【ミューテリオンの生み出す宇宙層】

 以下、まず原文。

#32「慈しみの悪魔と憎しみの聖守 のウワサ」
 ギルグリム伝師はミューテリオンを見つめて、話を続けた。
「ここには全ての層宇宙に命と心生み出さんとする元素体が溶け合って宇宙の誕生を待っている。
 お前たちの聖魔和合界もその一つ。幾多の層がここより生まれ出て、
 無限の層に重なっていったのだ。ここは…宇宙が育まれる場所…ともいえるやもしれぬ。
 深層の無時の支配下でもあるミューテリオンに、時間はない。誕生した宇宙に、
 時間が与えられ…歴史が刻まれてゆくのだ。それまで、
 溶け合った宇宙はただ長い無を過ごしていく」

 ビックリマンの重層宇宙には、アノドが創造した世界観とは別に、ミューテリオンという深層由来の重層宇宙が設定上存在する。
 アノドの世界観に当てはめるなら範囲的に深層以下の世界に無限に累積する宇宙層であり、
 集中豪無編に出てきた新表層以下の「魔法層」などはミューテリオン由来の宇宙層であると考えられる。以下根拠。
 
 アノド封印により滅びた表層を、現在の超聖神であるフェニックスら4名は深層(層造律)と五造大神の力を借りて新表層へと再創造したが、
 作中でも設定でも新表層以外に新しい宇宙層を創造したとは言われておらず、
 また魔法層は魔法層を観察していた7代目静女天という天使から「生まれたばかり」と呼ばれている。
 以上のことから、魔法層は下位世界の命の祈りを受けてミューテリオンから誕生した層宇宙である可能性が高い。
 
 また、深層にたどり着いたヒト・ガヴォードの出身である『ヒト』の存在する層宇宙
 (『ヒト』はアノドが作り上げた天使族、悪魔族、神の世界観には存在しない命の存在)。
 シルク八頭神(基本二頭身のビックリマン世界において八頭身のキャラ、集中豪無編にて別の重層宇宙から来たと明言されている)の
 出身の重層宇宙も、おそらくミューテリオンによって誕生した宇宙層であると考えられる。
 特にガヴォードはエインゾフォルのモデルとして、深層の神々の戦争を止めるきっかけにもなっているため、
 ガヴォードの存在した宇宙層はアノド由来の源層〜表層が誕生する以前から存在していた宇宙層であり、
 よってミューテリオンから誕生した宇宙層であると考えられる。

 ビックリマンの宇宙は基本的に無限分岐型多元宇宙であるため一つの宇宙層につき横の広がりとして一次多元。
 それが縦方向に深層を頂点として無限に累積しているため一次多元×一次多元×一次多元…(以下無限回)=一連次多元宇宙。

 またミューテリオンから誕生する宇宙層は深層以下であれば場所を問わず、無限に累積するため
 一連次多元×一連次多元×一連次多元…(以下無限回)=無限連次。

 つまりミューテリオンから誕生する重層宇宙=無限連次多元。
 

【時層空間】
 深層〜彼方、彼方〜?以外の↓の場、つまり層宇宙と層宇宙の狭間には『時層空間』という、「命と神の領域の狭間の世界」が存在。
 この時層空間には『時空属性』という属性を持つ命と神以外は例外を除いて基本的に立ち入れない。
 (次界卵編にて世界観描写、集中豪無編にて説明あり)。
 この時層空間は星々などが存在したりする世界や、ただぼんやり霧がかった世界などが存在し、
 それぞれ単独でその階層の多元宇宙の狭間に存在するのでそれぞれ階層宇宙の次元相応の大きさはあると思われる。

 深層+ミューテリオンの重層宇宙までで=四次多元+一次多元+4α+単一宇宙×2+α+無限連次多元。
 そこに時層空間分の多元宇宙が加わるため、彼方まで含めた世界観は以下となる。

 五次多元+無限連次多元+(四次多元+一次多元+4α+単一宇宙×2+α+無限連次多元)。

 つまりビックリマンの世界観は、彼方までで
 五次多元+無限連次多元+(四次多元+一次多元+4α+単一宇宙×2+α+無限連次多元)。
 以上であると考えられる。