平昌オリンピックは日本人税を徴収すべき
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加害者である日本人と、それ以外の善良な国家の人間が、現地でかかるお金が同じ金額だと、善良な国家に失礼でしょ。 正直者がバカを見ることのないよう、加害者日本人からはしっかり税金を上乗せすべきだろう。 「abc予想」とはこんなもの?:望月新一博士はグロタンディークの後継者のようだ!? 今回は、この望月博士の数学分野についてちょっとメモしておきたい。しかしながら私は理論物理学者であり、数学的に厳密な お話はできない。そういう立場からの解説は、数学者によるものを参考にしてもらおう。以下のものである。 望月新一さんの数学 玉川安騎男( 京大数理研) これを読めば、望月博士が非常に控えめであり、純粋に数学研究に打ち込んでいる様子が見てとれる。すばらしい人物のようである。 ご本人による日本語解説はこれ。 数体と位相曲面に共通する「二次元の群論的幾何」 望月新一 (京都大学数理解析研究所) さて、まず「abc予想」とは何か? Serge Lang "Algebra" というアメリカの現代代数学の有名な教科書に書かれている。私もこの教科書は拙論文 Universal Algebraic Varieties and Ideals: Field Theory on Algebraic Varieties を作る時に四苦八苦し、理解できないところは想像力をかき立てながら読んだものである。もう15年も前のことである。 この本の中にこんなことが書かれている。(一般の人に解り易くするために、私が数式を使わず言葉で表現した) メーソンの定理(Mason's theorem) 互いに素の(つまり、お互いに割り切れない)係数が整数の数式が3つあり、それらをa,b, cと呼ぶ時、もしa + b = cが成り立 つ場合には必ず次のことが成り立つ: それぞれの最大次数をM, N, Lとすれば、これらの中で最大の次数は必ずこれら3つの数式をかけ算したabcとしてできる新しい 数式の異なる解の個数?1以下になる。 このa + b = cのa, b, cを素の数式ではなく、素数に焼き直したものが「abc予想」と呼ばれる予想である。ただし素数の場合、多項式の 根(解)はないので、「新しい素数abcを割ることのできる素数の積以下となる」と変える。 メーソンの定理は数式の場合だからだいたい1ページの証明で終わる。しかし、これが素数になると、素数の性質はリーマン予想の ようにいまだによくわかっていないために、証明が極めて難しくなるのである。 「abc予想」とはこん望月新一博士はグロタィークの者のようだ!つづき 私はかねてからこのグロタンディーク博士の仕事を理解したいという夢を持って来た。 いまもそうである。 なぜなら、アインシュタインの相対性理論はまさしく19世紀の大数学者リーマンが作り出したリーマン幾何学に基づいてできたからである。 もしリーマンの発想を超えることができるとすれば、言い換えれば、アインシュタインの一般相対性理論を超えることができるとすれば、 グロタンディークの幾何学を基礎にするほかないはずだからである。 数学者の孤独な冒険―数学と自己の発見への旅 (収穫と蒔いた種と) において 「私はアインシュタイン革命に匹敵する革命を数学の中で起した」 という謎めいた一文を書いているからである。この意味は、グロタンディーク博士がアインシュタインやリーマンの考える幾何学と はまったく異なる考え方で幾何学を再構成できることを発見したという意味である。(スキームというやり方である。) ならば、だれだってそれを理解したいと思うはずなのである。 そこでもちろん私は数百ページあるグロタンディークの本をコピーし必死で読もうとしたが、残念ながらフランス語のために全く 読めずに今日に至ったというわけである。すでに10数年も経ってしまったのである。 そこへ、今回なんともっともグロタンディーク的な数学者が京都大学にいるということを知ったわけである。そして、しかもいくつ か日本語で解説している。早速私は飛びついていくつか読んだのである。 ワンダフル! の一言である。私はグロタンディークが発明した「モチーフ」という数学概念は、上の自伝を読んで知っていたが、どうしても細 かいところがよく理解できなかった。 それが、望月博士のモチーフの解説、それもたったの3ページの解説ですべて分かったのである。以下のものである。 コンセビッチ それ以前も私は多くの問題を取り上げ、まだ論文にしていない研究課題を数多く進めてきました。正直に言えば何でも屋の数学者 なのです。 斎藤 そうですね。そういう傾向のあることは分かります。しかし、どうやってテーマを選ぶのですか? 多分無意識にでしょうが、やりたいことの大 きな描像をお持ちなのでしょうか。それとも単に目の前に見いだした問題を解こうとするのですか。 コンセビッチ 問題を解こうとはしません。私は自分で現状の定式化を試みるだけなのです。ウィッテン予想は、私が実際に解いた数少ない問題 の一つです。 斎藤 良く分かります。少なくとも今日のセミナーで、あなたは多くの側面を理解する新しい一般的枠組みを話してくれました。私の側からは、ある 消滅サイクル上の周期の研究のように見えましたが、勿論あなたの話には他の多くの側面がありました。 私の場合はある種の原始形式に対する周期写像を記述するという目標がありますが、あなたの場合は? コンセビッチ いえ、私には特別の目標といったものはありません。単に場の量子論の物理の数学を理解することです。過去20年間、それは常 にインスピレーションの宝庫でした。 斎藤 それは素晴らしいですね。さて、今日の話の本題に入ってきましたが、数物連携宇宙研究機構では物理学と数学の交流が行われています。 この物理と数学の交流についてどのようにお考えですか。 コンセビッチ 大変うまくいっていると思います。1940年代、50年代、60年代と理論物理学と数学の間には余り交流がありませんでした。しかし、 の後様々なアイディアが双方向に流れ始めました。 基本粒子であるクォークに関するゲージ理論は、数学におけるベクトル束の接続に関連しています。そして、超対称性と可積分系がありました。 色々な時期と色々な方向の交流の後で、ウィッテンの時代になったのです。 その前には量子群、共形場理論、それに初期のトポロジカルな理論がありました。非常に実りの多い関係です。交流の方向は決して一方通行 ではありません。物理から数学へ向かうだけではなく、数学から物理へ向かう方向もあるのです。 ではあなたはそれが物理の方で使えるだろうとは期待しなかったのですか。 コンセビッチ しませんでした。私がこの理論に到達したのは、ミラー対称性という現象の究極的な定式化に見えたからです。 しかし、物理学者たちは実際にはそれを違う枠組に持ち込みました。 弦理論の模型において物理量を計算できるような可能性をもつものです。 斎藤 あなたの仕事に見られる典型的なポイントの一つですね。 しかし、私の見るところ、あなたは多くの仕事で、一つの徴候を聞いただけで問題の核心を捕らえ、次に何らかの一 般的で大きな枠組みを提示していると思います。 それがあなたの仕事に関する私の全般的な印象です。 コンセビッチ そうですね。私はそういう段階では実例について調べたりはしません。 斎藤 どうやってそういう風に研究できるのですか? コンセビッチ いや、時には自分で一つか二つの実例を調べることもありますが… 斎藤 あなたは何か実例を思い描きながら、しかし一般的理論を構築するのですね。 コンセビッチ はい。一般的に言えば、実例は時に人を誤らせるものだということを知りました(笑)。 実例の性質はしばしば特殊に過ぎますから、ずっと具体的実例を研究していたのでは一般的な性質は見つけられません。 斎藤 グロタンディークも実例を考えずに非常に大きな枠組みを作ることの出来る人としてとても有名ですね。 実際、その枠組みは深く数学を捕らえたもので、無意味なものなどありません。 あなたも同じようなことをされていますね。問題の核心を捕らえた大きな枠組みを提示する点です。 実に驚くべき能力で、そういうことをするのは限られた数学者だけです。 そこで、再度伺いますが、あなたは一体どのようにしてそうするのですか? コンセビッチ よく分かりませんが、単に経験の問題で、何も特別なことはないのではないかと思います。 