少女革命ウテナ(再)
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ウテナ「その塔の鐘が響き渡る放課後。華麗なる学園で動き出す危険な秘密。
決闘の森。ディオスの力。世界の果て。
彼と彼女らは、薔薇の刻印の掟に支配された決闘者」
アンシー「あなたなら出来ます。世界の全てを変えることが」
ウテナ「よく分からないけど、この決闘に勝てばいいんだな」
『少女革命ウテナ』
ウテナ「いざ!僕が王子様になるってことだろう」 潔く カッコ良く 生きて行こう …
たとえ2人離ればなれになっても …
Take my revolution
光差す校庭(garden) 手をとり合い
誓い会ったなぐさめ会った
もう 恋は二度としないよって
頬を寄せあって うつる写真の笑顔に
少しの淋しさつめ込んで
夢を見て 涙して 傷ついても
現実はがむしゃらに来るし
自分の居場所 存在価値を見つけたい
今日までの自分を
潔く 脱ぎ捨てる 裸になる
自由を舞う薔薇のように
たとえ2人離ればなれになっても
私は世界を変える 『それは、むかーしむかしのお話です。
あるところにお父様とお母様を亡くし深い悲しみに暮れる幼いお姫様がいました。
そんなお姫様の前に白馬に乗った、旅の王子様が現れます。
凛々しい姿、優しい微笑み。王子様は、お姫様を薔薇の香りで包み込むと、
そっと涙をぬぐってくれたのでした。
「たった1人で深い悲しみに耐える小さな君、その強さ、
気高さをどうか大人になっても失わないで。今日の思い出にこれを」
「私たち、また会えるわよね」
「その指輪が、君を僕のところに導くだろう」
王子様がくれた指輪は、やはりエンゲージリングだったのでしょうか?
……それはいいとして、お姫様は、王子様に憧れるあまり、
自分も王子様になる決意をしてしまったのです。でもいいの〜?ほんとにそれで〜』 女子生徒A「七実様、2年A組、時間割り通り調理実習に入っております」
七実「そのようね。で、例のものはどうなってるの?」
女子生徒B「はい、きっちりとすり替えておきました。火を噴く辛さ、インド特産激辛100倍カレー!」
七実「結構。みてらっしゃい、天上ウテナに姫宮アンシー!もうすぐわたくしがヒイヒイ言わせてあげる!
これはお兄さまをたぶらかそうとした罰よ!」
生徒生徒C「七実様?」
七実「今いいところなの。静かにして!」
生徒生徒C「申し訳ありません。その……」
七実「何?」
女子生徒達「すり替えたのは100倍カレーではなく、辛さ爆発、木っ端微塵、
幻の象がパオーン、超辛9000億倍カレー、だったそうです」
七実「幻の……木っ端微塵?」 冬芽「卵の殻を破らねば、雛鳥は生まれずに死んでいく。我らが雛で、卵は世界だ。
世界の殻を破らねば、我らは生まれずに死んでいく。世界の殻を破壊せよ」
冬芽・樹璃・幹「世界を革命するために!」 冬芽「諸君、薔薇の刻印の掟、最大の危機だ。薔薇の花嫁が、エンゲージする者共々倒れた。
世界の果てにとっても、不測の事態だ。このままでは、命も危ないとの情報も入ってきている」
幹「僕のせいだ!」
冬芽「幹」
幹「僕が姫宮さんに、とびきり辛いカレーが食べたいだなんていったばかりに、
姫宮さんは、僕のために命がけでカレーを!!!」
冬芽「まあ、幹のせいと決まったわけでもあるまい」
樹璃「しかしどうする?たった一杯のカレーのために、我らの野望が潰えようとしているのは事実だ」
幹「みんな僕のせいなんだ!」
冬芽「俺だ。何!退院した?二人とも?」 若葉「ウテナ、ウテナ、ウテナさま〜〜〜もう心配したんだから!
もう大丈夫なの?すっごい爆発だって聞いて、あたしもう、気が気じゃなかった。
え?ごめんなさーいあたしったら!いつもの調子で抱きついちゃったりして!
きゅ、救急車呼ばなくちゃ救急車!えーっとーあのー」
ウテナ(アンシー)「それには及びません」
若葉「え?」
ウテナ(アンシー)「大丈夫です。ご心配かけました」
若葉「ウテナが変」 女子生徒達「あんた最近調子づいてんじゃないの?
あのオトコオンナが側にいるからって、いい気にならないでよね!月夜の晩ばかりじゃないわよ!
……ちょっと、黙ってないで何とか言いなさいよ!」
幹「何してるの?」
七実「!……なんだミッキーか。びっくりさせないでよ!」
幹「あ……姫宮さん!」
女子生徒A「叩いたわね……ママにも叩かれたことないのに!」
アンシー(ウテナ)「つまらない言いがかりをつけるんなら、本気で相手になるけど!」
幹「そ……そんな……あの清純で可憐な姫宮さんが……!」 七実「人格が入れ替わった?」
女子生徒達「ここ数日間の二人の隠し撮りです。姫宮アンシー、天上ウテナ、
二人の行動パターンは、見事なまでに入れ替わっています」
七実「本当だわ。でもどうして?」
女子生徒A「すべては、あのカレー爆発事件以来です」
七実「ウテナがアンシーで、アンシーがウテナ...?あの9000億倍スパイスのせいで?そんなバカな!」
女子生徒D「5枚くださーい!」
女子生徒B「2000円です」
女子生徒D「りりしいアンシーって意外とかっこいい!」
女子生徒E「もの静かなウテナ様も素敵!」
七実「売ってるわけね?」
生徒達「意外な魅力ってやつで。男女問わずなかなか好評です」
幹「なんてことだ...こんなの、こんなの、姫宮さんじゃない!...それでも、買ってしまう自分が憎い...」
女子生徒達「はい、20枚分ですね?ありがとうございました!」 七実「まったく、あんな女のどこがいいんだか」
冬芽「なるほど、そういうことか」
七実「!お兄さま!」
冬芽「通りで様子がおかしいと思ったが...まさか、お前が絡んでいたとはな」
七実「い、いいえ、あの、これはその....」
女子生徒達「ネガごとお買い上げ!ありがとうございまーす!」
七実「お、お兄さままで!」
アンシー(ウテナ)「なるほど、そういうことだったわけね」
七実「うげ」
アンシー(ウテナ)「裏で糸を引いていたのは、あんたたちだったのか」
冬芽「それは誤解だ」
七実「そうよ誤解よ!私のお兄さまが、あんたたちにちょっかい出すはずがないでしょ?
すべてはこの七実様の仕業なのよ!
おーっほっほっほっほっほっほっ。おーっほっほっほっほっほっ」
冬芽「七実!困ったことをしてくれたな!」
七実「許して〜〜〜お兄さま〜〜〜!七実、アンシーさんたちが調理実習でおいしいカレーが作れるよう、
わざわざインドから幻のスパイスを取り寄せたんです!
それがまさかこんな事態を引き起こしてしまうなんて〜〜〜!七実、信じられない!」
アンシー(ウテナ)「信じられないのはあんただよ」
七実「もう一度、幻のスパイスを手に入れれば、きっとウテナさんもアンシーさんも元に戻れる。
だからお願い、お兄さま!」
冬芽「いいだろう。幻のスパイスを手に入れるまで、お家には入れてあげないからな」
七実「はい!お兄さまありがとう!」
女子生徒達「...なんて言ってるけど、幻のスパイスなんてどこにあるのよ?
