1919年、ワシントンのカーネギー研究所で、摂取カロリーを減らしたときにエネルギーの総消費量がどのように変化するかについての詳しい研究が行われた(※5)。研究対象となったボランティアは、一日1400キロカロリーから2100キロカロリー程度に食事を制限する“半飢餓状態”におかれ、経過を観察される。

これは通常の摂取カロリーより30%削減された食事である(今日の減量のための食事療法では、ほぼ同じレベルのカロリー制限が課されている)。さて、摂取カロリーを削減したことでエネルギーの総消費量(消費カロリー)は変わっただろうか?

実験参加者の総エネルギー消費量は30%も減少し、平均して、実験前のおよそ3000キロカロリーから1950キロカロリーに減っていた。100年近くも前から、摂取カロリーは消費カロリーに深く関わっていることが明らかだったわけだ。
https://president.jp/articles/-/51675?page=3