>>437 >>428です
>下々とは考え方が真逆なんだと思います。

この点につきましては仰るとおりです。ISO9001規格の要求条項順番を見れば一目瞭然
ですが、「組織体のトップマネジメント」に始まり、「現場実務の管理監督者」に至る要員の
各階層がなすべき「マネジメント」行為を明文化し、各々にその確実な実施を求めています。

「旧来の日本型経営システム」では「TQC」という経営手段が特別に崇められ、「現場実務
の担当者」が、自らの職務に対する「改善」を実行に移す「ボトムアップシステム」に「組織
体のトップマネジメント」を含む「管理監督者」が、「結果オーライ」と「あぐら」をかいていれば、
組織体経営が順調に推移した時期がありましたし、今でも一部では存続しています。

とはいえ、バブル期以前の日本経済を世界のトップランナーとしてベンチマークし、その成功
要因を分析した結果から導出されたのが、「ISO9001品質マネジメントシステム」です。

ものごとの理非善悪や正邪曲直を別として、「欧米式の組織体経営システム」では、組織体に
所属する各人がそれぞれの地位でどのように働くかが、明確に「契約文書」化されています。

即ち、「契約文書」に書いてある業務内容を正確無比に実行することが求められていますので、
「現場実務の担当者」が「改善」と称して「契約書」の記述を超越する、「ボトムアップ式の
業務改善」行動をすると、「契約違反」であるとともに、「越権行為」として位置づけられます。

これは仰るとおり、主にキリスト教を基礎とする「文化の差」ですから、「旧来の日本型経営
システム」の発想だけでは、容易に乗り越えることができません。

また、日本でも導入されつつある「同一労働・同一賃金システム」という考えに基づくなら、
「雇用形態」にかかわらず、よく働いた人ほど比例的に報酬が多くならなければ、「労働意欲」
ならびに「労働生産性」を著しく低下させる「弊害」をもたらします。

これから先の「日本型経営システム」に求められるのは、上述した課題を包括的に解決する、
「革命的努力」即ち、単なる「改善」ではなく「イノベーション」だと考えている次第です。