さあ、インドから送ってもらったものだからねえ。インド!?」 七実「待っていて、お兄さま! I shall return〜!」
女子生徒達「やっぱ私たちもですか〜〜〜!?」 影絵少女A「愛と青春の四文字熟語講座ー!今日のお言葉は、『因果応報』」
影絵少女B「因果応報?」
影絵少女A「悪いことをすれば、それだけ自分に災いがふりかかってくるって意味なのよ」
影絵少女B「金を出せ!...あっなんじゃこりゃ?」
影絵少女A「悪いことをするのには、それだけの覚悟が必要ってことよね」 ウテナ(アンシー)「ウテナさまーすごいです!!」
アンシー(ウテナ)「自分の体にほめられるのも複雑だなあ」
ウテナ(アンシー)「私、運動は苦手ですから、自分の体が華麗に活躍している姿を見るのは嬉しいです」
アンシー(ウテナ)「しかし元に戻る方法を考えなきゃな」
ウテナ(アンシー)「心配ありませんわ。きっと今頃、七実さんが....」 アンシー(ウテナ)「いずれにせよ、早いとこ元の体に戻らないとまずいよ...。
バラの刻印の犠牲になるのは、ボクは嫌だからね」
ウテナ(アンシー)「私はこのままでもかまいません。外見で判断してませんから」
アンシー(ウテナ)「ボクは困る。西園寺に言い寄られるから」
西園寺「待っていたぞ、姫宮アンシー」
アンシー(ウテナ)「ほら来た」
西園寺「いつものやつだ、ついてきてくれるな?」
ウテナ(アンシー)「行ってもよろしいでしょうか?」
西園寺「お前は来ないでいい」 七実「本当に助かりました。象に追いまわされた時は、もうダメかと思いました。
ところで、幻の9000億倍スパイスって、ご存じありません?」
ドライバー「幻の?」 西園寺「ふふふふ。今日という日を、僕は心待ちにしていたよ」
アンシー(ウテナ)「(姫宮のやつ、こんなところで、西園寺といつも何をしてるんだ?)」
西園寺「アンシー!早速だが、約束を果たしてもらうぞ」
アンシー(ウテナ)「えーっと、何でしたっけ?」
西園寺「ふん。相変わらず焦らすのがうまいな。ならば、僕の口から言おう。
今日は週に二度、僕たちの愛を確かめ合う日」
アンシー(ウテナ)「愛?確かめ合う??」
西園寺「さあ、いつものやつを...」
アンシー(ウテナ)「ち、ちょっと....あ...!」
西園寺「定めに背こうとも、僕たちの絆は事実としてある。今は秘められるべき行いとしても!」
アンシー(ウテナ)「きゃあああ...」
西園寺「目を背けるな!僕自身を、本当の僕を見ろ!」
アンシー(ウテナ)「いやいや...」
西園寺「ここには、真実のみが記されている。僕たちの交換日記」
アンシー(ウテナ)「え?日記?」 七実「幻のスパイス、幻のスパイス....」
女子生徒A「七実様!」
七実「ゾウ!?」
七実&女子生徒達「ああああああ...」 (西園寺「今は交換日記の立場に甘んじている僕だが、剣の修行を積み、
いつか必ず君をとり戻してみせる。それまで待っていてくれ、アンシー」
アンシー(ウテナ)「西園寺のやつ、真剣だった...。きっと姫宮も、あいつの気持ちを汲んで、
僕にも内緒で日記だけは続けてたんだな。
しかし参ったなあ。本人に返事を書いてもらうのが一番だけど、
そうすると西園寺と姫宮の秘密を知ってしまったことになるだろ。
かといってボクが代わりに書いちゃう訳にもいかないし...」
ウテナ(アンシー)「ああ、西園寺先輩の交換日記ですね?」
アンシー(ウテナ)「うわ!?」
ウテナ(アンシー)「じゃ、ウテナさま、先輩に日記を渡しておいて下さいね」
アンシー(ウテナ)「ええ?渡しておいてって、ボクに日記を書けっていうの?」
ウテナ(アンシー)「今は、ウテナさまが姫宮アンシーですから」
アンシー(ウテナ)「ボクが君たちのプライバシーを覗くわけにはいかないよ!まずいよそういうの」
ウテナ(アンシー)「まずいのですか?」
アンシー(ウテナ)「まずいさ、そりゃ」
ウテナ(アンシー)「では、止めます」
アンシー(ウテナ)「ああ?ちょっと、何するんだよ極端だなあ。捨てることないじゃないか?」
ウテナ(アンシー)「日記は、ウテナさまに止めろと言われなかったから、続けただけです。
ウテナさまがまずいとおっしゃる以上、西園寺先輩との交換日記を続けるわけにはいきません」
アンシー(ウテナ)「ボクが言いたいのはね...」
ウテナ(アンシー)「はい?」
アンシー(ウテナ)「え、...はあ。なんだか西園寺がかわいそうになってきた.....」
ウテナ(アンシー)「はい!」 女子生徒B「七実様!」
象「パオーン」
七実「またか〜〜〜!」 アンシー(ウテナ)「あーあ、書くしかないか。なになに?....。
Dear アンシー、僕は今でも夢に見るんだ。君とエンゲージしていた頃のことを。
...はあ。ほらみろあいつ本気じゃないか。やれやれ。...?」
(西園寺「愛しのアンシーへ。いつも待たせてばかりですまない。今は交換日記に甘んじている僕だが、
必ずや、生意気で不細工でオトコオンナの天上をメッタメタにうち倒して必ず君を取り戻してみせる!by西園寺莢一」)
アンシー(ウテナ)「これは少しおもしろくないなあ」 七実「スパイスはどこ?幻のスパイスは!?」
女子生徒C「あ!七実さまあ!」
象「パオーン」 西園寺「アンシー、もうすぐだ、君とのバラ色の生活を取り戻す日々も」
冬芽「珍しいなあ、西園寺。君がバラ園に顔を出すなんて」
西園寺「ふふふ。よく聞くがいい冬芽。バラの花嫁は、まもなく僕の元に戻ってくる」
冬芽「ほう、アンシーが」
西園寺「何人たりとも僕たちの愛を引き裂くことはできん。たとえ、バラの刻印の掟であろうともな」
冬芽「ほほう。アンシーが。ねえ」 アンシー(ウテナ)「西園寺先輩!!」
西園寺「おお、アンシー!!待っていたぞ」
アンシー(ウテナ)「ごめんなさい、私の思いの丈を書きつづっていたら、止まらなくなっちゃって。
どうぞ、受け取って下さい!ふふふふ」
西園寺「そ、そうか、そんなに僕のことを...お前の真意、しかと受け取ったぞ!どれ...」
幹「先輩、たった今、七実さんが帰ってきたとの連絡が」
冬芽「何!?」
“色ボケ”
西園寺「......」 七実「お兄さま!」
冬芽「七実、たくましくなったな」
七実「やっと見つけました。これが、幻のスパイスです!」
冬芽「よくやった、七実!」
アンシー(ウテナ)「よし、これで元に戻れる!」
七実「お兄さまあああ!」
冬芽「七実!」
象「パオーン」
七実「あーあーあーあーあーあーっ!!!」
冬芽「七実!予備は?」
七実「今のが最後の一個です...。9000億倍まで精製するまで、
あと200年かかるって言ってました....」
全員「に、200年!」 影絵少女A「これぞまさに因果応報」
影絵少女B「カシラ?」 七実「スパイスが...せっかく手に入れた幻のスパイスが....」
アンシー(ウテナ)「一生このままか...」
ウテナ(アンシー)「まあまあみなさん、そう落ち込まずに。
私のスペシャルカレーでも召し上がって、元気を出して下さい」
アンシー(ウテナ)「とてもカレーを食べる気にはなれないけど」
七実「...」
女子生徒A「な、七実様!」
七実「なによ、騒がしいわね!」
女子生徒A「申し訳ありません。これを...」
幹「そ、それは!」
七実「幻の9000億倍スパイス!」
アンシー(ウテナ)「何?」
女子生徒B「調理実習室に置いてありました。封も切らずに」
女子生徒A「あのカレーには、使ってなかったようです」
アンシー(ウテナ)「ということは、あの爆発は....」
七実「スパイスのせいではなく、」
アンシー(ウテナ)&七実「アンシーの料理の腕!?」
幹「すごいですよ、姫宮さん!食べたら爆発して、人格が入れ替わるカレー、
新発明です!」
ウテナ(アンシー)「そんな...照れます...」 全員「?」
アンシー(ウテナ)「西園寺?」
西園寺「アンシー、これはなんだ?いつからこんな破廉恥なものを平気で書くようになった?
そうか、天上ウテナだな?
品のないやつと一緒に暮らすようになってからだな。
分かったよアンシー、今回は読まなかったことにしよう。
だから書き直してくれアンシー。
新しいページを愛の言葉で埋め尽くしてくれ」
ウテナ(アンシー)「まあまあ、カレーでもいかがですか?新発明なんですよ」
西園寺「うん。たまには気が利くな」
チュチュ「ちゅ」
アンシー(ウテナ)「そ、そのカレーは!?」
ウテナ(アンシー)「新発明ですよ。」 若葉「で、爆発のショックで目が覚めたら、二人とも元に戻ってたってわけ?」
ウテナ「そういうこと」
若葉「信じられない」
ウテナ「まったくエライ目にあった。カレーはもうごめんだ」
アンシー「そうですね」
ウテナ「それにしても」
アンシー「はい?」
ウテナ「こいつはどうしたものかなあ」
チュチュ(西園寺)「あ、ちゅ。あ、ちゅ。あ、ちゅ。ちゅ」
アンシー「はは」
ウテナ「...」
西園寺(チュチュ)「キュ...キュ、キュ、キュ、キュ、キュ...」 Missing truth & forever
Kissing love & true your heart
抱きしめて ホントの手で
明日を開く 鍵はreality
嘘を壊し続けたい…
これ以上話をしても
あなたには見えない
昔の話にすがる
大人には言い訳が似合う
選ばれない天使達に
羽根さえもいらない
Missing truth & forever
Kissing love & true your heart
明日の自分が好きと
信じているの 信じたいから
嘘に嫌われていたい… 次回予告
ウテナ「姫宮が神隠しにあったって?」
アンシー「決闘の約束もなしに、私を広場に連れていくことは許されません。
止めて下さい、西園寺先輩!」
ウテナ「西園寺!姫宮をどうするつもりだ!少しは彼女の気持ちも考えろ!」
アンシー「いつか、あの空に浮かぶ城に行きたいの。
あそこには、永遠のものがあるの」
ウテナ「次回、少女革命ウテナ、永遠があるという城」
アンシー「絶対運命黙示録」
『永遠があるという城』 潔く カッコ良く 生きて行こう …
たとえ2人離ればなれになっても …
Take my revolution
光差す校庭(garden) 手をとり合い
誓い会ったなぐさめ会った
もう 恋は二度としないよって
頬を寄せあって うつる写真の笑顔に
少しの淋しさつめ込んで
夢を見て 涙して 傷ついても
現実はがむしゃらに来るし
自分の居場所 存在価値を見つけたい
今日までの自分を
潔く 脱ぎ捨てる 裸になる
自由を舞う薔薇のように
たとえ2人離ればなれになっても
私は世界を変える 女子生徒達「剣道場で決闘ですってよ!また冬芽先輩と西園寺先輩?」
ウテナ「決闘....!?」 女子生徒達「あー素敵〜〜冬芽様、こっち向いて〜〜〜!やっちゃってー西園寺先輩!!
フレー、フレー、冬芽様!...やっちゃえ、やっちゃえ、西園寺!...はじまるわ!」
ウテナ「へえ。結構やるじゃないか。ただの女ったらしじゃないわけね。
...この勝負、生徒会長の勝ちだな」
女子生徒達「西園寺先輩!サイコー!キャー冬芽様!さすが私の王子様!」
ウテナ「王子様?」 冬芽「おいおいそんな怖い顔でにらむなよ!親友」
西園寺「誰が親友だ!」
冬芽「つれないねえ。お前はオレの、たった一人の友人じゃないか」
西園寺「言うな!貴様だけには絶対に負けない!!」 チュチュ「ちゅちゅちゅちゅ。ちゅー」
蛙「ゲコー」
西園寺「いつもいつもアンシーにまとわりつく、邪魔者め!」
ウテナ「それはあんただろう!しつこいのは一番嫌われるんだぜ、先輩!」
西園寺「貴様か天上ウテナ!あんまり調子に乗るなよ。
次の決闘で、必ず貴様を倒し、アンシーを取り返してやる。この...うるさい!」
チュチュ「ちゅ…」
蛙「…」
ウテナ「あんたにボクが倒せるのかな。さっきも、桐生冬芽に一本取られてたようだけど」
西園寺「見てたのか。ふん。あいつとはこの10年間、
何百回もやり合っている。今日のはたまたまさ」
ウテナ「へえ。あんたたち、そんな昔からお知り合いなんだ」 西園寺「やつには負けない!バラの花嫁は、オレが必ず手に入れる!」
ウテナ「あんた本当に姫宮のことが好きなのか?」
西園寺「?」
ウテナ「だったら何で決闘なんかで手に入れようとするんだ?」
西園寺「決闘で勝ち取らなければ、やつに勝ったことにはならない!」
ウテナ「やつって、冬芽のことか?あんた、冬芽と張り合ってるだけなのか?
