ギアは極力高めを使いましょう。
高めのギアで走行することで、
単純に回転数を落とせます
回転数を落とせば、混合気の吸入の回数が減る
すなわち燃費が上がります。

と、これだけでは当たり前すぎます。
しかも、実はこの説明は不十分です

ギアを落とせばアクセル開度を減らせるため、
一回当たりの吸気量を減らすことができます。
ということは、上の説明だけでは、
下のギアを使って燃費が悪くなる事を説明できません。

高めのギアを使うことにはもう一つ意義があります。
エンジンの内部の抵抗に対する仕事を減らせることです。

クラッチを繋いだままバイクを押す場合を想像して下さい。
1速で押す場合は6速で押す場合の数倍の力が必要です。
これが、エンジン内部の抵抗です。
この抵抗は、圧縮や、摩擦、吸入、排気抵抗によって発生します。

仮に1速で押すときの抵抗が22kgwだったと仮定します。
ミッション以降の走行抵抗はメーカー公称がおよそ2kgwですから、
エンジン内部では、およそ20kgwの抵抗があることになります。

CRM50で25kmの距離を走った場合、この抵抗に対する仕事量は理論上、
1速で4,900,000J、4速で1,850,000J、
5速で1,540,000J、6速で1,320,000Jとなります

この場合の燃料消費は、1速で約600cc、
これに対し、4速で約230ccと相当の節約が可能です。
さらに、5速で約190cc、6速で約160ccとなり、
上のギアを使用するメリットがよくわかります。


<結論>

一つ高いギアの使用による燃費向上は
理論上、およそ20%