴らしに付き合うから!」
彼女は、女の私から見ても、とびっきりの可愛らしい笑顔を浮かべながら、私の手を掴み、引っ張りながら走りだした
「急に走らないでよ!」
彼女と走る私の鼓動は、今までにないくらい早まっていた
それが、可愛らしい彼女に、今まで与えられなかった同性への強い友情や友情以上の何かを感じたからなのか、
それとも、急に走りだしたからなのか、私にはよくわからなかった
0228創る名無しに見る名無し
垢版 |
2011/05/05(木) 07:44:42.27ID:qslZ/IAD
委員長と見た目DQNだけどイイヤツな男
0229創る名無しに見る名無し
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2011/05/07(土) 00:47:14.14ID:OdOlNN56
お題くれくれー
0231創る名無しに見る名無し
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2011/05/07(土) 13:00:19.71ID:K6oY4bCY
風邪をひいてくしゃみのとまらない猫がいた。
待てども一向に回復しないため、猫はしびれを切らしてこう考えた。

「人間は薬というものを使って風邪を治すらしい。ならわたしも使ってみよう」

どうにか薬を調達してきた猫は期待をこめて服用したが、
成分に含まれていたアセトアミノフェンが身体に回ったときチアノーゼを起こし、
ばったり死んでしまった。

ふさわしくないことに手を出すのは、無益であるばかりか有害でさえある、
ということをこの話は説き明かしている。
0233夏のない年1/3
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2011/05/07(土) 18:09:11.94ID:K6oY4bCY
>>2
その年は春になってもまだ雪が降り続き、ついに夏至を迎えても夏はこなかった。

村の作物が実らないため畑に行くのをやめた大人たちは、連日のように村長の家に集まって会合をしているようだった。

歳が思春期手前にさしかかったある男の子は、ここ最近、親から満足な食事を与えられていなかった。
会合に出かけた大人たちから放置され、腹をすかしながら村の中を徘徊していたとき、
男の子はある知り合いと遭遇した。

「お、いいもの持ってるじゃん。俺にも分けてくれよ」
声をかけたのは、どこかで採取してきたらしいラズベリー入りの籠を持った女の子だった。
だが彼女から、「いやよ」と素っ気なく拒絶されたため、男の子は落胆した。

「そんな、けちけちしないでさ……」
「だって男くんに一度餌付けしたら、ずっとねだられるに決まってるし」
どうやら男の子は、犬猫と同列に扱いらしかった。

「……わかった、さすがにタダってのはひどかった、ゴメン」
内心傷ついたものの、男の子はくじけず交渉を切り出した。
「俺も今から山で何かとってくる。そっから分け前を渡すってことでどうだ」
女の子は少し考える素振りを見せた。

「……まあ、それならいいよ。ちゃんとしたものをとってきてね。じゃないと絶好だけど」
「へへ、分かってるって」
男の子は念願のラズベリーを咀嚼する。芳香と甘酸っぱい果汁が口の中を通り抜けていった。


手製のくくり罠でウサギの捕獲に成功したのは、日が傾きかけた頃だった。
村に帰って女の子に肉を渡して絶好の危機を乗り切りった後、男の子は安堵しながら帰宅した。

歩きながら、分け前に喜ぶ女の子の姿を思い出す。
最近、男の子は幼馴染を異性として意識するようになっていた。
あと数年すれば村の掟に従い、自分は結婚することになるだろう。

(そのときは、女の子をお嫁さんに迎えたい)
男の子はそうなるよう強く願い、心の中で神に向かって祈った。

――だが、その願いがかなえられることはなかった。
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