姫宮をその道具にしているのか?」
西園寺「貴様に話してもわかるまい。オレはアンシーと一緒に、永遠のものを手に入れる」
ウテナ「永遠?」
西園寺「そうだ。あの子も、永遠が欲しいと言ったのだ!」 西園寺(少年)「やっぱり降ってきたじゃないか!だから10回目の勝負で止めようって言ったのに!」
冬芽(少年)「しょうがないだろ。お前ぐらいしか、オレの練習相手になるやつ、いないんだから」
西園寺(少年)「ま、まあな。...あ?どうした、冬芽?」
冬芽(少年)「お葬式だ」
西園寺(少年)「誰が死んだんだろう?」
男A「君たち、この辺で、君たちと同じくらいの女の子、見なかったかな?」
冬芽(少年)「どうしたんですか?」
男A「今日、ご両親を事故でなくした女の子がいてね。目を離した隙に、いなくなっちゃったんだ」
冬芽(少年)「見ませんでしたけど」
男A「そうかい、ありがとう」
男B「まさか、神隠しなんてことはないよな」
男A「何バカなこといってんだよ。もう少し、この辺を探してみよう」
西園寺(少年)「今時、神隠しだってさ....冬芽?」 西園寺(少年)「おい!勝手に入っていいのか?おい、待てよ!」
冬芽(少年)「やっぱり棺が三つある。さっき、ドアの隙間から見えたんだ」
西園寺(少年)「え?何してんだお前、冬芽!やめろ、やめるんだ、おい、やめろ、やめろー!」
ウテナ(少女)「開けないで。...お願い、開けないで」
西園寺(少年)「こんなところに隠れてたのか」
冬芽(少年)「みんなが、君のことを探しているよ」
ウテナ(少女)「ここにいること、誰かに話す?」
冬芽(少年)「いや。誰にも言わないよ」
西園寺(少年)「おい!」
冬芽(少年)「オレはいつでも、女の子の味方さ。フェミニストだからね」
西園寺(少年)「でもどうして、こんなところに隠れているんだい?」
ウテナ(少女)「ここが、あたしの場所だから」
西園寺(少年)「どういうこと?」 ウテナ(少女)「隣に棺が並んでるでしょ。お父さんとお母さん、今日死んじゃったの。
でね、棺が一個余ってたの。これって、きっとあたしの分なの。
生きてるのって、なんか気持ち悪いよね」
冬芽(少年)「そう?」
ウテナ(少女)「うん。気持ち悪いよ。どうせ死んじゃうのに、どうしてみんな生きてるんだろう。
なんで今日までそのことに気づかなかったんだろう。
永遠のものなんて、あるわけないのにね」
西園寺(少年)「永遠のもの?」
ウテナ(少女)「だから、もういいの。私はこの棺から出ないの」
西園寺(少年)「でも、そのうち誰かに見つかっちゃうよ」
ウテナ(少女)「そしたら、また別の棺に隠れるわ。
もう、誰にも会わないの。お日さまの下にはもう出ないの」 西園寺(少年)「待てよ!このままじゃあの子、バカなことしちゃうんじゃないのか?」
冬芽(少年)「だったら、お前が永遠のものを見せてやれよ」
(西園寺「次の日、彼女は棺から出ていた。何かを感じさせる目をして」) 西園寺(少年)「お前、昨日あれからあの子に何かしたのか?」
冬芽(少年)「いや、何も」
(西園寺「だがオレは思った。やつは、きっと彼女に永遠のものを見せたに違いない、と。
桐生冬芽、やつはいつもオレより先に、オレの知らない世界に行く」)
(アンシー「いつか、あの空に浮かぶお城に行きたいの。
あそこには、永遠のものがあるの」)
西園寺「貴様もあの空に浮かぶ城を見たろう?あの城には、永遠があるんだ。
オレは彼女と一緒にそこへ行く。冬芽には負けない!」 樹璃「そういえば、天上ウテナは幼い頃に王子様に会ったと言っていたな」
幹「王子様?」
樹璃「ああ。小さい頃に出会った王子様に会いたくて、この学園に来たと彼女は言っていたな」
冬芽「ロマンチストだねえ。彼女は。王子様ねえ....なるほど」 ウテナ「(その指輪が、君を僕のところへ導くだろう。
それはお姫様にとって、まぎれもない初恋でした。
そして王子様のくれた指輪は、やはり、エンゲージリングだったのでしょうか。)
....また会えるよね。....!冷たいっ!何をする!」
冬芽「君の後ろ姿が、あまりに寂しそうに見えたものでね」
ウテナ「大きなお世話だ!」
冬芽「こんなところで何をしてるのかな?」
ウテナ「あんたは知ってるのか?あのお城のことを」
冬芽「お城?」
ウテナ「決闘広場から見える、空に浮かんだあのお城って、本当はいったい何なんだろう?」
冬芽「あのお城は、君と王子様がいつか出会う場所さ」
ウテナ「誰かに余計なことを聞いたな?」
冬芽「その王子様って、オレみたいなやつじゃなかった?」
ウテナ「やめろ!ふざけるのはよせ!冗談じゃない!」 西園寺「ん?世界の果てからか....!!!!ふふふ」 影絵少女A「あ、UFO!」
影絵少女B「どこどこどこ?どこ?なーんだ、流れ星じゃない」
影絵少女A「違うもん、UFOだもん。だってフラフラ...じゃない、ジグザグ飛んでたもん!」
影絵少女B「じゃあ、ジグザグ飛ぶ流れ星ね。UFOなんているわけないじゃん」
影絵少女A「いやー。あれは、幼稚園の時だったわ」
影絵少女B「何が?」
影絵少女A「サンタクロースの存在を、否定されてしまったのは!」
影絵少女B「ギク!」
影絵少女A「でもいいの。分かってるの」
影絵少女B「何が?」
影絵少女A「魔法使いも、妖精さんも、」
影絵少女達「白馬の王子様も!心優しい友達も」
影絵少女A「みんなファンタジーの中にしか存在しないのよね」
影絵少女B「でも、いいの」
影絵少女達「分かってるの!」
影絵少女A「だからせめて、UFOだけは残しとくの」
影絵少女B「ちょっとつらいけどね。あ、あれれ?」 ウテナ「おーい姫宮ー!夕食だよ?」
チュチュ「ちゅ」
ウテナ「...チュチュ、お前のご主人様は?まだ帰ってないの?珍しいなあ。
あ、姫宮かな。はいはい。...はい、東館2階」
?『姫宮アンシーは、今夜神隠しにあう』
ウテナ:何?
?『決闘広場に行ってみろ』
ウテナ「あんた誰だ?おい!」 アンシー「止めて下さい!西園寺先輩!痛いです。
もう帰らないと、ウテナさまが心配します!」
西園寺「何がウテナさまだ!お前との約束を守るのはオレだ!」
アンシー「約束?あっ...」
西園寺「そうだ。今夜こそ二人で、あの永遠があるという城へ行けるのだ!」
アンシー「だめです。エンゲージしていない者が、
決闘の約束もなしに私を決闘場に連れていくことは許されません!」
西園寺「今夜城が降りてくると、世界の果てがオレに言ってきたのだ。
誰にも渡しはしない。お前と一緒に永遠を手に入れるのは、このオレだ!」 ウテナ「なっ?あたたた...。もうー、何だよ?...西園寺?西園寺!起きろ!」
西園寺「うっ...天上?」
ウテナ「姫宮はどうした?」
西園寺「アンシー?」
ウテナ「どういうつもりだ?ボクと決闘して勝たなきゃ彼女は奪えないんじゃなかったのか?」
西園寺「貴様が、なぜここに...?」
ウテナ「姫宮が神隠しにあうから来てみろと言われた!」
西園寺「神隠し...!?神隠し...神隠し....あ、アンシーは?」
ウテナ「それはこっちが聞いてるんだ!」
西園寺「おい!...貴様が開けたのか?」
ウテナ「いや、ボクじゃない」
西園寺「まさか!」
ウテナ「お、おい!待てよ!なんだ?」
西園寺「!!あれは....」
(ウテナ(少女):開けないで。...永遠なんて、あるわけないのにね...) ウテナ「姫宮!」
西園寺「アンシー!....何?なんだ!?」
ウテナ「姫宮!あっ...」
西園寺「天上!」
ウテナ「あ?どうなってるんだ、これ?とにかく、姫宮を助けなきゃ」
西園寺「...!!城が...城が降りてくる!
オレはここだぞ、世界の果てよ!今こそ約束を果たせ!永遠を我が手に!!
....あ、うわあああああああああ!」
ウテナ「姫宮ーーーーーー!!!!」
西園寺「何だ?どうなってるんだ?いったい何なんださっきのは?」
ウテナ「姫宮!姫宮!姫宮!おい!しっかりしろよ姫宮!」
西園寺「違う...。彼女を棺から救い出すのは、今度こそオレなんだ!
永遠があるという城も、世界を革命する力も、すべてオレのものに....!
