悲しい

ルイス・ハミルトン 決勝=1位
バルテリは週末を通して素晴らしい仕事をした。彼は今、タイトルを争う立場にはないとはいえ、僕を前に出してくれるなんて、本物の紳士だ。
通常なら(1−2を飾れば)皆で喜ぶけれど、バルテリがどれだけ辛い思いをしたか、僕には分かる。彼は優勝にふさわしい、素晴らしい仕事をした。

僕が記憶する限り、F1の歴史のなかでこれほどおかしな日はないと思う。チームがこの決断を下した。
すごく変な感じで、気分が落ち込む。これほど誇りに思えない勝利はない。

チャンピオンシップのリードを広げたいと思うのは当たり前のことだ。僕らはチームでふたつの選手権を戦っている。
でもトップでフィニッシュしてこんな気持ちになったのは初めてだ。

バルテリに対しては、僕が頼んだことではないこと、チームがこうすべきだと考えたのだということを伝えた。それでも僕としては気まずい思いだ。
こんなことをしてくれるチームメイトは多くはいない。

無線でチームから「バルテリが前に出してくれる」と伝えられた。僕はそんなことは望んでいなかった。だからチームに「バルテリにペースを上げるよう言ってくれ。すぐ後ろにセバスチャンがいるから」と言ったんだ。