【海水浴】
ある海水浴場の夏の出来事である。
多くの海水浴客が訪れ楽しんでいた。
少し沖で泳いでいた男が休憩のため砂浜に上がって来た。
砂浜には若い女性数人が座っており、その前に男が差し掛かった。
男の水泳パンツの股間はなぜか異様に膨らんでいる。
女性達の目は釘付けとなった。
男は少し歩き難そうにしていたが、突然、水泳パンツの中に手を入れた。
女性達は、この男は何をする気かと驚き注視を続ける。
男が水泳パンツから取り出したのは、ビニール袋に入れたスプレーのようなものだった。
それを取り出した後の水泳パンツの股間には膨らみはなくなっていた。

笑いをこらえながら女性の1人が聞いた。
女「何を入れていたんですか?」
男「これは催涙スプレーだよ。もし暴漢に襲われたとき身を守るためのものさ。
君達も水着の胸に入れておくといいだろう。これは常に持っておく必要があるからね。
平和ボケでは身を守れないよ」
女「ここで襲われるって…そりゃ無いとは言えないけど…
クラゲに刺されたりサメに食われるより少ないかも。
それより、溺れる人の方が実際には多いから浮き輪をつけた方がいいと思いますよ」
男「なるほど、それはそうだ。さっそく浮き輪を買ってくるよ。ありがとう」
と言うと、男は売店の方に向って行った。

「あの人、大丈夫なの。普通とは思えないわ」
「アソコは小さいみたいねw」
「私、看護師してるでしょう。患者さんにも似たような人がいるのよ。強迫性障害の疑いがあるかもねw」
「あの人が戻ってきたら、クラゲ対策でウエットスーツを着た方がいいよって教えてあげようかw」
「サメには長いふんどしを流しておくといいんだってw おじいちゃんが言ってたよ」
「じゃ、それも教えてあげようw あっ、戻ってきたよ」