ツリカケモーターの一言でいえば西武と東武にあまり差はなさそうだが、
中身に突っ込むと雲泥の差がある。

東武が量産した7800系のモーターは、吊り掛け式の中でも最高水準の
高速回転と出力(狭軌用としては)を誇る、時期相応のもの。
台車もすべて鋳鋼製の新品。

一方同時期の西武は、モーターは全て中古品で、果ては前回の新製車から
中出力モーター(もちろん中古)を供出させて再用し、供出された方の車両は
もっと古い低出力のモータにしてしまったとか、とにかくケチぶりが徹底している。
台車も大正製のTR11系統ばかり調達していた。

東武は、伊勢崎や宇都宮という長距離運用があるから、西武のような貧弱な
装備では持たないという事情はあるが、西武の方針は突出していた。