いすゞに23年、納得いかない派遣切り 「モノのよう」

https://www.asahi.com/articles/ASP4Z73V8P4XULOB01B.html
人をモノ扱いするのは許せない」。
いすゞ自動車で約23年間、トラックのエンジン設計の業務に携わった派遣労働者の男性(50)=神奈川県大和市在住=は憤る。
納得のいかない理由で派遣切りに遭い、技術者としての誇りを傷つけられた。
男性は労働組合に入り、職場復帰を求めている。5月1日は「メーデー」。
男性は就職氷河期の1995年、工業系大学の機械工学科を卒業し、機械メーカーに就職した。
だが、やりたかった設計の仕事ができず、2年で辞め、派遣会社の社員となった。すぐにいすゞ自動車への派遣が決まった。
以後22年9カ月のほとんどを藤沢工場(同県藤沢市)で過ごし、エンジンの設計業務に当たった。
 半年や1年更新だった派遣契約は、リーマン・ショック後の2009年から3カ月更新となった。
景気次第でいつ解約されるかわからない。正社員として引き抜かれたかったが、波風を立てないよう黙っていた。
 年を重ねるごとに月収も増え、手取りで30万円を超えた。妻と小学生の娘1人を養い、
35歳のときに新築で買った一戸建て住宅のローンを月11万円払ってもやり繰りできていた。