http://japan.cnet.com/news/business/35017944/

 Appleが新たに取得した意匠権は、手前側を薄くした筐体デザインを採用するWindowsノートPCメーカー(つまり、世界のほぼすべての
PCメーカー)との間で法的争いが起きることを示唆するものかもしれない。

 Appleが取得した意匠(公報番号D661,296 S)は「電子機器の装飾的意匠」と記されており、奥よりも手前を薄くした同社のMacBook Air
のようなデザインの画像(PDF)が十数件添えられている。

 The Vergeが指摘しているが、特許申請書には「破線は電子機器の一部を表すものであり、申請の対象となる意匠の一部を成すもの
ではない」と書かれている。

 従って、独自のヒンジ部分など、傾斜型の輪郭そのものに関わらないノートPCの外観デザインは対象外とみられる。

 もちろん、すべてはAppleがどの程度積極的に意匠権を主張するかに左右される。傾斜型デザインはどのウルトラブックメーカーに
とっても必要不可欠だ。なぜなら、このデザインによって、厚さを要する部分(後部ヒンジなど)を厚く、手前側を薄くすることが可能となり、
重量と平均的な厚さを減らせるからだ。

 傾斜型MacBook Airとの類似の度合いにも差がある。一部のウルトラブックは他よりもMacBook Airとの類似性が高い。

 また、今回の特許は、2010年に発表された最も厚みの差が大きい新型MacBookを対象としていることを忘れてはならない。これ以前の
バージョンのAirははるかに傾斜が緩く、「傾斜型」という表現は一般的に、2008年と2009年のデザインに対しては使われていなかった。