友人の一人と私は、冗談めかして自分たちを「一般論のスペシャリスト」と呼んだりします。 コンセビッチ はい。一般的に言えば、実例は時に人を誤らせるものだということを知りました(笑)。 実例の性質はしばしば特殊に過ぎますから、ずっと具体的実例を研究していたのでは一般的な性質は見つけられません。 斎藤 グロタンディークも実例を考えずに非常に大きな枠組みを作ることの出来る人としてとても有名ですね。 実際、その枠組みは深く数学を捕らえたもので、無意味なものなどありません。 あなたも同じようなことをされていますね。問題の核心を捕らえた大きな枠組みを提示する点です。” は、矛盾しない インスピレーション、大きな枠組み これがキーワード 数学が、定義、定理の積み上げだと思い込んで(それは真理の一面ではあるが) そのレベルにとどまっていては、インスピレーション、大きな枠組みは見えてこない abc-triple :正の整数 a,b,c について、a + b = c かつ a, b は互いに素である三つ組み (a, b, c) rad(n) :正の整数 n の、素因数の積。 Ex. rad(504) = rad(2^3 * 3^2 * 7) = 2 * 3 * 7 = 42 504の素因数は、2と3と7だからrad(504) = 2*3*7 =42 abc予想 :任意の abc-triple は、c < {rad(abc)}^2 を満たす。 2012年8月、京都大学教授の望月新一は abc 予想を証明したとする論文を発表した。望月は証明に 用いた理論を宇宙際タイヒミュラー理論と呼んでおり、他にもスピロ予想とヴォイタ予想の証明などを含む応用があるという。 以上のことをより詳しく説明していただけないでしょうか。いま、世間の話題です。一般の方も興味あると思います。 どうかお願いいたします。 数学者の風景 藤永 博(経済学部教員)抜粋 ガロアのアイディアを応用して突破口を開いたワイルズであったが、次のステップで行きづまる。岩澤理論を問題解決に資するよう に発展させることができず無力感を味わう。 しかし、コリヴァギン?フラッハ法との出会いが次の大きなステップとなる。この方法を拡張し、ワイルズは証明を完成させる。そして 、1993年の世紀の講演。数学者の間で飛び交う短い電子メールの記録を挿入して、物語をスリリングに展開していく。 第 VII 章「小さな問題点」は講演後の展開で、第 I 章の続きである。ここでも電子メールの記録の挿入が効果的である。「小さな 問題点」を解消できず、ワイルズは苦境に立たされるが、彼を救ったのは、一度はその応用をあきらめた岩澤理論であった。 コリヴァギン?フラッハ法と岩澤理論は相互に補完する形で機能したのである。 それまでのワイルズの努力がすべてフェルマーの最終定理の証明に収束することになった。「小さな問題点」が解決する瞬間の 描写は感動を誘う。 広中平祐が特異点解消の問題を解いたときも、「それまでやってきた仕事が忽然として「特異点解消」に収束していった」という (『生きること学ぶこと』 広中平祐著 集英社)。 心理学者シャーロット・ビューラーは、私たちは知らず知らずのうちに方向づけられていると述べている。目的をもって絶えずその 実現に向かって努力し続けると、どんなに無関係と思われる仕事でも最終的にはその目的の達成に何らかのかたちで寄与するという。 問題発生 ワイルズの提出した200ページを超える論文に、6人のレフリーがついた。(通常は1、2人)ところが8月になって、 問題が見つかった。かれの必死の努力にもかかわらず半年が過ぎ、とうとう12月に次のような声明を発表した。 「不完全な部分を発見したが、近い将来に克服されると思う。2月に始まるプリンストン大学での講義において完全 な証明を述べる予定である。」 同作業 1994年1月から、レフリーの一人で且つ教え子でもあるリチャード・テーラー(ケンブリッジ大)との共同作業が 始まった。しかし、夏になっても二人の仕事に進展はなかった。 敗北宣言が脳裏をかすめ、弱音を吐くようになったワイルズをテイラーはもう1ヶ月頑張ってみましょうと励ました。 美しい瞬間 ワイルズは欠陥のある第3章(コリバギン・フラッハ法の関する部分)を捨てる気持ちになっていた。9月19日彼は、 せめて慰めにその敗因を調べていた。 「突然、まったく不意に信じがたい閃きに打たれました。コリバギン・フラッハ法だけでは駄目だが、岩澤理論と合わせる と上手く行くことに気づいたのです。」 ワイルズはテーラーに電話で伝え、テーラーはそれをもとに厳密な証明を作り上げた。10月に2つの論文が提出された。 ・モジュラー楕円曲線とフェルマーの最終定理(アンドリューズ・ワイルズ著) ・ある種のヘッケ環の理論的性質(リチャード・テーラー、アンドリューズ・ワイルズ著) 論文の審査に数ヶ月を要したが、今回はなんの問題もなかった。2つの論文は、1995年5月数学専門誌「数学年報」の掲載された。 この号は発売日前に売り切れとなった。(参照3:p192) 参考文献 足立恒雄著「フェルマーの大定理が解けた」1995、講談社 富永裕久著(山口周監修)「フェルマーの最終定理に挑戦」1996、ナツメ社 A・D・アクゼル著(吉永良正訳)「天才数学者たちが挑んだ最大の難問」1996(1999訳)、早川書房 E・T・ベル著(田中勇・銀林浩訳)「数学をつくった人びと」1937(1997訳)、東京図書 テイラーさんは、その後重要問題をいくつも解決して大数学者になった ワイルズさんとの共同作業が良い影響を与えたと思う 宇宙際タイヒミュラー理論自体の正しさが揺るがなければ、 abc予想自体どうでもいい話だろ。 トリビアなエピソードでしかない。 受賞研究題目「爆発現象の漸近解析」 “Asymptotic analysis of blowup phenomena” 溝口紀子氏は、べき乗の非線形項をもつ半線形熱方程式をはじめとする非線形放物型偏微分方程式の爆発現象の研究に おいて目覚ましい成果を挙げてきた。 微分方程式の解の最大値がある時刻Tに近づくと無限大に発散するとき、その解は時刻Tで爆発するという。 べき乗の非線形項をもつ半線形熱方程式は燃焼現象を記述するモデルとみなされ、解の爆発は「発火」を意味する。 1960年代半ばに藤田宏氏によって先駆的な結果が発表されて以来、爆発は微分方程式の分野で最も活発に研究されてき たテーマのひとつである。 微分積分学の授業で教わるような、座標変数と時刻の関数として陽に表すことができる解は強解または古典解とよばれる。 解が爆発すれば、その時点で、発散した値からの解の延長は不可能であり、解は強解としての意味を失う。 しかし、関数に適当な試験関数を乗じて方程式を積分することで得られるような、微分の概念を広げた方程式を満たす解が 存在する可能性があり、このような解は元の方程式の弱解とよばれる。 爆発後弱解としても延長不可能な爆発を完全爆発、爆発後も弱解としては延長可能な爆発を不完全爆発とよぶ。 燃焼を例にとると、完全爆発は「完全燃焼」に、不完全爆発は「不完全燃焼」に対応すると考えられる。 半線形熱方程式の爆発に関する研究は長年完全爆発を対象としてきたが、1990代後半になって、ある条件のもとではこの弱 解は有限時刻で爆発することが証明され、 この時点ではじめて不完全爆発する解の存在は認識されたが、不完全爆発する解の爆発後の振る舞いについては未解決のまま 残されていた 「その任意の根が他の根の有理式(k上の)で表されるような方程式のことを、今日ガロア方程式と呼んでいる」とある しかし、ここでは狭義にガロア分解式を根とするF(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*)をガロア方程式と呼びたい それが、ガロアの頭の中にあったものだったろうから(ガロア論文で扱われているのはこれだ) そして、判別式の平方根を添加することで ガロア方程式F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*) は F(x)=F’(x)F’’(x) と二つに分けられ F'(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''**):偶置換に属するものだけを取り出した F’’(x):奇置換に属するものだけを取り出した となる そして、これを素数Pのべき根に一般化すれば ガロア方程式F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*) は F(x)=F’(x)F’’(x)・・・・F’p(x) とp個に分けられ F'(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''**):ある部分群に属するものだけを取り出した F’’(x)・・・・F’p(x):ある部分群の共役に属するものだけを取り出した となる これが、ガロアが現代の集合論的体論の代わりに頭に描いていたものだろう 『ADHM 構成』歴史おぼえがき 2002 年8月 (抜粋) 素粒子論は湯川秀樹の中間子論に始まる.