>>457
御主張は当然のことですから、お気持ちは理解できるつもりでいます。人間は誰しも聖人
君子になれないのと同様に、100%完璧な結果を求める方が悪いと存じます。

だいたいそもそも「改善」なるものは何らかの「欠落」がないと成立しませんし、それを
責め立てるだけではものごとが前へ進みません。ISO規格に「継続的改善」という項目
があるのは、今現在のベターな状況をもう一歩前へ進むための「手段」であって、人間が
いつかどこかで必ずやらかすリスクを事前に回避するのが「目的」です。

次に、これはとても残酷な言い方ですが、すべての業務を管理監督するのは供給者の自由
と責任です。御勤務先が経営上許容できる範囲で、ある程度のリスクを背負って品質管理
業務をコントロールするのはトップマネジメントの裁量次第です。

御勤務先の品質管理業務担当者が何を言おうが、今現在採用できるものとそうでないもの
は必ず存在します。それをトップマネジメントがきちんと判断して適切な取捨選択をやら
ないと、御主張どおり経営そのものが危機に陥ります。これは決して現場要員の責務では
ありません。

何が言いたいのかと問われるのでしょうが、最初に述べたとおり100%完璧な供給者は
世界中どこにもいません。すべての供給者が種々雑多な「失敗」を経験し、そこから学び
取った知識や知恵を活かして今現在可能な限りの品質管理業務を無理のない範囲で
実行に移すかが大切だと存じます。

あと、これはただの原理原則論なのですが、顧客との契約からの「逸脱」を認めることは
おすすめできません。しかしながら、上述したとおり供給者が実現できる製品の品質には
どうしても限度があります。御勤務先のトップマネジメントから現場要員に至るすべての
人々が現状をきちんと把握し、業務改善への努力を諦めないことが最も重要なファクター
になると考えますがいかがでしょう。