>>427 レスをありがとうございます。

>要は「品質」とは「期待に応えること」と言った方が解りやすいでしょう。

規格を解釈するにあたり、御努力されることは認めますが、ISO規格本文に書いてある
定義を乗り越えて各人が独自の解釈することを許容するなら、ISO規格自体の存在意義
が失われます。

ここでいう「品質」とは、ISO 9000規格の 3.6.2 項に書いてあることがすべてであり、
「何も足さず、何も引かず」という原理原則をきちんと守ることが求められます。

>製品の信頼性向上や、生産性の向上、納期短縮等により常に改善が求められます。
>これらの活動が業務であり、規格の要求するところの「運用の計画及び管理」であり
>「製造及びサービス提供」です。

この点につきましては若干の誤解があるのではないかと存じます。ISO 9001規格にて規定
されているのは製品及びサービスの品質を直接司る「品質管理(クオリティコントロール)
システム」ではなく、組織体において実施される、「品質マネジメントシステム」の要求
事項です。

ここで重要視していただきたいのは「マネジメント」なるISO 9000規格の 3.3.3項で定義
されている用語です。用語の定義を確認して下さるようお願いします。

>実務を知らないんだ。

そういう認識を持たれるのは個人の自由ですが、私は某私企業で数十年単位の実務経験を
持っております。故にその御指摘には該当しません。

>必要以上に危機感をあおる発言は関心(感心ですよね?)しませんね。

これは御指摘のとおりかと存じます。この書き込みにて読者の皆さまに謝罪します。

>実際、品質マネジメントシステムを導入した企業でも不祥事は絶えません。

不祥事発生の責任を品質マネジメントシステムに押し付けて処理するのはごく簡単です。
しかしながらそこで思考停止するのではなく、ISO 9001規格が求めるところの要求事項を
確実に実現できなかった組織内外の諸問題を可能な限り正確に把握し、品質マネジメント
システムの改善につなげるようISO 9001規格の第10条において明確に要求されていること
を確認して下さるようお願いします。

不祥事発生に備えるスクヘッジの手段として、ISO 9001規格に適合した品質マネジメント
システムを用いることで、諸般の問題を能動的に解決するかどうかを選択するのは組織体
トップマネジメントの自由と責任に帰する命題です。

ここで話を原理原則論へ戻します。ISO 9001規格に基づく品質マネジメントシステムは、
全ての要求事項を満足する製品及びサービスを顧客に対し供給するための万能な経営手段
ではありません。

既に御承知のとおり、組織体のマネジメントには営業管理を始めとし、財務管理等を含む
様々な種類のマネジメントシステムが必須になります。ここで取り扱う品質マネジメント
システムは、組織体マネジメントの一翼を担うものにしか過ぎないことを御理解下さい。