彼の理論には二つの特徴があった.一つは新粒子を導入したこと,もう一 つは場の理論の枠内にとどまったことである(『場の理論』は平坦な抑揚で読むこと). 一方,西洋を中世から近代へと移行せしめた『オッカムの剃刀』という格率のせいなのか,ヨーロッパの物理学者たちは 新粒子の導入に慎重であり, また,若き日に量子力学の開拓者たちであった彼らは,subatomic な領域に足をふみいれるにあたり,自分たちがつくり あげた量子力学を惜しげもなく捨てるというより過激な方向にむしろ魅力を感じていた. 東洋人であって西洋近代の格率のもとにいなかったことと,時期的・地理的要因により量子力学に後から追随する位置に いたことが,湯川を独創的にした,という見方もある.(小平邦彦の複素多様体論についても同様のことが言えるかもしれない.) 3.現代数学という衝撃 話をもどそう.つづいて物理学者たちの競争は多重インスタントンへと向かう.アノマリーの Jackiw や当時まだ無名の Witten も参戦してきた.そんな中, 4 人の数学者が 4 次元ユークリッド空間上の多重インスタントンを完全に分類した論 文を Physics Letters に提出した. それが ADHM である.物理学者にとって重要かつホットな問題に対し,そのさなかに数学者のみによるインパクトある仕事 提出される,というのは過去に例のないことではなかったか. しかもその手法が,それまで物理学者たちには全くなじみのなかった代数幾何という分野の,それも層係数コホモロジーの 言語で書かれた現代的なものであった. Polyakov は「現代数学が役に立つのをはじめて見た」と周囲に漏らしたと伝えられる.この衝撃が若き日の Witten の眼を 現代数学へと向けるきっかけとなったのではないかと推察される. 眠りから覚めた微分ガロア理論 梅村 浩 多元数理科学専攻教授 名古屋大学理学部・理学研究科 広報誌 ガロア理論を発見した。ガロア理論を次のように説明することができる。 (1)代数方程式は隠れた対称性をもっている。この対称性はガロア群*3で記述される。 (2)ガロア群を観察すれば、公式(1)を一般化する公式がつくれないことが証明できる。 方程式の場合、目のつけどころであるカナメの部分がガロア群である。ヒヨコのお尻と違って、方程式の対称性であるガロア 群は隠れているので、発見するのが難しいのである。 ガロア理論は上に述べた歴史的難問の解決に役立っただけではない。19世紀以降の数論、代数幾何学の発展はガロア理 論なくして考えられない。たとえば300年を越える眠りから覚めたフェルマの最終定理の証明もそうである。 忘れ去られたアイデア 代数方程式とならんで大切なのが微分方程式*4である。科学の多くの問題が微分方程式記述できることからもその重要性が推察できよう。 代数方程式においてガロア理論が重要な役割をはたすのを見て、リー*5はガロア理論を微分方程式に対してもつくろうとい う着想をもった。微分方程式のガロア理論は微分ガロア理論とよばれている。つまり、リーは微分ガロア理論をつくろうと考えた。 ところがこれは難しい問題である。その理由は2つあって、1つは理論が本質的に無限次元*6であること(略) 有限次元の理論さえなかった当時、リーは有限次元の理論からつくり始めなければならなかった。リーのアイデアの実現は 20世紀の初めまで盛んに試みられたが、問題が難しいこともあって放棄され、ついには忘れ去られてしまった。 私は1996年に、20世紀初頭に活躍したフランスの数学者ヴェッシオ*7の晩年の1つのアイデアを現代代数幾何学*8と結びつける ことにより、新しい無限次元微分ガロア理論を提案した。 数年後海外で話題となった。現在はこの分野の研究に注目する数学者が増えてきた。無限次元微分ガロア理論は数十年の眠 りから覚めて復活したのである。 1980年代からひそかにこの分野の重要性に注目して、研究をしていた私にとって、復活のための一翼を担うことができたのは、う れしいことである。 If this was always the case, things would be very simple: Galois theory would just be the study of the “shapes” formed by the roots of polynomials, and the symmetries of those shapes. It would be a branch of planar geometry. But things are not so simple. If we look at the solutions to x^5- 2 = 0, something quite different happens:" ail.sub.jp/algebra/Radicals/ロア群と可解群[物理のかぎしっぽ] 円分体で復の引用はしないので、ここを開けて見ること) x^n=aという2項方程式による最小分解体Eが、基礎体Fに対しE=(ζ、β) (ζ:1のn乗根、β:aのn乗根(実数))となり ここに”注”があって ”直観的イメージとして,半径βの円上に解がグルリと並んでいる様子を想像して下さい.最初の解をβとすると,次の解は ζβ で表わされます. ζの偏角は 2π/n 度です. ζβから始めて順次ζを掛けていくことで,全ての解を表わせるようになっています.” と、図と共に示されている。 言わずと知れた、2項方程式x^n=aの解は、半径βの円の等分点になっているという事実を説明しているのだ そして、EとF に対して中間体B=F(ζ) (ζ:1のn乗根を基礎体Fに添加した中間体)を考えると、ガロア群G(E/B)が 巡回群になることが示されている引用おわり) ここを上記と合わせて読んで下さい。アルティンのガロア本>>32 と同じことを書いていると思うのだが、こちらの方が分かりやすい 前前スレ68 http://homepage2.nifty.com/cakravala/historyofequation.pdf 方程式論の歴史(平成14年) このP19がちょっと普通の教科書と違う 「一般にx^n=1の形の方程式を円分方程式という. これらの複素数は,右図のガウス平面上で原点を中心 とする単位円上の点と対応し,位数nの巡回群をなす.」 x^n=1ではなく、(x^n-1)/(x-1)=0とした既約な式を円分方程式とするのが普通(但しnは素数。素数でない場合はもう少し複雑) よって位数nの巡回群をなす. 深谷賢治 理学研究科教授 、昭和56年東京大学理学部を卒業し、同58年同大学院理学系研究科修士課程を修了後、同理学部助手に採用、同教養学部、 理学部助教授を経て、平成6年京都大学理学部教授に就任し、現在に至っています。 同教授の初期の研究は、「長さ」や「面積・体積」などが定まる空間、リーマン多様体に関わるものであり、リーマン多様体が退化する 現象すなわち崩壊現象を研究されました。 山口孝男教授(現筑波大学)との共同研究である「基本群と曲率」への応用は、大域リーマン幾何学の基本定理の一つです。測度付 き距離空間の収束概念は、崩壊現象とラプラス方程式の関係の研究から生まれました。 同教授は、次にゲージ理論の数学的研究を行い、平成5年に2・3・4次元にまたがる位相的場の理論を、ある(A無限大)圏からの函手 として定式化することを提唱され、この圏は、後に深谷圏と呼ばれるようになります。 平成6年にロシア人数学者コンセビッチは、深谷圏の定義を使い、ホモロジー的ミラー対称性予想を提唱し、ミラー対称性はシンプレ クティック多様体の深谷圏と複素多様体の連接層の導来圏の対応であると予想しました。この予想は、その後の研究の指導原理と なっています。 