>>747
いい着眼点だと思う。
割と空手の歴史を研究している人の中でも素手の型と武器の型の名称の違いを気にしない人は結構多い。
だが私は武器術にこそ琉球の元々の武術に関する思想が濃く残っていると推測している。
武器術は当たり前だが、現代に至るまでの全ての国にとっての防衛の生命線でありそれは当時の琉球王朝も例外では無いからだ。
そして沖縄の場合はその内容は当然武器によって構成は変わるが主に払う、受ける、振るう、突くと言った本土や中国の武器術と比較した場合、
いっそ素朴とも言える程にシンプルであり実用性のみを追求した物となっている。
それは手柱等の暗器でも共通しており、例えば本土の武器術に対して技の種類も明らかに少ない傾向がみられる。
これらから見えてくるのは、武器術の型はは当然だが起源は軍由来の物に対して素手による空手の型は元々が士族の護身術であった「素手の手」に
後づけて個人によって中国武術の影響が入って作られたからというのがこの違いになっている言えるかと思う。
そして琉球には士族による武踊りという文化が数百年前から存在しており、素手の手の型には明らかにこの武踊りの影響も見て取れる。