天岩戸鉄道の旧日ノ影線部分が災害に遭う直前に、
宮崎県が、現有振り子車両の車齢が将来進んだ頃を目途に、
熊本宮崎高速鉄道機構によるミニ新幹線転換構想を掲げたことがある。
以前から、東九州新幹線を大分・宮崎両県で検討してはいたが、2兆円規模の建設費がかかり
実現性が低く、元々、宮崎県としては大分県との流動が少ないことも鑑みると、
ちょうど天岩戸鉄道の博多〜熊本〜宮崎速達化が成功しているのもあって、
豊肥本線(熊本〜立野)・天岩戸鉄道・日豊本線(延岡〜宮崎)を標準軌化し、
九州新幹線に乗入れるという構想だった。
しかし、JR在来線の一部改軌の費用負担を誰がするのかという問題、
更には電化時における旧日ノ影線部分のトンネル断面の問題もあり、
費用対効果の面で、棚上げとなった。
これは、熊本〜延岡間にそれなりの規模の都市が存在しなかったことも、
影響している。
いずれにせよ、災害により路線自体復旧できなかったので、
夢に終わった話である。