平成8年には、従来複素解析関数あるいは多項式の範疇で考えられていた「特異点をもつ空間」の概念を、微分可能関数に広げ る「倉西構造」とその多価摂動の概念を小野 薫教授(現北海道大学)と創始し、ハミルトン力学系の周期軌道についてのアーノルド予想に応用しました。 深谷圏の最も一般的で数学的に厳密な定義は困難で、その後10年を超える研究を要しましたが、 倉西構造、A無限大構造のホモロジー代数などに基づく、フレアーホモロジーや深谷圏の最も一般的な形での定義は、平成21年に Y.-G. Oh教授(現Wisconsin大学Madison校)、太田啓史教授(現名古屋大学)、小野 薫教授との共同研究で完成しました。 これら一連の研究に対して、同教授にはこれまでに朝日賞、日本学士院賞、井上学術賞、日本数学会春季賞などが授与されました。 今回の日本学士院会員への選出は、これまでの同教授の一連の業績が評価されたものであり、大変喜ばしいことです。 深谷賢治氏は、数学の一分野であるシンプレクティック幾何学における顕著な業績で知られています。深谷氏は、有限の大きさをもつ 周期ハミルトン系には必ず周期解が存在するという予想(アーノルド予想)を、小野薫氏との共同研究で証明しました。 さらに同氏らはこのアイディアを革新的に深め、深谷圏の理論に発展させました。 深谷圏は、点という概念やその上の関数の積の交換法則をすてて新しい空間像を作ろうとする数学的枠組みとして大きな研究の流れ を作りつつ、既存の数学の問題を解くのにも役立っています。 また深谷圏は、超弦理論で発見されたミラー対称性の数学的研究でも重要な役割を果たしており、さらに複素幾何学において層の圏が 果たした役割をシンプレクティック幾何学で担うと期待されています。 同氏は幾何学の普及にも尽力し、同氏の描く幾何学の雄大な構想は、学術論文ばかりでなく多くの専門書、啓蒙書を通して、若い世代 にも大きな影響を与えています。 【用語解説】 シンプレクティック幾何学 古典物理学の解析力学から始まった幾何学。天体で周期的な現象がおこるのは,エネルギーが保存される からであるが、エネルギーが保存される系をハミルトン系といい、シンプレクティック幾何学の研究対象となる。 20世紀後半からの大域シンプレクティック幾何学の発展はめざましく、現在もっとも活発に研究されている幾何学の分野の一つである。 周期解 微分方程式の解で、周期的に同じ形が繰り返される解のこと。 圏 数学の対象となるものの中で、一定の性質を共有するものを集め、それら全体をまとめて研究するために考えられた概念である。カ テゴリーともいう。 交換法則 3×2=2×3のような法則。関数の積に対してもなりたつ。 ○ミラー対称性 元来理論物理学(超弦理論)で発見された。 数学的にはシンプレクティック幾何学と複素幾何学のある種の双対性と理解されている。 複素幾何学 複素数を変数とする関数を研究するために考えられた幾何学。 層 岡潔(1901年−1978年)やジャン・ルレー(1906年−1998年。フランスの数学者)などの研究から生まれた概念で、複素関数 論や代数・複素幾何学の基本概念である。 コアメーバとトーラス同変なホモロジー的ミラー対称性 1.弦理論私見 弦理論はもともと双対共鳴模型と呼ばれ、ハドロン(すなわち陽子や中性子、 中間子などの強い相互作用をする素粒子)を記述するための現象論として誕生 したが、Yang Mills理論が強い相互作用の正しい理論としての地位を確立すると ともに、Kelvin 卿の渦原子模型のように科学史の脚注として忘れ去られる運命に あるかと思われた. しかし、弦理論は滅びなかった.失敗した現象論として始まったこの理論は、 自然科学(すなわち、実験によって検証できる科学)としてはいまだかつて一度 も成功したことがないにもかかわらず、その美しい数理的構造によって多くの理 論家を引き付けてきた.弦理論の(場の量子論と比較した)特徴は整合性を壊さ ずに理論を弄ることの難しさにあり、また、理論の致命的な矛盾が見つかっては 奇想天外な解決策によって不死鳥のように蘇るという紆余曲折に富んだ歴史を持 つ.例えば、ボゾン的弦理論の共形アノマリーと呼ばれる深刻な困難は時空の次 元を26次元 にすることで回避できる.この26という数字はLeech 格子の次元 24 に2を足したものであり、この事実はBorcherdsによるmoonshine 予想の解決 にとって本質的である. 弦理論における最大の謎は果たしてこの理論が本当に存在するか(つまり、内 部に矛盾を持たないか)である.無矛盾性のために必要な条件は非常に強いので、 それらが全て満たされるためには「奇跡」が沢山起こる必要がある.しかし、知 られている限りで必要な奇跡は全て実際に起こり、弦理論の存在に対する強力な 証拠の一つになっている.(以下略) 三角圏を使った定式化が本質的であるもう1つの例として,Kontsevich [8] が1994 年の国際数学者会議で提出した次の予想がある: 予想(ホモロジー的ミラー予想). 任意の3 次元Calabi-Yau 多様体M に対し,あ る3 次元Calabi-Yau 多様体W が存在して,M の連接層の導来圏とW の深谷圏 の導来圏が三角圏として同値になる: 中村真(京大理) AdS/CFT対応とその非平衡物理学への応用可能性 ガロア拡大は、体の構造を調べる道具ですが、そのガロア群が重要な情報を持っています。 また、ガロア拡大体の中間体は、ガロア群の部分群と対応しています。 体は一般に無限の要素を持つので、扱いが難しいですが(もちろん有限体もあるけど)、対応するガロア群の部分群は 有限集合なので、扱いやすいのです。 このように、体を群と結びつけて代数構造を調べる方法論が「ガロア理論」です!! ガロア理論を用いれば、5次以上の方程式に解の公式が無いことが分かったり、定規とコンパスによる作図の 問題を考えることができます。 ちなみに、ガロア群がアーベル群(可換群)になっているガロア拡大をアーベル拡大といいます。 上の例では、画像はアーベル拡大です。 この拡大体画像は円分体画像の部分体になっています。画像は1の8乗根画像です。 逆に、有理数体の任意アーベル拡大は円分体の部分体になることが分かっています。 これが、クロネッカー=ウェーバーの定理と呼ばれるものです。 クロネッカーは、基礎体を有理数体から虚二次体に変えたらアーベル拡大はどうなるか、と考えました。 これが、クロネッカーの青春の夢(Kronecker's Jugendtraum)です。 この問題は、高木貞治の類体論により、解決されました。 虚二次体のアーベル拡大は、J-不変量と呼ばれる保型関数の特殊値を添加した体になります。 有理数体のアーベル拡大は指数関数の特殊値を添加したものでした。 では一般の代数体に拡張したら? これが、ヒルベルトの23の問題の12番目、 「任意の代数体のアーベル拡大は、解析関数の特殊値を添加して構成できるか」です。 この辺の話は、僕も流れを知っているくらいで詳細は全く分かりません。。。 ネットで調べてみると、この問題は現在未解決で、全然分かってないみたいです。 隠れた対称性なんて言葉は無意味。 素直にガロア群と言えばいい。 無意味な言葉に酔ってるんじゃないよ (引用おわり) これはそうではないと思うんだよね 1.ガロア理論に限らないが、ある数学理論を勉強して、それを「xx理論とは、要はyyだと」自分なりに要約できるレベル まで理解する。そこは大事だと思うんだよね ガロア理論=ガロア群の理論。これでも良いんだが、”隠れた対称性”という理解まで進むことが大事だと 2.方程式のガロア理論は、多くの人にとって終着点ではなく、通過点であり出発点なのだ ならば、ガロア理論の個々の定理と証明を追い、それで終わりでは次につながらない ”隠れた対称性”という理解まで進むことが大事だと 3.方程式のガロア理論とは 1)一つの切り口は、代数拡大の体の理論とその自己同型の成すガロア群との対応理論 2)一つの切り口は、ある基礎体を係数とする代数方程式の体の拡大と、べき根拡大との関係を群論を使って解明する理論 3)一つの切り口は、代数方程式の根について、個々の根を考えるのではなく、根全体=代数拡大体と捉え、代数拡大 の性質を解明する理論(それに群論を使う) 方程式の根による代数拡大体を考えたとき、基礎体に対してある対称性を持つ。それがガロア群で解明できるのだ 一般5次方程式。