>>8
ありがとう

男同士でしかわからない秘密を共有するってあるよね。

父親は農村育ちだから野糞なんて普通だったらしい。

糞を出した後に近くのフキの葉を何枚か摘むと、尻を器用に拭っていた。

脚まで下げた紺色のブリーフを腰まで上げて、位置を直してから短パンを履いた。

「ちゃんと拭くんだぞ」

俺はしばらく下痢がつづき、下半身を露出したいまましゃがんでいた。虫の音に排泄音が響き、臭いが立ち込めている。

父親が近くにいるという安心感もあるけれど、排泄している音や臭いは恥ずかしかった記憶がある。

薄暗くても俺の姿が見えていたのかもしれない。

「父さんここにいるからな」

そういうと後ろを振り向いたのだ。

覚えているのはここまでだけど、薄暗い中で葉っぱで尻を拭いたせいかブリーフには糞がついていた。

未だにブリーフをみると父親との野糞を思い出す。