アンシーと二人で、あの城に行くのはオレだ!!」
ウテナ「姫宮!姫宮!姫宮!....姫宮」
アンシー「....ウテナさま?」
ウテナ「良かった。でも、いったい、何があったんだ?」
アンシー「それが、私にも...はっ!ウテナさま!!!!」
ウテナ「…!!」
西園寺「うらああああ!!!!!!!」
冬芽「!.........」
ウテナ「あ!冬芽?どうして?」
冬芽「君の王子様ってのは...オレみたいなやつじゃなかったか?」
西園寺「何でいつも....貴様は!」
冬芽「フェミニストだからな。オレは」 冬芽「オレです。ええ。今夜の西園寺宛の手紙は、オレが出したんです。
そう、あなたの名前でね。いえ、傷は浅いです。ま、ちょっとした演出ってやつですよ。
はい。西園寺は退学処分ってことで。
まさか。本当に友達がいると思ってるやつは、バカですよ」 Missing truth & forever
Kissing love & true your heart
抱きしめて ホントの手で
明日を開く 鍵はreality
嘘を壊し続けたい…
これ以上話をしても
あなたには見えない
昔の話にすがる
大人には言い訳が似合う
選ばれない天使達に
羽根さえもいらない
Missing truth & forever
Kissing love & true your heart
明日の自分が好きと
信じているの 信じたいから
嘘に嫌われていたい… 次回予告
ウテナ「ボクをかばって、冬芽がケガをした」
アンシー「ウテナさまは何も悪くありません」
ウテナ」「でも、冬芽の妹は、そうは思ってないみたいだ」
アンシー「桐生七実さんですね」
ウテナ「冬芽の誕生パーティ、出ないわけにいかないか。
え?七実君もデュエリストだったのか?」
アンシー「桐生先輩、お誕生日おめでとうございます」
ウテナ「次回、少女革命ウテナ、七実の大切なもの」
アンシー「絶対運命黙示録」
『七実の大切なもの』 潔く カッコ良く 生きて行こう …
たとえ2人離ればなれになっても …
Take my revolution
光差す校庭(garden) 手をとり合い
誓い会ったなぐさめ会った
もう 恋は二度としないよって
頬を寄せあって うつる写真の笑顔に
少しの淋しさつめ込んで
夢を見て 涙して 傷ついても
現実はがむしゃらに来るし
自分の居場所 存在価値を見つけたい
今日までの自分を
潔く 脱ぎ捨てる 裸になる
自由を舞う薔薇のように
たとえ2人離ればなれになっても
私は世界を変える 男子生徒A「おい聞いたか?西園寺のこと?」
男子生徒B「聞いた聞いた。いったい何やったんだ?退学だって?」
樹璃「バカなやつだ。
世界の果ての許可もなく、バラの花嫁欲しさに死闘を繰り広げるなんて。
破廉恥にもほどがある」
幹「いつかやるんじゃないかとは思っていましたけど、
ほんとにやっちゃうところが彼らしいというかなんというか」
樹璃「所詮やつは、生徒会のピエロだったのさ」 冬芽「君の退学処分、一刻も早く取り消してもらうよう、努力するよ」
西園寺「この上、面倒をかけて悪いんだが....」
冬芽「姫宮との交換日記か? 分かった。オレが責任をもって、渡しておくよ」
西園寺「すまない。最後まで迷惑をかけて」
冬芽「気にするなよ。オレたちは親友だろ?」
西園寺とアンシーの交換日記を、焼却炉へ投げ入れる冬芽。 冬芽「卵の殻を破らねば、雛鳥は生まれずに死んでいく。
我らが雛で、卵は世界だ。
世界の殻を破らねば、我らも生まれずに死んでいく。世界の殻を破壊せよ」
全員「世界を革命するために!」 冬芽「世界の果てから、新たな手紙が届いた。決闘の日は近い」
樹璃「順番からいけば、次は冬芽と言うことになるが」
幹「冬芽先輩は、傷が治っていません。僕が代わりに」
樹璃「お前にウテナは無理だ。
私が行こう。今度こそ天上ウテナを倒してみせる!」
幹「僕が行きます。樹璃さんこそ引っ込んでいて下さい!」
樹璃「何?」
冬芽「急くな二人とも。デュエリストはまだいる」
幹「そんなバカな!」
樹璃「私たちやウテナの他にも、まだ世界の果てから選ばれし者が、
決闘の資格を持つ者がいるというのか?
冬芽「ふふふ」 七実「あんたのせいでお兄さまはケガしたのよ!あんたのせいで!
何とか言ったらどうなの!どうしてあんたなんかのために、お兄さまが傷つかなくちゃいけないのよ!」
ウテナ「...ごめん。僕がもっとしっかりしていれば、こんなことにはならなかったんだ。ごめん」
七実「ふざけるんじゃないわよ!謝ったって、お兄さまの傷は治らないのよ!」
冬芽「七実!七実」
七実「お兄さま」
冬芽「騒ぎ立てるほどの傷じゃない。それにレディの危機を救うのは、ナイトの努めだ」
ウテナ「生徒会長...」
冬芽「君が無事なら、こっちはそれで満足だ」
七実「許さない!私は絶対許さないから!」
冬芽「気にすることはないさ。七実もきっと、気が動転しているんだ。
君のせいじゃないってことぐらい、あいつも分かっているよ」 ウテナ「やはり、女の子は王子様にはなれないのでしょうか...?」
アンシー「どうしたんですか?元気ないですね」
ウテナ「落ち込みたくもなるさ。ボクをかばったせいで、生徒会長はケガをしたんだから」
アンシー「体の具合は、大丈夫かしら」
ウテナ「それは、ボクも心配なんだ。...やっぱり、ちゃんとお見舞い行った方がいいよね?
まだ、助けてもらったお礼も言っていないし」
アンシー「そうだ!もしかしてお腹空いてません?」
ウテナ「ありがとう。でも今は、あんまりかき氷食べたい気分じゃないんだけど。
....どういうことなの?」
アンシー「ねえ何にしましょうか?」
チュチュ「ちゅ」
アンシー「この子の名前」
猫「にゃー」
ウテナ「すると...さっきの話は...」
アンシー「あの、ウテナさま、バラなら今、たくさん咲いていますから」
ウテナ「え?」
アンシー「...行かれるんでしょう?お見舞い」
ウテナ「姫宮」
アンシー「花を贈られて、イヤな気分になる人はまずいませんから」
ウテナ「ありがとう」 男A「冬芽様、お誕生日おめでとうございます」
男B「おめでとうございます」
七実(少女)「お兄さま、お誕生日おめでとうございます」
冬芽の母「「!何です七実!その格好!」
七実(少女)「お兄さまにこれ...」
冬芽の母「まあ汚ならしい!早く捨ててきなさい!」
七実(少女)「でもママ...」
冬芽の父「パパに渡しなさい」
七実(少女)「いやー!!」
冬芽(少年)「待って下さい!...ありがとう七実。最高のプレゼントだよ」 七実「(お兄さまはいつも優しく私を包んでくれた。
お兄さまの笑顔は、私だけのものだったのに。)
....?」 七実「いけません、お兄さま。傷に障ります」
冬芽「大丈夫。体を動かしていないと、なまってしまうのでね」
七実「今無理をすると、また悪くなってしまいます。...止めて下さい!」
冬芽「...おい。そこまでしなくても」
七実「止めて下さい。お兄さまにもしものことがあったら、七実は...」
冬芽「お前の兄には、もしものことなどない。そうだろう?」
七実「キスは....キスはして下さらないのですか?」
冬芽「するはずないよ。子供じゃあるまいし。びっくりしただろ?
...さ、もう寝るとしよう。おやすみ、七実」 ウテナ「え?生徒会長、欠席してるんですか?」
女子生徒A「今日は欠席するって、連絡があったみたいよ」
ウテナ「そうですか」
女子生徒A「でもパーティなら会えるんじゃない?」
ウテナ「パーティ?」
女子生徒A「今夜、生徒会長の家であるのよ。
授業はさぼっても、そっちには顔出すんじゃないかな」 女子生徒達「誕生日おめでとうございます。冬芽様。これ、私たち二人からの」
ウテナ「パーティって、誕生パーティだったのか」
アンシー「知りませんでしたか?」
ウテナ「知ってたの?」
アンシー「はい」
樹璃「そろそろ教えてくれてもいいだろう。誰なんだ、次のデュエリストというのは?」
冬芽「おいおい、今日はオレの誕生パーティなんだ。
せっかくの楽しい時間に、世界の果ての話なんてしなくてもいいだろう」
樹璃「決闘の期日は明日の夜だ」
冬芽「安心しろ。舞台は整っている。...やあ、よく来てくれたね。それは?」
ウテナ「....勘違いしないでくれよ。ボクのは、お見舞いだからね。
...まだ、助けてもらったお礼、してなかったから」
冬芽「ははははは」
チュチュ「ぎゃはは」
ウテナ「何がおかしいんだよ?」
冬芽「...いや失敬、断りを入れるところが、君らしいと思ってね」
ウテナ「バカにしてるね!」
冬芽「いや、君が来てくれただけで、満足だよ」
ウテナ「どういう...意味だよ?」 七実「何て浅ましい女!こんなもので、お兄さまをたぶらかすおつもり?」
冬芽「七実!もうよせよ」
七実「お兄さまもお兄さまです!こいつはお兄さまを傷つけたのよ!」
ウテナ「違う!あれは...」
アンシー「ウテナさまをいじめないで下さい。あれはすべて、西園寺先輩が...」
七実「おだまり....!元はといえばあんたが!」
猫「にゃー」
七実「!」
ウテナ「やめろ!何するんだ!」
七実「絶対渡さない....あんたなんかに、お兄さまは絶対渡さない!!!」 生徒達「そうだったのか!冬芽さまとウテナがね...!」
ウテナ「違う!ボクは、別に生徒会長のことなんか....」 冬芽「オレが甘やかしたせいかな。自分で言うのも何だけど、
七実は、お兄ちゃん子なところがあってね」
ウテナ「世界で一番の兄貴のせいで、他の男は全員ダボハゼ同然」
冬芽「幹か...」
ウテナ「さあ」
冬芽「おしゃべりなやつだ。...あれは...やっぱりオレの誕生パーティの時だ。
七実のやつ、自分はプレゼントするものがないからって、子猫を見つけてきてね」
ウテナ「子猫?」
冬芽「子猫はいつの間にかいなくなってしまったけれど、
あれが一番嬉しいプレゼントだったなあ」
アンシー「あの、さっき、渡しそびれてしまって...」
冬芽:ははははは」
猫「にゃー」
冬芽「こら、よせよこいつ!」
アンシー「猫はお嫌いですか?」
冬芽「いや、ありがとう。最高のプレゼントだよ」 (冬芽(少年)「あっち行ってろよ!」)
七実(少女)「お兄さま〜リンゴ取るの手伝って〜〜!」
冬芽(少年)「うーん、あとでね」
七実(少女)「七実手が届かないよ!ねえお兄さま!」
冬芽(少年)「うるさいなあ。今この子と遊んでるんだ」
七実(少女)「だめ!」
冬芽(少年)「よせよ!ふざけてるだけだろ」
七実(少女)「だって...」
冬芽(少年)「あっち行ってろよ!」
七実(少女)「あんたが悪いんだよ。私とお兄さまの邪魔するから。
お兄さまは七実だけのものなんだから」 幹「やめるんだ、七実君!自分が何をしているのか、分かっているのか?」
七実「逃げたりしないでしょうね?天上さん」
樹璃「騒ぎになれば、君だって西園寺みたいに退学にされてしまうんだぞ?」
七実「かまわないわ」
冬芽「学園には学園のルールがある。七実、左手を出せ」
ウテナ「!」
七実「お兄さま...?」
冬芽「忘れたか、七実。バラの刻印は、学園で決闘を許されし者の唯一の証。
世界の果てから選ばれしお前の力、見せてみろ」
幹「まさか、七実君もデュエリストだったとは...」
冬芽「明日の夜、広場で。この決闘受けてもらえるね?」 影絵少女A「見て見て、子猫拾ってきたの。なんてお名前つけようかしら?」
影絵少女B「タマなんてどうかしら?」
影絵少女A「そんなの平凡すぎるわ。もっと変わった名前ないのかしら?」
影絵少女B「変わったタマ!」
影絵少女A「うーん、そうじゃなくて、もっとセンスのいい名前ないのかしら?」
影絵少女B「センスのいい変わったタマ!」
影絵少女A「だから違うわよ!もっとこう、可愛らしくて、
覚えやすい、品のある名前ないかしら?」
影絵少女B「可愛らしくて覚えやすい、品のある、センスのいい、変わったタマ!」
影絵少女A「もう分かった!そんなにタマがいいなら、タマでいいわよ。ふん」
影絵少女B「...おいでジュリアーノ」
影絵少女A「うーん、かわいい名前でなくってもいいってば!」 (♪
絶対運命黙示録
絶対運命黙示録
出生登録・洗礼名簿・死亡登録
絶対運命黙示録
絶対運命黙示録
わたしの誕生・絶対誕生・黙示録
闇の砂漠に 燦場・宇葉
金のメッキの桃源郷
昼と夜とが逆回り
時のメッキの失楽園
ソドムの闇
光の闇
彼方の闇
果てなき闇
絶対運命黙示録
絶対運命黙示闇・黙示録
もくし くしも
しもく くもし
もしく しくも…
) ウテナ「どうしてもやるの?」
七実「目障りなのよあんたたち!いつもお兄さまのまわりをウロチョロと!