これが実は120次の線形空間への拡大と見ることができる(by アルティン) 一般5次方程式と120次の線形空間への拡大との関係は、群論を通してで無ければ見えない。これを梅村は”隠れた対称 性”>>21 と言ったと思うんだよね これがおいらの解釈だが、解釈は各人それぞれで良い。各人が学んだガロア理論の深さによっていろいろあって良いと思う だが、”隠れた対称性”>>21 が分からんは論外だ。勉強し直してこい 代数学の基本定理」によれば, 複素数体の中にその"代数方程式の解=零点"が必ず存在する,ことはわかっています。 "解が存在する。"ことと,"解法が存在する。"ことは, 全く別のことなのですね。 ところで,5次以上の任意の代数方程式の解について,ベキ根による 解法は存在しなくても,それ以外の方法で解を求める一般的な解法 というものは存在しないのでしょうか? ガロワ理論(下)デイヴィッド・A. コックス (著) カスタマーレビュー 最終章では、レムニスケートの等分に関するアーベルの定理とレムニスケート関数がガウス整数環に虚数乗法を持つという素晴らしい定理が 解説されている。 ここで、高木先生の『近世数学史談』の第20章と第21章を参照されれば、面白さは間違いなく倍増するだろう。 またぞろガロア理論の入門書かあ、と思いつつも、著者が David Cox ということもあり、念のため調査。紀伊國屋書店の紹介ページでは Google プレビュー という機能があって、中身をかなり立ち読みできる。 目次を眺めていると、おお?、レムニスケートの等分に関するアーベルの定理が紹介されている。さすが Cox である。期待を裏切らないねえ?。 一番最後の第15章はタイトルがずばり「レムニスケート」である。レムニスケートの定義から始めて、ガウスが円周等分したのと全くパラレル にレムニスケートの等分が考えられること、それに関するアーベルの先駆的仕事を紹介している。 一般の楕円関数ではなく、レムニスケート関数に限定し、加法定理、倍角公式など。倍角の公式は整数倍だけでなく、「ガウスの複素整数」倍 に対しても作ることが出来る。 これが所謂虚数乗法。これを利用して、レムニスケートの等分点を添加した体のガロア群がアーベル群であることが示される。途中で、ガウス 整数を係数とする多項式についての、アイゼンシュタインの既約性定理なども原典を引きながら紹介される。 もちろん表現方法は現代的なのだが、内容においてガウス、アーベル、アイゼンシュタインが何をどのように導いてきたのかが良く分かるような 説明になっているようだ。 まあ、内容を大体知っているから、立ち読みで分かったようなことを書いている(汗)わけである 言いたかったのは、ガロア理論は研究の道具になるということ。 >数学教育を否定する気はないが、講義は数学を身に付けるための御助け舟と考えた方がいい。 >講義だけでは身に付かないようなことは沢山あるよ。 同感す >そして、本当に教育する気があるなら、参考書に藤崎か永田を挙げる筈。 うーん、研究者になるなら英語か仏語の本を読むべきかも・・ いずれにしろ、講義をやるのに位相体をやらないのはもったいない。 >面白いのは、標数0の位相体だぞ。 あー、それはそうなんだけど 学科では役割分担とおそらく半期の限られた時間で講義を完結させるという制約があるからね。必然テーマを制限せざるを得ないのだろう 役割分担の例は、下記 tokyo.ac.jp/kyoumu/ gakubu_jyugyou kamoku_ich iran.ht ml 東京大学大学院数理科学研究科 GRADUATE SCHOOL OF MATHEMATICAL SCIENCES ここに数十の講義内容があるけど例えば下記。(なので、講義内容は多少調整するのでしょう。というか何年もやっているから 自然に調整されている) 幾何学U河澄 響矢 授業の目標・概要:位相空間および位相空間対の特異ホモロジー群 について基礎的事項を解説する。 関連して、基本群、 有限胞体複体、多様体の基本類、特異コホモロジーを扱う。 代数学XH 斎藤 毅 授業の目標・概要:代数的整数論で代数体の拡大の分岐の理論は古くから調べられてきた。 これを数論的スキームへ拡張することは懸案であったが、ここ10数年の研究で満足のいく理論が整備されてきた。その中から 進層の リーマン・ロッホ公式や、剰余体が一般の局所体のガロワ群の分岐群などをとりあげて解説する。 幾何学XB 金井 雅彦 授業の目標・概要:これはリー群および等質空間に関する入門講義である.基本的な定義や例を学んだ後に, リー群とそのリー環との間にある関係について学ぶ.次の話題は等質空間である. 高木貞治先生の初等整数論講義って大学の授業ではどれくらいの時間をかけて終わらせるんですか? とりあえず1週間で若干わからないことがありますが、40ページくらい終わらせました(独学です)。 本当かどうかは知りませんが、「大学の授業では(初等整数論講義のような本を)高校の進学校以上のスピードで進んでいく」とここで聞きました。 本当ですか?また大学では初等整数論講義にどれくらいの時間をかけているのか教えてください。 質問日時:2010/3/20 19:48:33 ベストアンサーに選ばれた回答 sedrft1さん 大学であの本をテキストに使っているところは少ないかなぁという気がします。(もちろんあることはあると思いますが) 大学では代数の初歩として群・環・体というのを勉強していくんですんね。そのあとで代数的整数論を専攻する人はゼミに入っていくんですけど。 だから人によっては整数論を勉強しないで卒業する人もいます。数学科卒なのに高木先生の本読まないで卒業する人もいます。日本が生んだ 偉大な類体論の祖である高木貞治を知らずに卒業する数学科の学生がいるというのは何とかしてもらいたいです。 まあそれはさておき、大学の数学科の授業は難しいですよ。1年は微積と線形代数で数学VCでやった延長みたいな感じなんで まだいいですけど、2年から位相空間なる授業が始まると難しくて勉強投げだす人も出てきます。 (まあそれでもなんとかみんな頑張って単位とるんですが…。) やたら抽象的で分かりずらい固そうな名前が出てきて、覚えることばっかです。群も初めて勉強した時、私は難しいなと思いました。 これも高校の数学とは思考の仕方が違うような感じを受けたものです。 とにかく難しいことは難しいです。時間も1コマ90分で15週くらいしかありませんからね。どんどん先へ進んでいくしかないわけです。 復習は各自おまかせといった感じです。 そこで著作物の内容を Web 上で公開していくプロジェクトが開始されました. ここがプロジェクト・ホームになると思います. 演習問題もできるだけ入試問題からとって,再構成しています.大学入試問題のなかで整数を取 りあげいてる意味のある問題を紹介し,関連して学べるようにします. 素粒子物理学者が書いた重力の本 大栗博司のブログ 幻冬舎新書から『重力とは何か』の見本がとどきました。店頭にも並んでいるそうです。 見本を眺めて、「こういう本はこれまでなかったな」とあらためて思いました。 いったいどこが違うのだろうかと考えてみたところ、これまで「重力」や「相対論」の一般向けの解説書は、 もっぱら天文学の先生方が書いてこられたからではないかと思い当たりました 天文学の問題を考える上では、今のところは相対論を疑うべき理由はありません。 そこで、天文学の先生が解説書を書かれると、相対論は完成した理論であり、それを一般の人にどのように説明 するかというアングルになることが多いのではないかと思います。 これに対して、私は素粒子物理学の出身なので、重力は「自然界の4つの力」の一つであり、いずれは素粒子の 統一理論に組み込まれなければいけないと考えます。 そのためには、相対論といえども乗り越えなければいけない。そこで本書では、発展途上の重力研究の現状をお 伝えすることを目的としました。 第2章と第3章で特殊相対論と一般相対論の解説を行いますが、後に相対論の限界を議論することを念頭におきました。 その準備として、アインシュタインがどのような思考を経て理論を構築したのかを、できるだけ明確に書くようにしました。 そして第4章で、ブラックホールや宇宙の始まりを理解しようとすると、相対論の限界が見えてくる。 さらに、折り返し地点の第5章で量子力学が登場し、二十世紀の物理学の二本の柱である「相対論」と「量子力学」 の融合という後半のテーマにつながります。 