細江茂光前岐阜市長死去 71歳、行財政改革断行

2020年04月17日 07:55

 前岐阜市長の細江茂光(ほそえ・しげみつ)氏が16日午後3時52分、心筋梗塞のため、死去した。71歳。岐阜市出身。自宅は岐阜市伊奈波通1の20。通夜は行わず、葬儀・告別式は近親者で行う。後日、お別れの会を開く。日時や場所は未定。

 細江氏は、岐阜高校、京都大法学部を卒業後、三井物産に入社し、物資開発本部サービス事業開発部長などを務めて退職した。
2002年、民間出身者として戦後初めて岐阜市長に初当選し、4期16年間務めた。出直し選を含め当選5回。

 市長就任後、民間で培った経営感覚や経験を生かし、路面電車と市営バスの廃止など徹底的な行財政改革を断行、市の借金を大幅に削減した。保育所の民営化などにも取り組んだ。

 また、「教育立市」を掲げ、英語教育を推進し、複合施設「みんなの森ぎふメディアコスモス」を整備した。県都の玄関口、JR岐阜駅前の再開発にも取り組み、
「岐阜シティ・タワー43」の建設のほか、北口駅前広場整備などにも尽力した。国の政策を先取りし、市民の健康寿命を延ばす「スマートウエルネスぎふ」を提唱、都市機能を集約するコンパクトシティー化も進めた。

 08年には市議会で同意を得られなかった市岐阜商高廃止・立命館誘致計画の信を問うとして辞職し、09年に出直し選に打って出た。

 全国市長会副会長、東海市長会長兼理事、県市長会長などを歴任。19年に旭日中綬章(地方自治功労)を受章した。

 関係者によると、妻と出掛けた先で倒れ、美濃市内の病院に運ばれ死亡が確認された。

https://www.gifu-np.co.jp/news/20200417/20200417-233303.html