勝負よ、天上ウテナ!!」 アンシー「気高き城のバラよ...私に眠るディオスの力よ。主に答えて、今こそ示せ!」
ウテナ「世界を革命する力を!」 ウテナ(「は、早い!」)
七実「甘く見ないことね!私は今まで13年間、ずうっとお兄さまだけを見つめてきたのよ!」
地球のはじまり
舞台装置
ラプラス星雲
他人論
不変の幻想
謎解き時計
不滅の果ての
乳母車
七実「...お兄さまのことなら何でも知ってる。もちろん、剣の道のことも!」 永遠のワタシ
永遠の他人
七実「今や私の武術はお兄さまの武術!この指輪だって、私の王子様からもらったものだもの!
王子様は私を勝利に導こうとしているのよ!」
ウテナ「そんなことはない!」
冬芽「...!」
七実「!」
ウテナ「でやあ!」
二つの関係
二つの誕生
神秘の天秤
人体星座
ああああ
ウテナ「...勝負あったね」
七実「勝負はこれからよ!」
アアアア アンシー「いけません、七実さん!ルールは、胸のバラを散らされたら負けです!」
七実「知らないわ、そんなこと!」
時は仮説、幻想の
生まれはじめの舞台装置
運命、選択、グッバイ論
わたしとあなたは天の河
過去なし ただ現在 未来なし
テアトル 宇宙にただ一人
ウテナ「やめるんだ七実!こんな闘い、意味がない!」
That's me! Wait! my last evolution
revolution
everlution
七実「たぁー!」
冬芽「そこまで!!」
七実「!」 七実(少女)「あんたが悪いんだよ。私とお兄さまの邪魔するから」
子猫を川へと捨てる七実(少女)。 ウテナ「七実」
七実「勝つわ、お兄さま!七実はまだ、負けてなんていません!」
冬芽「バカなやつ。七実、もうお前は闘う必要なんてないんだ。
お前は、オレが守ってやる」
七実「お兄さま!...」
(七実(少女)「ごめんなさい、お兄さま...」)
七実「ごめんなさい」
冬芽「いいんだ。もういいんだ」
ウテナ「たまには、兄貴らしいこともするんだな」
冬芽「乙女のピンチを黙ってみていられないんだ。王子様の性だね」
ウテナ「!?」
冬芽(「これでデータはそろった。ディオスの力、このオレが必ず手に入れてみせる!」) Missing truth & forever
Kissing love & true your heart
抱きしめて ホントの手で
明日を開く 鍵はreality
嘘を壊し続けたい…
これ以上話をしても
あなたには見えない
昔の話にすがる
大人には言い訳が似合う
選ばれない天使達に
羽根さえもいらない
Missing truth & forever
Kissing love & true your heart
明日の自分が好きと
信じているの 信じたいから
嘘に嫌われていたい… 次回予告
ウテナ「やはり桐生冬芽が、あのボクの王子様なんだろうか?」
アンシー「私...」
ウテナ「やめてくれ!その子は、姫宮アンシーという名前の、普通の女の子なんだ!」
アンシー「私は...」
ウテナ「やつがデュエリストだということを忘れてた!でも...」
アンシー「私はバラの花嫁です。その意味がお分かりですか?ウテナさま」
ウテナ「次回、少女革命ウテナ、優雅に冷酷・その花を摘む者」
アンシ「絶対運命黙示録」
『優雅に冷酷・その花を摘む者』 潔く カッコ良く 生きて行こう …
たとえ2人離ればなれになっても …
Take my revolution
光差す校庭(garden) 手をとり合い
誓い会ったなぐさめ会った
もう 恋は二度としないよって
頬を寄せあって うつる写真の笑顔に
少しの淋しさつめ込んで
夢を見て 涙して 傷ついても
現実はがむしゃらに来るし
自分の居場所 存在価値を見つけたい
今日までの自分を
潔く 脱ぎ捨てる 裸になる
自由を舞う薔薇のように
たとえ2人離ればなれになっても
私は世界を変える ウテナ「ああ。たまには外でお昼っていうのも、気持ちいいねえ」
若葉「そうでしょそうでしょ?発案者の私って、もう賢いでしょ、でしょ?」
ウテナ「?」
若葉「ウテナの分もね、ちゃーんと用意してあるの!」
ウテナ「だってボクは...」
若葉「ダメダメそんな味気ないお昼じゃつまんないでしょ。
それより、私のウテナさまへの愛情がこもってるこのお弁当!見て、見て、見て〜〜!」
ウテナ「うん」
若葉「嬉し〜〜〜い!!」
ウテナ「どああやめろって!!」 若葉「さてさて驚きなさるなよ。
じゃーーん!基本はレトルトだけど、フォルムは超プリティ〜でしょ?」
ウテナ「まあ、愛情は別として、おいしそうなのは確かだ。ありがとう若葉」
若葉「やったーーー!それでこそ作った甲斐があったってもんよ!
さすが若葉ちゃん!憎い憎い〜〜」 アンシー「ウテナさま、私のお弁当も見てもらえます?」
ウテナ「また、かき氷じゃないならね」
アンシー「はい!」
ウテナ&若葉「!?」
ウテナ「はあーなかなかボリュームあるねえ」
若葉「大迫力!」
アンシー「はい、どうぞ」
ウテナ「まず、一段目は?」
若葉「たこ焼き....よね、これって?」
アンシー「はい!」
ウテナ「そして、二段目..」.
若葉「ああ...焼きそば....ね。はいはい」
アンシー「おいしそうでしょ?」
ウテナ&若葉「三段目は....!?」
チュチュ「ZZZ........」
アンシー「あら、まあ」
ウテナ「なーんだ割とまともじゃないか?なんだか、縁日みたいだけど」
若葉「割とまともって、どんなお弁当を予想してたの?」
ウテナ「いや、その話題は食事の後にしよう」 幹「何が見えるんですか?」
冬芽「君か。ふふ...ひとりぼっちの、姫君が見えたよ」
幹「え?天上先輩、それに姫宮さんも。天上先輩たち楽しそうですねえ。
でも、ひとりぼっちの姫君って...?」
冬芽「君には見えないよ。オレにしか見えないんだ」
幹「それって、幻のことですか?」
冬芽「実在するものさ。目で見てふれることのできる」 チュチュ「もぐ、もぐ。ちゅ、ちゅ、ちゅ」
若葉「きゃはは...すごいすごい!」
ウテナ「あはははは...あ?」
若葉「ウテナ!何みてんの?」
ウテナ「!...別に...」
若葉「なーんだ。生徒会の王子様ね」
ウテナ「!王子様!?....あのとき、確かに...」
(冬芽「その....王子様ってのは...オレみたいじゃ...なかったのかい?....」)
ウテナ「(もし...それが本当なら...生徒会長が....あの時の王子様....?)」
チュチュ「もぐもぐ」
アンシー「あははは。すごいすごい!」
若葉「そんな食べ方して大丈夫?」 冬芽「卵の殻を破らねば、雛鳥は生まれずに死んでいく。
我らが雛で、卵は世界だ。
世界の殻を破らねば、我らは生まれずに死んでいく。世界の殻を破壊せよ」
全員「世界を革命するために!」 冬芽「もう、知っていると思うが、七実は天上ウテナとの決闘に敗れた。
ふがいない話だが、実力の差ははっきりしていたよ」
樹璃「はじめからね。七実君は、負けるために闘ったんだ。
生徒会長、桐生冬芽が仕掛けた、筋書き通りに、ね」
冬芽「そんな風に取られるなんて、心外だな。僕は七実のことを可愛がっているつもりだがね」
幹「ペットの猫のように?」
冬芽「......」
幹「6秒12?」
冬芽「七実が決闘に負けたのは、七実自身のせいだ。
たとえ誰かの筋書きがあったとしても、それに乗るかどうかは、本人の責任だね」
樹璃「冷たいの」
冬芽「人の想いの深さというものは、時として想っている本人の足を引っ張ることがある」
幹「!...」
冬芽「その想いが、強ければ強いほどね」 (冬芽「その....王子様ってのは...オレみたいじゃなかったのかい?....」)
ウテナ「?」
冬芽「全く見事だよ。この品種は、とても難しいと言われているのに」
アンシー「ありがとうございます」
冬芽「そういえば君たち、今日は外でお昼をとっていたね」
アンシー「はい。ご覧になっていたんですね」
ウテナ様と若葉さんにチュチュ、とっても楽しかった....」
冬芽「それは結構」
アンシー「若葉さんのお弁当、おいしかった...私もあんなお料理、作ってみたい」
冬芽「バラの花嫁が、料理とはね」
アンシー「!」
冬芽「君は料理なんかすべきじゃないな。君はここで、バラの世話をしているだけでいい。
この鳥かごが、君の領地だ。そして君は、そこに住む美しい小鳥。
鳥かごごと、オレのものにしてしまいたいね。オレなら、君をここから出さないな。永遠に...」
ウテナ「姫宮から離れてくれ!」
冬芽「やあ、よく来たね」
ウテナ「君も、姫宮のことをバラの花嫁としか見てないんだな」
冬芽「間違ってるかな?」
ウテナ「間違ってる!