略 アインシュタインは統一理論も考えていたが、重力子が繰り込み不可能であることに起因して、非常に困難であると考えられていた時期があった が、「超弦理論(超ひも理論ともいう)」はこの繰り込み不可能(=無限大が出現して意味ある計算を不可能にする)の困難が解消されるばかりか、A dS/CFT対応の意味を考えると 「超弦理論」は、数学的実在性を感じさせる アルベルト・アインシュタインは一般相対論の論文を発表した後、重力と電磁気力の統一を試みたが、当時は完成させることはできなかった( 現在では、超弦理論に重力と電磁気力は含まれている)。 また、電磁気力と弱い力を統一した電弱統一理論は、統一場理論の一例である。 素粒子の世界では効果が小さすぎて観測の困難な重力も含めて、4つの力を全て統一しようという試みは、世界中の理論物理学者がこぞ って研究しているにも拘らず、現在のところまだ完成にはほど遠い。 これは、重力相互作用のゲージ粒子である重力子が繰り込み不可能であることに起因している。 しかし、物質の基本的な構成物である素粒子を「点」とせず、ある種の「ひも」とすればこの問題は解決できるかもしれないことがわかった。 (なお、この「ひも」は宇宙論における「宇宙ひも」とは別の概念である)。この弦理論で超対称性を仮定したものを「超弦理論(超ひも 理論ともいう)」という。 AdS/CFT対応(-たいおう、AdS/CFT correspondence)とは1997年にJuan Maldacenaによって提唱された理論で、 AdS(Anti de Sitter)時空 上の重力の弱結合領域と共形場理論 (Conformal Field Theory) の強結合領域との双対性のことである。 具体的には、10次元時空として5次元AdS時空(AdS5)と5次元球面(S5)の直積空間を考える。 AdS5時空の境界は4次元ミンコフスキー時空(M4)であり、上記の共形場理論とはAdS5×S5時空の等長変換群SO(4,2)×SO(6)を対称性 として持つ境界M4上の超対称ゲージ理論のことである。 また、AdS/CFT対応は、4次元超対称ゲージ理論の強結合領域での相関関数の計算が、AdS5を背景時空とする5次元超重力理論の弱 結合領域で計算できることを示したという面で画期的であった。 与えられた方程式(あるいは体のガロア拡大)のガロア群を計算する問題を "ガロアの順問題"、与えられた群 をガロア群にもつ方程式(あるいは体の拡大)を構成する問題を "ガロアの逆問題" と呼ぶことがある。 単刀直入にいえばゲージ理論におけるヤン・ミルズ方程式のソリトン解です。 場の量子論におけるトンネル効果に対応するものです。 ある真空から別のある真空への遷移などを表します。 物理学から幾何学へ?モジュライと径路積分 中村郁 数理科学NO. 506, AUGUST 2005 (抜粋) ドナルドソン不変量はインスタントン?1)という, 時間方向にも空間方向にも局在する”素粒子”(局 所的にのみ存在し,残りの部分ではゼロという波) のモジュライ空間の研究から生まれたもので,ひ とつの多項式である. *1) インスタントンという名前は,空間的にも時間的にもイン スタントな(つまり瞬間的な) 素粒子,というところから来 ている. 一般に,複素構造が同じなら可微分同型である. 可微分同型ならば位相同型である.しかし,逆は どちらも一般には正しくない.このK3 曲面とホ モトピーK3 曲面の場合はちょうど微妙なところ にあって,このふたつが可微分同型であるか否か は,1970 年以来未解決の難問のひとつであった. しかし,1986 年Donaldson によってドナルドソ ン不変量が構成されると間もなく,Friedman と Morgan によってそれぞれの曲面のドナルドソン 不変量が計算され,その結果,ふたつの曲面は可 微分同型ではないことが証明された.Donaldson の理論はこのほかにも驚くべき多くの新しい結果 をもたらした. 西洋哲学と中国文学の教授の父親のもとに生まれる。食べるものに困るくらい貧窮した家庭だったらしく、水道や電気などもつながっていなかった。 数学者ではあるが幼い頃から数学が得意だったわけではなく5歳の頃に受けた公立学校の入学試験にはそれが原因で落ちている。 高校の頃に幾何学を学び、それがきっかけで代数学などの数学のさまざまな分野に興味を持ち始めるようになった。 この頃、父親が亡くなり経済的に非常に厳しくなったためこれらは書店で本を立ち読みして勉強したという。 1969年に香港中文大学を卒業。カリフォルニア大学バークレー校で陳省身に学び、1971年に博士号を取得。同年プリンストン 高等研究所でポスドクとなる。 1972年にニューヨーク州立大学ストーニブルック校准教授。 1974年にはスタンフォード大学教授、1979年にプリンストン高等研究所教授、1984年にカリフォルニア大学サンディエゴ校教授。 1987年より現職であるハーバード大学教授に就任。2003年、浙江大学より、名誉博士号を授与される。 関数解析学を使ってカラビ予想を解決し、K3曲面にアインシュタイン方程式の解が存在することを示した。 この解決から導きだされるカラビ-ヤウ多様体は数学の極めて広範な領域にインパクトをもたらし、その影響は数学にとどまらない。 特に素粒子物理学における超弦理論の発展に多大な寄与をなしているが、ヤウ自身は自分の理論がなぜ物理学で役に立つのかわからない、 といった趣旨のコメントをしばしばしている。 ポアンカレ予想を巡って 当時、未解決問題だった幾何化予想を研究していたリチャード・ハミルトンと交流があり、後に問題解決にとても 大きな役割を担うことになるリッチフローを応用するよう彼に薦めたのも丘である。 ヒッグス場によって質量を獲得するメカニズムをヒッグス機構と呼ぶ[1]。 ジュネーブ郊外に建設されたCERNのLHCの衝突実験で、およそ10兆回に1回しか生成されないと言われている。 2011年12月、ヒッグス粒子が「垣間見られた」と発表された。 その後、2012年7月4日、同施設において新たな粒子を発見したと発表された。質量は125.3±0.6GeV、標準偏差は4.9である。 これが捜し求めていたヒッグス粒子であるかは確定的には表現されておらず、さらに精度を高める実験が続けられる[12]。 ヒッグス機構では、宇宙の初期の状態においてはすべての素粒子は自由に動きまわることができ、質量がなかったが、 自発的対称性の破れが生じて真空に相転移が起こり、真空にヒッグス場の真空期待値が生じることによってほとんどの 素粒子がそれに当たって抵抗を受けることになったとする。 これが素粒子の動きにくさ、すなわち質量となる。 質量の大きさとは宇宙全体に広がったヒッグス場と物質との相互作用の強さであり、ヒッグス場というプールの中に物質が沈ん でいるから質量を獲得できると見なすのである。 光子はヒッグス場からの抵抗を受けないため相転移後の宇宙でも自由に動きまわることができ質量がゼロであると考える。 ニュース等では「対称性の破れが起こるまでは質量という概念自体が存在しなかった」などと紹介される事があるが、正確ではない。 電荷、フレーバー、カラーを持たない粒子、標準模型の範囲内ではヒッグス粒子それ自体および右巻きニュートリノはヒッグス 機構と関係なく質量を持つことが出来る。 また、重力と質量の関係・すなわち重力質量発生のしくみは空間の構造によって定められるものであり、標準模型の外部である 一般相対性理論、もしくは量子重力理論において重力子の交換によって説明されると期待される。 ヒッグス粒子の存在が意味を持つのは、ビッグバン、真空の相転移から物質の存在までを説明する標準理論の重要な一部を 構成するからである。 もしヒッグス粒子の存在が否定された場合、標準理論(および宇宙論)は大幅な改訂を迫られることになる。 カラビ-ヤウ多様体は(K3 surface)(英語版)の高次元のバージョンの複素多様体で、コンパクトな ケーラー多様体(Kahler manifold)(英語版)で標準バンドル(canonical bundle)(英語版)が自明な多様体として定義されます. しかし、他にも同値ではない多くの同様な定義があります. それらはCandelas et al. (1985)では、"カラビ-ヤウ空間"も呼ばれました. 最初にE. Calabi (1954, 1957)で研究され、シン=トゥン ヤウ (1978)が、これらがリッチ平坦な計量を 持つであろうというカラビ予想を証明したことから命名されています. 