>>926
このANK免疫療法業者に限った話ではないのですが、
カルテをさかのぼってデータを集計する
retrospectiveつまり後ろ向け研究はエビデンスレ
ベル低いので、これをもって保険認可には絶対なり
ません。
なぜなら、いくらでも恣意的なデータ操作が可能だ
からです。
この患者は途中で来なくなったから解析から外す、
この患者は不幸な交通事故に遭ったから除外、この
患者さんは予期しないことが起こった特異ケースだ
から別扱い、といった感じで、やりたい放題になる
からです。
よって保険認可のためには前向き試験→無作為化比
較第三相試験あるいは、稀少がんか、よっぽど奏功
率の高い新薬(ALK肺がんへのザーコリなど) なら例
外として第二相試験が必要となります。
この前向き試験は一旦患者さんを登録したら、解析
対象から絶対外せないことになっています。交通事
故に遭ったとしても、それは抗がん剤の末梢神経障
害によるアクセル踏み間違いかもしれないというこ
とで、全生存期間を主要評価項目として、トータル
で患者さんの利益につながっているかどうかを検証
することになります。こういった厳しいしばりがあ
るので、さきほどの後ろ向き研究の10倍以上の価値
があると言っても良く、本当の意味で患者さんへの
利益が確保されるわけです。
しかもがん種、病理診断、ステージ、遺伝子異常、
転移形式まで厳密に規定して、数百、数千人レベル
でおこなわれているのですから、クリニックレベル
の報告とは雲泥の差です。
ということでANKを含めた従来の免疫細胞療法が日
の目を見ることはないと考えられます。詐欺業者と
しては国を説得できないので、一般人をだまして商
売しているのでしょうが。