バラの花嫁とか、誰のものとか、そういうのは止めてくれ!
その子は、姫宮アンシーという名前の、普通の女の子だ!!」
冬芽「そう?君は本当に、普通の女の子?」
アンシー「え...?」
冬芽「君だってイヤだろう?バラの花嫁なんて!」
アンシー「私...」
ウテナ「君の考えをはっきり言ってやれ!」
アンシー「私の考え...?」 ウテナ「そう、君はバラの花嫁として扱われるのがイヤだろう?
はっきりそう言ってやれ!」
アンシー「...はい。私はバラの花嫁扱いされるのがイヤです」
冬芽「あっはっはっはっはっは」
ウテナ「何がおかしい?」
冬芽「いや失敬。この子は君の花嫁だったな。ほら」
ウテナ「姫宮に何の用があるんだ?」
冬芽「その子に用はない。ここに来れば、君に会えると思ってね。待ってたんだ」
ウテナ「ボクに、何の用なんだ?」
冬芽「君の王子として、大事な話があるんだ」
ウテナ「王子...!?...やっぱり、やっぱり、生徒会長が、ボクの王子様...!?」
冬芽「あの時、君は泣いていたね。きらきら光る涙を、いっぱいにこぼして」
ウテナ「そう。ボクはあの時泣いていたんだ...。本当にあの時の、ボクを救ってくれた人?」
冬芽「その証が欲しい?」
ウテナ「証?」
冬芽「さて、こんな...感じだったかな...」
ウテナ「キス...される....でも、あの時も...こんな...感じだった....」
冬芽「...失礼、不謹慎だったよ。デュエリスト二人が、バラの花嫁の前で」
ウテナ「...!」
冬芽「じゃあ、本題の、大事な話だが...天上ウテナ、君に決闘を申し込むよ」
ウテナ「.....!!!」 ウテナ「ボクは、桐生冬芽がデュエリストだということをすっかり忘れていた。
でも、小さかったボクを救ってくれた王子様、
あの人にもう一度会いたくてこの学校に来たはずなのに...
そのたった一つの絆が、王子様とボクを決闘させるなんて。
...この指輪さえなければ」
アンシー「ウテナさま?お茶が入りました」 アンシー「ウテナさま、お昼のお弁当、いかがでした?」
ウテナ「ん?ああ、おいしかったよ。ありがとう。...若葉も結構いけるって言ってたよ」
アンシー「よかった。若葉さんって、楽しい方ですよね」
ウテナ「うん。一緒にいるといつでも明るい気持ちにさせてくれる、
いい友達なんだ。姫宮も友達になればいいのに」
アンシー「....」
ウテナ「そっか、姫宮にはチュチュがいるもんな。十人分は楽しいか」
アンシー「私.....私も....友達になれたらいいな」
ウテナ「..!なれる、なれるよ!君から心を開いて話しかければ、きっと誰でも受け入れてくれるよ!」
アンシー「心を....開く?」
ウテナ「そうだよ、大丈夫、ボクも手伝ってあげるから!」
アンシー「....はい」 ウテナ「(そうだ、ボクが姫宮を守らなければ。
ボクなら姫宮を普通の女の子に戻すこともできるんだ。
他のやつに渡すわけにはいかない...たとえボクの王子様であろうと!)」 影絵少女A「さあ息子よ、頭の上にこのリンゴを乗せて立つのだ!」
影絵少女B「はい父ちゃん!でも...。お見事父ちゃん!でももう3万7千919回目だよ。
いつまで続けなきゃいけないの、これ、ね?」
影絵少女A「ああ。ドクターストップが出るまでだな。
つべこべ言わずに息子よ、頭の上にこのリンゴをのせて立つのだ」
影絵少女B「はい父ちゃん!でも、どうして領主様は、一回で許してくれないの?」
影絵少女A「ええいわしに考えさせるんじゃない!」
影絵少女B「あわれやあわれ、射的マシーンと化したテル親子の運命は?」
影絵少女A「かしらかしら、ご存じかしら?」
影絵少女B「父ちゃん、照準もうちょっと上」
影絵少女A「あ、やべえ」 (♪
絶対運命黙示録
絶対運命黙示録
出生登録・洗礼名簿・死亡登録
絶対運命黙示録
絶対運命黙示録
わたしの誕生・絶対誕生・黙示録
闇の砂漠に 燦場・宇葉
金のメッキの桃源郷
昼と夜とが逆回り
時のメッキの失楽園
ソドムの闇
光の闇
彼方の闇
果てなき闇
絶対運命黙示録
絶対運命黙示闇・黙示録
もくし くしも
しもく くもし
もしく しくも…
) 冬芽「来たね」
ウテナ「どうしても、決闘しなくちゃいけないのか、ボクたち?」 冬芽「さて、お取り込みのところ、失礼だが、そろそろ始めようか、天上君」 アンシー「気高き城のバラよ...私に眠るディオスの力よ。主に答えて、今こそ示せ!」
ウテナ「世界を革命する力を!」 ウテナ「たぁーーー!!!」
冬芽「手加減はしない!決闘において甘い考えを持つと、命取りになる。
そのつもりでかかってきたまえ!」 記しなき封印呪縛
不運の鉄仮面
冬芽:天上ウテナ、剣の腕は素人同然。だが問題は、ディオスの力が現れた時!」
青空・海・そして風が吹き
草原・兎・河よ流れても
時は、時代は変わることなし
時は、時代はあるものないもの
冬芽「...さあ、天上ウテナ...」
ウテナ「負けるわけにはいかない!」
冬芽「見せてみろ、ディオスの力を!」 人を「ごっこ」の血の記述
人も「数え」の川流れ
ウテナ「でやあああああああ!!!!」
人も人なりとただ伝えられるのみ
変化なし!
昼には見えて夜には見えず
夜には見えて昼には見えず
アナグラム
その謎言葉 言葉の仮面
その源なるは ディッヒ!
(冬芽「その...王子様ってのは...オレみたいじゃ...なかったかい?」)
ウテナ「王子様?」 冬芽「よかったじゃないか、これからは君の望み通り、
こんな訳の分からない決闘に巻き込まれずにすむ。...行こうか、アンシー」
ウテナ「待ってくれ...姫宮は連れていかないでくれ...。
姫宮は普通の女の子に戻りたいんだ。ボクがいてあげなくては。
世界を革命する力なんていらない。姫宮には、ボクが必要なんだ!」
冬芽「君は、何も分かっていない」
ウテナ「本当なんだ。姫宮は友達が欲しいって言ったんだ。
ボクがいなければ、姫宮はまたひとりになってしまう」
冬芽「アンシー?」
アンシー「はい」
冬芽「君は、バラの花嫁でいられて、幸せだな?」
アンシー「私は...バラの花嫁でいられて、幸せです」
冬芽「友達はいらない、一人が好きだな?」
アンシー「はい、一人が好きです」 冬芽「天上君、こういうことだ。姫宮アンシーは、決闘の勝利者の花嫁。
君とエンゲージしている間は、君に従うという掟なんだ」
ウテナ「ウソだ...」
冬芽「バラの花嫁は、主の望みに応えた。
彼女を普通の女の子にさせたいと、君が望んだだけだ」
ウテナ「ウソだ...」
冬芽「決闘に負けた以上、君とアンシーとは、何の関わりもなくなった。
彼女のことも、この決闘のことも、すべて忘れるんだ」
ウテナ「ウソだ...ウソだろ姫宮!本当のことを言ってよ!
バラの花嫁なんかイヤだって...友達を作るって!ボクに話してくれたじゃないか!」
冬芽「アンシー、お別れを言ってやれ」
アンシー「ごきげんよう、天上さん」
ウテナ「ウソだ....ウソだ....ウソだ....ウソだああああああ!!!!!」 Missing truth & forever
Kissing love & true your heart
抱きしめて ホントの手で
明日を開く 鍵はreality
嘘を壊し続けたい…
これ以上話をしても
あなたには見えない
昔の話にすがる
大人には言い訳が似合う
選ばれない天使達に
羽根さえもいらない
Missing truth & forever
Kissing love & true your heart
明日の自分が好きと
信じているの 信じたいから
嘘に嫌われていたい… 次回予告
ウテナ「負けた...ボクが」
アンシー「おはようございます、天上さん」
ウテナ「姫宮....」
アンシー「どうしたんですか?天上さん」
ウテナ「姫宮、君って子は...」
アンシー「私はバラの花嫁。私はこれで普通なんです」
ウテナ「待ってろ姫宮、今から本当の君を、本当のボクを、もう一度取り戻してみせる!
次回、少女革命ウテナ、たぶん友情のために」
アンシー「絶対運命黙示録」
『たぶん友情のために』 潔く カッコ良く 生きて行こう …
たとえ2人離ればなれになっても …
Take my revolution
光差す校庭(garden) 手をとり合い
誓い会ったなぐさめ会った
もう 恋は二度としないよって
頬を寄せあって うつる写真の笑顔に
少しの淋しさつめ込んで
夢を見て 涙して 傷ついても
現実はがむしゃらに来るし
自分の居場所 存在価値を見つけたい
今日までの自分を
潔く 脱ぎ捨てる 裸になる
自由を舞う薔薇のように
たとえ2人離ればなれになっても
私は世界を変える ウテナ「負けた...ボクが....」
冬芽「王子様を気取ってても、所詮は女の子だな。
君が何を期待していたにしろ、その期待はかなえられなかった。
ま、これを普通の女の子に戻れるいいチャンスと考えるんだね」
アンシー「ごきげんよう、天上さん」
教師「天上さん....天上ウテナさん....天上さん....天上ウテナさん!」
女子生徒A「今日は休みみたいです」
若葉「....??」 若葉「ウテナ...?」
ウテナ「開いてるよ」
若葉「ねねどうしたの?学校休んだりして?ひょっとして...カゼ?
...どれどれ...うーん熱なし、扁桃腺の腫れなし、脈も正常...
