つづき↓

ステアリングは昔の軽のようなフリクションで直進性を出しているような安っぽさは皆無で、しっとり重く、切りはじめからしっかり反力感が返ってきて接地感が大変いい。

転舵速度を上げても車体がゆらりぐらりよろめくような挙動はなく、ロール速度を良く抑えている。
タイヤがタイヤだからトレッドのあたりはやや硬く上下動も大きいのだが、その減衰もほぼ一発で収束だ。ちょっとスーパーセブンを思わせるような軽快な乗り心地だ。

公平に言って、80km/h以下の速度域なら操舵感と乗り心地と車内快適性は出来の悪い最近のヨーロッパ車にさほどひけをとらないレベルだと思う。だめなのはパワートレーンだけ。この車に1lエンジンとアイシン6AT/8AT載ってたら、きっとヨーロッパでも売れるだろう。

大黒PAからは後席に乗り換える。リヤに座っているとロール制御のよさ、ピッチング少ない車体のフラット感、上下動に伴う横揺れ感の低さなど際だっている。

運転していないとCVTのストレスもないから快適度が増す。うるさいのはCVTに同調して発せられる萬澤さんの怒りのうなり声だけだ。
後席でもエアコンはばっちり効いた。実に素晴らしい。
運転しないなら文句なく名車である。