最後の仕上げとして臨床試験を行うことにしたが、それに相応しい人間の条件は“両津の血縁者であり、尚且つできるだけ遠縁であり、体力がない人間”であった。

それら全ての条件を満たしていたのが、檸檬だったのである(彼女は両津の再従姉妹(6親等)であり、幼稚園児なので体力もない)。

彼は檸檬を誘拐して、新薬(リョーツGPX・ネオ)をこっそり投与し、万が一パンデミックが起きないよう監禁していたのである。

そして臨床試験は無事成功し、彼は匿名で檸檬の居場所を伝えると病院の研究室へと逃げていったのである(纏達が来たときには既にもぬけの殻だった)。

研究医「あの子(檸檬)には悪いことしたけど、無事に成功して良かったよ。
顔も声も隠していたから、足は付かないし。
とにかく、これで私はノーベル生理学・医学賞間違いなしだ!わっはっはっはっは!」

彼は研究室で一人高笑いしていた。