旭川駅が再改築された時に富良野線の発車ホームが標高3000m台になったんだよな。
あの時は確か十勝岳を超えて北海道の最高地点になったが、光速インクラインブームが到来して標高5000m級の駅が日本のあちこちに出来ちまってからは話題性もなくなって利用者が減り結局取り壊しになった。
一体いくら使ったんだよ。
まあ、元々バブル時代の落とし子みたいなもんだから先は目に見えてたけど。
でっかいザウスとも呼ばれていたな。

当初は旭川発富良野行の下り線のみがその名の通り「下り線」で、富良野発はトリプルアプト式の「上り線」だったから旭川まで半日かかってたもんな。
結局旧富良野線の跡地に線路を敷き直して一時的に上り専用線になったが、
旭川駅地上ホームから最上階ホームまで高速エレベーターで列車を移動させるという珍しい光景も富良野線が初だった。
その後富良野駅も旭川駅とほぼ同じ標高の高架駅化が済んで同じ構造になり、ようやく上下線で光速インクラインの本領を発揮したわけだが、一年ともたない短命線に終わってしまったんだよな。
話題性の減少に加えて乗降客の酸欠、駅・列車・線路の凍結などの問題が重なり世界中から叩かれたもんだ。
しかし日本全国の光速インクライン線で転落とブレーキ故障事故が一度たりとも発生しなかったのは日本の鉄道で最も輝ける歴史と言っていいと思う。