「週刊文春」編集部 2023/02/02

 格闘家の朝倉未来、タレントの丸山桂里奈らも賛同している動物保護団体の代表が、複数のスタッフにパワハラを繰り返していた疑いがあることがわかった。元スタッフたちが「週刊文春」の取材に証言した。

 問題が起こっているのは、2019年6月に設立されたNPO法人SPA。

「SPAでは野良犬や野良猫、動物保護センターに収容されて殺処分を待つ動物たちを引き取り、次の飼い主を探す活動をしています。最終的な目的は殺処分ゼロ。都内だけではなく、沖縄県や広島県など、日本各地で殺処分を待つ動物たちを引き取りに行くこともあります」(動物保護活動家)

朝倉未来も多額の寄付 多くの著名人が活動に賛同

 ガラス張りで明るい施設で、動物の飼育について相談に来る里親も多い。SNSやWebを利用してのプロモーションで、メディアや著名人からも注目を浴びている。

 例えば『I LOVEみんなの動物園』(日本テレビ系、現・『嗚呼!!みんなの動物園』)は2021年12月に、2022年6月からは『嗚呼!!みんなの動物園』(日本テレビ系)で芸人のロッチ・中岡や元レスリング選手の浜口京子に保護犬との接し方を指南するなど、撮影協力をしている。2020年1月放送の『緊急里帰り‼地元で給料全部つかう!大作戦~芸能人が故郷に錦を飾る~』(テレビ東京系)では、タレントの丸山桂里奈がSPAの施設を訪問。もともと動物保護活動に賛同していた丸山は、この時、SPAで保護猫を引き取った。他にも同団体の活動に興味を持っている著名人は多い。SPA関係者が語る。

「猫好きで知られる格闘家の朝倉未来さんは、ホームページを見て施設に来てくれました。2021年11月にはご自身のYouTubeの1カ月分の収益40万円を使って、空気清浄機や犬猫の餌を購入。それをSPAに寄付してくれました。SEKAI NO OWARIのFukaseさんやモデルの益若つばささんも見学に来たこともあります」

 また、歌手でタレントのmisonoがSPAの代表とSPAの施設内で、保護活動について対談している様子も1月30日にYoutubeで配信されている。

 このSPAを立ち上げ、現在まで代表理事を務めるのが齋藤鷹一氏(33)だ。彼は父の代から続く、ペットの火葬や葬儀を執り行う「大森ペット霊堂」の代表取締役社長も兼任している。

「齋藤さんは高校時代はラグビー部に所属した元総合格闘家で、声も通る。今も残っていますが、自分のYouTubeチャンネル『SPAのBOSSよういちの保護犬、保護猫TV』では『喧嘩や仲間との集いに明け暮れる日々』『不良と呼ばれる人間たちと意気投合し、公務執行妨害で捕まった経験もある』と昔、ヤンチャをしていた時のことを堂々と話しています。海外で保護活動を学んだとも語っていますが、専門学校等には行っていません。実質SPAが初めての本格的な保護活動のようです」(同前)

 だがこの齋藤氏には、知られざる“顔”がある。

元スタッフたちが告発「壁にライターやスマホを投げつけ…」

「齋藤さんのパワハラが酷いのです」

 こう告発するのが、SPAの元スタッフたちだ。パワハラのターゲットにされていたのが、20代の女性の元スタッフAさんだったという。彼女は立ち上げから関わっており、施設の責任者でもあった。元スタッフのBさんが言う。

「Aさんは動物の専門学校を卒業して、技術もあり、優しくて頼れる上司でした。私たちの休みの数は変えずに、自分だけ休みを減らしたり、定時を過ぎると『もう帰ってね』と優しく声をかけてくれていました。そんなAさんに対して、パワハラがとにかく酷かった」

 Aさんへのパワハラを目の当たりにしていた元スタッフのCさんが語る。

「例えば代表は、がんを患っている一匹の犬をとても大事にしています。ある時、保護された子犬たちが、その犬とじゃれ合っているのを見て、『止めないのは虐待だ』と、Aさんを怒鳴りつけたのです。保護犬・保護猫の飼育に差をつけるべきではありません」

 別の元スタッフが続ける。

「昨年3月、『俺はお前らとはやれない』とSPAを閉じることを決めたとAさんに詰め寄り、壁にライターやスマホを投げつけていました。時にはテーブルを叩くこともあり、スタッフはみな萎縮していました」

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https://bunshun.jp/articles/-/60420