超弦理論では時空の余剰次元が6-次元のカラビ-ヤウ多様体であると予想され、ミラー対称性の考えを導きます. 複素次元が1の場合は、唯一のコンパクトな例がトーラスで、パラメータが一つで形成されます. トーラスのリッチ計量は実際、平坦計量(flat metric)(英語版)ですから、ホロノミーは自明な群SU(1)です. 1次 元カラビ-ヤウ多様体は複素楕円曲線であり、代数多様体です. 複素次元が2の場合は、K3曲面が唯一のコンパクトで単連結なカラビ-ヤウ多様体です.非単連結な例は、アー ベル多様体(Abelian variety)(英語版)になります. エンリケス曲面と超楕円曲面は、第一チャーン類が実係数コホモロジー群としてはゼロとなりますが、 整数係数コホモロジー群としてはゼロになりませんので、リッチ計量の存在についてのヤウの定理が適用できなく、 カラビ-ヤウ多様体として考えられない場合もあります. アーベル曲面はカラビ-ヤウ多様体の分類から除外されることもあり、その理由はホロノミーが自明で、SU(2)に同型 とならずにSU(2)の固有部分群となるからです. 複素次元が3の場合は、(20年前から非常に大きい数であろうと想定されていますが、)有限個の族が存在するのでは とヤウ氏は想定していますが、カラビ-ヤウ多様体の分類の問題は未解決です. 3次元カラビ-ヤウ多様体の例の一つは、CP4の中の非特異な5次の3次元多様体(quintic threefold)(英語版)で、CP4 の 同次座標での同次5次多項式のゼロ点すべてからなる代数多様体です. もうひとつの別な例は、バース-ニエト(Barth?Nieto)の5次多様体(Barth?Nieto quintic)(英語版)のスムースなモデルです. 5次多様体のZ5 作用による離散的な商もカラビ-ヤウ多様体となり、多くの文献から注目を集めました. これらの一つがミラー対称性により、元々の5次多様体に関連付けられています. すべての正の整数n に対して、複素射影空間CPn+1の同次座標での非特異な同次n+2 多項式のゼロ点集合はコンパク トなカラビ-ヤウ多様体です. n=1 の場合は楕円曲線であるのに対し、n=2 の場合はK3曲面となります. べてのハイパーケーラー多様体(hyperkahler manifold)(英語版)は、カラビ-ヤウ多様体です. カラビ-ヤウ多様体は超弦理論で重要です. ほとんどの伝統的な超弦モデルで、弦理論で予想される次元10は、認識可能な4次元が6次元 のファイブレーション(fibration)(英語版)の一種を持つと提起されています. カラビ-ヤウn -次元多様体でのコンパクト化(compactification)(英語版)は、元の超対称性(super symmetry)(英語版)のいくつかを破らない ので、重要なのです. さらに詳しくは、ラモン-ラモン場(フラックス)(Ramond?Ramond field or flux)(英語版)のないところでは、カラビ-ヤウ3-次元多様体(実次元は 6です)は、もしホロノミーが完全にSU(3)に一致していれば、元の超対称性の1/4を破りません. さらに一般的には、ホロノミーSU(n) をもつn-多様体でのフラックスのないコンパクト化は、もとの超対称性の21?n を破ることはなく、 これがタイプIIのコンパクト化の場合にはスーパーチャージの26?n に対応し、タイプIのコンパクト化の場合にはスーパーチャージの25?n に対 応しています. フラックスを持っている場合は、超対称性条件はコンパクト化する多様体は一般化されたカラビ-ヤウ多様体(generalized Calabi Yau)(英語版) となります. この考え方はHitchin (2003) で導入され、これらのモデルはフラックスコンパクト化(compactification)(英語版)として知られています. 本質的には、カラビ-ヤウ多様体は弦理論の「見えない」6次元(空間次元)の空間をを形成します.現在観測可能である長さよりも小さいため に、それらを検知することができません. 大きな余剰次元(large extra dimension)(英語版)として良く知られていることは、ブレーンワールド(brane world)(英語版)モデルでしばしば出 てきますが、 カラビ-ヤウ多様体は大きいのですが、D-ブレーン(D-brane)(英語版)を横切り交叉する部分の上に私たちが閉じ込められていることを 意味しています. F-理論(F-theory)(英語版)の様々なカラビ-ヤウ4次元多様体でのコンパクト化は、いわゆる弦理論ランドスケープ(string theory landscap e)(英語版)の中で大きな数の古典解を見つけ出す方法を物理学者に提供します. さて、可解性を考えると、べき根による拡大との関係が問題になる (べき根による拡大で問題のαが導けるか?) べき根による拡大とは? x^p=a (aは有理数。pは素数とする) を考える x=α=a^(1/p) (aの1/p乗で、p乗根と考えてください) このガロア群を考えてみると、共役根も考えないといけないので、当然1の原始p乗根ωpが出てくる (草場公邦 P141ご参照) で、基礎体をQ(ωp)(=1の原始p乗根ωpを添加した体)に選ぶと、このガロア群はp次の巡回群になる 根が、α、αωp、・・・、αωp^(p-1) のp個の根の入れ替えなので、αをα、αωp、・・・、αωp^(p-1) の どれかに写す(恒等写像含む)という写像で尽くされる では、逆に1の原始p乗根ωpを添加した体で、ガロア群がp次の巡回群のとき、体はべき根拡大か? これは成り立つ。(草場公邦 P143ご参照) このとき本質的に使われるのが、ラグランジュの分解式なのだ ラグランジュの分解式をつかって、ある拡大体の要素のp乗が基礎体Q(ωp)になるものを構成する。そうして、 べき根拡大なることをいう 自然哲学における理解を解説する。 アリストテレスは、自然学の基礎的概念として、事物の場所「トポス topos」としての空間概念を用い、物事の運動kinesisを説明した。 トポスは「接触面」として、諸元素に対して能動的な作用を及ぼす実在であって、それぞれの本性により、火は上方に、土は下方の場所へと 運動する、とした。 後にアリストテレスの自然哲学はクラウディオス・プトレマイオスの天文学と合体し、性質的な差異と階層構造をもつ有限宇宙が想定された。 月下界には月下界特有の性質・法則があり、月の向こう側の空間には、そこ独特の性質・法則があると考えられていた。 空間というのは、位置によって性質が異なる、と一般に考えられていたのである。人々は、空間は位置により性質が違うから、地上のもの 落下するが、惑星は落ちないまま円運動を続けている、と考えていた。空間は相対的なものであった(宇宙論を参照)。 絶対空間は、英国の自然哲学者ニュートンが唱えた空間概念で、連続的で均質な無限の広がりを想定している。[4] これは、ドイツのライプニッツによる批判の対象となった。ライプニッツは、相対空間という概念を提示した。 ライプニッツによれば、空間とは諸物の関係であり、空間の存在は、その中の諸物の関係を、幾何学などにより合理的に説明できれば証 明されるとした。 これは、空間の性質を、諸物の位置ならびに位置相互にある距離として表現するものであった。ニュートン(およびその支持者)とライプニ ッツ(およびその支持者)の間には、激しい論争が闘わされ、何度も書簡(第1-5書簡)のやりとりがなされた[2]。 その後、アインシュタインの相対性理論の登場によって、空間それ自体を、宇宙のビッグバンによって作られた客観的実在であるとし、 絶対空間と相対空間は、この客観的実在としての空間がもつ2つの属性でありどちらも妥当なものである[要出典]、とされるようになった。 現在の学校の初学者向けの物理の教科書(例えば、高校生向けのそれ)においては、19世紀後半から20世紀前半に行なわれた再構成後 の古典力学における空間を教える内容になっており、あたかも現象の起きる舞台となる空っぽの容器のようなものとして扱っている。 学における空間(くうかん、英: space)は、集合に適当な数学的構造を加味したものをいう。 黄金時代以後 ブルバキによれば、(モンジュの「画法幾何学」が公表される)1795年から(クラインのエルランゲン目録が示される)1872年までの期間は 「幾何学の黄金時代」と呼ばれる[8]。 