この前の話の続きから書くんだけど、
吐きそうになりながら二階から降りた後、奥さんと婆さんの二人が何かもてなそうとするのを断ってそのまま実家に帰った。
見たものは、腐乱死体でもなければ何か酷い有様でもない。
けどあの、背筋を舐められるような不快感を考えるとあの家にはいたくなかった。
家に帰って水を一口口に含んでうがいをする。
一息ついて居間の座布団の上に座ったら、不思議とさっきほどの緊張はなかった。
もしかしたら失礼なことをしてしまったかなとか思って、謝罪のメールでもするかなーとか考えてたら
二階から母が降りて来た。
最初にちらっと書いたんだけど母は霊感があるタイプのひと。けど生きてる人間と死んでる人間の見分けがつかないもんで、
車の免許も持ってないしそもそも足が悪いしで、正月の人の多い親戚の家への訪問は自分が大きくなってからは大体父としか言ってない。
母は帰って来た自分を見るなり、「あんた…どこで何をしてきたらそうなるのよ…」って呟いた。
は?え?ってキョトンとしてたら、「え?、あーなるほど、そういうことか」とかブツブツいいだして、
とりあえずお風呂はいっちゃって、と午前中から風呂に入れられた。