http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1210/23/news038.html

 韓国Samsung Electronics傘下のSamsung Displayが、米Appleへの液晶パネル供給を終了する──。韓国メディアのKorea Timesが、
Samsung Displayの匿名の幹部がそう語ったと10月22日に報じた。

 Samsungは、長年にわたってAppleに液晶パネルを供給してきた。米調査会社のDisplaySearchによると、同社は2012年上半期には
Appleに1500万枚の液晶パネルを供給したという。同期間中、韓国LG Displayは1250万枚、シャープは280万枚、Appleに液晶パネルを
供給した。Samsung Electronicsはこの4月、液晶パネル事業をSamsung Displayとして分離独立させると発表した。

 この匿名の幹部は、「Appleが液晶パネルの価格を大幅に引き下げたため、供給できなくなった。現在、既にAppleへの出荷台数を減ら
しており、来年には出荷を停止する」と語り、「Appleとの関係を終了しても、Samsung Electronicsと米Amazon.comという代替供給先を確保
している」ので安泰だと強調した。

 Samsungは、米Googleが10月29日に発表するとうわさされる10インチのオリジナルブランドタブレットを製造するとみられている。このタブ
レットは第3世代iPadのRetinaディスプレイより高精細なディスプレイを搭載するという。

 Samsungは長年、Appleにプロセッサをはじめとする多数の部品を供給する主要サプライヤーだったが、近年はモバイル市場シェアを争う
競合関係にあり、世界各国で激しい特許戦争を繰り広げている。Korea Timesによると、AppleはiPhone 5のA6プロセッサの設計でSamsung
を締め出しており、次期プロセッサでは製造も引き上げる可能性があるという。