>>16
達人にしか解らなかった極意を柔道が解明しえた―――
という見方は、私も全面的には賛同しません。
 
ただ、日本柔術の成道システムに、問題が無いかと言えば、それもちがうと思うんですよね・・・・
 
神武尺蠖流剣術(しんぶせきごりゅうけんじゅつ)を創始した鈴木清兵衛邦教(すずきせいべえ・くにのり)は、
起倒流門下で特に傑出した存在じゃなかったそうです。
それがある日、橋を歩いていたら豁然と大悟した。
その日以来、誰とやっても負けるようになっちゃったとw
撃たれ投げられ、弱っちい日々。
しかしそんな日がしばらく続くと、徐々に撃って、投げる回数が増えてくる。
程なく誰と剣を交えても相手にならず、誰と取っ組み合っても、力を使わず相手が数メートル飛んでいくようになった。
クニノリが筆を持ち、和紙に字を書くのを停めてみよと命じ、腕を掴ませても、字は乱れず人が次々飛んでいく有様。
 
―――確かに柔道じゃ到達しえない境地だと思います。
 
またこういう逸話を、無闇に否定もしません。
少なくとも私は。
 
でも肝心の上達システムが、不明過ぎやしませんかね・・・・
さとりをひらくとか、そういう雲を掴むような話に、なってませんか?