>>455
これが絶対に正解とまでは言いませんが、まず最初に御勤務先がISO規格の要求事項を
きちんとカバーした業務手順に従って製品を供給するのには、それなりのコストがかかる
のは致し方ないです。

裏を返せば、従来の業務に「定規の校正」という項目がなかったことで製品の品質を担保
するために必要な校正業務を省略して得てきた利益がなくなるのは当然の帰結ですよね。

定規の校正がなされてない製品を買う側の立場からみると、供給者のシーズ(供給仕様)
が顧客のニーズ(要求品質)を完全に満たしているとは言えないので、おちおち供給者を
信頼した安心安全な取引ができません。供給者側の度量衡が信用できないなら、いわゆる
「品質保証」なんぞないも同然です。

とはいえ、いったいどこまでそのコストを容認するかは各々の供給者が自ら決定するべき
課題だと考えるべきでしょう。例えば「試験成績書」のあり方ですが、御勤務先でダブル
スタンダードが走っているのなら、現状の業務を改善する余地は山ほどあると考えます。
当然、そこをきちんと解決できれば無駄なコストの削減が可能になるでしょう。

供給者が本来負担すべき「製造コスト」を払わないで得てきた利益を後生大事に守りたい
のなら話は別ですが、その製品が顧客にとって本当に満足していただけるものかどうかを
きちんと考え、なおかつ供給者が適正な利益を得るために品質管理という業務があるわけ
ですから、御勤務先で現在発生している生産性の低下は一時的なものと考え、時宜を得た
継続的な業務の改善に取り組むのが先々ベターな結果をもたらすのではないでしょうか。