私の見立てでは、ただのサボりね。
あ?そういえば姫宮さんは?ケンカでもしたの?」
ウテナ「ちょっとね」
若葉「ふーん」 若葉「で、本当のところ、今日はどうしたの?」
ウテナ「何でもないよ」
若葉「何でもないのに、休むわけ?...ウテナ?...あ、何これ?ひどーい!」
ウテナ「ちょっと引っかけちゃったんだ」
若葉「あたし繕ってあげよっか?」
ウテナ「あ?うん。でもいいよ。別の制服があるから」 女子の制服で登校するウテナ。
女子生徒達「ねえねえ、あれ天上先輩だよね?
ああいうのも似合ってるね!
...私、こっちの方がいい」
若葉「意外と好評じゃない?」
ウテナ「....うん」
若葉「ウテナもその制服気に入ったみたいね」
ウテナ「うん。これで普通なんだ。明日からもこれにするよ」
若葉「え?」
アンシー「おはようございます」
若葉「あ、...おっはよ!」
ウテナ「おはよう、姫宮」
アンシー「おはようございます、天上さん」
若葉「あれ?あ....」
ウテナ「普通にならなきゃ、普通に」
若葉「やっぱりケンカね。あんな子どうでもいいじゃない、
くよくよしないでよ、ウテナらしくない。
....あ、ちょっと待ってよウテナ!」 冬芽「卵の殻を破らねば、雛鳥は生まれずに死んでいく。
我らが雛で、卵は世界だ。
世界の殻を破らねば、我らは生まれずに死んでいく。世界の殻を破壊せよ」
全員「世界を革命するために!」 冬芽「というわけで、バラの花嫁とオレはエンゲージした。何か質問は?」
幹「ありません」
樹璃「どうやって勝った?」
冬芽「実力で勝った....と、思われてないのか?」
樹璃「筋書きに興味があるんでね」
冬芽「オレは王子として、ここにいるたった一人のお姫様を救ってやった、それだけだよ」
樹璃「王子....ね」
冬芽「物語のラストシーンは、王子と姫君で決めないと」
樹璃「まだラストシーンてわけじゃない」
幹「そうですよ」
アンシー「あの、私たちお邪魔でしたら、外で待ってますけど」
冬芽「外にいる必要はない。ここにいて欲しい」
アンシー「はい」
冬芽「君は、ボクの花嫁だからね。いつも側にいて欲しい」 若葉「そりゃ、ウテナが何も言いたくないっていうなら、
何も言わなくてもいいわよ。でも、何か変なのは、自分でも分かるでしょ?」
ウテナ「...」
若葉「...うーん、そうやって無視するとことかも変!いつものウテナじゃないみたい!」
ウテナ「...」
若葉「....うーんだんだんむかついてきた!黙秘すれば、私が止めるとでも....!」
冬芽「失礼、噂には聞いていたが、目の覚めるような変身ぶりだねえ」
アンシー「...」
ウテナ「...!」
冬芽「その制服、よく似合ってるよ。どう、今度の日曜日、一緒に食事でもしてみない?花嫁抜きでね」
若葉「ちょ、ちょっと....」
冬芽「いいだろ?」
若葉「ほらウテナ、そんなのはねつけちゃいなさいよ!」
冬芽「どうして、返事をしてくれないんだい?」
若葉「さわんないで....私のウテナさまに、さわんないでよ!」
ウテナ「...」
若葉「....あんたも、イヤならイヤって言いなさいよ!」 若葉「ご、ごめん....!で、でも...あんたもいけないのよ...。
そんなところにぼうっと突っ立ってるから」
アンシー「...」
若葉「大体、あんたがケンカなんかするから、ウテナがこんな風になったんじゃない!
そうよ、あんたがいけないのに...」
若葉の頬を引っ叩くウテナ。ウテナに引っ叩き返す若葉。
若葉「何よ、ちゃんと反応できるじゃない!」
冬芽「元気な友達がいるね。今度は、二人きりで話そう」
ウテナ「姫宮....これ」
アンシー「ありがとうございます、天上さん」 ウテナ「もう、ボクのことに口を出さないでくれ」
若葉「やだ!絶対止めない!」
ウテナ「君は....君は、何にも分かってないのに!」
若葉「分かってるわよ!私....絶対止めないから!!!!」 冬芽「ああ、そう。あはははは。何を言う。そんなことないさ。いつも考えているよ、君のことは。
...その話は聞いたよ。いや、それは聞いてないな。
うん...ああ、今は別に、何もしていないさ。ホントだよ、分かったよ。
しょうがない、今すぐそっちに行くよ。
...すまない、アンシー、ちょっとここで待っててくれ」
アンシー「はい」 若葉「...!?」
ウテナ「若葉、あの....」
若葉「ちょい待ち!勝手にあやまっておしまいにしないでよ!」 若葉「生徒会長でしょ、あいつの....せいでしょ、ウテナが元気ないの。
生徒会長のせいなんでしょ?分かったんだから。
....本当は、なんだかよく分かんないんだけど....
だいたいなんでその制服着てるのよ?」
ウテナ「だって、これが普通じゃないか」
若葉「普通じゃないわよ!だって、普通じゃないのがウテナの普通だったんだから!
今の普通はね、ウテナの普通じゃないのよ!ああもうめんどくさい!」
ウテナ「ボクの普通....今の普通」
若葉「また黙秘するわけね。今のウテナって、かっこわるいよ!
何か取られた腑抜けみたい!なんだかわかんないけど、とられたら取り返しなさいよ!
....取り返してよ!....取り返してよ!....取り返してよ!
.....あんたの普通って、もっとかっこいいはずでしょ!
それに....それに、その制服、似合ってない!!!」
ウテナ「ごめん、若葉。痛かったろ、学食で叩いたとき。悪かった。
分かったよ、君の言うとおりだ。これ、ボクの普通じゃないよね。
...今から、ボクの普通を、取り戻してくるよ」 冬芽「ふっ....二人っきりで、話をしたくなった?じゃ、今度の日曜、一緒に食事してくれるかな?」
ウテナ「今から....」
冬芽「あっはっは。待つのはイヤか?」
ウテナ「決闘の森で!」
冬芽・アンシー「!!」 影絵少女A「かしらかしら、ご存じかしら?」
影絵少女B「普通に勉強して、普通に就職して、普通に恋愛して、
普通に結婚して、普通の家庭を作るなんて、私たちに関係ない普通よね」
影絵少女A「私たちも今までいろいろやってきて、疲れたわね」
影絵少女達「そろそろ私たちも、普通に戻るとしますか。かしらかしら、ご存じかしら〜」 樹璃「これを使え。ラストシーンを飾るのに、必要だろ」 冬芽「どうしてまた、オレと決闘する気になった?」
ウテナ「君より大切にしたいものが、あるだけさ!」
冬芽「なるほど。自分を取り戻したわけか。でもオレは、君に負ける気がしないね」 アンシー「気高き城のバラよ...私に眠るディオスの力よ。主に答えて、今こそ示せ!」
冬芽「世界を革命する力を!」 冬芽「こいつが、ただの剣じゃないのは知っていると思うが、こういう使い方はどうかな。
....バラの花嫁、その身を捨てて剣を守れ!」
アンシー「!....はい」
ウテナ「姫宮....姫宮」
冬芽「どうだい、美しいだろう。ディオスのバラの花嫁の力だ!この力に勝てるかな?」
ウテナ「勝つ!絶対に勝つ!!」
冬芽「そうか...やってみてくれ!」
アンシー「(冬芽様に勝てるわけないのに....かわいそう、早く終わらないかな....)」 冬芽「こいつが、ただの剣じゃないのは知っていると思うが、こういう使い方はどうかな。
....バラの花嫁、その身を捨てて剣を守れ!」
アンシー「!....はい」
ウテナ「姫宮....姫宮」
冬芽「どうだい、美しいだろう。ディオスのバラの花嫁の力だ!この力に勝てるかな?」
ウテナ「勝つ!絶対に勝つ!!」
冬芽「そうか...やってみてくれ!」
アンシー「(冬芽様に勝てるわけないのに....かわいそう、早く終わらないかな....)」 冬芽「ふっ」
ウテナ「ああ、うっ。あっ」
冬芽「とぉー!」
ウテナ「ああっ」
何人も語ることなし
何事も語ることなし
ただ、昨日という閉ざされた暗闇に
ただ、今というほんの瞬間の閃光(きらめき)に
ただ、明日という光待つ暗闇に、劇場に
冬芽「分かるか!この剣の力!これが、バラの花嫁の秘められた力なんだ!
君はそんなことも知らずに、彼女の王子様気取りでいたんだよ!...君は分かっていないんだ」
ウテナ「それでもいいさ!」
アンシー「(天上さんおかしいんじゃない?死んじゃうかも。
何でこの人、決闘してるの?)」 何人にもなることあり
何事にもなることあり
ただ、記憶という閉ざされた暗闇に
ただ、創造するほんの瞬間の閃光(きらめき)に
ただ、明日という光待つ暗闇に、劇場に
ウテナ「ボクは、姫宮のこと何にも分かってないのかも知れない。
でも、今は自分にとっての普通を取り戻したいんだ!」
冬芽「あわれな」
アンシー「(終わりね天上さん。でも、これ見たことが....