このころ解析幾何学は大いに発展して、古典幾何学の定理を変換群に関する不変量を通じた計算に置き換えることに成功しており[9] 、実際に古典幾何学の新たな定理が職業数学者よりもむしろアマチュアの手によって発見されている[10]。 しかしこれは、古典幾何学の地位が失われたことを意味するものではない。ブルバキによれば、「自律し生きた科学としての役割は終 えたが、古典幾何学は当代の数学の普遍的な言語へと姿を変えた」[11]のである。 1854年、リーマンの有名な就任講演によれば、n 個の実数でパラメータ付けられた任意の数学的対象は、そのような対象全体の成す n-次元空間の点として扱うことができる[12]。 現代の数学者はこの考え方をごく普通に踏襲し、さらに強力に推し進めて古典幾何学の用語法をほとんどどこにでも用いる[11]。 この手法の一般性を十分に理解するためには、数学というものが「数や、量あるいはそれらの描像の組み合わせではなく、思考の対象 をこそ目的とする、純粋に形式の理論」[details 1]であることに注意する必要がある[5]。 函数は重要な数学的対象であり、普通は無限次元の空間を成す。このことは既にリーマンが指摘していた[13]ことであり、20世紀 には函数解析学によって精緻化されている。 現在では、空間というものは、点として扱われる選ばれた数学的対象(例えば、別な空間上の写像や別の空間の部分空間、 あるいは単に集合の元など)と、それらの点の間の選ばれた関係とからなるものと理解される。 内井惣七(教授)プロフィール Prof. Soshichi Uchii 論理学をベースとし、科学の具体的題材に即した哲学的問題の解明を目指す。 According to Subjects Comments Logic and related fields Philosophers without logic is a fake Philosophy of science in general Don't forget hardcore philosophy of science シャーロック・ホームズの推理学 講談社現代新書 88/11/20 論理学の学者である著者がホームズ譚を見て、その第一作「緋色の研究」の中で、シャーロック・ホームズが論理学に関する用語を使っ て自分の推理の過程を説明する様子に驚いたとのこと。 ホームズが論理学に言及した言葉というと、著者がまず例に挙げるのはここ。 「ただ一滴の水から」 と筆者は言う。「論理学者は大西洋やナイアガラ瀑布を見たことがなくても、それらが存在しうることを推論できるであろう。 同様に、人生もまた大きな一連の鎖であり、われわれはその環の一つを示されると、全体の本性をも知ることができるのである。 他のあらゆる学芸と同じく、推論と分析の学も、長く辛抱づよい研究を積み重ねることによってのみ習得できるものであり、しかも、この学 問の最高の域に達するためには、一生を費やしても十分とは言えない」─ 『緋色の研究』第一部・第二章 この考え方が論理学の発想なのだそうな。 また、ホームズが展開する推理の過程、情報の収集方法、そしてその展開、これは論理学の手法なのだそうです。 なわち、観察して本質を見抜くこと、そして推理すること。演繹的消去による推理から、消去による帰納的推理の手法。剰余法。仮想 と事実の突き合わせ。確率論的方法論。 そして確率の逆算法。統計的手法。複合的な仮説とその検証。 当て推量ではない、蓋然性を秤にかけて、もっとも確からしいものを選ぶ領域、想像力を科学的に用いること。 これらの事実の検証から、著者は断言します。 いずれにせよ、ホームズの「論理学」に関する研究をなおざりにしたということは、い かなるシャーロッキアンにとってもとても自慢できることでは無かろう。 ホームズは『四つの署名』 第一章で、「緋色の研究」に関するワトスンの報告のしかたについて、次のようにクレームをつけている。 「多少の事実は端折らなければならない。あるいは、少なくとも、事実を取り扱うときには近世というものを忘れてはいけないんだ。 あの事件で物語るに値する唯一の点は、結果から原因へと言う興味深い分析推理によって、事件を解決に導いたということだけなんだよ」 ニュートンのバケツとわたしの遍歴 絶対空間の存在を示す証拠としてあげた、有名な「バケツの実験」というのがある。回転するバケツの中で水が遠心力に よって縁で盛り上がるという現象が、絶対空間の必要性を指し示すというわけである。 この議論、何でもないように見えて、実は大変に手強いのである。また、空間や時間の問題がどれほど難しいかということ を具体的に示すには手頃な話題でもある。 そこで、第3章では、この実験をテーマとして、二十世紀に至るまでにどういう紆余曲折があり、相対性理論とどのように関わるかという話をしたい。・・ 相対論を中心とした、空間と時間の哲学を論じることは、わたしの長年の目標のひとつであった。 わたしが科学哲学を志したのは、ハンス・ライヘンバッハの『科学哲学の形成』(原著1951,邦訳1954)を読んで感銘を受 けたからであり、彼がもっとも大きな貢献をしたのは、この空間と時間の哲学の分野であった。 ・・この事態を少しでも改善し、日本の次世代の科学哲学への橋渡しとなりうるものを少しでも残しておきたいと思って仕上げ たのが、『アインシュタインの思考をたどる』(ミネルヴァ、2004)という前著だった。 ライヘンバッハやその後の時空論を勉強できる機会(可能性)は、実は、遠い昔、わたしのアメリカ留学中(1968-71)に一度あった。 後で勉強しようと思ってテキストや文献だけは用意して帰国したが、・・進化論と生物学の哲学、十九世紀の科学方法論、シャ ーロック・ホームズ研究、・・など、 他の分野での研究と学生指導等の義務とに時間をとられてままならず、集めた文献も多くは時代遅れになってしまった。 しかし、心強いことに、この分野に興味を持つ若い学生が(きわめて数少ないながら)現れてきたし、 ホーキング、ペンローズ、ホイーラー、キップ・ソーン、アラン・グース、ジュリアン・バーバー、テイラーとホイーラーなどによる魅 力的な啓蒙書や教科書も続々と現れてきた。 そこで、わたし自身ができることはもうたかが知れているが、日本の次の世代の研究者が少しでも差を縮められる手がかりにな うにと願って、本書を書いている次第である。 数学の歴史に興味ある方にお尋ねします。「現代数学の系譜11、アーベル、ガロア、 「現代数学の系譜11、アーベル、ガロア、群と代数方程式、守屋美賀雄訳」にチャレンジしております。 アーベル、ガロアとも、方程式の根の有理式を説明しています。 両者の説明とも、帰着するところは、根の有理式はいわゆるラグランジュの分解式のかたちをとるというところにあると、私は考えています。 ラグランジュは、3次方程式の根、α、β、γと1の3乗根によって u=α+βω+γω^2 v=α+βω^2+γω という式をつくることによって、3次方程式が解けることを示しました。 彼は、それを一般化し、素数次数の方程式の根と1の累乗根と組み合わせた、いわゆる、ラグランジュの分解式を提起しました。 皆さまの見解を伺いたいと思います。 ベストアンサーに選ばれた回答siolaglebaさん ガロアの論文が、どんなものか知りたくて、私もこの本を読もうとしました。 高名な数学者さえ理解出来なかった論文とは、一体何がどのように書かれているのか興味があったからです。すでにガロア理論 を知っていたので、軽く考えていました。 が、ガロアの論文は解りにくいモノでした。現在の整理された数学書の書き方に慣れているためか、ガロアの論文を少し眺めてみて、弱 気になってしまいました。 自分には、読みたい数学は一杯あるし、ガロア理論も知っている。他の数学書に取りかかった方が良いと。諦めるのが早かったかもしれません。 ラグランジュの分解式は、方程式の可解性を議論するなかで、べき根拡大を考えるとき、使ったように記憶しています。 ラグランジュは、3次・4次方程式の解明に成功しましたが、5次方程式は失敗しました。が、ラグランジュの研究は無駄ではなかったことの証が、 ラグランジュ分解式と思います。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
read.cgi ver 07.5.1 2024/04/28 Walang Kapalit ★ | Donguri System Team 5ちゃんねる