佐山聡の掣圏道も自分の研究の実験という点では変わらないが、やりたいことに割と一貫性がある。
堀辺正史もやりたいことはあるのだろうが、喧嘩、武道、競技と立ち位置が定まらず、
格闘技ブームの影響を受けてみたり、無視してみたりとフラフラした感が否めなかった。
このへんは、堀辺さんの「褒められたい、認められたい」という顕示欲が邪魔していたと思う。
自己顕示欲自体は物事を前進させる動機として否定しないけど、堀辺さんはそれが前進も邪魔してた。

佐山は一度はブームの渦中の人になったことがあり、恐らくそれで顕示欲がかなり満たされた。
タイガーマスクといえば誰もが知るプロレスラーであり、天才と評する人もいる。
もちろん佐山にも顕示欲があるだろうが、もう世間に評価されたから堀辺さんほどそれに捉われなくなった。
賢さというよりは、その辺に差がありそうだ。