子供の体力低下が深刻化、全国調査

 全国の子供を対象にした初めての体力テストの結果を、文部科学省が公表しました。
ピークだった23年前と比べると、子供の体力低下が深刻化している実態が明らかになりました。

 調査は去年、全国の小学5年と中学2年の全ての児童・生徒を対象に行われ、
およそ7割にあたる155万人分のデータが集まりました。

 それによりますと、中2男子の1500m走では、今回の平均値は6分36秒50。
23年前の85年度と比べると、30秒も遅く、距離にして113mの差がつきました。

 そして、小5男子のソフトボール投げ。今回の平均値は25メートル39センチ。
85年度に比べ、4メートル55センチも短くなりました。

 大きな原因と考えられるのが、運動不足です。
調査の結果、女子中学生では3人に1人が、体育の授業以外は1日10分も運動をしていないことが分かりました。

 地域別では、全国学力テストでも高い成績をあげていた福井県が上位を独占。
福井県は早寝早起きの子供の割合が全国平均よりも高く、専門家は生活習慣の影響が大きいのでは、と指摘します。

 「食習慣を改善するとか、生活習慣を高めていくとか、体育の授業を改善するとか、学校で運動の週間に取り組むとか。
そうしたことを継続してやっている学校は体力、運動能力が高いレベルにある」(山梨大学教育人間科学部 中村和彦 准教授)

 すべての子供を対象とした全国体力テストは今回が初めてで、文部科学省は数年は調査を続けていきたいとしています。(21日17:33)
http://news.tbs.co.jp/20090121/newseye/tbs_newseye4043842.html