私...知ってる....これは.....これ...知ってる....あの時と同じ!)」
冬芽「な、何だ!?」
ウテナ「たぁああああああ!!!!!!」 ああ 踊れよ 時の仮面をつけた
芸人たちの古代大陸劇場
ああ 踊れよ 銀河鉄道より来る
君たちの憧れ 三つの七不思議
星のように
ホタルのように
ウテナ「ボクの普通、返してもらうよ」 光って生まれ、光って消える
光って生まれ、光って消える
生まれ消える わたしたち
光って生まれ、光って消えろ
生まれ消えろ わたし玉
光って生まれ、光って消えた
生まれ消えた わたし星
一番星 ワタシボシ
光って消えろ ホタルボシ
ウテナ「姫宮....」
アンシー「お待ちしておりました、ウテナさま。
私はバラの花嫁。今日から私は....」
ウテナ「姫宮、もういいから、さ、一緒に帰ろう」 Missing truth & forever
Kissing love & true your heart
抱きしめて ホントの手で
明日を開く 鍵はreality
嘘を壊し続けたい…
これ以上話をしても
あなたには見えない
昔の話にすがる
大人には言い訳が似合う
選ばれない天使達に
羽根さえもいらない
Missing truth & forever
Kissing love & true your heart
明日の自分が好きと
信じているの 信じたいから
嘘に嫌われていたい… 次回予告
アンシー「突然ですが、ウテナさま、
私たちがエンゲージしてからもう、ずいぶん経ちますね」
ウテナ「だからボクはその、エンゲージとかっていうのは認めてないんだからね」
アンシー「でもそのためにウテナさまはすでに7回、決闘で剣を交えています」
ウテナ「7回もか...」
アンシー「友情、選択、理性、恋愛、崇拝、信念、自分」
ウテナ「次回、少女革命ウテナ、描かれる軌跡」
アンシー「絶対運命黙示録」
『描かれる軌跡』 潔く カッコ良く 生きて行こう …
たとえ2人離ればなれになっても …
Take my revolution
光差す校庭(garden) 手をとり合い
誓い会ったなぐさめ会った
もう 恋は二度としないよって
頬を寄せあって うつる写真の笑顔に
少しの淋しさつめ込んで
夢を見て 涙して 傷ついても
現実はがむしゃらに来るし
自分の居場所 存在価値を見つけたい
今日までの自分を
潔く 脱ぎ捨てる 裸になる
自由を舞う薔薇のように
たとえ2人離ればなれになっても
私は世界を変える 『それは、むかーしむかしのお話です。
あるところにお父様とお母様を亡くし深い悲しみに暮れる幼いお姫様がいました。
そんなお姫様の前に白馬に乗った、旅の王子様が現れます。
凛々しい姿、優しい微笑み。王子様は、お姫様を薔薇の香りで包み込むと、
そっと涙をぬぐってくれたのでした。
「たった1人で深い悲しみに耐える小さな君、その強さ、
気高さをどうか大人になっても失わないで。今日の思い出にこれを」
「私たち、また会えるわよね」
「その指輪が、君を僕のところに導くだろう」
王子様がくれた指輪は、やはりエンゲージリングだったのでしょうか?
……それはいいとして、お姫様は、王子様に憧れるあまり、
自分も王子様になる決意をしてしまったのです。でもいいの〜?ほんとにそれで〜』 影絵少女達「かしらかしら、ご存じかしら〜。
おせっかいな勇者様が、またまた決闘に勝ったんですって」
影絵少女A「勝てば官軍、」
影絵少女B「負ければダボハゼ」
影絵少女達「歩く姿は百合の花〜」
影絵少女A「でもでも勇者様、」
影絵少女B「ちょっとあなた、寄り道もいいかげんにして」
影絵少女達「かしらかしら、ご存じかしら〜」 冬芽『世界の殻を破らねば、我らは生まれずに死んでいく。
世界の殻を破らねば、我らは生まれずに死んでいく。
世界の殻を破らねば、我らは生まれずに死んでいく。
世界の殻を破らねば、我らは生まれずに死んでいく。世界の殻を破らねば....』
冬芽「......」
七実「...」 暁生「ふっ、....君はまだ目覚めないのか....まだ、卵の殻を破れずにいるのか。
生徒会長の彼も敗れたね。ついに彼女は七番目の試練、自分という名の決闘にも勝ち抜いたわけだ。
傷つきながらもバラの花嫁を守る彼女の姿は、何か懐かしいものを思い出させたな。
バラの花嫁も少しは心が動いたのではないか。
それにどうやら君も、彼女に期待し始めたようだね....
いや違うか、最初の友情という名の決闘、剣道部主将の彼と偶然闘うことになったあの日、
あの時から、君は彼女に期待していたんだ」 ウテナ「あんた、剣道部の主将だってな。今日の放課後、ボクと決闘だ!」
西園寺「世界を革命する力を!」 西園寺「ははははは。なかなかやるじゃないか。女の子にしては!
か弱いお姫様を助ける、王子さまのつもりか?ふふふふ。だが!」
ウテナ「!まさか...その手品の剣、本物なのか?」
西園寺「驚いたな。何の仕掛けもないただの竹刀で、このディオスの剣に挑んでくるとはね」
ウテナ「ディオスの剣?」
西園寺「ディオスの剣を知らないのか?君は何者なんだ?お姫様を救う白馬の王子さま。ふふふ」
『(...たった一人で、深い悲しみに耐える小さな君。その強さ、気高さを、どうか大人になっても失わないで)』
西園寺「なに!」
アンシー「!」
西園寺「バカめ!」
ウテナ「たぁーーーー!!」
西園寺「そんな...僕が...負けた...!アンシー!!」
アンシー「ごきげんよう。西園寺...先輩!」 ウテナ「あーあ。なんだかへんてこな目にあわされたな。いったい何だったんだ?
もうはやく忘れよう。あれ...君は?」
アンシー「お待ちしておりました、ウテナさま。私はバラの花嫁。
今日から私は、あなたの花です」 暁生「君の期待通り、彼女はバラの花嫁とエンゲージし、デュエリストとしての道を歩み始めた。
そして二番目の試練、選択という決闘にも挑んだ」 アンシー「それはバラの刻印。
その指輪を持っているのは、決闘の参加資格がある人です。
だから現在の決闘の勝者であるウテナさまには、
これからバラの刻印を持つ人たちが、次々に決闘を挑んでくるはずです」
ウテナ「冗談じゃない!ボクは、そんな無意味な決闘をするつもりはないから!」 (♪
絶対運命黙示録
絶対運命黙示録
わたしの誕生・絶対誕生・黙示録
闇の砂漠に 燦場・宇葉
金のメッキの桃源郷
昼と夜とが逆回り
時のメッキの失楽園
ソドムの闇
光の闇
彼方の闇
果てなき闇
絶対運命黙示録
絶対運命黙示闇・黙示録
もくし くしも
しもく くもし
もしく しくも…
) ウテナ「世界を革命する力を!」
(アンシー「決闘は受けないんじゃなかったんですか?」
「ウテナ「仕方ないさ。決闘を受けなきゃこの学園にいられないって言うんだから」)
西園寺「もらった!...なかなかやるな」
(ウテナ「..わざと負けるさ。それで問題はないわけだ」)
西園寺「ディオスの剣といっても、剣自体に特別な力があるわけではない。
それはもっとも優れた者が持つべき王者の剣。
昨日は油断したが、実力の差ははっきりしている!」
アンシー「あっ..」
西園寺「その剣も、そしてアンシーも僕のものだ。この西園寺莢一のための花だ!覚悟!」
ウテナ「やぁああああああ!!!!」
西園寺「うおっ...」 暁生「あの時から、君の力、ディオスの力は、ついに封印が解け始めたのだ」 暁生「確かに彼女は興味深いね。
君の力、ディオスの力のすべてがよみがえるかも知れない。
その後の闘いもずいぶん個性的だ」 幹「あの音色は、どうしても僕には出せなかった。
僕は、あの音楽を取り戻さなきゃならない。....だから、どうしても、花嫁が必要なんだ」
ウテナ「君は、ピアノの前に座っている方が似合ってるのに」
(梢「ふふ、またわたしとしてみたい?」
冬芽「本当に大切なものは、自分の手に入れて守らなきゃ、人にとられちまうぜ、ミッキー」)
ウテナ「...強い!勝負!たぁーーーっ!」
幹「絶対に負けない!彼女は僕を信じてるんだ!」
アンシー「そこだ、ウテナ様!やっちゃえ!」
幹「え!?」 暁生「言っておくが、世界を革命する力が彼らを捉えたんじゃない。
彼らの方が求めて、奇跡に囚われるんだ」 樹璃「バラの刻印を、この指輪を捨てろ!...気持ち悪いな。
つまり君の気高さとやらは、好きな男に言われてやっているだけのサル芝居なんだ」
(枝織「奇跡を信じて....想いは届くと」)
樹璃「大丈夫王子様?まだはじまったばかりだよ。.....少しは回り込んだりしろよ?
かわいそうに。もうへとへとだな。でもさ、絶対に許さないからね。
奇跡はまだ起きないのかな、王子様!」 ウテナ「たぁーーーー!!!!!」
樹璃「!」
(枝織「だから、あなたから彼を奪ってしまったこと、後悔はしていません。
こんな私を、あなたはきっと憎んでいますよね」)
樹璃「奇跡を信じてってのが、君の口癖だったね。
だけど、奇跡なんて!ないんだよ!!決まりだ」 暁生「そう。若者はいつも、世界の果てをめざすんだ」 七実「あんたのせいでお兄さまはケガしたのよ!
...あんたのせいで!...あんたのせいで!」 冬芽「七実、世界の果てから選ばれしお前の力、見せてみろ」
七実「私は今までずうっとお兄さまだけを見つめてきたのよ!あなたがお兄さまを傷つけたのよ!
(あんたが悪いんだよ。私とお兄さまの邪魔するから....
あんたが悪いんだよ...あんたが悪いんだよ....あんたが悪いんだよ...あんたが悪いんだよ)
あなたが....!!」 暁生「友情、選択、理性、恋愛、崇拝、信念、そして自分。
だがこれまで七つの決闘を経て、未だに彼女はデュエリストだ。
やはり彼女こそ、我々の望んでいた人間なのかな?
確かにこのまま進んで、革命という名の決闘まで到達する可能性はある。
君が完全に解放される日も、近いのかも知れない。
...そう怖い顔するなよ。
その日を待ち望んでいるという点において、君と私の利益は共通しているのだから。
....だが、そろそろ新しいステージがはじまる。
これから先の決闘を、彼女はどう闘うんだろうな?」 ウテナ「あいたたたこら、チュチュ!」
アンシー「ただいまウテナさま、チュチュ」
ウテナ「おかえり。どこにいってたの?」
アンシー「ウテナさま、雲があんなに早く」
ウテナ「え?どゎああ!」
アンシー「ウテナさま!あーら、どうしましょ!?」 Missing truth & forever
Kissing love & true your heart
抱きしめて ホントの手で
明日を開く 鍵はreality
嘘を壊し続けたい…
これ以上話をしても
あなたには見えない
昔の話にすがる
大人には言い訳が似合う
選ばれない天使達に
羽根さえもいらない
Missing truth & forever
Kissing love & true your heart
明日の自分が好きと
信じているの 信じたいから
嘘に嫌われていたい… 次回予告
アンシー「ウテナさま、私のお兄さまを紹介します」
ウテナ「え?君にお兄さんなんているの?」
アンシー「お兄さまは、私がバラの花嫁であることも、決闘の掟も何も知りません。
お願いですウテナさま、お兄さまにはすべて内緒にして下さい。
私、あの方には迷惑かけたくないんです」
ウテナ「でも、怪しい奴らが君のお兄さんの婚約者を狙っている。
次回、少女革命ウテナ、黒薔薇の少年たち」
アンシー「絶対運命黙示録」
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