オフィス需要低迷によってアメリカの大都市が陥る「破滅のループ」とは

・アメリカの大都市の一部は、都市の経済が崩壊する「破滅のループ」に陥る危険性がある。
・オフィススペース需要の落ち込みは、アメリカの都市の問題を悪化させるとコロンビア大学
のある経済学者は述べている。
・オフィス需要が低迷することで、中規模都市では税率が上がり、資産価値が急落する可能性がある。
アメリカでは固定資産税が自治体の主な収入源だからだ。固定資産税が税収全体の40%を
占める州もある。事業所税も税収全体の10%程になるとニューワーバーグは見積もっている。
「こうしたオフィスの価値が半分になれば、税収が減り、予算に大きな穴が開くことになる」と
ニューワーバーグは先ごろ行われたCNBCのインタビューで警告した。
オフィスビルの価格は35%急落する可能性があるとの試算もある。オフィス関連のエクスポージャー
が高い銀行も、トラブルに陥る可能性がある。オフィスビル関連の債務は約6000億ドル(約88兆
2400億円)もあり、そこに「問題が発生するかもしれない」からだとニューワーバーグは言う。